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令和2年福祉保健年報(概況)
福祉保健の概況
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1人口動態(統計表1)
1出生
出生数は13,640人で、前年より869人減少し、出生率は人口千対 6.2で前年を0.3ポイント下回った。合計特殊出生率は1.38で、前年より0.03ポイント下回った。
2死亡
死亡数は30,572人で、前年より504人増加し、死亡率は人口千対 13.9で前年を0.4ポイント上回った。
3死因
第3位までの死因別順位は次のとおりであり、前年と変わらなかった。
第1位 悪性新生物<腫瘍> 7,957人(人口10万対360.7)前年より119人増加
第2位 心 疾 患 4,171人(人口10万対189.1)前年より138人減少
第3位 老 衰 3,419人 (人口10万対 155.0)前年より249人増加
また、性別では次の順位となり、女性の死因別順位について昨年3位だった老衰が2位となった。
男性…(第1位)悪性新生物<腫瘍>(第2位)心疾患(第3位)脳血管疾患
女性…(第1位)悪性新生物<腫瘍>(第2位)老衰(第3位)心疾患
4乳児死亡等
乳児死亡数は26人(出生千対 1.9)で前年より1人減少し、新生児死亡数では14人(出生千対1.0)で前年より3人減少した。 また、死産数は279胎(出産(出生+死産)千対20.0)で前年より17胎減少し、周産期死亡数は40胎(出産(出生+妊娠満22週以後の死産)千対2.9)で前年より10胎減少した。
5 婚姻
婚姻件数は8,742組と前年より130組増加し、婚姻率は人口千対 4.0で、前年より0.1ポイント上回った。また、平均初婚年齢は、夫は31.0歳、妻29.4歳であり、夫は0.1歳増加し、妻は0.2歳増加した。
6離婚
離婚件数は2,823組と前年より9組増加し、離婚率は人口千対 1.28で、前年より0.02ポイント上回った。
地域福祉(統計表2)
1民生委員(児童委員)
令和元年度の民生委員・児童委員定数は、4,877人であり、延べ110,659件の相談・支援を行っている。相談・支援状況を内容別にみると、「日常的な支援」に関するものが32,106件で最も多く、次いで「在宅福祉」が8,684件となっている。(表2-1)
2ボランティアグループ
直近の調査は平成28年度に実施されたものであり、平成28年度のボランティアグループ数は、3,836団体、103,499人で、前回調査の平成25年より607団体、95,843人減少した。(表2-2)
3生活福祉資金
令和元年度における貸付決定状況は、103件、22,727千円であった。前年度に比べ、件数では26件減少し、金額においては 10,603千円減少した。
また、償還率は9.5%で前年度より1.3ポイント低下した。(表2-3~2-4)
3生活保護(統計表3)
1被保護世帯
1か月平均の被保護世帯数は16,356世帯で、前年度に比べ58世帯増加している。(表3-1-1)
労働力類型別にみると、稼働世帯2,546世帯に対し、非稼働世帯が13,737世帯と全体の84.4%を占めている。(表3-3)
世帯類型別の構成比は、高齢者世帯50.4%、母子世帯4.4%、傷病・障害者世帯24.2となっている。また、世帯の人員は、単身者世帯が81.4%を占めている。 (表3-4)
平成30年度の受けている加算の種類別では、障害者加算4,439世帯、児童養育加算870世帯の順となっている。(表3-6)
2被保護人員
月平均の被保護人員は20,846人、保護率は9.38‰で前年度から0.06ポイント上昇している。
郡市別にみると郡部が403人で保護率5.38‰、市部が20,443人で保護率9.52‰となっている。(表3-2-1)
3医療扶助人員
月平均の医療扶助人員は16,546人で、前年度より46人増加しており、被保護人員に占める割合は79.4%である。
入院人員を病類別にみると、精神病が43.3%を占めている。また、入院外人員のうち、精神病患者の占める割合は1.9%となっている。(表3-7)
4保護の開始・廃止
保護の開始世帯数は2,142世帯、廃止世帯数は2,141世帯で、開始世帯数が廃止世帯数を上回っている。(表3-8)
5救護施設の状況
県内の救護施設は5施設で、年度末現在の在所者数は518人である。(表3-11)
6保護費の状況
保護費総額は29,231,175千円で、昨年度より0.3%減少した。構成比をみると、医療扶助費が47.8%、生活扶助費が30.6%となっている。(表3-12)
4戦争犠牲者等の援護(統計表4)
1恩給処理状況
恩給処理総件数は、0件だった。(表4-1)
2戦傷病者戦没者遺族等援護法による年金給付等の処理状況
処理件数は、前年同様2件だった。(表4-2)
3戦傷病者手帳交付状況
手帳交付総数は、前年度に比べ6人減の322人である。障害の状態別にみると、肢体不自由(79.3%)が最も多く、視覚障害(6.5%)、聴覚障害(1.9%)、言語機能障害(1.9%)、中枢神経機能障害(0.3%)、その他(15.5%)となっている。(表4-3)
4戦傷病者特別援護法による援護の状況
療養費受給者数は、3人(265千円)で前年度に比べ(89千円)減少した。補装具の交付・修理件数は、1件(25千円)で前年度に比べ1件減少し、548千円減少した。
葬祭費は、前年同様0件だった。
また、乗車券引換証交付件数は、24人で前年度に比べ12人減少している。なお、療養手当・更生医療については、いずれも支給していない状況である。(表4-4)
5特別弔慰金及び各種特別給付金の処理状況
戦没者等の遺族に対する特別弔慰金は、第十回特別弔慰金い号を3件処理した。(表4-5)
6中国残留邦人の引揚げ状況
平成13年以降実績がないまま推移していた引揚世帯は、平成17年度に1世帯を受け入れたものの、平成18年度以降はゼロとなっている。(表4-6)
国保・福祉指導の概況
1国民健康保険(統計表5)
1世帯数・被保険者数の状況
令和元年度の市町村国保の加入世帯数・被保険者数の状況は、世帯数が291,330世帯で対前年度比2.0%の減、被保険者数が457,427人で対前年度比3.4%の減となっている。被保険者の内訳を見ると、一般が対前年度比2.7%の減、退職が対前年度比78.7%の減となっている。(表5-1)
2療養諸費・保険料(税)の状況
令和元年度の1人当たりの療養諸費は386,978円であり、前年度と比べ12,230円(3.3%)の増となった。内訳を見ると、一般は3.3%の増、退職は3.8%の増となっている。
また、1人当たり保険料(税)の状況は88,369円(対前年度比0.6%増)となっている。(表5-2)
3保険者別の状況
令和元年度の1人当たり療養諸費は、最高が562,856円、最低が325,404円で、市町村保険者における格差は1.73倍となっている。(表5-3)
4特定健康診査・特定保健指導の実施状況
令和元年度の市町村国保の実施率は特定健康診査が45.0%(対前年度比0.8ポイント増)、特定保健指導が41.9%(対前年度比1.1ポイント減)となっている。(表5-4)
2医療給付(統計表6)
1後期高齢者医療費給付の状況
県内の後期高齢者医療被保険者数は、平成30年度(平成30年3月から平成31年2月)月平均372,095人で対前年度比0.9%の増となっている。
総医療費は282,448,143千円であり、対前年度比1.2%増、また、1人当たり医療費は、759,076円で対前年度比0.3%の増となっている。(表6-1)
2後期高齢者健康診査の実施状況
令和元年度の健康診査実施率は27.0%となっている。(表6-2)
医務薬事の概況
1医療施設(統計表7)
令和元年10月1日現在の病院数は127施設、人口10万対では5.8施設となった。また、病床数は前年と同数の28,285床で、人口10万対では1,259.3床となった。
一般診療所数は前年と同数減の1,671施設、人口10万対では75.7施設であった。また、病床数は前年と同数の568床、人口10万対では25.3床となった。
歯科診療所数は前年より7施設減の1,152施設、人口10万対では51.6施設となった。
2血液(統計表8)
1献血受入状況
(1)献血者数
令和元年度の献血者数は、92,774人(200ml 2,443人、400ml 52,540人、成分37,791人)で対前年度比では104.2%と増加した。(表8-1)
受入施設別に見ると、献血ルームでの献血者数が72.1%、献血バスでの献血者数が27.9%を占めている。(表8-2)
(2)献血申込者及び不適格者
令和元年度の献血申込者104,487人のうち、低比重やその他の理由により献血できなかった者は、11,713人で全体の11.2%であった。(表8-3)
2血液供給状況
令和元年度の医療機関への輸血用血液の総供給数は、313,245単位で対前年度比100.4%と増加した。(表8-5)
3薬事(統計表9)
1薬事関係の業態
平成30年末現在、薬剤師数は4,476人で、平成28年末に比べ73人、約1.7%の増、人口10万人当たりでは199.7人(全国 246.2人)となっている。また、薬局等医薬品販売業者数は令和元年末現在1,942か所で前年に比べ3か所の増となっている。(表9-1)
2医薬品等GMP査察等の実施
医薬品等製造許可申請等に伴いGMP適合性評価及びGQP・GVP・QMS体制省令適合性評価のための査察を実施した。(表9-3-2、9-3-3、9-3-4、9-3-5、9-3-6)
3消費者のための薬のセミナーの開催
一般家庭における医薬品の誤用や事故を未然に防止するため、「医薬品の適正使用」を中心とした薬事衛生知識について、一般消費者を対象に啓発指導を行っている。
4薬事等の監視状況
(1)薬事監視
医薬品等の品質、有効性及び安全性を確保するため、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び体外診断用医薬品の製造業者、製造販売業者、並びに薬局、薬店等の販売施設8,789施設の12.4%に当たる1,088施設の立入検査を実施した。(表9-5)
(2)毒物及び劇物監視
毒物及び劇物による危害発生を防止するため、毒物劇物営業施設及び届出を要する業務上取扱施設等1,519施設の19.0%に当たる289施設の立入検査を実施するとともに指導講習会を実施し危害防止に努めた。また、毒物劇物営業者及び業務上取扱者の自主的な管理体制を確立するため「自主点検表」による自己点検の励行を指導した。(表9-8)
(3)麻薬等監視
麻薬による県民の保健衛生上の危害を防止するため、麻薬営業者及び麻薬診療施設等1,924施設の16.7%に当たる322施設の立入検査を実施した。(表9-9-1)
また、向精神薬による県民の保健衛生上の危害を防止するため、向精神薬取扱者300施設に対して立入検査を実施した。(表9-9-2)
(4)大麻、けしの取締り
大麻及びけしの不正栽培による県民の保健衛生上の危害を防止するため、不正及び自生大麻・けしが多数発見されている地域を重点的に巡視しその発見に努め、新発田、三条、長岡、南魚沼、上越、佐渡の各保健所及び医務薬事課において、自生大麻を36,960本、不正・自生けし492本を発見し措置した。(表9-12)
(5)覚せい剤等監視
覚醒剤等の乱用による県民の保健衛生上の危害を防止するため、覚醒剤等取扱い機関233施設に対して立入検査を実施した。(表9-13)
5薬物乱用防止対策
全国的に「第三次覚醒剤乱用期」の深刻な情勢が続いており、覚醒剤を始めとした薬物乱用の防止について、関係行政機関や県内約400人の薬物乱用防止指導員と連携をとり、積極的な啓発活動の推進を図った。
令和元年の覚醒剤事犯検挙者数は64人と、前年より26人減少した。女性の検挙者数については9人(前年22人)と、検挙者数の14.1%を占めているため、引き続き女性の薬物乱用に警戒を要する。(表9-15)
令和元年のシンナー類事犯検挙・補導者数は、2人(前年2人)であった。(表9-16)
6試験検査(統計表10)
平成30年度に引き続き、生物学的試験検査及び理化学的試験検査を実施した。
令和元年度の生物学的試験検査件数は、18,629件で対前年度比124.0%と増加した。
令和元年度の理化学的試験検査件数は、9,625件で対前年度比94.6%と減少した。
医師・看護職員確保対策の概況
1医師・歯科医師・薬剤師(統計表11)
1医師(昭和57年から隔年調査)
平成30年末の医師数は、平成28年末より29人増加して4,727人、人口10万対210.5人である。このうち、医療施設の従事者は 4,444人(平成年より58人増)で、人口10万対で197.9人である。医療施設の従事者は、全体の94.0%を占める。(表11-1~11-3)
2歯科医師
平成30年末の歯科医師数は平成28年末より27人減少して2,059人、人口10万対 91.7人である。このうち、医療施設の従事者は1,940人(平成28年より27人減)、人口10万対86.4人で、全体の94.3%を占める。(表11-4~11-6)
3薬剤師
平成30年末の薬剤師数は平成28年末より73人増加して4,476人、人口10万対199.3人である。このうち、薬局・医療施設・介護保険施設の従事者は3,772人(平成28年より97人増)、人口10万対167.9人で、全体の84.3%を占める。(表11-7~11-8)
2看護職員(統計表12)
1看護関係就業者数(実人員)
平成30年12月31日現在の新潟県における看護職員の就業者数は保健師1,220人、助産師764人、看護師22,702人、准看護師5,608人、合計30,294人であった。
これを平成28年末と比べると、保健師は37人(対平成28年比3.1%)の増加、助産師は54人(同6.6%)の減少、看護師は764人(同3.5%)の増加、准看護師は452人(同7.5%)の減少、合計295人(同1.0%)の増加となった。(表12-1-1)
2看護師等学校養成所の状況
令和2年4月1日現在における県内の学校養成所の1学年定員は看護師1,352人、准看護師62人であり、看護師95.6%、准看護師4.4%の構成比率となっている。(表12-2-1)
全国の1学年の養成定員(平成31年4月1日現在:大学を含む)は、看護師68,231 人、准看護師9,666人で、その構成比率は看護師87.6%、准看護師12.4%であった。
3保健師家庭訪問実施状況
令和元年度末における県保健所保健師数は78人である。また、訪問世帯数は1,058世帯で、訪問実施回数は1,614回であった。(表12-6-1)
令和元年度末における保健、保健福祉、福祉部門の市町村保健師数は697人である。また、訪問世帯数は39,679世帯で、訪問実施回数は39,148回であった。(表12-6-2)
高齢福祉保健の概況
1高齢者の現況(統計表14)
1高齢者
令和2年年10月1日現在の新潟県における65歳以上人口は721,618人であり、年齢不詳を除いた県総人口に占める割合(以下、「高齢化率」という)は、33.0%である。
令和元年10月1日における65歳以上人口が716,472人、高齢化率が32.4%であることから、前年よりも5,146人増加し、0.6ポイント増加している。
また、新潟県の高齢化率33.0%は全国の28.7%よりも4.3ポイント高い。
65歳以上人口を性別にみると、男性は312,009人、女性は409,609人で、男女比率は約4:6となっている。(表13-1)
2高齢者世帯
平成27年国勢調査において、高齢者世帯は、172,753世帯で全世帯の20.4%を占めており、平成22年よりも32,770世帯増加している。高齢者世帯の内訳をみると、単身高齢者世帯が82,333世帯、高齢者夫婦世帯が81,427世帯、その他の高齢者世帯が 8,993世帯となっており、高齢者世帯全体が増加している。(表13-2)
2介護(統計表14)
1社会福祉士・介護福祉士養成機関の入学状況
令和2年度入学試験の受験倍率は、社会福祉士3.3倍、介護福祉士1.2倍であった。(表14-1)
2社会福祉士・介護福祉士養成機関の卒業生就業状況
令和2年3月の卒業生の県内就業率(介護業務等に就業)は、社会福祉士31.8%、介護福祉士75.1%であった。(表14-2)
3社会福祉士・介護福祉士登録者数
令和2年3月末現在の社会福祉士の登録者数は6,272人、介護福祉士の登録者数は38,965人であった。(表14-3)
15介護保険関連(統計表15)
1特別養護老人ホームの状況
特別養護老人ホームは、令和元年度末で319施設、定員は18,343人で、前年度よりも施設数は4施設、定員は187人増加している。(表15-1)
2介護老人保健施設の状況
介護老人保健施設は、令和元年度末で110施設、定員は10,308人で、前年度に比べ施設数は1施設、定員は60人減少している。(表15-2)
3介護医療院の状況
介護医療院は、平成30年度から新たに創設された制度であり、令和元年度末では5施設、定員は509人である。(表 15-3)
4指定介護療養型医療施設の状況
介護療養型医療施設は、令和元年度末で13施設、定員は948人で、前年度に比べ施設数は6施設、定員は512人減少している。(表15-4)
5指定通所介護の状況
指定通所介護事業所数は、令和元年10月1日現在で521事業所であり、前年度と同様である。運営主体別でみると、社会福祉法人が284事業所(54.5%)で最も多い。(表15-5)
6訪問看護ステーションの状況
訪問看護ステーション数は、令和元年10月1日現在で147事業所であり、前年度よりも10事業所増加している。設置主体別でみると、その他(民間等)が53事業所(36.1%)で最も多い。(表15-6)
7短期入所生活介護施設の状況
短期入所生活介護施設は、令和元度末で312施設、定員が7,021人で、前年度に比べ施設数は3施設、定員は103人増加している。(表15-7)
8認知症高齢者グループホームの状況
認知症高齢者グループホームは、令和元年度末で259か所、入居定員は3,884人で、前年度よりも事業所数は2か所減少、入居定員は36人増加している。(表15-8)
9訪問介護員の状況
訪問介護員数は、平成30年10月1日現在で5,853人であり、前年度よりも583人増加している。うち常勤者は2,738人(46.8%)で、前年度よりも477人増加している。(表15-9)
10介護保険サービスの給付状況
令和元年度末の介護給付費は、前年度よりも3,732百万円増加し、220,910百万円である(国民健康保険団体連合会審査分)。介護給付費の内訳をみると、居宅サービス費は89,194百万円(40.4%)、地域密着型サービス費は39,133百万円(17.7%)、施設サービス費は92,583百万円(41.9%)で、施設サービス費が居宅サービス費を上回っている。(表15-10)
11要介護(要支援)認定者数の状況
要介護(要支援)認定者数は、令和元年10月末現在で137,516人である。うち要支援1から要介護2の認定者数は83,122人で、全体の60.4%である。(表15-11)
16老人福祉関連(統計表16)
1養護老人ホームの状況
養護老人ホームは、令和元年度末で17施設、定員は1,420人で、前年度と同様である。(表16-1)
2軽費老人ホーム(ケアハウス)の状況
軽費老人ホーム(ケアハウス)は、令和元年度末で59施設、定員は2,257人で、前年度と同様である。(表16-2)
3経過的軽費老人ホーム(A型)の状況
経過的軽費老人ホーム(A型)は、令和元年度末で3施設、定員は190人で、前年度と同様である。(表16-3)
4経過的軽費老人ホーム(B型)の状況
経過的軽費老人ホーム(B型)は、廃止のため平成24年度よりすべて0である。(表16-4)
5生活支援ハウス(高齢者生活福祉センター)の状況
生活支援ハウス(高齢者生活福祉センター)は、令和元年度末で20か所、定員は228人で、前年度と同様である。(表16-5)
6老人福祉センターの状況
老人福祉センターの数は、令和元年度末で50施設となっており、前年度よりも1か所減少している。(表16-6)
7在宅介護支援センターの状況
在宅介護支援センターの数は、令和元年度末で49か所であり、前年度と同様である。(表16-7)
8地域包括支援センターの状況
地域包括支援センターの数は、令和元年度末で30市町村、116か所の設置となっており、前年度と同様である。(表16-8)
9老人クラブの状況
老人クラブのクラブ総数は、令和元年度末で2,109クラブ、会員総数は107,401人で、前年度よりも116クラブ、会員は8,056人の減少となっている。(表16-9)
健康対策の概況
1結核・感染症(統計表17)
1結核
当県における結核の現状は、令和元年の新登録患者数は190人、罹患率8.6(全国11.5)、令和元年末の結核登録者数は398人、登録率17.9(全国27.4)、有病率4.6(全国7.7)となっている。(率はいずれも人口10万対)
また、令和元年度の結核医療費の公費負担分は、件数において、前年度比90%の1581件、金額では、前年度比85.7%の12,279千円となっている。(表17-7-2)
2感染症
感染症発生動向調査(サーベイランス)として、全数把握対象疾患である87疾患と、5類感染症定点把握対象疾患である25疾患及び疑似症の発生情報の収集、解析並びに評価を行った。
なお、県下156の医療機関を患者定点(327定点)及び病原体定点(26定点)に指定している。
2特定疾患・指定難病・原爆被爆者(統計表18)
1特定疾患・指定難病
原因が不明で治療方法の確立していないいわゆる難病のうち、5疾患は特定疾患として、331疾患については指定難病として、患者の医療費の負担軽減を図っている。
対象患者は令和元年度末では 16,873人となっている。
対象患者の特に多い疾患は、パーキンソン病 2,537人(15.0%)、潰瘍性大腸炎 2,389人、(14.2%)、全身性エリテマトーデス 1,119人(6.6%)、脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く) 623人(3.7%)、クローン病 619人(3.7%) などである。(表18-1-1、2)
2小児慢性特定疾病
児童の健全育成やその治療の確立と普及を図るため、16疾患群756疾病については、小児慢性特定疾病として、患者家庭の医療費の負担軽減を図っている。
対象患者は令和元年度末では1,111人となっている。
対象患者の特に多い疾患は、悪性新生物 198人(17.8%)、慢性心疾患 155人 (13.9%)、神経・筋疾患 155人(13.9%)である。(表18-2)
3原爆被爆者
原子爆弾被爆者は、病気やけがにかかりやすく治りにくいという健康上特殊な状態におかれている。このような被爆者の救済のため、医療の給付や各種手当を支給している。
令和元年度末の被爆者手帳所持者数は74人である。(表18-3)
4肝炎患者
B型及びC型ウイルス性肝炎のインターフェロン治療、核酸アナログ製剤治療及びインターフェロンフリー治療に係る医療費を助成することにより、肝炎患者の治療を促進し、肝硬変及び肝がんの予防及び肝炎の感染防止を図っている。
令和元年度の肝炎治療受給者数は、1,416人となっている。(表18-4)
さらに、平成30年12月より、肝がん・重度肝硬変に対する入院医療費の助成を開始した。令和元年度の事業参加者数は17人となっている。(表18-5)
3母子保健(統計表19)
1妊娠届出及び母子健康手帳発行状況
妊娠届出は、母子健康手帳の交付をはじめとする母子保健対策の出発点であることから、早期届出を勧めているが、令和元年度の妊娠11週以内の届出率は96.3%となっている。(表19-1)
2妊産婦及び乳幼児の健康診査、保健指導状況
妊産婦死亡の減少を図るとともに、未熟児等の出生を予防し、乳幼児の疾病予防と早期発見及び健全育成を図るために、市町村において妊産婦及び乳幼児の健康診査・保健指導を実施している。幼児健康診査の受診率は、1.6歳児健康診査では98.4%、3歳児健康診査は98.3%となっている。(表19-2~5、19-8)
3新生児マス・スクリーニング検査
放置すると知的障害等の症状を発現する先天性代謝異常及び先天性甲状腺機能低下症の早期発見・早期治療を図るため、新生児に対し、血液によるマス・スクリーニング検査を実施した。(表19-6、19-7)
4療育指導実施状況
乳幼児健康診査等で異常や疾病の疑いのある乳幼児に対して早期に適切な療育上の指導を行うため、療育相談を実施している。令和元年度は延324人に対し療育相談を行った。(表19-9)
5家族計画と母子保健に関する啓発普及
広く母子保健に関する啓発普及を行っている。(表19-10)
4歯科保健(統計表20)
歯・口腔が健康であることは、生活習慣病予防や寝たきり予防、ひいては全身の健康へとつながる。新潟県歯科保健推進条例に基づき、障害の有無やライフステージに関わらず、全ての県民が生涯にわたり歯・口腔の健康を保つことを目的に、総合的な施策を推進している。
1妊産婦及び乳幼児の歯科健康診査実施状況
妊産婦歯科健診を実施している市町村は、令和元年度末現在で30市町村中29市町村であり、妊産婦の一人平均むし歯数は6.87本であり、前年度より0.48本減少した。(表20-1)
3歳児(乳歯)のむし歯有病率は8.9%、一人平均むし歯数は0.27本であり、減少傾向である。(表20-2)
2乳歯及び永久歯のむし歯有病状況
5歳児(乳歯)のむし歯有病率は26.8%、一人平均むし歯数は1.13本であり、年々減少している。(表20-3)
12歳児(永久歯)のむし歯有病率は15.6%、一人平均むし歯数は0.33本であり、減少傾向である。(表20-4)
17歳(永久歯)のむし歯有病率は35.8%、一人平均むし歯数は1.14本であり、減少傾向である。(表20-4)
3市町村むし歯予防事業実施状況
乳歯から永久歯まで一貫したむし歯予防対策の推進を図るため、乳歯う蝕予防事業(フッ化物歯面塗布)、フッ化物洗口事業及びフッ化物洗口講演会を実施する市町村に対し「市町村う蝕予防事業補助金」により補助金を交付しており、令和元年度は、26市町村が交付を受けている(新潟市は対象外)。(表20-7)
また、フッ化物洗口事業について最も普及しているのは小学校であり、94.3%が実施している。(表20-6)
5健康増進事業(統計表21)
健康増進法に基づく健康増進事業(健康手帳、健康教育、健康相談、訪問指導、歯周疾患検診、骨粗鬆症検診、肝炎ウイルス検診、健康増進法施行規則第4条の2第4号に定める健康診査及び同施行規則第4条の2第5号に定める保健指導、がん検診)は、市町村の積極的な取組と、地域医師会等関係者の協力並びに保健所の支援により実施されている。
健康増進法施行規則第4条の2第4号に定める健康診査の受診者数は、1,897人であった。(表21-2-1(1)~(3))
がん検診は、胃がん・子宮がん・肺がん・乳がん・大腸がん検診が全市町村で実施されている。また、前立腺がん検診は28市町村で実施されている。(表21-2-4(1)~21-2-9)
なお、歯周疾患検診は27市町村、骨粗鬆症検診は19市町村、肝炎ウイルス検診(健康増進事業として実施したものに限る)は29市町村の実施であった。(表21-2-2(1)、21-2-3)
6栄養改善・健康増進指導(統計表22)
健康増進法に基づく健康増進事業(健康手帳、健康教育、健康相談、訪問指導、歯周疾患検診、骨粗鬆症検診、肝炎ウイルス検診、健康増進法施行規則第4条の2第4号に定める健康診査及び同施行規則第4条の2第5号に定める保健指導、がん検診)は、市町村の積極的な取組と、地域医師会等関係者の協力並びに保健所の支援により実施されている。
健康増進法施行規則第4条の2第4号に定める健康診査の受診者数は、1,897人であった。(表21-2-1(1)~(3))
がん検診は、胃がん・子宮がん・肺がん・乳がん・大腸がん検診が全市町村で実施されている。また、前立腺がん検診は28市町村で実施されている。(表21-2-4(1)~21-2-9)
なお、歯周疾患検診は27市町村、骨粗鬆症検診は19市町村、肝炎ウイルス検診(健康増進事業として実施したものに限る)は29市町村の実施であった。(表21-2-2(1)、21-2-3)
1健康増進指導状況
個別栄養指導の被指導延人員は1,167人(うち病態別指導は15.3%)である。集団指導の被指導延人員は栄養指導が10,158人(うち病態別指導は9.9%)、運動指導は2,544人(うち病態別指導は0.3%)である。
特定給食施設及びその他の給食施設に対する指導延施設数は、465施設である。喫食者への栄養・運動指導延人員は63人である。(表22-1)
2栄養教室修了者及び食生活改善推進委員数
栄養教室修了者は186人で昭和39年度からの累計は35,076人である。このうち、食生活改善推進委員として活動している者は3,497人である。(表22-2)
3栄養士就業者数
就業栄養士数は2,570人である。在宅栄養士として保健所及び市町村等の業務に従事している者は165人である。(表22-3-1)
4栄養士免許交付数
栄養士免許交付数は令和元年度では208件で、累計では12,529件である。(表22-3-2)
5調理師免許交付数及び調理師試験実施状況
調理師免許交付数は令和元年度では666件で、累計では82,234件である。(表22-4-1)
調理師試験の出願数は令和元年度では471人で、合格者数は249人である。(表22-4-2)
6平成27年県民健康・栄養実態調査
1,305人(満1歳以上)を調査客体とした。栄養素等摂取量をみると、1日当たりの食塩摂取量は9.9g、脂肪からのエネルギー摂取割合は26.8%であった。また、食品群別摂取量をみると、全国値に比べて、米・加工品、いも類、野菜類、果実類、きのこ類、魚介類の摂取量が多く、小麦・加工品、肉類、乳類の摂取量が少なかった。(表22-5)
7給食施設数
特定給食施設とその他の給食施設の合計施設数は2,676施設である。このうち、管理栄養士又は栄養士のいる施設は1,309施設で、栄養士配置率は48.9%である。
(表22-6-1)
8管理栄養士必置特定給食施設指定数
健康増進法第21条第1項の管理栄養士を置かなければならない該当施設は46施設、うち指定施設は46施設(100%)である。(表22-6-2)
9健康運動指導士数
昭和63年度から(公財)健康・体力づくり事業財団で養成を開始し、資格保有者は380人(行政機関79人、その他301人)である。(表22-7)
10健康運動実践指導者数
平成元年度から(公財)健康・体力づくり事業財団で養成を開始し、資格保有者は550人(市町村50人、その他500人)である。(表22-8)
生活衛生の概況
1食品衛生(統計表23)
1食品関係営業施設数、監視数等
県内の食品関係営業施設数は、令和元年度末現在、食品衛生法による営業許可34業種40,952施設、食品衛生法非許可業種14,860施設である。
また、これらの施設に対し食品衛生監視員が延45,681件の監視指導と延1,533件の食品の収去検査(表23-4、表23-5)を実施し、延11件の行政処分等が行われた。(表23-1)
2食品安全広域監視班活動状況
県下4班の食品安全広域監視班により、危害発生頻度の高い業種、また、食品による健康被害発生時の影響が大きい大規模施設や広域流通食品の製造施設等を対象に、高度化する食品の製造加工技術と複雑化する流通並びに増加する輸入食品に対応した延2,344件の監視指導と、延943件の食品の収去検査を実施した。(表23-2)
3食中毒発生状況
平成31年(令和元年)の食中毒の発生は29件、患者数463人であった。(表23-3)
2食肉衛生検査(統計表24)
1と畜検査頭数の状況
前年度に比べ牛の検査頭数は減少、豚の検査頭数は増加し、全体では前年度から5,052頭増の422,146頭の検査を実施した。(表24-1、表24-2)
2食鳥検査羽数の状況
検査対象施設は県内に2か所あり、ブロイラー(肉用鶏)処理施設及び成鶏(採卵鶏)処理施設が各1か所ある。前年度に比べブロイラーの検査羽数及び成鶏の検査羽数は増加し、合計では前年度比13.2%増の11,408,084羽の検査を実施した。(表24-1)
3営業指導(統計表25)
1生活衛生関係営業施設数等
生活衛生関係営業とは、食品関係の営業(1 食品衛生を参照)、旅館業、公衆浴場業、映画館などの興行場営業、理容業、美容業及びクリーニング業をいい、保健所別の当該施設数は、表25-1のとおりである。
営業関係施設総数は、元年度末現在では385施設(対前年度比2.8%)減少し、13,130施設となっている。
旅館業については、旅館・ホテル営業が44施設(同2.1%)減少し2,062施設、簡易宿所営業が10施設(同5.2%)増加し201施設となっている。
公衆浴場業については、一般公衆浴場(いわゆる銭湯)は、前年度と同じ26施設となっている。
興行場営業については、1施設(同1.3%)減少し、79施設となっている。
クリーニング業については、282施設(同15.8%)減少し、1,507施設となっている。
理容業については、46施設(同1.4%)減少し3,253施設、美容業については3施設(同0.1%)減少し5,413施設となっている。
また、当該営業施設の監視指導を実施しているが、年間1施設当たり監視回数は、30年度0.16回に対し、元年度は0.17回であった。なお、改善指示率は30年度2.5%に対し、元年度は1.8%であった。(表25-2)
2クリーニング師の資格試験
クリーニング師は、衛生に関する専門的な知識及び技術が要求され、関係業務を行うためには、県知事の行う試験に合格し、県知事から免許の交付を受けなければならない。
免許交付数は、30年度に比べて7件(対前年度比43.8%)増加し、23件となっている。(表25-3)
3日本政策金融公庫の融資
県が推薦を行う一般貸付については、元年度は30年度に比べ、件数で2件(対前年度比9.1%)増加し、金額では126,810千円(同40.8%)減少し、24件184,040千円となった。(表25-4)
4水道(統計表26)
1水道普及状況
県内の水道事業数は令和元年度末現在、上水道29、簡易水道172(公営158、公営以外14)となっている。また、専用水道(自己水源のみ)の数は51となっている。(表26-1)
令和元年度末現在の県内の給水人口は2,195,182人で、県内総人口に対する割合(水道法に基づく施設での普及率)は99.5%となっている。(県条例による小規模水道(給水人口30人以上)の給水人口1,837人を含めると普及率99.6%となる。)
水道種類別の給水人口は、上水道2,099,483人(小規模水道を含む県内総給水人口に占める割合が95.6%)、簡易水道91,801人(同4.2%)、専用水道3,898人(同0.2%)、小規模水道1,837人(同0.1%)と、上水道が圧倒的に多くなっている。
水道の普及率を市町村別・保健所別にみると、平野部では県全体の普及率より高いところが多いが、山間地をかかえる市町村においては、低いところも見受けられる。
2水槽給水施設の立入検査状況
貯水槽等を用いた給水施設については、指導要綱を制定し、水道法の規制を受ける簡易専用水道も含めて、衛生的で安全な飲料水の供給が行われるよう指導している。(表26-2)
5環境衛生(統計表27)
1墓地等の施設数
県内の墓地等の施設数は墓地28,488施設、火葬場37施設、納骨堂68施設である。(表27-1)
2化製場等施設数
県内の化製場は9施設、死亡獣畜取扱場は2施設、畜舎及び家きん舎は55施設である。また、これらの施設における死亡獣畜又は家畜もしくは家きんの取扱いを適正処理するよう指導している。(表27-2)
3有害物質を含有する家庭用品の検査状況
家庭用品には多数の化学物質が使用されているが、これに伴う健康被害を防止するため、買い上げ試験検査27件を実施した。基準に違反するものはみられなかった。(表27-3)
4建築物の環境衛生
多数の者が使用、又は利用する建築物は、年々増加しているが、建築物における衛生的環境の確保に関する法律に規定される「特定建築物」における快適な居住環境を保持するには、「建築物環境衛生管理基準」に基づいて適正な維持管理をする必要があるため、特定建築物に立入りを行い、所有者等に適正な維持管理を指導した。(表27-4)
また、建築物の環境衛生上の維持管理を専門に行う事業で、登録基準(登録要件)を満たす者については、申請により知事登録を行っている。(表27-5)
6動物愛護管理(統計表28)
1犬の登録頭数等
令和元年度の犬の登録原簿頭数は89,170頭となっており、前年度より2.3%減少となった。登録原簿頭数に対する狂犬病予防注射頭数の割合は87.3%となっている。(表28-1)
2犬・猫の保護収容頭数
迷い犬等の抑留頭数は245頭(前年度比8.4%)、負傷動物の保護頭数は犬1頭(前年度3頭)、猫201頭(前年度比20.4%増)、飼い主不明の犬猫及び飼い主等からの引取り頭数は犬132頭(同123.7%増)、猫1,699頭(同11.4%減)となっている。(表28-1、表28-2、表28-3、表28-4)
3咬傷事故調査状況
咬傷事故の調査を行い再発防止に取り組んでいる。咬傷事故の件数は63件だった。(表28-5)
4苦情の処理状況
犬・猫に関する苦情等の処理は2,411件となっている。保健所、動物保護管理センター、動物愛護センターにおいて関係法令に基づき適正飼育の指導取締りを実施している。(表28-6)
5第一種動物取扱業登録状況
県内の第一種動物取扱業の施設数は622施設となっている。保健所、動物保護管理センター、動物愛護センターでは、動物取扱業者に対して適正な動物の取扱いについて普及啓発に取り組んでいる。(表28-7)
6特定動物の飼養(保管)の状況
特定動物とは、クマ・ニホンザル等、人の生命・身体・財産に害を与えるおそれのある動物をいうが、県内の飼養(保管)の状況は、20施設、92頭(匹)である。(表28-8)
7公害保健(新潟水俣病対策)(統計表29)
水俣病患者の救済措置として、県と新潟市では「公害健康被害の補償等に関する法律」に基づき、健康被害を受けた方の認定業務を行っており、令和元年度末における認定申請の処理状況は、申請2,335件(取下げ等を除く)、そのうち認定715件、棄却1,476件となっている。(表29-1)
認定申請は、昭和48年度をピークに、その後年々減少していたが、平成16年10月の関西訴訟最高裁判決を契機に認定申請者が増加し、平成18年度には22年ぶりに2名が認定され、その後の認定は、毎年0名から3名で推移してきた(平成25年度から26年度は処分がなかった)。平成29年度は、新潟水俣病抗告訴訟東京高裁判決を受け9名が認定された。(表29-2)
認定患者に対しては、原因企業である昭和電工(株)が、患者側との間で締結した協定に基づいて補償を行っており、県と新潟市においては、保健師等が患者の家庭を訪問して、健康状態を把握し保健指導を行っている。
このほか、水俣病総合対策医療事業により、認定患者のほかにも一定の症状を有する方等に対し療養費などを支給している。加えて、平成21年からは「新潟水俣病地域福祉推進条例」を施行し、県独自に「新潟水俣病患者」を定義し、新潟水俣病福祉手当を支給している。
障害福祉の概況
1障害者数(統計表30,32-1)
1身体障害者
平成31年4月1日現在の身体障害者数は91,202人で、前年度に比べ0.9%減少している。そのうち18歳未満は1,126人(1.2%)である。
障害の種類別では、肢体不自由が50,377人(55.2%)と多数を占めている。(表30-1)
2知的障害者
平成31年4月1日現在の知的障害者数は19,784人で、前年度に比べ2.2%増加している。そのうち18歳未満は3,714人(18.8%)である。
障害の程度別では、重度者が 7,100人(35.9%)、中軽度者は12,538人(63.4%)となっている。
また、知的障害者のうち、療育手帳の所持者割合は96.2%である。(表30-2)
3 精神障害者
令和元年度末現在の精神障害者数は33,361人で、前年度に比べ0.2%減少している。
病類別では、多い順から統合失調症10,563人(31.7%)、そううつ病7,579人(22.7%)、器質性精神障害4,149人(12.4%)となっている。(表32-1-1、32-1-2)
また、平成元年度末現在の精神障害者保健福祉手帳所持者は20,401人と、前年度に比べ7.7%増加している。障害等級別では、1級が1,985人(9.7%)、2級が16,813人(82.4%)、3級が1,603人(7.9%)となっている。(表32-7)
2 障害福祉サービス事業所等の状況(統計表31-1、表 31-2)
平成31年4月1日現在の県内における障害福祉サービス事業所等は、日中活動系サービス560事業所、居住系サービス178事業所(施設)、障害児入所施設10施設、障害児通所支援187事業所(施設)である。(表31-1、31-2)
3 知的・身体障害者(児)の更生援護(統計表31)
1重度心身障害者医療費助成状況
令和元年度の助成件数は824,717件、助成額は2,822,712千円であり、1件当たりの助成額は前年度に比べ増加した。(表31-3)(政令市を除く前年度比)
2身体障害者の自立支援医療費(更生医療)支給決定状況
令和元年度の公費負担額総額は、1,715,635千円で前年度比0.9%の減であった。そのうち、じん臓機能障害が1,660,748千円で全体の99.0%を占めている。(表31-4)
3 特別児童扶養手当受給状況
令和元年度末の受給世帯数は4,490世帯、対象障害児童数は4,766人である。(表31-6)
4身体障害者・児の補装具費支給決定状況
令和元年度の身体障害者・児に対する補装具費の支給件数は、補聴器923件、車いす722件、装具728件となっている。(表31-7)
4 精神保健福祉(統計表32)
1精神障害者入院患者数
令和元年度末現在で5,150人と、前年度に比べ3.7%減少している。
病類別では、多い順から統合失調症が2,681人(52.1%)、器質性精神障害1,362人(26.4%)、そううつ病538人(10.4%)となっている。(表32-2)
2稼働精神科病床数
令和元度末現在で5,927床と、前年度に比べ3.5%減少している。
また、病床利用率は88.1%と、前年度に比べ0.2ポイント減少している。(表32-3)
3措置入院患者数
令和元年度末現在で16人と前年度に比べて27.3%減少している。
人口万対措置入院患者数は0.07と、前年度に比べ0.03ポイント減少している。(表32-4)
4 精神保健診察申請等の処理状況
令和元度末現在で申請・通報件数は401件(前年度から6件増加)、そのうち措置該当件数は99件(前年度から26件減少)であり、措置該当率は24.7%と前年度に比べ6.9ポイント減少した。(表32-5)
5 自立支援医療費(精神通院医療)公費負担件数
令和元度末現在で36,741人と、前年度に比べ6.0%増加している。(表32-6)
児童家庭の概況
1 児童相談所、児童福祉施設(統計表33)
1児童相談所の状況
児童福祉法第12条の規定による児童相談所は、児童福祉法が施行された昭和23年に県内に初めて中央児童相談所が設置され、現在は同所も含めて5か所設置されている。
また、平成19年度から新潟市児童相談所が新たに設置されたため、県内で合計6か所設置されている。
令和元年度の相談総数は6,020件(対前年比△1.1%、67件減)で、相談種別では、児童虐待等の養護相談が3,987件(66.2%)、心身障害関係の相談が1,394件(23.2%)、性格行動等の育成相談が341件(5.7%)である。(表33-1)
受付経路としては、市町村が最も多く39.8%、次いで家族・親戚で19.1%、また学校が10.3%、警察等が15.5%、児童本人が0.7%である。(表33-1)
処理状況としては、面接指導が他機関あっせんも含めて97.2%で、児童福祉法第27条第1項第3号または第2項による児童福祉施設入所措置や里親委託等を要するケースが1.6%である。(表33-2)
児童福祉法第33条の規定に基づく一時保護の状況は、令和元年度の延べ保護児童数は7,526人である。児童虐待等の養護相談ケースが最も多く93.9%、次いで非行相談ケース3.5%、育成相談ケース2.6%となっている。(表33-3)
2児童福祉施設の状況
県内に設置されている児童福祉施設のうち、乳児院は2か所(うち1か所は新潟市所管)、児童養護施設は5か所(うち1か所は新潟市所管)、児童自立支援施設は1か所となっている。(定員数283人)(表33-4)
令和元年度の児童福祉施設の入所数は、41人(対前年比11人減)である。(表33-5)
2 母子等福祉(統計表34)
1母子父子寡婦福祉資金貸付決定状況、償還状況
令和元年度の母子福祉資金貸付金は、貸付決定件数(継続貸付を含む。)363件、資金交付額253,344千円、父子福祉資金貸付金(平成26年度貸付開始)は、貸付決定件数(継続貸付を含む。)23件、資金交付額14,898千円、寡婦福祉資金貸付金は、貸付決定件数(継続貸付を含む。)12件、資金交付額8,991千円である。(表34-1、34-2、34-3)
償還状況は、元金のほか利子、違約金を含む状況である。(表34-4、34-5、34-6)
2児童扶養手当受給状況
児童扶養手当の受給世帯は、令和2年3月末で13,251世帯である。
受給要件別世帯では、離婚による母子世帯、父子世帯がそれぞれ10,753世帯(81.1%)、739世帯(5.6%)、未婚母子世帯が1,238世帯(9.3%)となっている。(表34-7)
3ひとり親家庭等医療費助成状況
助成対象者数は、令和2年3月末で9,490世帯、23,372人である。(表34-8)
少子化対策の概況
1 保育所等(統計表35)
1保育所等の状況
県内の保育所等数は、平成31年4月1日現在、公立 358か所(対前年比△1.6%、6か所減)、私立433か所(同+2.9%、12か所増)で、総数は791か所となっている。
定員は、公立 33,486人(同△1.3%、431人減)、私立 35,198人(同+1.9%、669人増)で、総定員数は68,684人となっている。
入所児童数は、公立 27,407人(同△3.5%、980人減)、私立 33,751人(同+2.0%、657人増)で、総児童数は61,158人となっている。(表35-1)
2保育所等在籍(入所)児童の状況
総児童数は、61,158人で、平成30年度に比べて微減した(対前年比△0.5%、323人減)。ただ、0~2歳児については年々増加傾向(同+0.4%、89人増)にあり、低年齢児に対する保育ニーズが高まっている。(表35-2)
3児童館・放課後児童クラブ
児童健全育成の中核的施設である児童館の設置数については、廃止・休止となる児童館があり、微減している。
放課後児童クラブについては、平成10年の児童福祉法改正で「放課後児童健全育成事業」として位置づけられたことなどから、近年増加傾向が続いている。(表35-3)
2 児童手当及び子ども手当(統計表36)
令和2年2月末の児童手当受給者数は、138,998人(対前年度比△2.6%、3,735人減)、支給対象児童数は、230,564人(同△2.8%、6,628人減)、特例給付受給者数は、6,705人(同+2.9%、188人増)、支給対象児童数は10,807人(同+2.3%、244人増)である。(表36)