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「大所(おおところ)の森」の観光活用
大スギ等観光活用検討会では、平成28年度から糸魚川ジオパーク蓮華ジオサイト(大所地内)にある「大所の森」を地域振興の資源として掘り起こし、観光等に活用する取組を行っています。
「大所の森」とは
大規模な地すべり上に形成された森で、地域特有の風土と住民の関わりの中で生育してきた天然スギやブナが多く存在しています。
特にこの森には、幹の一部が伐採された影響により、アガリコと呼ばれる独特な樹形のブナや、台形を逆さにした様なスギの巨木が多く存在します。
アガリコ
典型的なブナのアガリコ。ブナは主に薪材として利用されました。
特殊な形のアガリコ。「イナバウアー」と名前をつけて呼ぶ人もいます。
大スギ
大所の森最大のスギで、幹周りは約6.8mあります。ノコギリ痕も見ることができます。
親・子・孫が同居しているスギ。三代スギと呼んでいます。
切り立つ岩上に雄大に構えるスギ。根性スギと呼んでいます。
岩に沿って垂れ下がる根性スギの根は長さ約10mにもなります。
大所集落とスギの関わり
大所集落では、天然スギを集落14戸の住宅用の材料として利用してきました。
天然スギを使った住宅は今も見ることができます。
また、伐採に使ったノコギリや搬出に使った雪そりは現在も大切に保管されています。
住宅の外壁に使われているスギ
伐採に使用したノコギリ
調査・記録保存
森の観光活用のほか、価値や地域文化を後世に伝えることを目的として、調査や記録映像の作成を行っています。
平成28年に調査を実施し、その報告書を基に研修資料やリーフレットを作成しました。
資料収集や現場撮影を行うなど、記録映像の作成を行っています。(令和2年3月に完成予定)
モニターツアー
平成30年度から専門ガイドの案内による森の観察や、地元の語り部から森と人の関わりを学ぶモニターツアーを開催しています。
アガリコやスギの観察のほか、動植物の解説もあり、自然豊かな森を体感できます。
森をどのように利用してきたのか、語り部からかつての暮らしと森の関わりを学びます。
令和元年5月18日開催のツアーの様子はこちらから
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/itoigawa_kikaku/1356919607997.html
今後のツアー情報は決定次第こちらのホームページでお知らせします。
大スギ等観光活用検討会構成団体
新潟県糸魚川地域振興局、糸魚川市、(一社)糸魚川市観光協会、糸魚川ジオパーク観光ガイドの会、きらら自然の会、大所地区
(事務局:糸魚川地域振興局企画振興部地域振興課 Tel 025-553-1843)