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11月の大気中のトリクロロエチレン濃度が基準値を超過しました。今回の結果のみで直ちに健康に影響が出るものではありません。県は環境基準(年平均値)達成に向け取組を進めます。
県では、大気汚染防止法に基づき大気中の環境モニタリング調査を毎月実施しています。11月の調査において、全県12地点(燕市6、長岡市2、胎内市、三条市、上越市、妙高市、各1)中1地点でトリクロロエチレンが基準値を超えて検出されました。
なお、今回の結果のみで環境基準[注1](行政上の目標)が非達成となるものではなく、また、直ちに健康に影響が出るものではありません。
県は、環境基準の達成に向け、今後以下のとおり取組を進めます。
注1)人の健康を守るために維持されることが望ましい基準であり、行政上の目標。トリクロロエチレンの場合、年間測定値(12回)の平均値と基準値の比較により達成したかを判断。
1 調査結果の概要
調査地点 | 試料採取日 | トリクロロエチレン濃度 | 基準値 | 天候[注2] | 主風向[注3] |
燕市蔵関 | 11月18日~19日 | 170 μg/㎥ | 130 μg/㎥ | 晴-雨 | 西 |
注2)天候欄は左側に採取容器の設置時、右側に回収時の天候を記載
注3)試料採取日の燕測定局における毎正時の風向のうち、最も発現回数が多い風向を記載
2 県の取組
- 県央地域の使用事業場に対する立入検査を強化し、当該物質の使用状況や操業上の異常等の聞き取りを行い、排出抑制の指導を行っています。
- 現在策定中の「自主的取組ガイドライン」に具体的な取組を反映させるため、使用事業場にアンケート調査を実施しました。
- 使用事業場にアドバイザーを派遣し、提案された取組による効果を検証するモデル事業を実施します。
- 現在、「新潟県トリクロロエチレン排出抑制検討会」を設置し、ガイドラインの策定を含めた効果的な排出抑制対策について検討しています。
今後、ガイドラインを使用事業場等に周知することにより、自主的取組を促します。
【参考】
トリクロロエチレン
・健康への影響:中枢神経への障害、肝臓腎臓への障害、呼吸機能低下を及ぼすと言われている。また、腎臓がんのリスクが増加すると言われている。
・用 途:金属加工部品の脱脂等
測定方法
特定の発生源の影響を受けない一般的な地点において、1日(24時間)かけて大気を容器に採取し、分析機関に持ち帰り分析する。
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