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【柏崎】ねこの侵入を防止するために
- ねこが庭に入って糞をして困る、納屋に入って子供を産んだ、家に入ってきて食べ物をとったなど、ねこが敷地内に入って生ずるトラブルが健康福祉部に寄せられています。
- ねこは、家の内外を自由に出入りさせて飼育されている場合が多いので、のらねこかよその飼い猫か区別がつきませんから、なお困りもの。そこで、ねこの侵入防止のための方策を御紹介します。
- でも、動物愛護の観点から、また、他人の財産を損壊することになりますから、ねこにけがをさせたりはしないでください。
- ねこも地域社会の一員。たとえのらねこでも、近所のねずみ退治に役立っていますし、日向でのんびり寝ているねこを見ると、とても愛らしいものではないですか。
目次
このページでは、以下の3つの質問にお答えしています。
- ねこはどんな行動をしているのか?(ねこの縄張りについて)
- ねこが侵入する理由は何でしょうか?
- ねこが入ってこないようにするにはどうしたらいいでしょうか?
ねこはどんな行動をしているのか?(ねこの縄張りについて)
- 家屋や敷地内へのねこの侵入を防止するためには、ねこの行動の理解が必要です。
- ねこが何時頃、どこからやってきて、家屋や敷地内で何をして、何時頃どこへ去って行くのかを見極めることが第一歩です。
- ねこにもナワバリがあり、自分のナワバリ内を規則正しく往来しています。犬は、人間を含めたほとんどの動物をナワバリの対象として、ナワバリ内に侵入した場合攻撃しますが、ねこは他のねこのみをナワバリの対象としており、人間を含めて他の動物が侵入しても関心を持ちません。
- ねこは、トラブルを避けるため、ナワバリが他のねこと重複していても、時間帯を変えてお互いに鉢合わせしないようにしています。
- ねこは、同じルートを毎日同じ時間に自分のナワバリをパトロールしますが、危険な体験をすると、そのルートは通らなくなります(とくに、同じ時間に)。家の中で飼われていたねこが一度外に出てナワバリを作っしまうと、毎日外に出たがるようになるわけです。
- ナワバリ周辺のねこと(駐車場、公園、神社などで)夜の集会を開き、お互いのねこを知り合うことで、地域のねこ社会の安定を図っています。
- 発情期のオスねこは、発情したメスねこのにおいにより、通常と異なる行動をとります。また、若いねこ、とくに18ヶ月齢未満のねこは、ねこ社会では成ねことは扱われないため、ナワバリをもたずに様々な場所に出入りします。
ねこが侵入する理由は何でしょうか?
ねこは、基本的に自分に利益のない場所には興味を示しません。興味の対象は意外に単純です。
食餌を求めて
- 一度餌を与えると、ほぼ毎日同じ時間に餌を食べに来ます。
- ねこを飼っている場合には、その飼いねこの餌を取りに来ます。
すみかを求めて
- 夜間を過ごす場所は、外部から遮断され雨風を防ぐことができ、緊急時に逃げ出せる場所(古い納屋、縁の下など)
- 出産する場所は、夜間過ごす場所の条件に加え、安全性が高い場所
- 昼間休息する場所は、周囲が見通せてすぐ逃げ出すことができ、涼しく又は暖かい場所(塀の上、車の上など)
排泄する場所を求めて
- 花壇や畑、砂地など土が柔らかい場所は排泄場所になる傾向があります。
- 土がなくても、排泄場所に決めることもあります。
- ねこ社会では、弱いねこほど排泄後に丹念に土をかける傾向があります。
メスねこを求めて
- 避妊していないメスねこを飼っている場合には、メスねこの発情時のにおいでオスねこが集まります(メスねこは、年間3から4回発情します。)。
- オスねこが来て困るというのは、メスねこの発情のためですから、オスねこを飼っている家にねこを出さないようにとは言えません。メスねこを避妊することで、オスねこが来るのを避けられます。
ねこが入ってこないようにするには
ねこの侵入を防止するためには、侵入する理由を突き止め、これを排除することが重要です。
食餌を求めてやってくる場合
- 責任を持って飼うつもりのないねこには、餌をやらないようにしましょう。餌だけが目的の場合は、1週間程度で来なくなります。
- 外飼いねこや野良ねこは、通常数か所の餌場をもっているので、1日中居ついているねこ以外は、その場所の餌がなくなっても、それだけで餓死することはありません。
- 飼いねこには屋内で餌をやり、屋外では餌をやらないようにしましょう。別のねこが餌をあさりにやってきます。また、屋内に餌を取りに入って来る場合は、餌を放置しないようにします。また、ねこが食べられそうな食品を出しておかないようにしましょう。
すみかを求めてやってくる場合
物理的回避
- 夜間を過ごす場所や出産する場所になっている場合は、出入口を塞ぎましょう。
- 納屋などどこからでも入れる場合でも、ねこの出入りする場所はほぼ決まっているので、そこを塞ぎましょう。
- 完全に塞ぐことができなくても、いつもと異なる状況になれば、ねこは警戒します。
音による回避
- 空き缶等に小石を入れておき、ねこがやって来たら、ねこに見つからないようにねこのそばに投げ、大きな音でねこを驚かします。
- この際、ねこには絶対に当てないでください。驚かすだけで効果は十分です。ねこを傷つけてはいけません。
忌避薬剤等による回避
- 出入り口やねこが休息する場所に忌避効果のあるものを撒いておきます。効果は一時的なものなので、繰り返し行うことが必要です。
- 洗剤
- トイレの芳香剤
- 香水
- 木酢液など
- 水を入れたペットボトルは効果がありません。
歩行防御による回避
- 出入り口やねこが休息する場所に、次のようなねこが嫌がるものを敷いてみましょう。
- アルミホイール(上を歩くと爪の先で音がするので嫌がる)
- 目の細かい網(上を歩くと爪が引っかかり嫌がる)
- 角がある大きめの砂利(歩くのに不快)
- 水を撒いて濡らしておく(水で足が濡れるのを嫌がる)
- 塀の上などの防御として、ねこの通る道に沿って10センチメートルほどの高さに針金を張るとねこは通れなくなります。また、植木鉢などを並べても良いでしょう。
排泄の場所を求めてやってくる場合
ねこは、自分で排泄場所を決めるので、ねこ自身がその場所を排泄場所としてふさわしくないと思わせるように仕向けることが重要です。
排泄場所での防御
- 基本的には『すみかを求めてやってくる場合』と同様ですが、空き缶等で驚かせても効果があります。
- 人間が怖がらせていることが分かった場合には、様子をうかがって人がいないとわかれば入ってきます。
- 経路での防御では、ねこ自身は防御したい場所をトイレの場所と考えている状況に変化がないので、人間が行っていることが分からないように行う必要があります。
オスねこが発情したメスねこを求めてやってくる場合
- ねこは外に出さないように、飼いだした当初からしつける必要があります。ねこは外に出なくても家のなかでストレス無く十分飼うことができます。この場合、ねこに遊びの場を作ってやると良いでしょう。
- メスねこは避妊すれば、オスねこは来なくなります。
- オスねこは、去勢することでナワバリが狭くなります。