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令和3年7月7日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0410617 更新日:2021年7月8日更新

(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

 

1 日時 令和3年7月7日(水曜日) 10時00分~10時40分

 

2 場所 記者会見室

 

3 質疑項目(10時00分~10時40分)

 ・静岡県熱海市で起きた土石流災害について

 ・新型コロナウイルスワクチンの接種について

 ・柏崎刈羽原子力発電所での工事の不備について

 ・令和2年国勢調査の速報値について

 ・衆議院議員選挙の小選挙区の区割りについて

 

質疑

(静岡県熱海市で起きた土石流災害について)

Q 代表幹事(TeNY)

 (静岡県)熱海市で起きた大規模な土石流についてなのですけれども、山に積まれた盛り土が被害を大きくした要因の1つと考えられていますが、今回の災害の受け止め、それと「土砂災害警戒区域」内の盛り土の調査など、県としてどのような対応を検討されているかお願いいたします。

 

A 知事

 まず、今回の災害で被害に遭われた方々に対しまして、お見舞い申し上げたいと思います。その上で、今回の土石流と盛り土との関連性については、これから調査が詳細に進められるのだと思いますけれども、いずれにしても盛り土の問題というのは大きくクローズアップされてきていると思っています。県では、「土砂災害警戒区域」の緊急点検を実施することにしています。今、部局で準備を進めておりまして、この後の時間で詳しくはブリーフィングさせていただきたいと思っています。考え方としては、土砂災害警戒区域、その中でも特に急がれる「特別警戒区域」、この中で人家があるところをまずは優先的に点検していこうと。考え方はそういうことで進めています。一方、国の方も関係省庁が連携して、全国の盛り土を含む調査をやるということで報道もされています。これはまだ通知も来ておりませんけれども、国の動きも踏まえて、この緊急点検を進めていく必要があると思っています。先走ってお話しするようですけれども、この盛り土を行政側が全て把握しているかというところがあるのですけれども、部局に確認してみますと、今の法制度上、条例等も含めて全てを把握する仕組みにはなっていないようです。ただ、平成30年の北海道胆振東部地震を受けて、全国の大規模な盛り土、特に宅地の造成を目的とする大規模な盛り土の造成地については、全国の市町村で調査を進めて昨年の3月末に公表しています。これは3000平方メートル以上の宅地ができ上がるような大規模な盛り土造成地ということで、一定の基準があるのですけれども、それに該当するものを調べ上げています。それによりますと、県内13の市と町で、約220の盛り土の造成が行われているということは分かっていますが、これは今ほど申し上げたように、宅地を作るための盛り土ということなので、今回熱海市で起きたような谷筋を埋めて、場合によっては土砂の捨て場所として使って、結果として盛り土ができているというところを全部調べたものではないという意味での限界はあります。いずれにせよ、これから緊急点検を進める中で法制度上、県に入っていない情報であっても、住民からのいろいろな情報、見たり聞いたりした情報とか、そういったものも含めてどこにどういった盛り土があって、それが土砂災害と何らか関係が出てきそうなのかどうかとか、そうしたことは点検していく必要があると思っています。

 

Q NHK

 今の盛り土の関係で、この後ブリーフィングがあるということですけれども、だいたい(点検)対象がどのくらいでということと、もう既に出水期に入っていますけれども、どのくらいのスパンで点検を・・・。

 

A 知事

 詳しくは部局に聞いてほしいのですが、数字だけで言うと県内の土砂災害警戒区域は1万4000カ所くらいありまして、その中に特別警戒区域は約9000(カ所)あります。その全てをしらみつぶしにということではないと思いますが、当然、優先順位を付けながらやっていくことになると思います。

 

Q NHK

 盛り土の箇所数、先ほど宅地で220(カ所)くらいというお話もありましたけれども・・・。

 

A 知事

 胆振東部地震を受けて、国土交通省から全国で調査をするように話があって市町村が調べ上げたもので、それは昨年の3月に公表されたもの。これはホームページ等で確認できると思いますが、約220(カ所)あります。

 

Q NHK

 そこが(点検)対象というわけではない・・・。

 

A 知事

 そうではないです。要するに宅地の造成を目的として造られた大規模な盛り土というところなので、もちろん山あいでそういったものが重なるケースもあるかもしれませんが、これが対象だという意味ではありません。

 

Q NHK

 その上で、どのくらいの期間で調査をされて、県としてどのような対応を取りたいかということは・・・。

 

A 知事

 そこまで固まったものは、まだ部局からは聞いておりません。

 

Q 新潟日報

 盛り土の件で、確認させてもらいたいのですが、先ほど土砂災害警戒区域について優先的に点検していくということですが、熱海市の件では、宅地造成の盛り土が被害につながったのではないかと言われていますが、宅地造成や建設残土の点検というのは並行して行っていくのでしょうか。

 

A 知事

 土砂災害警戒区域の中の土質の形状なりが変わっているところ、変化が生じているところを調べ出してきて、それの安全性なりを確認していこう、緊急点検していこうということです。

 

Q 新潟日報

 その対象になっていないところでも危険性があると思うのですけれども、その辺は。

 

A 知事

 土砂災害警戒区域というのは、危険性が高いところを指定しているので、その中でもさらに危険性が高い、あるいは被害が甚大になるというところを抜き出して特別警戒区域としていますので、まずそこを急いで点検しましょうという考え方です。

 

Q 新潟日報

 それ以外のところは、住民の情報などを収集していく・・・。

 

A 知事

 それ以外というか、話が混乱しているかもしれませんが、まず土砂災害が起きやすい場所、起きる可能性があるところを、そのリスクが高いところをまず優先的に点検しましょうと。土砂災害が発生しないように、例えば当初から形状が変わっている、それこそ土が捨てられて、盛り土がなされているとかですね。そういう変化が起きていないかとか、それは調べましょう、点検しましょうということ。それともう1つ、今回の土石流の、まだ正確には要因、因果関係などは正確には分かっていませんが、どうやら盛り土が1つの土石流の要因、原因になっているのではないかという見方があるわけですよね。そのことに関連して、盛り土が県内どういうところで、何箇所ぐらいどのぐらいのものが行われているかという情報は、法制度上は分からないのですよね。全ての届け出が出ているわけではないので。

 

Q 新潟日報

 そこが問題だと思うのですが・・・。

 

A 知事

 それは制度をこれからどう作るかというのは、今後の検討課題に当然なると思いますけれども、今の段階では、情報として全て行政が悉皆を尽くして持っているわけではない中で、北海道胆振東部地震を契機に宅地造成を目的とした盛り土というのは、平成30年以降、調べているのです。それは令和2年の3月に公表されていますよと。それが県内、220カ所程度公表されていますということを、盛り土に関連して一方で申し上げたのです。

 

Q 新潟日報

 大規模宅地造成以外の盛り土というものもある・・・。

 

A 知事

 もちろんそうです。

 

Q 新潟日報

 そこの点検というのが非常に難しい・・・。

 

A 知事

 そうです。どのような形で、調べ尽くせるかどうかまだ分かりませんけれども、調べていく努力は必要でしょうね。

 

Q 新潟日報

 土砂災害の防止に向けて、砂防ダムとかハード対策を進めているところかと思うのですが、今年は令和3年度の当初予算で砂防費がちょっと落ちているということがありますけれども・・・。

 

A 知事

 予算額そのものは、当然年によってどの事業をやるかとか、事業がいったん終わるものがあるかとか、多少の変動はあると思いますけれど、防災減災対策を一貫して重要視してきておりますので、必要なものはどんどん進めたいと思っています。

 

Q 新潟日報

 ソフト対策がより一層重要になってくるのかなと思うのですけれども・・・。

 

A 知事

 私も就任してすぐに有識者会議(防災・減災対策の新たなステージに向けた検討会議)を立ち上げて、やはり防災減災対策を進めるのはハード面だけでは限界があって、ソフト面も合わせてやっていかなければいけない。両輪で進めなくてはいけないということは、提言いただいております。そういった提言に基づいて、例えば防災アプリを普及させるとか、努力はしてきているところではありますが、今回も例えば避難指示の出し方の問題とか、まだまだこれからいろいろ検証すべきことはたくさんあると思いますけれども、議論すべき点は浮かび上がってきているとは思います。

 

Q 新潟日報

 細かい確認みたいなことで恐縮ですが、盛り土の関係で、住民からの情報も踏まえてというようなお話があったと思うのですが、それは、どこにどのような盛り土があるかを把握したいということで、緊急点検に入れ込むということではないということでしょうか。

 

A 知事

 具体的なやり方は、この後の(部局)ブリーフィングで聞いていただきたいと思いますけれども、盛り土の情報は、今、悉皆で、しらみつぶしに持っているわけではないというのが現実です。その中で、盛り土が特に土石流との関係がまだこれからの調査の中で明らかになるのでしょうけれども、いずれにしても何らかの要因に関わっている可能性があるとしたときに、盛り土がどこにどのような形であるのかということは、やはり収集することが必要なのではないかと私は思っていますが、どこまでそれをやれるか、どこまでやるべきかというところは、少しまだ分からないところです。

 

Q 新潟日報

 住民からの情報収集というのは、どこに・・・。

 

A 知事

 どういう情報が、どこにどれだけあるかということを調べるときの1つの方法だと思います。

 

Q 新潟日報

 ちなみに現時点で、住民から県に、どんな盛り土がありますよとか、それこそ調査をしてほしいというような依頼はありますか。

 

A 知事

 いいえ。そういう声があるかどうかは承知していません。

 

(新型コロナウイルスワクチンの接種について)

Q NHK

 ワクチン接種に関連して、ファイザーの方ですけれども、国からの供給が当初の見通しよりも少ないということで、長岡市では64歳以下の個別接種の予約停止をしたりとか、新潟市の方でも少し調整に時間がかかっているような状況ですけれども、この国の方の混乱について、県内への影響も含めてどのように・・・。

 

A 知事

 まずは全国知事会を通じて、先月(6月)から早く7月以降のワクチンの配布スケジュールを明らかにしてほしいということは繰り返しお願いしてきたことであって、それがほぼスケジュールと量が見えてきたということだと思います。その結果としては、残念ながら接種を加速させようと市町村も一生懸命頑張って努力をしてきた、それに見合うものではなかったというのが今の状況ということで、少し残念な事態と感じています。ただ、物理的にワクチンがそれしか入ってこないということなので、致し方ないのでしょうが、そうだとすると既にこれまで配分されたもの、これは高齢者向けに配布されたものでありますけれども、かなり余裕を持って配布されているということも事実だと聞いております。そうすると、それぞれの市町村が自分たちで考えているペース、計画で順次進めていって、いずれ使用するものとして確保しているケースもあると思うのですけれども、もっと早く打てる市町村があればそちらに融通するとか、そうした柔軟性を持った効率的なワクチンの使い方というものができるのかできないのか、物理的に動かすことにもいろいろな限界もあるでしょうし、そうした工夫はまだ考えなければいけないと思いますが、なかなか絶対量が不足しているという中では限界があるのも事実かもしれません。そういった工夫も含めて、使えるワクチンの中で円滑に進めていく。今はそれしか方法はないと理解しています。

 

Q NHK

 市町村からすると、国の意向に従って加速させようとまさに努力していた時に、少しはしごを外されてしまったみたいなところもあると思いますけれども・・・。

 

A 知事

 さあ頑張るぞと言っていろいろと手を尽くしてきた結果、それは皆さんの努力の結果ではあるのでしょうけれども、それに見合うものが来なかったというのは、先ほど申し上げましたけれども残念な事態ですよね。

 

Q NHK

 国に対してもし要望があれば・・・。

 

A 知事

 ですから、要望はできるだけ早く必要量を入手する努力をしてくださいと。できるだけ早く市町村の持っている計画、能力に見合う配分をしてもらいたいということですね。

 

Q 新潟日報

 新型コロナウイルスのワクチン供給の件で1点伺います。先ほど知事の方からも、国の方からの供給量が思った通りにはいかなくて、残念なことだというお話がありましたけれども、高齢者向けのワクチンが余裕を持って既に配分されているので、その中で工夫してほしいという話がありましたが・・・。

 

A 知事

 工夫というか、どこかにあることはあるのだと思うのですね。ただそれはそれぞれの市町村の計画があって、先々こういうタイミングで使っていこうというものがあるのだとは思いますが、余裕はそれぞれ市町村が持っておられるとは思います。

 

Q 新潟日報

 やはり在庫を今どのぐらい持っているかとか、余裕が持って予約をどのくらい受けているかというのは市町村ごとに異なっている状況だとは思うのですが、県内では予約を受けた分が今のところ受けられなくてキャンセルせざるを得ないみたいな事態はないのかなとは思っておりますが・・・。

 

A 知事

 それは聞いていないですね。高齢者のワクチン接種で予約していたのに受けられなくなったという話は、私はまだ聞いておりません。

 

Q 新潟日報

 今後例えば市町村間の残りの在庫のワクチンとか、予約状況を見ながらちょっと足りないようなところに、余っているところから県が融通・・・。

 

A 知事

 それはまず情報は一括して国が持っているのです。県を通していくわけではないという中で、そういう市町村間の融通、先ほど私が申し上げた工夫みたいなものがどのようにできるのかできないのか、どういうやり方があるのか。それはワクチンの運搬とか移動にもいろいろな物理的な制約もある中で、どんなやり方ができるのかとか、そこはまだ余地がありますねというのは思っています。

 

Q 新潟日報

 県の方で、市町村間の情報を一元化して共有して、融通するみたいなことはまだ考えていらっしゃらない・・・。

 

A 知事

 だからそれはシステムに入れるようになっていて、最初からV-SYS(ワクチン接種円滑化システム)とか、VRS(ワクチン接種記録システム)とか、いろいろと言葉が飛び交ったと思いますけれども、システム上で全部集約されて、それは国が管理しているのですけれども、都道府県がそういう調整をやれということであるならば、そういうやり方に変えないといけませんよね。もちろん事実上いろいろ入る情報を県が仲介をする中で、この会場でこの市町村が持っているものを使いませんかとか、そういう個別の調整は現にやっていると思います。もっと制度的にシステマティックに県の責任で、あるいは県の差配で全部やるということにするのかどうか。どの県もそういうことができるのかどうかも分かりませんし、現時点で県が情報を集約している立場ではないので、いずれにせよ早くワクチンを円滑に接種していくということは、誰もの共通の目標ですので、そのために県が何かもっとやれることがあるのであれば、私はどんどんやるべきだと思いますし、やれるならやってやろうではないかという思いはあるのですけれど、そこは今この時点で気持ちはそうですけれど、具体的にどういうやり方ができるのか、工夫ができるのか、国との関係をどうするのか、市町村との関係をどうするのかとか、その辺を実務的に承知していませんので、また別の機会に部局からも聞いてみたいと思いますし、逆に取材していただければと思います。

 

Q 新潟日報

 ワクチン供給のことで少しお聞きしたいのですけれども、国から市町村へのワクチン供給の見通しについては、県の方から市町村の方に伝えていて、希望量を県が国にあげるというふうになっていると思うのですけれども、市町村の希望量に対して、国からの実際の配分量に差が出ているというのが現状だと思います。市町村としては、先ほども話が出たように、なんとか7月末に間に合わせようとか、11月末までに間に合わせようということで体制を強化してきたという部分もあると思うのですけれども、ただ実際には配分がなかなかされていないということで、実際に供給量がだんだん減少してきている傾向があるようなのですが、県として市町村の方に、傾向に見合った計画を作ってほしいといったことをもう少し言うべきというようなことはありますか。

 

A 知事

 少し(質問の)ご趣旨がよく分かりませんが、7月と8月が、6月までの供給量に比べて落ちたのです。それは事実として落ちたと。それは、物理的に国の方は、入荷の予定がそれしかないからということなのでしょう。ただ6月までの分で、高齢者の接種を加速させるためにかなりの配分が終わっており、それをまだ使わないで残っているのではないのかというのが、先ほどご質問のあった件とも関連する話だと思いますが。

 

Q 新潟日報

 例えば、第9クールや第10クールの7月分については、6月4日に国から見通しが出ていると聞いていまして、市町村の希望が6月11日や25日にそれぞれ出ているということで、その希望量が実際に国からの配分に対してかなり多かったというふうに聞いているのです。見通しとしては、だんだん減ってきている状況は示されているけれども、やはり市町村としては、とにかく接種体制をこのまま維持していきたいという思いがあって、ギャップが出ているのかなと思うのですけれども、その結果、計画の見直しをしなければいけないというような状況が起きているのかなと思います。そこを県として、もう少し、供給が結構減っているのでこのようなペースでは進められないのですなど、そういった市町村の計画作りへの助言というか、調整みたいなものは・・・。

 

A 知事

 県が供給の見通し(に関する情報)を持っているならですね。7月分が非常に減るという情報が入った。次に、それで8月以降がどうなのかというところを、知事会などで早く明らかにしてくださいと言っていたのは事実です。今度示されたら、それもやはり7月と同じくらいだと。昨日、(河野ワクチン担当)大臣が、ワンクールごとに一万箱ずつ(を自治体に供給する)と仰ったと報道で伺いましたけれども、そういう情報が入ってきたと。そうすると、それは市町村が望んでいた、自分たちがこれだけやれると考えていたものに対して足りないという事態が、今起きているということですよね。

 

Q 新潟日報

 計画作りの見直しというは、やはり後で混乱が生じてしまうので、見通しが示されて、その見通しを市町村がしっかり翻訳できていないといいますか、要は、今まで通り、希望通りには接種できないということを、いまいち把握していないような状況が出てきているのかなと思いまして、それを県として、市町村に今まで通り、希望通りにはなかなかできないのだというようなことを、少し調整というか、そういった国からの見通しの情報を・・・。

 

A 知事

 これまでもずっと、市町村とは密接に、定期的にWEB等を使いながら、意見交換や情報共有をしてきていると思いますので、理解していないということはないと思いますけれども、ただそれぞれの市町村は、我が町、我が市は少しでも早く、住民に安心感を与えたいという中で、最大限努力して能力を増やしてきたという経緯があるわけです。特に、高齢者の接種を7月末までに早くやろうというところで、国の大号令もあった中で、本当に努力をして容量を増やしたのです。その延長上で一般接種の方もいきたいと思ったということですよね。ところが一般接種になったら、その分の接種は、結局ワクチンがそこまでは入らないという事態になったというのが今だと思うのです。

 

Q 新潟日報

 そこを県の方で、少し、なかなかそうはいかない・・・。

 

A 知事

 事前に分かっているのであれば、どのぐらい減るかなどが分かっているのなら、それはこういう情報が入っているよという、多分分かっている段階で流しているとは思いますけれど。ただそれぞれの市町村は、その中にあっても、自分のところは、とにかく高齢者接種の加速のために努力をして、会場の確保や打ち手の確保などを一生懸命やってきた勢いがついているわけです。多分そのままいこうというのが普通の考え方ですよね。

 

Q 新潟日報

 それについては問題がなく、国としても供給を増やしてもらうしかないという・・・。

 

A 知事

 それしかないのではないでしょうか。ここまで来たのだけれど、供給がこのくらいしかないということが分かったのですからしょうがないですよね。ここは供給に合わせて少し減速するという、スピードの調整をするしか方法はないですよね。

 

(柏崎刈羽原子力発電所での工事の不備について)

Q 新潟日報

 柏崎刈羽原発の7号機で安全対策工事の未完了が相次いでいた問題で、また別の工事で不備があったことを指摘する匿名の申告が複数あったことが分かりました。これについての知事の所感を教えてください。

 

A 知事

 こういった報道があって、直ちに東京電力に照会をしたと報告を聞いています。その結果、実際に溶接の不良箇所があったという回答を得ているということで、さらに確認が続いているのだと思います。安全に関する情報を確認できた段階で、可能な限り早く公表してほしいということを要請していると聞いています。

 

Q 新潟日報

 知事の思いとしても、なるべく早く・・・。

 

A 知事

 詳しく分かりませんけれども、今回は(工事が)未完了ということではなく、むしろ工事の品質の問題なのだと思います。未完了なのか、品質の問題なのか、いずれにせよ工事の監督とか管理が十分できていたのかというところに、やはり不信感が生じますよね。そこはしっかりと背景要因も含めてチェックしてもらいたいと思います。

 

Q 新潟日報

 知事は常々、安全・安心に関する情報はなるべく出してくれという話を東京電力に対してしていますけれども、今回もまた報道によって明らかになるというような、自発的な発信の仕方ではなかったような気がするのですけれども、そのことに関して知事はどう思われますか。

 

A 知事

 そこの事実関係の順番は分かりません。そういった通報があったということですよね。通報があって、東京電力が確認をしている最中ということなのでしょうか。その前後の順番は分かりません。隠していたということなのか、全部のチェックが終わってから公表しようと思っていたということなのか、その辺は確認していただく必要がありますよね。

 

Q 新潟日報

 まだ情報の出し方としては、評価できる状況にない・・・。

 

A 知事

 そうですね。事実関係は分かりません。少なくとも事務的にお願いしたのは、確認ができた段階で直ちに公表してくださいということは申し入れていると聞いています。

 

Q 新潟日報

 また東京電力でこういった、安全・安心に関わるミスというか不祥事というか、そういったことが相次いで起きていると思うのですけれども、知事としては・・・。

 

A 知事

 何度も申し上げていることでありまして、徹底的に組織の点検をしてもらいたいと思いますし、既に(原子力)規制委員会、(原子力)規制庁の検査も進められることになっています。その中で、まさに信頼が失われている状態ですので、信頼を取り戻すべく徹底的に、自己検査、自己改革を進めていただきたいと思います。

 

Q 新潟日報

 事務方に聞いた方がいいのかもしれませんが、柏崎刈羽原発の配管工事の不備ということで溶接の不良という話でしたけれども、県から(東電に)照会をかけて回答があって、要請をしたというのはいつの話でしょうか。

 

A 知事

 それは事務方に聞いてください。いつしたかということは分かりません。報道を受けて、すぐに照会したということだと理解しています。

 

(令和2年国勢調査の速報値について)

Q 新潟日報

 少し前の話なのですけれども、先週、総務省の方が国勢調査の速報値を発表しまして、去年、2020年の新潟県の人口が220万人ということで、前回5年前の調査から約10万2千人減りましたと。その減少幅自体は、北海道に次いで2番目に悪い、ワースト2位という結果になりました。10万人というと相当規模が大きくて、新発田市や三条市ぐらいの町がなくなったという数になると思うのですけれども、まずこちらについての受け止めと、改めて県としての人口減少対策の方針というのをご説明ください。

 

A 知事

 これまでも何度もお話ししていることでありますけれども、まず人口減少問題が新潟の県政にとって最も深刻で、重大な課題だという認識であります。10万人の減少というのはやはり大きく、地域経済、あるいは地域社会に与える影響というのは非常に大きなものがあると思いますが、一気ではないので、徐々に徐々に進むので、ゆでガエルのようなものだという話を何度も以前からしていますけれども、じわじわと効いてくるというところが、より深刻であるということだと思っています。これに対処するには何か特効薬があるわけでもない中で、結局あらゆる政策や事業を使って、抽象的になりますけれども、結論から言えば、住みやすい新潟を作っていく、子育てしやすい新潟を作っていく、安心して暮らせる新潟を作っていくということ。そしてそういう新潟県なのだ、そういう地域なのだということが知られていくというところに力を入れていくしか、回り道ですけれども、中長期的にはそれしかないということだと思います。ただ短期的には、もちろん移住や定住の促進、あるいは関係人口を増やす中で、地域経済や地域社会に刺激を与えていく、お金が落ちてくる。そういった環境を作っていくということも重要だと思っています。

 

Q 新潟日報

 今回の調査を市町村別に見ると、例えば阿賀町ですとか、関川村、津南町、佐渡市というのは、減少率が5年前から10%以上、1割以上減っていますというところで、中山間地を抱えたり、離島というところが特に加速しているのかなと思うのですが、こういった現状をどのようにご覧になっていますか。

 

A 知事

 それはこれまでにも言われていることですよね。まさに過疎化が特に進行している地域、離島ですとか、どうしても中山間地ですよね。なかなか住むときの条件が厳しいと言われるところがどうしても減少のスピードが速い、高齢化も進んでいるというところがまさに数字として出てきているのだと思います。

 

Q 新潟日報

 その辺りの中山間地といいますか、条件不利地の対策というのを改めてお聞かせください。

 

A 知事

 それはもう今回の予算(令和3年度6月補正予算)にも盛り込んでいますけれども、中山間地域をいかに活性化していくか、それは特になりわいとしての農業とか林業とか、そこに人が住める、住むための条件を整えていく取り組みに力を入れて、これまでももちろんゼロではなくていろいろなことはやってきているのですけれども、改めてそこに力を入れようということで、ビレッジプランなどの事業の名前も付けて、取り組み始めているところであります。関係者、例えばJAなど、非常に幅広い関係者と連携しながら、その地域の中に住む人たちの意識を上げていく、あるいは外部からの人材を入れる中でその地域をまとめていくとか、そうしたまさに継続的に持続的に住める環境、住みたくなる環境を整えていく努力をしていきたいと思います。

 

(衆議院議員選挙の小選挙区の区割りについて)

Q 新潟日報

 その関連で、総務省が(国勢調査の速報値の)発表に合わせて、衆議院選挙の区割りの話で、アダムズ方式の試算結果を公表していまして、新潟県を含む10県、宮城県や福島県では定数が10人減って、東京都などの首都圏で10人増えますよという試算が出ていますけれども、新潟県は6人から5人になりますという試算が出ていまして、そういうことに対して地方の声が届かなくなりますとか、地方の切り捨てになりますという声もある一方で、これも1票の格差の是正ということで、法律で決まっているのでやむなしという声もあると思うのですけれども、知事としてはこういった議論についてどのようにお考えですか。

 

A 知事

 それは今回の選挙の区画のところで、一定の議論が整理されていると思うのですけれども、投票の価値、1票の価値の平等問題というのは、長くずっと議論があって、2倍以内に収めるとか、最高裁の判例等もあって今の仕組みができているわけですよね。そこは一定の整理ができていると思うのですけれども、正直な話、こういう人口減少を抱えている地域から見ると、自分たちの声を国政に届けていく仕組みもどんどん細っていくと感じるところがあって、単純な平等だけではないのではないという思いは持ちますよね。だから参議院なんかはもう少し違うという判断は、判例でも出ていると思いますけれども、選挙制度のあり方という本質的な部分に関わっていきますので、割り切ることはできないところではありますが、国民の声を等しく国政に反映させていく。その反映の道というか通路、選挙というのはそういうものだと考えると、代議士、あるいは国会議員というのはそういうものというふうに考えると、人口が少ないところは当然細いのでしょうという、それが単純な平等の問題とも言えますが、繰り返しになりますけれど、それだけでは捉えられない国土の全て、この日本に住む全ての人たちの政治参画が実質的に平等にできるようなことも考えるべきではないか。つまり平たく言うと、人口が少ない過疎地域でも、国政に物を言う、意思を伝えるルートである国会議員というものをもう少し大事にしてもらえないかなという感じはありますね。

 

Q 新潟日報

 いろいろ議論を聞いていますと、例えば面積とか、高齢化率を加味して定数を決定したらどうかという意見もあるようですけれど、ちなみに区割り審議会(衆議院議員選挙区画定審議会)の議論も始まっていると思うのですけれども・・・。

 

A 知事

 そうなのですか。これからではないのですか。

 

Q 新潟日報

 この間、初会合があったと報道があったのですが、いずれにしてもこの話は、11月に国勢調査の確定値が公表されて、各都道府県知事に意見照会があって、その後に具体的に検討するみたいなのですが、知事への意見照会という意味では関わりがあるかと思うのですけれども、まだこれからだと思うのですけれど、知事として意見照会があったときにこういうことを伝えたいというのがありますか。

 

A 知事

 それはこれからです。今、率直な気持ちを少しお話ししただけで、それも踏まえながら、制度上、意見を述べる機会をどういうふうに使うかはこれから考えます。

 

 

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。

 

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