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小千谷市で「知事と一緒に車座トーク」を開催しました
令和5年7月13日(木曜日)に、今年度2回目となる「知事と一緒に車座トーク」を小千谷市で開催しました。
「地域に光を感じて ~小千谷市に住む・働く理由から見える地域の可能性~」と題して、出席者5名と意見交換を行いました。
開催にあたり、知事は「地域でいろんな思いを持って活動されている方々が、どんなことに悩んでいるのか、どんなことを目指しているのか、率直に聞かせていただき、一緒に課題を考え、新潟県の元気づくりにつなげていきたい。」と挨拶しました。
車座トークの概要
テーマ
地域に光を感じて ~小千谷市に住む・働く理由から見える地域の可能性~
日 時
令和5年7月13日(木曜日) 午後4時から午後5時30分まで
会 場
テレワークステーションおぢや(小千谷市本町1-11-1)
出席者
牛久保 拓也 さん(牛久保動画製作所経営)
橋本 実樹 さん(やまもとやまCAFE本経営)
佐藤 圭 さん(秀和建設株式会社勤務)
瀬沼 希望 さん(NPO法人ETIC.勤務)
谷口 諒 さん(株式会社あわえ勤務)
同 席
宮崎 悦男 さん【小千谷市長】
座 長
花角 英世【新潟県知事】
主な発言
出席者の自己紹介・活動状況と小千谷市に住むことを決断した決め手、住んでみての感想など
・ 千葉県出身。美術の専門学校で実写映像を学んだ後、テレビ制作会社に入社。職場以外にコミュニティがない状態だったので、人とのつながりが感じられて、買い物に困らない程度の町に住みたいと思っていたころに、小千谷市と交流のある友人から小千谷市の移住促進動画を頼まれて、こういう町がいいなと思ったら、ちょうど地域おこし協力隊を募集していたので、応募したことが小千谷への移住のきっかけ。
・地域おこし協力隊として、市内4商店街の活性化事業を3年間担当し、任期満了後、小千谷で動画製作所を開業した。
・ 今は、まさに理想どおりの生活で、当時思ったことが大体実現できているような気がしている。
・ 東京都出身。大学時代から農業と田舎暮らしに興味があり、大学卒業後、三重県内の農業法人で3年働いた後、雪国で暮らしてみたいと思い、地域おこし協力隊として小千谷市へ移住した。
・ 地域おこし協力隊として、山本山の山頂でブルーベリーを栽培しているときに、震災を機に使われなくなった山頂休憩所があるのを知り、もったいないという思いから、そこで主に小千谷や新潟県産の食材を使ったカフェをやっている。
・ 小千谷に来てみたら、食べ物がすごくおいしく、田舎過ぎず都会過ぎず住みやすいと感じた。また、雪が好きで来たが、雪かきや車の運転は大変だけど、雪国ならではの景色や雪遊びなどの楽しさを味わうことができている。
・ 小千谷市出身。千葉県内の大学卒業を機に市内の建設会社に入社し、企業や法人のリニューアル工事の営業をしている。
・ 大学時代は、学内・学外問わずいろいろな地域活性化の活動に参加していた。また、大学と小千谷市が就職支援に関する協定を結んだ際には、在校生代表として橋渡し役を担った。
・ 新型コロナウイルスの影響で大学に通えない時期に、将来を見つめ直し、地元に帰って小千谷を元気にしていきたいという思いが強くなっていった。また、東京にいる友人とのオンライン飲み会で、小千谷や自分の地元について話したりする中で、小千谷の良さに気づき、多くの方に小千谷を知ってもらいたいという思いが強くなり、Uターンを決めた。
・ 小千谷市出身。大学在学中に今勤務している会社に出会い、そこで地域課題の解決に取り組んでいる方々、本気で地域をよくしたいとか、地域を自分の働きかけにより変えていきたいと考えている大人がいることに感動した。そこからインターン生を経て、そのまま新卒で就職した。
・ コロナ禍で会社が全面的にテレワークに移行し、日々の暮らしを見つめ直したときに、自分の住みたい街に住んでみようと思って、一旦小千谷に戻ってきたところ、「テレワークステーションおぢや」でいろいろな方と出会い、自分のスキルを活かせるかもしれない、役に立てるかもしれないと思って、そのまま現在に至っている。
・ 小千谷市出身。大学卒業後、広告の制作、Web、アプリの制作、コワーキングスペースの運営に携わってきた。
・ 転職を考えていた時に、今の仕事、「テレワークステーションおぢや」運営の求人を地元の高校の友人づてに知り、Uターンで戻ってきた。
・ 現在は、テレワークステーションの運営のほか、イベント企画等を行っている。
・ 自分がこれまでやってきた仕事、経験を活かせる仕事が地元にあったことが戻ってきたきっかけとしては大きい。
・ Uターンしてみて、都会に比べた不便さはあるが、車があることで高校生の時に見えていた景色とは違う景色を見ることができたり、当時とは違うつながりができて、楽しく生活している。
牛久保 拓也さん 橋本 実樹さん
佐藤 圭さん
U・Iターンした際の課題と将来に向けて取り組んでいきたいこと
・ Iターンした当初から、地域に溶け込めたので、特に課題はなかった。強いて言えば、ごみの分別が多かったことと、ペーパードライバーだったので仕事をするのに車の運転ができなくて不便だったことくらい。
・ 動画づくりの仕事が、そのまま情報発信に繋がっていて、いいものづくりを続けていけば小千谷の知名度が上がっていくと思うので、いいものづくりを継続していきたい。
・ 情報発信には、いろいろな視点、切り口が必要だと思っているので、情報発信するプレーヤーを増やしていきたい。
・ 知り合いが一人もいないところに飛び込んだので、困ったときに相談できる人がいなかった。また、同世代の人となかなか会う機会がなかったので、同世代の人とつながることができるコミュニティがあるといいなと感じた。
・ 地域おこし協力隊在任中はいろいろとサポートがあるが、退任後のサポートが少ないと感じた。
・ 空き家がある割に家賃が高いと思っていて、そういうサポートがあると定住しやすいのではないかと感じた。
・ 小千谷にはいいものがたくさんあるので、外からの視点で情報発信していきたい。また、地元の人にも小千谷の良さに気づいてもらいたい。
・ 若者がチャレンジしやすい環境やサポートがあるといいなと感じているので、そういう場所をつくっていけたらいいなと思っている。
・ Uターンする際、一人暮らしを検討したが、家賃が高く断念したので、新卒の若者でも安心して住める単身用の住宅を整備してほしい。
・ 関東の大学では、就活する際に、新潟県の企業の情報がなかなか手に入らなかったので、情報が入手しやすいツールやイベント等があると、U・Iターンにつながるのではないか。
・ 空き家が今後増加していくと思われるので、空き家をアトリエやゲストハウスにリノベーションして再活用するようなことに取り組んでいきたい。
・ 大学時代にワイン用のブドウを栽培し、ワインを作っていた。今度は小千谷でワイン用のブドウを栽培し、そのブドウから小千谷を知ってもらう活動に取り組みたいと思っている。
・ 高校生や大学生が、自身のロールモデルになるような人とたくさん出会う機会を作っていきたい。また、副業とかテレワークとか、いろいろな働き方ができるようになっているからこそ、小千谷で活動している人や小千谷に関心を持っている人が出会うきっかけを作っていきたい。
・ 家賃が高く、借りられる空き家も少ないので、住環境の選択肢が少ないと感じた。東京に住んでいた時は、空き家をセルフリノベして住んでいたので、小千谷でもそういう選択肢が持てるようになればいいと思う。
・ 小千谷には、本屋、雑貨屋、古着屋、ギャラリーなど、カルチャー的なものだったり、新しいものに触れられる場所が少ないし、地元の人も楽しめて市外県外からも誘客できるお店、交流できる場所も少ないかなと思っている。
・ 小千谷には面白いことをやっている人が結構いるので、小さなチャレンジができる環境だったり、そういうチャレンジをコーディネートする人材を育成をすると、まち全体が面白くなってくると思うので、今後そういうことで地元に貢献していきたい。
瀬沼 希望さん 谷口 諒さん
小千谷市 宮崎市長の発言
小千谷市では、U・Iターン政策を強力に推し進めたいと考えており、学生時代から個別に学生と市がつながり続けるような仕組み作りを進めていきたいと思っている。また、起業しにくいというところは解決したいと思っており、政策的に支援策を整えていきたい。空き家についてはこれからどんどん増えていくと思うので、資産価値があるうちに活かしていくというところまで、もう少し踏み込んだ形で対策をしていきたいし、家賃が高いという部分に関しては、空き家になるであろう土地を有効に活用していく必要があると考えている。
知事の発言
いろいろと気づきをいただく面白い話を伺うことができて、非常に参考になった。Iターンで来られた方が新潟県を気に入っていただいているのはうれしいし、Uターンで戻られた方からは、地元に愛着があって、地元のために何かしたいという気持ちを感じることができ、すごくうれしい。皆さんの目指すものが早く、より良い形で実現できるよう願っているし、行政として応援できるものがあれば、皆さんの背中を押して差し上げられるように取り組んでいきたい。
(参考)展示品紹介
当日、出席者の皆様から、活動内容に関わる展示品を紹介していただきました。