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むらかみ・いわふね珍風景(珍風景番号15)
「越後村上鮭塩引き街道」、村上は塩引き鮭の季節です。(珍風景番号15)
冷たい北風が吹き始めるこの時季、村上では年末年始のご贈答用や家庭用の保存食として塩引き鮭づくりが盛んに行われます。全国的には新巻鮭が一般的ですが、鮭に塩をすり込ませ、熟成させてつくる塩引き鮭は、新巻鮭とは違った独特の風味とおいしさがあります。
この時季、村上市内では、軒先に塩引き鮭をつるす風景が各地で見られます。おいしい塩引き鮭づくりにおいては、日本海から吹き込む寒風にさらして鮭をじっくり熟成させるこの行程が欠かせません。
左の写真は、村上市庄内町の「越後村上鮭塩引き街道」の様子です。村上東中学校の生徒が丹精込めてつくった塩引き鮭など約180本の鮭が家々の軒につるされています。
つるされている塩引き鮭をよく見ると、どの鮭も頭を下に、お腹の一部をくっつけた形となっています。
頭を下につるすのは、大事な鮭を首吊りにさせないため。また、お腹の一部をくっつけたままにする割き方は「止め腹」と呼ばれ、大事な鮭に腹切り(切腹)をさせないためという意味があります。
城下町であり、鮭を大切にしてきた村上らしい文化があらわれた加工法です。
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