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71 塩之入峠と旧道
概要・良寛とのゆかり
島崎と与板の間にある峠道。島崎の良寛と与板に住むの弟の由之は急な坂のこの峠を歩いて行き来した。現在はトンネルが開通している。
文政年間の頃、八代藩主直経が、険しい山道での往来の困窮を知り、峠の整備改修をした。良寛はこれを知り、長歌『志保乃里』に託して心情を吐露し、その長歌をもとに歌碑が建立されている。これにより兄弟の交流は以前にも増して頻繁となった。
良寛を木村家に訪ねた貞心尼も、長岡から信濃川を船で与板に渡り、この峠を越えて島崎に会いに行っている。
旧道の人家が途切れるところに、南無妙法連華経の塔があり、寛政年間頃に建立されたものと伝えられる。
和島に日蓮宗の寺格の高い妙法寺があり、日蓮宗信仰での信者の往来が知れる。この峠を越え、その先に塩水が湧出る井戸と太子堂があり、越後の文献には弘法大師が訪れた折に、この里に住む貧しい老婆に授けた井戸として伝えられている。古来より塩味の足しにしたり、湯治用にこの水を利用した。戦前までは近隣の住民が求めてバスや電車に乗って汲みに来ていた。良寛も塩水を使用した食べ物を食している。
現在では与板地域で湧出する塩水を製塩して販売している。
全景写真
詩歌碑・像
良寛歌碑:昭和29年、与板町有志建碑
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