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ブロノポール製剤を用いたニシキゴイ卵の消毒

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0053956 更新日:2019年3月29日更新

要約

 ニシキゴイ受精卵にブロノポール製剤を1回薬浴することで、ニシキゴイの養殖生産に被害を与える水カビの繁殖を抑えることが可能であり、ブロノポール製剤のニシキゴイ養殖における有用性が示された。

背景・ねらい

 ニシキゴイ養殖において、水カビの発生による卵の減耗は、生産量のみでなく品質にも影響を与えるといわれている。従来は防カビ剤としてマラカイトグリーン(注が使用されていたが、発ガン性を示す可能性が示唆されていることから代替薬の使用が望まれており、ニシキゴイ養殖におけるブロノポール製剤の防カビ剤としての使用可能性を検討した。

成果の内容・特徴

  1. 50~300mg/L(有効成分)の濃度で、30分薬浴の薬浴を1回(受精12時後)行った結果、薬浴しない受精卵(0mg/L)と比較して、孵化率が良好であった(図1)。また、マラカイトグリーンで薬浴した受精卵と比較しても効果に差は認められなかった(従来の方法と同等の効果が認められた)。
  2. 250mg/Lで60分薬浴を毎日(計3回)行っても、孵化率およびふ化仔魚の奇形率に差はみられず、ニシキゴイ卵に対する安全性が示された(図2)。
  3. ニシキゴイ1歳魚に対する毒性試験では、10mg/L(有効成分)の濃度で50日後に半数が死亡した。

具体的データ

ブロノポール製剤の薬浴効果(1回30分)の画像
図1 ブロノポール製剤の薬浴効果(1回30分)

ブロノポール製剤の薬浴が卵に与える影響(毎日、60分)の画像
図2 ブロノポール製剤の薬浴が卵に与える影響(毎日、60分)
(注 染料。強力な還元作用を持つため卵消毒等に使用されてきたが、発ガン性が認められ、食用魚類への使用が禁止された。)

その他

研究課題名:養殖衛生管理体制整備事業
予算区分:県単経常
研究期間:平成15~18年度
発表論文等:なし

内水面水産試験場 魚沼支場
Tel 025-792-0672
Fax 025-792-8016

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