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【巻農村】田んぼをつくる
ほ場整備(経営体育成基盤整備事業)とは
整備前
田んぼを農作業がしやすいように整形(通常は大区画化)し、その周りの用水路、排水路、道路も一緒に直すことをほ場整備といいます。
より大きな区画にして用排水路や農道を整備することによって、大型機械の利用と合理的な水の管理が可能となり、労働時間の短縮や水田の汎用化(※)が図られるなど、快適で安全性が高く効率的な農作業が行えるようになります。
※:水田を畑地としても利用できるように整備することにより、畑作物の生産が可能になります。
整備後
また、ほ場整備を契機に、各農家がばらばらに耕作している農地を集めること(※)や、農地の貸し借りや農作業の委託が進み、農業に意欲のある人(担い手)への農地の集積が促進されます。
このことから、生産性が向上し経営規模の拡大にもつながり、農業経営の改善を図ることができます。
※:「農用地の集団化と換地処分」参照
区画の整理
機械を使った農作業をやりやすくするためには、1区画30アール(3,000平方メートル)以上の大きさが適しています。
最近のほ場整備では、1区画1ヘクタール(10,000平方メートル)を標準として、より効率的に農作業ができるように整備しています。
用水路・排水路の整備
整備前の水路(用排兼用)
従来、用水路と排水路の役割を兼用していた水路を、それぞれの目的に応じて適正な利用や維持管理ができるように、用水路と排水路を分けてつくります。
整備後の水路(左) 給水栓(右)
また、水を効率的に利用するため、土水路に代えてコンクリートや塩化ビニルなどの材料を使って工事をします。
最近の用水路はパイプライン化され、家庭の水道と同じように蛇口をひねれば水が出る仕組みを多く採用しています。
農道の整備
トラクターやコンバイン、農作物運搬用のトラックなどが、安全でスムーズに通行できるように整備します。
アスファルト舗装まで仕上げる幹線道路や敷き砂利までとする支線農道があり、農業機械の大型化に対応できるように、道路幅は5mから7mとしています。
農地の集団化と換地処分
従来、農家の耕作地があちこちに分散していたものを、換地によりまとめること(集団化)により、効率的な営農ができるようになります。
ほ場整備事業などによる農用地の大区画化に伴い、工事前の土地に対しその土地に代わる工事後の新たな土地(換地)を定め、一定の法手続を経た後、当該換地を工事前の土地とみなす行政処分を換地処分といいます。
新たな取組
- 地下水位制御システム(FOEAS)の導入(ページ作成中)