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【巻農村】水を利用し、水から守る
西蒲原地域の状況
西蒲原の農地や住宅地を浸水から守るため、各地で排水施設が活躍しています。
地図上で、水色と青色に着色してあるエリアが西蒲原地域の標高ゼロメートル以下地帯です。
西蒲原の面積(中ノ口川と大河津分水路に囲まれた所)は431平方キロメートルですが、西蒲原の北東部(西川と新川、中之口川に囲まれた地域)に低い土地が多く、日本海の潮位0~0.9mに対し、標高1m以下の土地が3分の1を占めています。
西蒲原地域は、新潟平野の中央部に位置する海抜0m地帯を含む地域であり、昭和53年の豪雨により地区の2/3の面積が湛水するなどの被害が発生しました。
昭和53年豪雨による水害写真
水を利用する
地盤沈下対策事業西蒲原地区の概要
地盤の沈下により低下した農用地、農業用施設の効用の回復を図るとともに、整備済みの用揚排水施設が、経年変化と併せ地盤の変動により機能低下しているため、再度被害を未然に防止することを目的として、施設の改修・更新を行っております。
老朽化等により、機能不全、低下及び障害の発生が考えられます。
施設が正常に機能しないと、河川の水位調整ができなくなり、頭首工の上流側の揚水機場等では取水ができなくなります。
【整備前】左:頭首工ゲート開閉装置 右:頭首工ゲート開閉装置操作盤
改修・更新工事を施したことにより、機能不全、低下及び障害の発生は未然に防ぐことができます。
施設が正常に機能すると、ゲートの開閉操作が円滑にでき、上流側の揚水機場等では必要なときに取水ができます。
【整備後】左:頭首工ゲート開閉装置 右:頭首工ゲート開閉装置操作盤
児ノ木頭首工
上流部頭首工
水から守る
県営かんがい排水事業西蒲原地区の概要
県営かんがい排水事業西蒲原地区は、低平地である西蒲原地域の排水能力の増強を行い、農作物、農用地及び農業用施設の雨水等による被害を未然に防止することが目的です。農業生産基盤(田んぼや畑)を整備する、ほ場整備等の前提となる事業です。
事業内容は、地域に適した排水システムを確立するために排水施設の新設や改修を行います。具体的には、地区内全域の体系的な排水改良として排水機場、排水路、管理システム等の整備を行います。
本事業によって建設された施設は原則として50年に1回程度の洪水でも、農作物等の被害を軽減する能力をもつよう一定の整備水準で計画されています。
【改修前の水路の一部】 施設の老朽化が進み危険な状態でした。
事業量
流域面積(ha) | 受益面積(ha) | 排水路 | 延長(m) | 排水機場 | その他の整備 | 工期 | |
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西蒲原排水1期 | 7,996.1ha | 5,109.7ha | 20路線 | 37,133.0m | 1機場 | 地区完了 | |
西蒲原排水2期 | 6,605.0ha | 3,761.1ha | 12路線 | 23,023.0m | 5機場 | 地区完了 | |
西蒲原排水3期 | 4,922.5ha | 3,411.5ha | 15路線 | 23,520.0m | 3機場 | 地区完了 | |
西蒲原排水4期 | 5,515.5ha | 4,176.6ha | 13路線 | 27,342.0m | 4機場 | 水管理システム 1式 | 平成8年~平成30年(予定) |
西蒲原排水 合計 | 25,039.1ha | 16,458.9ha | 60路線 | 111,018.0m | 13機場 |