ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織でさがす > 福祉保健部 障害福祉課 > 第19回障害者芸術文化祭(文芸部門)の作品

本文

第19回障害者芸術文化祭(文芸部門)の作品

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0336772 更新日:2021年12月13日更新

文芸作品は、短歌21作品、俳句40作品、川柳24作品、自由詩30作品もの応募がありました。
いずれも、作者の皆さんの思いが込められた素晴らしい作品ばかりです。

入賞作品は下記をご覧下さい。

短歌部門

県知事賞

  • 作者 古俣 キヨ
  • 作品 信州の 桃久々に 届くなり 父母兄の 淡い思い出
  • 審査員コメント
     信州はおそらく作者の故郷なのでしょう。「父母兄の淡い思い出」は、良い表現ですが、それらの方々がもはや亡くなられているのではないかと思わせます。久々に届いた桃は、親族の方が送られたのでしょうか。淡々とした表現ながら、奥行きのある味わい深い作品です。
     

審査員特別賞

  • 作者 石岡 ヒロ子
  • 作品 母に似て 手が大きいと 嘆く子に 幸せぐいと 掴めと諭す
  • 審査員コメント
      親子は当然のことながら、容姿に多くの共通点を持っています。また、親は二人いるので母に似たり、父に似たり、その現れ方も様々です。この歌では、手の大きさを受け継いだことが子どもの嘆きの種となっています。その大きな手で幸せを掴めという当意即妙の返しで、楽しい一首となりました。

俳句部門

県知事賞

  • 作者 石岡 ヒロ子
  • 作品 そろわない 金管響く 雲の峰
  • 審査員コメント
     夏休みの中学校でしょうか。音楽室から、ブラスバンドの音色が聞こえてきました。よく聞いてみると、金管(楽器)の音が少しバラバラなのに作者は気づきました。このことを作者は「そろわない」と表現。俳句ではこの作者の「気づき」(発見)が大切です。遠くには、「雲の峰」(入道雲)が揃わない金管の人たちを励ますようにモクモクと立ち上っています。生き生きした句となりました。

審査員特別賞

  • 作者 白井 正江
  • 作品 散薬の ことさら苦し 梅雨籠り
  • 審査員コメント
     散薬は粉薬のこと。錠剤やカプセルはコーティングしてあり本来の薬の味が舌の味覚に直接触れないために、苦さなどを感じません。ところが散薬は直接薬の味が舌に伝わり、苦さ等を感じます。梅雨の時期には、どこにも出掛けられない「梅雨籠り」をしていると、一層気持ちが塞ぎます。この塞いだ気持ちと薬の苦さが重なり、「ことさら苦し」と表現しています。味覚の「からだ感覚」の俳句です。

川柳部門

県知事賞

  • 作者 三浦 五十弥
  • 作品 まだ当てに されてしっかり 飯を食う
  • 審査員コメント
     『まだ当てに されてしっかり 飯を食う』下五の「食う」がこの句の命。川柳にも「いのち」があるのです。ただ川柳にはもうひとつ「軽さ」も川柳の命です。そして川柳は“喜”・“怒”・“哀”・“楽”を追求する文芸なのです。この句は立派です。

審査員特別賞

  • 作者 渡辺 幸榮
  • 作品 知恵袋 いくら入れても あふれない
  • 審査員コメント
     『知恵袋 いくら入れても あふれない』五句程候補を出して最後に決めた句。候補の句にあやまって決めた句。当たり前と言えば当たり前の句。でも今の私に合った内容として入選と決めた。おめでとう。

自由詩

県知事賞

  • 作者 長助 実歩
  • 題名 梅雨のかおり
  • 作品
     山の空から 見上げる雲に 梅雨のかおり アジサイのように   
     海の空から 見上げる雲に 梅雨のかおり アジサイのように
     山から見降す 海の青さから 見上げる雲に 太陽キラリ こんにちは
     海から見渡す 山の碧さから 見上げる雲に 七色かけはし ニッコリ笑顔
     今日も過ごせた日常に 焦らずコツコツ辛抱強く 梅雨のかおり アジサイのように
     ゆっくり、ゆっくり わたしの色探しながら いつか見つかると良いな わたしのアジサイ
     梅雨のかおり アジサイのように 一片一片 変わりゆく あなたの心 元気でねと願い、
     支え合う あなたとわたし 支え支えあう
  • 審査員コメント
     山の空から、で始まる詩の一行目から詩に引き込まれて読みました。「紫陽花(あじさい)のように生きる」希望と願いを記す作者の思いが、温かな清楚な詩となって完成しています。山から、海からと見渡す作者の豊かな想像力に感動しました。詩という短い表現の中で自身の想いを読者に伝えようとする優しさが、詩の最後を飾っていました。

審査員特別賞

  • 作者 冨澤 元樹
  • 題名 心
  • 作品
    いつも気付かないうちに 現実逃避している自分・・・
    いつも誰そ彼 友達の輪を避けている
    誰かと一緒にいたいのに なかなか一歩を踏み出せない 踏み出さないと変わらない
    努力すれば報われる
    その一心で これからも努力しよう……
    そうすれば 必ず……変わるはずだ
  • 審査員コメント
     人の姿の見えないうす暗い誰そ彼の中で友達を避けている作者。一歩を踏み出そうと懸命に努力する姿を短詩の中で表現しています。「その一心で 努力しよう」と自分に言い聞かせる決断が鮮やかです。

美術展トップページへ

<外部リンク> 県公式SNS一覧へ