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市街地開発について
現在、都市部では、宅地利用の増進、並びに防災面整備の立ち後れといったこれまでの課題に加え、流通形態やライフサイクルの変化、さらには経済情勢の変化等に伴う中心市街地の空洞化、低未利用地の発生など、新たな課題も顕在化してきています。
これら課題に対して、現在では、市街地開発事業や土地区画整理事業等を柔軟に活用していくことが期待されています。
1.土地区画整理事業
土地区画整理事業とは、公共施設の整備改善と宅地の利用増進を図るための換地手法によって土地の区画形質を変更し、道路、公園、広場などの公共施設の新設または変更を行うものです。
土地区画整理方式の利点は
- 従来、道路に面して営業していた人は、前と同様に新たな道路等に面して営業が継続できることとなり、立退きや移転先の心配がないこと。
- 道路等の用地にかかった人だけが立退きを余儀なくされ、さらに隣接する裏地の人が一挙に新設の道路に面するという不公平がなくなること。
- 用地買収方式にない特色として、土地区画整理は、道路という"線"や公園という"点"として各種の公共施設を個別に整備するのではなく、これらの有機的に関連づけで、総括的かつ一体的にいわば"面"として整備することができることとされています。
2.市街地再開発事業
市街地再開発事業とは、既成市街地において、木造建築物が密集して不合理な土地利用が行われているのを改めて、防災設備の整った高層建築物を建設し、街路や公園などの公共施設を整備するなど狭い立地を立体的、合理的に利用することにより総合的な街づくりを行うこととしています。
なお、都市再開発に基づく市街地再開発法は、高度利用地区の指定されている区域で実施することが用件とされています。