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【魚沼】山林や草地に入るとき、ダニ・ツツガムシに刺されないように対策をしましょう
ツツガムシ類やマダニ類など、山林や草むらに生息するダニに刺されると、つつが虫病や重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などの感染症にかかる可能性があります。(これらのダニは、屋内にいるダニとは種類が異なります。)
こうした感染症を防ぐため、農作業や野外でのレジャーに出かける際はダニに刺されないようしっかりと対策を行いましょう。
また、ダニに刺された後で発熱などの症状があったら、直ちに医師の診察を受けましょう。その際には、山林等に入ったことや刺口の有無を医師に話しましょう。
1 ダニに刺されないための対策
農作業や山菜採りなどで山林や草地などに入るときは、ダニに刺されないように次の対策をしてください。
- 肌を出さないようにする。
- 衣類を草むらに置いたり、草むらでの休息や用便は避ける。
- 防虫スプレー等を使用する。
- 山野に入った後は入浴し、ダニが皮膚についていないか点検する。
なお、防虫スプレーには、「マダニ」を忌避対象としていない製品や、安全性等から対象年齢が決められている製品もあります。選ぶ際には、製品の説明欄を確認してください。また、使用上の注意を守って使用してください。
2 つつが虫病について
つつが虫病は、病原体「オリエンチア・ツツガムシ」を保有したダニの幼虫(ツツガムシ)に刺される(吸着される)と、菌が体内に入って発症します。県内では4月下旬~7月、11月に多く発生します。
農作業や山林、草地、河川の土手、河原に行くときは、防虫スプレーの使用や肌をなるべく露出しないなどの注意が必要です。なお、人から人への感染はありません。
ツツガムシに刺されてから発病するまでの潜伏期間は1~2週間ですので、山林、草地、河川の土手、河原に行ってから1週間位後に高熱が出るなどの症状がありましたら、直ちに医師の診察を受ける必要があります。
症状
- 刺された局所に特有のかい瘍(刺口)を生じる。
- リンパ節の腫脹(特に刺口局部近くのものが多い。)
- 少なくとも1週間、通常2~3週間高熱が続く。
- 皮膚の発疹
近年の発生の特徴
- 冬を除いてほぼ1年中発生する。
- 特に4月下旬から7月、11月に多数発生する。
- 河川の周辺に限らず、広く山野で発生する。
- 農作業や山菜採りで、ツツガムシに刺され発病する例が多い。
写真1 ツツガムシの刺口:長岡赤十字病院皮膚科 伊藤薫 部長から提供(長岡健康福祉環境部のHPより)
写真2 皮膚の発疹:長岡赤十字病院皮膚科 伊藤薫 部長から提供(長岡健康福祉環境部のHPより)
3 その他のダニ媒介性疾患について
つつが虫病のほかにも重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、日本紅斑熱、ライム病などはダニに刺されることで感染・発症します。
いずれもダニに刺されないことが重要ですので、つつが虫病の場合と同じように予防対策を行ってください。
【国立感染症研究所】昆虫やダニが病原体を媒介してヒトが罹患する感染症<外部リンク>