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【地域の普及活動】新潟農業普及指導センターの取り組みを紹介します
新潟農業普及指導センターの取り組みを紹介します
高品質な秋葉区の小麦の生産に向けて
新潟市秋葉(あきは)区の小麦生産者は、JAなどとともに「秋葉小麦の会」をつくり、検討会や追肥・防除・収穫時期の現地指導の活動を通じて、実需と結びついた生産・販売等の取組を行っています。
小麦は10月頃に種まきをして翌年の6月に収穫します。令和6年産の小麦は、品質は比較的良好でしたが、収量は生産者間で大きく差が開きました。
収量低下の要因であった事前のほ場準備不足と、4月中旬の追肥不足等を重点に、令和7年産は水田所得の最大化につながるよう、JAと一体となって支援していきます。
小麦生育調査の様子(葉色・栽植密度)
2024年12月
近藤 敬
五泉地域の農業の維持、発展に向けて
今年の4月より、五泉(ごせん)地域の野菜担当になりました、新採用職員の渡邉 恵美です。現在は、先輩の巡回指導に同行させていただきながら、地域の野菜栽培や普及活動について学んでいます。
里芋農家での営農体験の様子
(土寄せを教えていただきました)
五泉地域は、阿賀野川(あがのがわ)が運んできた肥沃な土壌と豊富な水資源に恵まれており、さといも、ねぎ、れんこん、いちご、メロンなど、様々な野菜が栽培されています。
特にさといもは五泉市が県下一の生産量であり、きめ細かい白さと独特のぬめりで人気のブランドさといも「帛乙女(きぬおとめ)」がよく知られています。
これから、五泉地域の農業の維持、発展を支援できるよう、精一杯取組んでいきたいと思います。
2024年9月
渡邉 恵美
ユリ切り花の品質向上に向けた取り組みを行っています
新潟地域のオリエンタル系ユリ切り花は、令和5年度は系統扱いで825千本、209百万円の販売があり、産地では高品質生産に向けて様々な取り組みを行っています。近年、LED利用による開花促進効果が燃油削減につながることから、昨年度に実施した現地研修会を契機として、徐々に取組者が増えつつあります。
全県を対象としたユリ切り花現地研修会で
LED実証ほを視察する様子
今年の技術実証では、促成作型で国内養成球のカサブランカが4月下旬から出荷することができるなど、LEDによる開花促進効果が検証されつつあります。また、昨年の酷暑で奇形花の発生や草丈が伸びないなど品質低下が大きかったことから、頭上ミスト散水技術にも着目し、実証活動を行っています。さらに管内産地間の交流も始まり、促成栽培現地巡回研修会では相互の生産者が参加するなど、産地全体で品質向上に向けて切磋琢磨しています。
普及センターでは、新たな知見の検証や新技術の普及等を通じて、ユリ切り花の品質向上につながるよう産地を支援しています。
2024年6月
真田 真
ねぎの産地活性化に向けた取り組みをしています
ねぎは、収益性が高く畑地だけではなく、水田でも栽培が可能な野菜です。しかし、栽培技術の習得に加えて、土寄せ機や皮むき機などの栽培に必要な機械も多いことから、新しく導入する際のハードルは低くないです。
そこで、普及指導センターでは、関係機関と連携し、新規導入者の技術習得や、機械作業の共同化等を進めて産地を支援しています。具体的には、五泉(ごせん)市では新規導入者向けの定期的な巡回栽培指導に加えて、先輩農家による実技指導会を年2回開催し、早く技術を身に付けられるようにしています。
先輩農家による実技指導
また、機械作業の共同化に向けて、県内の先進地である十日町(とおかまち)市の共同集出荷体制を視察し、本地域での導入に向けて検討を進めています。
十日町市への先進地視察
これらの取組の結果、五泉市内で7名(40アール)が新規導入したほか、新潟市横越(よこごし)地区でも稲作経営体が新規導入するなど、各地で産地拡大の動きが出てきています。
普及指導センターでは、更なるねぎ産地の活性化に向け、今後も産地を支援していきます。
2024年4月
高藤 友哉