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【見つけた!農業びと】地域の特色を活かした農業経営をめざして 矢代 耕太さん(柏崎市)
地域の特色を活かした農業経営をめざして
~矢代 耕太さん(柏崎市)~
柏崎市高柳町門出(かどいで)地区で、水稲を主体に農業経営に取り組む、矢代 耕太(やしろ こうた)さんを紹介します。
矢代 耕太さん
門出地区は、柏崎市中心部から約20km離れた鯖石川(さばいしがわ)上流にあり、全国棚田百選に選ばれた棚田や、かやぶき民家の宿泊施設、伝統工芸の越後門出和紙など、特色ある地域資源に恵まれた地区です。
矢代さんは東京都出身で現在30歳。食品スーパーに勤務していましたが、徐々に「自然の恵みを得る農のある暮らし」を考えるようになり、平成31年度に祖父母の住む門出地区にIターン就農しました。
当初1.5haから開始した水稲も現在は3.5haに拡大するとともに、えだまめを新規導入するなど、経営の複合化にも取り組んでいます。また、中山間地域等直接支払制度に広域で取り組むために組織した高柳農業振興会が導入したドローンや、門出地区の共同乾燥施設のオペレーターとしても活躍しています。
ドローンでの防除作業
ライスセンターでの調製作業
特にドローン防除作業は、共同防除で対応しにくい細かい田んぼや、高齢化等で地上での防除ができない集落などで、今後広く活用されていくなかで、矢代さんのような若いオペレーターに期待が寄せられています。
さらに、さまざまな経歴をもつ地域の有志8名で構成する「門出・田代べとプロジェクト」に参画し、Facebook<外部リンク>や「べとプロだより」の編集委員として、地域の価値再発見と、さまざまな分野の情報発信に取り組んでいます。
年4回発行している「門出田代べとプロだより」
矢代さんは、「中山間地は農地の集積だけでは経営発展に限界があるので、『しんどいけれど楽しい百姓の暮らし』そのものの発信や、門出和紙とのタイアップなど、地域の特色や価値観を共有できる顧客を増やすことで経営展開を進めていきたい」と語っており、今後ますますの活躍が期待されます。
情報提供:柏崎農業普及指導センター(2022年9月)