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【見つけた!農業びと】「カッコいい!」と感じてもらえる農業を目指して 高橋 祐作さん(佐渡市)
「カッコいい!」と感じてもらえる農業を目指して
~高橋 祐作さん(佐渡市)~
佐渡島(さどがしま)の中央部、旧金井町(かないまち)で、稲作経営(水稲約10ha、作業受託3haほか)に取組む高橋 祐作(たかはし ゆうさく)さん(25歳)を紹介します。
作業着はジーンズにこだわっています(自宅にて)
高橋さんは幼少の頃、祖父と田んぼに行き作業する姿を間近に見たり、農作業を手伝ったことがきっかけで農業に興味を持ち、中学生の頃、地域の農業者の高齢化により耕作放棄地が増えてきている状況を目の当たりにし、農地を荒らさないためにも農業を生業(なりわい)としたいと決意しました。
農業系の高校から新潟県農業大学校に進学し、稲作の専門的知識や栽培技術、農業機械の操作技術や各種免許資格を取得し、令和元年に就農しました。
育苗ハウス兼機械格納庫と高橋さん
農業機械は綺麗に丁寧にメンテナンスします
農業大学校在学中の県内各地から集まった仲間との触れ合いは、現在も自身の経営に大きなプラスとなっています。
高橋さんは、日々省力化技術の情報収集や研修会等への積極的な参加など、新たな技術や知識を取り入れる努力を欠かしません。また、アグリノートを活用し営農活動を可視化することで、ほ場管理の効率化や作業分散、コストの見直しなどにつなげています。
消費者が求める米づくりを進め、JA出荷の他、知人や県外の料亭などへ直接販売し、また、島内保育園1カ所へも販売しています。自分のお米を「未来あるこどもたち」が毎日食べている事を嬉しく思うと同時に責任も感じ、安心・安全な米作りをと気を引き締めています。
作業をしていると、知らない方から「若いのに頑張ってるね!」と声をかけられたり、散歩中の小さなこどもを大型機械に乗せてあげると「嬉しそうに喜ぶ姿」を見ることができ、嬉しく励みとなっています。泥だらけの姿ではなく、「農業ってカッコいい!」「綺麗に整備された機械でカッコいい!」と思ってもらえるような姿を見せていきたいと心掛けています。
地域の青年団で郷土芸能「鬼太鼓」を守る取組みなど、様々な活動で活躍している高橋さんの今後の夢は、旧金井町新保(しんぼ)地域の水稲100haの受け皿となる法人を近隣農家と協力し設立することです。
郷土芸能「鬼太鼓」を守る取組みを行う高橋さん(写真左から2番目)
情報提供:佐渡農業普及指導センター(2024年2月)
▼耕作放棄地について
「所有している耕地のうち、過去1年以上作付けせず、しかもこの数年の間に再び作付けする考えのない耕地」と定義されている統計上の用語。(農林水産省ホームページより一部抜粋)
▼アグリノートについて
アグリノートは圃場毎に、栽培する作物並びに種々の作業内容を記録したり、その作物への農薬や肥料等の投入状況をクラウド上で管理できるアプリケーションです。データはクラウド管理されるため、アプリをスマホにダウンロードすれば、圃場での入力、閲覧、管理も可能です。(農林水産省ホームページより一部抜粋)