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【見つけた!農業びと】農地を引継ぎ 発展するために 篠宮 直樹さん(上越市)
農地を引継ぎ 発展するために
~篠宮 直樹さん(上越市)~
上越市小猿屋(こざるや)の篠宮 直樹(しのみや なおき)さんを紹介します。
篠宮 直樹さん
篠宮さんは、幼いころから野球一筋で、高校3年まで野球しか考えられないほど熱中していました。甲子園の夢がついえた夏、父から言われ野球部の仲間と田んぼの手伝いをはじめたところ、ともにする農作業がとても楽しく、太陽を浴びながらの作業が気持ちよいと感じました。
作業を続けるうちに、代々続いている農家を自分が継がなければと使命感を覚え、就農を決意。新潟県農業大学校に進学しました。卒業後、上越市内の農業法人で1年間研修した後、親元就農して現在8年目になります。
篠宮さんは代々続く専業農家の家系ですが、近年急速に農地が集積し経営規模が拡大したことで法人化を検討し、令和4年に「株式会社篠宮農場」を設立しました。現在は祖父と社長である父の親子3世代で、水稲約50haと野菜(水稲育苗後のハウス利用)12aを栽培し、複合経営に取り組んでいます。
株式会社篠宮農場の皆さん
(左から従業員、父、従業員、篠宮さん)
篠宮さんは現在専務取締役として2名の従業員を指導する立場となり、農業機械のオペレーターを積極的に任せるなど特に若手従業員が早期に技能を向上できるよう、日々工夫しながら従業員の育成に取り組んでいます。
また、土地勘のない従業員にも的確な作業指示ができるよう、作業場所の指示や作業記録の見える化のため経営管理ツールを活用した農場管理を導入しました。
作業指示を確認している様子
篠宮さんは上越地域の4Hクラブである「ひかり」の会長も務めています。会長として若い会員が参加しやすい環境づくりに取り組んでおり、次年度は地域のイベントへの積極的な参加を計画しています。
篠宮さんは規模拡大が見込まれる株式会社篠宮農場の後継者として、また若手農業者をけん引し地域を支えていく重要な担い手として今後も活躍が期待されます。
情報提供:上越農業普及指導センター(2024年4月)
▼4Hクラブとは
若い農業者が中心となり、農業経営をしていくうえでの身近な課題の解決方法を検討したり、より良い技術を検討するためのプロジェクト活動を中心に、消費者や他クラブとの交流、地域ボランティア活動を行っている組織です。
4Hとは、農業の改良と生活の改善に役立つ腕(Hands)を磨き、科学的に物を考えることのできる頭(Head)の訓練をし、誠実で友情に富む心(Heart)を培い、楽しく暮らし、元気で働くための健康(Health)を増進するという、同クラブの4つの信条の頭文字を総称したものです。(農林水産省ホームページより一部抜粋)