畜産研究センターでは、輸入濃厚飼料の代替として、国内で生産するトウモロコシを使ったイアコーンサイレージの栽培収穫体系の実用化と乳牛への給与方法の開発に取り組んでいます。イアコーンサイレージとは、飼料用トウモロコシの雌穂を英語でear(イア)と呼ぶことに由来し、子実と芯とさやをサイレージにしたものです。
飼料用トウモロコシの雌穂(イア)とイアコーンサイレージロール
日本では、濃厚飼料原料の約9割を輸入に依存しており、生産国の生産状況や飼料穀物の国際価格、海上運賃などの影響で価格は不安定です。このため、濃厚飼料の代替として国内産トウモロコシで調整されるイアコーンサイレージへの取り組みが北海道を中心に行われており、安心安全な国産濃厚飼料の確保と収穫後の茎葉の還元による土壌への緑肥効果が期待されています。当センターでは、国の研究機関と協力し、イアコーンを収穫する際のスナッパヘッドと呼ばれる専用アタッチメントの改良やイアコーンサイレージの乳牛への給与方法について研究を進めています。
イアコーンの収穫作業の様子
イアコーンスナッパヘッド