畜産研究センターでは令和3年度に「黒毛和種去勢肥育牛の出荷月齢早期化を可能にする飼料給与技術」を成果として発出しており、この技術を基に、農業革新支援担当と連携し、令和3年からこれまで、県内の和牛肥育農家に現地指導を行っています。
去る7月31日、全農新潟県本部において出荷月齢早期化技術について検討会が開かれ、これまでに出荷した牛の発育経過・飼料給与状況・枝肉成績・遺伝的能力等について検討しました。肥育農家において出荷月齢早期化に取り組まれた牛は、重量では更なる大型化の余地があったものの、肉質では通常出荷に勝るとも劣らない品質でした。今後は大型化と肉質の両立を目指し、ゲノミック評価による遺伝的能力の早期把握や哺育期間からの発育促進が必要であるなど、活発な意見交換が行われました。
畜産研究センターでは、令和3年度に発出した成果より更に3か月間早期化する技術や哺育期間の発育を促進する技術について、現在、研究を進めており、検討会での意見は大いに参考になるものでした。今後も肥育農家の皆さんの期待に沿えるよう成果発出に向け、研究に取り組んでまいります。
県内の和牛肥育農家の牛舎で現地指導を実施
出荷月齢早期化牛の成績を検討 出荷月齢早期化技術について活発な質疑
関係機関の職員に質問をする参加者 担い手同士で飼養管理について意見交換