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基肥に発酵鶏ふんペレットを用いたコシヒカリの低コスト減化学肥料栽培
肥料価格は近年上昇しており、高騰することもあります。これは、農業経営上の不安定要因の1つとなっており、肥料費の低減が求められています。
そこで、発酵鶏ふんペレットに着目しました。
そこで、発酵鶏ふんペレットに着目しました。
発酵鶏ふんペレットのメリットは、安価であること、ペレット状であるため機械散布に適することが挙げられます。
一方、デメリットは、窒素含有量が少ないため、散布量が多くなることです。特に穂肥で施用する場合、散布労力が大きくなります。
対して、化学肥料のメリットは、窒素成分濃度が高いため、散布量が少なくてよいことです。
デメリットは、堆肥と比較して高価な商品が多いことが挙げられます。
そこで、お互いのメリットを生かすため、基肥に鶏ふんペレット、穂肥に化学肥料を用いた施肥体系を試験しました。
一方、デメリットは、窒素含有量が少ないため、散布量が多くなることです。特に穂肥で施用する場合、散布労力が大きくなります。
対して、化学肥料のメリットは、窒素成分濃度が高いため、散布量が少なくてよいことです。
デメリットは、堆肥と比較して高価な商品が多いことが挙げられます。
そこで、お互いのメリットを生かすため、基肥に鶏ふんペレット、穂肥に化学肥料を用いた施肥体系を試験しました。
鶏ふんペレットの特性についてです。
鶏ふんペレットは、全窒素率が高いものほど、窒素の肥効率が高くなるため、散布量が少なくなります。
全窒素率4%以上の鶏ふんペレットを用いると、窒素の肥効率は2~3%程度となります。
本成果で供試した鶏ふんペレットも全窒素率4%以上のものを用いました。
鶏ふんペレットは、全窒素率が高いものほど、窒素の肥効率が高くなるため、散布量が少なくなります。
全窒素率4%以上の鶏ふんペレットを用いると、窒素の肥効率は2~3%程度となります。
本成果で供試した鶏ふんペレットも全窒素率4%以上のものを用いました。
供試した鶏ふんペレットの窒素の無機化特性についてです。
鶏ふんペレット中の窒素は培養1週間で多くが無機化し、幼穂形成期に相当する培養4週間までで無機化が終わっていることが分かりました。
供試した鶏ふんペレットは速効性が高く、後効きの心配が少ないことを示しています。
鶏ふんペレット中の窒素は培養1週間で多くが無機化し、幼穂形成期に相当する培養4週間までで無機化が終わっていることが分かりました。
供試した鶏ふんペレットは速効性が高く、後効きの心配が少ないことを示しています。
試験では、基肥に鶏ふんペレット、穂肥に化学肥料として、硫安、尿素、シグモイド型被覆尿素肥料の100日タイプを施用しました。被覆尿素肥料は基肥散布時に施用しました。対照区の肥料は、有機質50%入りの肥料を分施しました。
コシヒカリの生育調査結果です。
茎数は、鶏ふんペレット+化学肥料体系では、対照区と比べて少ない傾向でしたが、穂数は対照区と同程度となりました。
シグモイド型被覆尿素肥料を組み合わせた体系では、出穂期以降の葉色がやや低下する傾向がありました。
茎数は、鶏ふんペレット+化学肥料体系では、対照区と比べて少ない傾向でしたが、穂数は対照区と同程度となりました。
シグモイド型被覆尿素肥料を組み合わせた体系では、出穂期以降の葉色がやや低下する傾向がありました。
コシヒカリの収量・品質調査結果です。
鶏ふんペレット+化学肥料体系では、精玄米重、整粒歩合、玄米タンパク質含有率とも対照区と同程度となりました。
鶏ふんペレット+化学肥料体系では、精玄米重、整粒歩合、玄米タンパク質含有率とも対照区と同程度となりました。
肥料費の試算結果です。
肥料費の一例では、鶏ふんペレット+化学肥料体系は、対照の有機配合肥料体系と比べて、肥料費が5割程度低減する結果となりました。
肥料費の一例では、鶏ふんペレット+化学肥料体系は、対照の有機配合肥料体系と比べて、肥料費が5割程度低減する結果となりました。
農業総合研究所 作物研究センター
Tel:0258 (35) 0836 Fax:0258 (35) 0021 メールでのお問い合わせはこちら
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