ページ番号を入力
本文
ウドの増殖には、種をまくことを勧めます。株分けに比べ収穫までの期間は長くなりますが、大量に作れます。ただし、種からの苗は親に似ることが多いので、優良な株から採種します。
熟した実と未熟な実が混在するウドの実
ウドは夏から花が咲き始め、8月末~9月に先端部分から黒く熟します。熟すと落下したり、野鳥が食べるので、軽く触って落下するようになったら採取します。ただし、次々に熟すので、一度に取ることはできません。約1週間おきに4~5回に分けて取ることになります。
採取時に、スズメバチに注意しましょう。なお、スズメバチは受粉を手伝っていますので、殺さない方が良いでしょう。採取した実は、乾燥しないようにぬれ新聞などで包み、密封できる袋や容器に入れて、まくまで冷蔵庫で保存します。
種は、白ゴマに似た小さい粒で、実1個に5粒はいっています。実には発芽を抑制する物質が入っているといわれており、まく前に実から種を取出します。実を約2ミリ目合いのネットやザルに入れて、水を入れたバケツ等で受け、水の中で軽く押しつぶして、ネット等の目から落ちて水に沈んだ種を集めます。この時にゴミや充実していない種も混じるので、何度も水を注いではゴミや浮いた種を捨てます。実にカビが発生していても、問題はありません。
発根したウドの種
育苗ハウスや温室がある場合は、3月上・中旬に種まきをして育苗期間を早めることができます。ハウスのない時は、4~5月に種をまきます。野菜の育苗用のセルトレイ128穴を用い、雑草の種の混入のない野菜用育苗用土などを詰めます。まく前にたっぷり水をやっておきます。まく種は、1穴に2~3粒とし、2~3ミリ覆土します。
セルトレイは持つと変形しやすいので、アンダートレーを敷きます。アンダートレイは穴の多い水稲育苗箱やかごトレー(ホームセンターで苗の入っている黒いかご)を使い、さらに、過湿防止のためにアンダートレーの下に単管パイプなどを入れて、地面との間に隙間を作ります。
20~25度にしておくと、早いもので5~6日で発根が始まり、10日目くらいには地上に芽を出します。当所の試験では発芽率は採種日によって異なり、30~90パーセントで、早い時期と遅い時期に採種したものの発芽率が低い傾向にありました。
本葉が出たら間引きをして、1穴1株とします。午前中に水やりをし、週1回程度液肥を施用します。本葉が2~3枚になったら9センチのポリポットに移植します。順調にいけば、種まき後約90日で本葉が10センチを超え、本畑に定植できます。
きのこ・特産課 松本則行