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【上越】「上越地域における新田開発のあゆみ(用水編)」 を紹介します
(16) 坊ヶ池
龍神伝説のある坊ヶ池
櫛池川上流の上越市清里区青柳地域の標高468mの山頂に、貯水量約210万立法メートル、最大水深33m、満水面積約12ヘクタール、湖周囲約1.7kmの坊ヶ池があります。この池は農業用のため池として利用されているほか、地域の上水道としても利用されています。平成22年(2010)に「全国ため池百選」に選ばれた坊ヶ池周辺には、キャンプ場や清里星のふるさと館などの施設もあり、家族で楽しむことが出来ます。
この池の堰堤の改修は古く、宝永元年(1704)に幕府によって堰堤をかさ上げする記録があるほか、明治27年(1894)には、坊ヶ池用水普通水利組合が新田開発を目的に、池を改築した記録が残っています。
しかし、その後の経年変化で底樋・堤体が老朽化し、貴重な水を貯留できなくなってきたことから、昭和35年(1960)に団体営事業で堤防が改修され、昭和49年(1974)には県営事業で堤体補強工事、さらに平成8年(1996)には取水施設、平成16年(2004)には、余水吐と取水隧道の更新工事が行われ、現在は用水路も含め坊ヶ池土地改良区が約260ヘクタールの耕地の施設の管理を行っています。