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【上越】「上越地域における新田開発のあゆみ(用水編)」 を紹介します
(14) 桑取・谷浜地域の新田開発
桑取川左岸から取水する開拓頭首工
桑取川の左岸の増沢・西吉尾・高住・丹原・吉浦地域の丘陵地には、県営開拓パイロット事業直江津地区(昭和37年~昭和44年)で山林原野を開拓した耕地約60ヘクタールが広く点在しています。その開拓地は10の集団区分に分割され、各集団耕地に用水を供給するために、横畑集落上流の桑取川に開拓頭首工を設置したほか、隧道3箇所、川を横断する伏越工2箇所を含めた延長約18kmの山腹水路が建設されました。
現地は大半が地すべり防止区域に設定され、管理道路の崩壊や土砂流入による水路閉塞・溢水の被害が生じていたことから、県営事業で昭和60年(1985)頃から頭首工の更新や部分的な水路改修が行われました。
イノシシ電気柵が設置されている開拓地
近年では、県営中山間地域総合農地防災事業(平成15年~平成26年)で、用水路6.5kmと管理道路の整備が行われ、維持管理も軽減し安定した用水供給が可能となりました。谷浜土地改良区では、この施設も含め約220ヘクタールの耕地の農業用用水施設を管理しています。