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ダムの種類
ダムの種類(型式)はコンクリートを材料とするコンクリートダムと土や岩石を材料とするフィルダムに分類されます。
新潟県土木部が管理している20ダムのうち、16ダムが重力式コンクリートダム、1ダムが中空重力式コンクリートダム、2ダムがゾーン型フィルダム、1ダムがアーチ式ダムとなっています。
また設置目的やゲートの有無によっても分類することができます。
コンクリートダム
コンクリートダムは堤体をコンクリートで造るダムで、比較的岩盤の良い所に計画されます。
重力式コンクリートダム
貯水池からの水圧をダムの重量で支える型式のダムで、堅い岩盤のあるところに計画されます。
三面、笠堀、新保川、鯖石川、下条川、加治川治水、胎内川、早出川、大野川、
刈谷田川、正善寺、久知川、破間川、城川、広神、奥胎内ダム
アーチ式ダム
貯水池からの水圧をアーチ構造により左右と下部の岩盤に伝える型式のダムで、強固な岩盤を有する渓谷に計画されます。
奥三面ダム
中空重力式ダム
設計は通常の重力式と同様の考え方に基づいていますが、体積を節約するために内部に空洞を持っています。
内の倉ダム
バットレスダム
貯水池からの水圧をコンクリートの版で受け、それを壁で支える型式のダムです。
フィルダム
フィルダムは基本的に石や土を組み合わせて造るダムで、重力式ダムができないような比較的岩盤の弱い所でも造ることができるという特徴があります。
ゾーン型フィルダム
この形式のダムは岩石や土を組み合わせて透水ゾーン、半透水ゾーン、遮水ゾーンを構成することで貯水する型式のダムです。
大谷ダム、柿崎川ダム
- 表面遮水型フィルダム
貯水池側にアスファルトやコンクリートなどの人工の遮水壁を持ち、堤体は透水性のある岩石により構成される型式のダムです。 - 均一型フィルダム
堤体の大部分が粒の細かい土砂で造られるダムで、高さは30m程度と比較的低いものが造られます。
設置目的別のダムの種類
- 治水ダム
洪水調節、河川環境の保全(流水の正常な機能維持)を目的としたダムをいいます。 - 多目的ダム
洪水調節、河川環境の保全(流水の正常な機能維持)に加え、かんがい、上・工水、発電等の利水といった複数の目的を有するダムをいいます。
ダムの利用目的 | ダム名 | ダム数 |
---|---|---|
治水 | (加治川治水ダム)、下条川ダム、鯖石川ダム※、新保川ダム※ | 4 |
治水・発電 |
三面ダム、(奥三面ダム※)、破間川ダム※、広神ダム※、 奥胎内ダム※ |
5 |
治水・発電・上水道 | 笠堀ダム※ | 1 |
治水・上水道 |
(大谷ダム※)、城川ダム※、正善寺ダム※、柿崎川ダム※、 大野川ダム※、久知川ダム※、(胎内川ダム※) |
7 |
治水・かんがい・上水道・発電 | 内の倉ダム | 1 |
治水・かんがい・発電 | 早出川ダム | 1 |
治水・工業用水・上水道・発電 | 刈谷田川ダム | 1 |
合 計 | 20 |
※マークは不特定容量を持つダムを示す(13ダム)。
( )書きは管理用発電を持つダムを示す(4ダム)。
ゲートの有無によるダムの種類
- ゲート付きダム
洪水調節を洪水吐ゲートの操作により行うダムとなります。なお、洪水用ゲートによる放流制御は、有人操作を原則としています。
三面、胎内川、内の倉、加治川治水、早出川、下条川、鯖石川、大野川、笠堀、刈谷田川ダム
- ゲートレスダム
洪水調節を堤体に開いた穴(オリフィス、クレストの切り欠き)等により自然に行う、つまり人為的操作によらないダムとなります。操作は行わないので、管理の簡素化が可能となり、近年建設されたダムや今後建設されるダムはこのゲートレスダムが主流となります。
大谷、破間川、城川、正善寺、久知川、新保川、奥三面、柿崎川、広神、奥胎内ダム