本文
平成28年12月1日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式YouTubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
- 日時 平成28年12月1日(木曜日)
- 場所 記者会見室
- 知事発表項目(10時03分~10時29分)
- 鳥インフルエンザ対策について
- 平成29年度当初予算編成について
- 新潟県内経済の概況(9月~11月)について
- 平成28年度12月補正予算概要について
- 平成28年度12月県議会定例会提出議案について
- 県内中学校生徒の死亡事故について
- 質疑項目(10時29分~10時51分)
- 平成29年産米の都道府県別生産数量目標について
- 東京電力幹部との面会について
- 鳥インフルエンザ対策について
- 平成29年度当初予算編成について
- 平成28年度12月補正予算概要について
- 平成28年度12月県議会定例会提出議案について
- 水俣病の認定申請に係る処分について
知事発表
鳥インフルエンザ対策について
鳥インフルエンザに関して、県民の皆様にメッセージを申し上げます。11月28日に関川村、更に11月30日に上越市の養鶏農家において鳥インフルエンザが発生しました。これ受け、県では国や市町村、関係団体や自衛隊と連携し、ウイルスの封じ込めに全力を注いでいるところです。生産者の皆様におかれましては、徹底した消毒の実施、予防に努めていただくようにお願いいたします。また、我が国ではこれまで鶏卵や鶏肉を食べて、鳥インフルエンザウイルスが人に感染した事例は報告されていません。通常の状況において、鳥インフルエンザウイルスは人に感染することはないと考えられていますので、県民の皆様においては、過度にご心配なさらず、普段どおり生活していただきますようお願いします。
次に殺処分の状況についてご説明させていただきます。まず関川村については、11月29日4時30分から防疫作業、殺処分に着手しています。24時間体制で取り組んでおり、12月1日6時現在で17万2900羽を殺処分済みです。また、4か所の消毒ポイントで消毒を行っています。殺処分のペースについては、多いときと少ないときがありますので一概には言えないのですが、現在の状況でいきますと、金曜日中に終わるという目処も立ちつつあるところです。ただここに関しては固定のポイントをきちんと定めづらいところです。いずれにせよ予定から大きく遅れることはないという目処はほぼ立ってきたと思っています。上越市については、11月30日22時30分から防疫作業に着手しています。24時間体制で取組を開始し、12月1日4時現在で700羽を殺処分済みです。また、本日から5か所の消毒ポイントで運営を行っておりますが、恐縮ながら資機材が間に合っていないところがあり、現在稼働しているのは柿崎と米山の2か所となっています。ただ、全ての車両にその2か所に行っていただいており、消毒ができていないということでは全くありません。業者の方々にやや不便をかけているところはあるかと思いますが、まずはその2か所で全部やっておりますので、ご心配はいりません。また、感染の拡大を防止し、被害を最小限に食い止めるため、国、市町村、自衛隊にも協力を要請し、懸命に殺処分に取り組んでいます。国に対しては、11月29日に農林水産省の細田政務官が来県された際に、風評被害対策についてぜひ万全の対策をしていただくよう求めています。また、インフルエンザ発生時に養鶏場に支払われる手当金についても早期交付を求めたところです。また、今後県としても感染経路の早期解明や、移動自粛や移動制限等を受けた養鶏農家に対する支援、その他の養鶏農家の予防措置に対する支援等に対して、財政支援等を含めて十分な対応を行っていきたいと考えています。
平成29年度当初予算編成について
平成29年度当初予算について、まず基本的な考え方をご説明します。今後、国の動向等を見極める必要がありますが、県政の重要課題に対応するための検証・議論を深めつつ、編成作業に着手します。まず、県民一人ひとりの幸福を可能な限り増やし、命と暮らしを守り、現在と未来への責任を果たす取組を推進します。また、地方の再生と人口減少に対応するため、本県の暮らしやすさの総合力を高め、魅力ある新潟県を実現する施策を推進します。
予算編成の視点についてですが、安心して子どもを産み育て、医療・介護を受けられる環境の実現や、防災対策の強化など、県民の安全・安心のための取組を推進します。新潟の農業を守る施策展開を図るとともに、「21世紀型の農業大県への挑戦」として、暮らせる農業や稼げる農業の実現に向けた取組等を推進します。「日本海側の表玄関」としての基盤を活かし、人と企業が集まり繁栄する新潟県の実現に向けて、県内交通網の更なる充実、県内企業の支援や交流の拡大等を推進します。子ども達一人ひとりが、ふるさと新潟を愛し、将来の夢や希望を叶えることができるよう、質の高い教育、魅力のある教育環境の整備を推進します。従来の予算編成の方法を基本として、施策の選択と集中を進め、より効果的・効率的な施策体系への再構築を進めます。事務の効率化、職員の適正配置等による内部管理経費の見直しを進めます。県有資産の流動化、県債の有効活用等による財源の確保を進めます。
予算編成のフレームについてですが、概算予算要求の基準(一般財源ベース)については、従来の予算編成方法である部局長枠予算については、各部局が抱える現下の諸課題に適切に対応するため、施策の重点化等を行うことを前提に、対前年度と同額で設定しています。現在と未来への責任を果たすための重点的な取組については、別枠で所要額を措置します。災害関連を除く投資的経費については、政府予算、地方財政計画等を踏まえ、編成過程で規模を決定します。その他の経費については、所要額を見積もった上で個別に調整します。予算規模については、経済情勢や国の制度変更を見極めつつ、編成過程において最終決定します。
報道資料(平成29年度当初予算編成について)[PDFファイル/534KB]
新潟県内経済の概況(9月~11月)について
新潟県の経済動向について説明します。
「個人消費・物価」の「百貨店・スーパー販売額」ですが、9月の確報値は全店、既存店とも2か月連続で前年を下回っています。衣料品が、気温が平年より高めに推移したことや、天候不順で来店客数が減少したことなどにより、秋物衣料がふるいませんでした。衣料品全体では9か月連続で前年を下回っており、飲食料品は2か月ぶりに前年を上回りましたが、飲食料品以外の項目は概ね前年を下回っています。10月速報値は全店、既存店とも3か月ぶりに前年を上回りました。販売額の動向を価格要因と数量要因の寄与度で見ると、価格要因ではプラスが続いている一方、数量要因は8か月連続のマイナスとなっています。したがって、やや持ち直しの部分があるところは、価格要因が大きいということになります。経済の先行き不透明感や、賃金の伸びが弱いことなどもあり、消費者心理が改善されず、(百貨店・スーパー販売額は、)弱い動きとなっています。
「乗用車(含む軽)新規登録・届出台数」ですが、10月は2か月ぶりに前年を上回っています。車種別では前年を上回ったのは普通乗用車で、下回ったのは小型乗用車と軽乗用車になります。プラスを牽引した普通乗用車ではトヨタのプリウスの売れ行きが引き続き好調なことに加えて、他のメーカーが新型車を販売した新車効果によるものと思われます。軽乗用車は昨年4月の軽自動車税増税などの影響で販売不振が続いています。3か月移動平均は、4か月連続のマイナスで弱い動きが続いています。
「消費者物価指数」ですが、11月の新潟市の生鮮食品を除く総合は2か月ぶりに前年を下回っています。原油安を受けて、電気代・ガス代・ガソリンなどのエネルギー価格の下落が影響しています。消費者の節約志向は根強く、日銀が目指す物価2%上昇にはほど遠い状況が続いていると言えます。3つの項目を合わせた「個人消費・物価」の判断ですが、個人消費は依然として弱い動きが続いており、「弱い動きとなっている」という判断を据え置いています。
「住宅投資」ですが、10月の新設住宅着工戸数は前年から大幅に増加し、5か月連続で前年を上回っています。利用関係別では、持家、貸家、分譲の全てで前年を上回りました。相続税対策として、貸家が堅調に推移していることに加えて、マイナス金利政策の影響による住宅ローンの金利が低下した追い風もあり、持ち直しの動きが鮮明になっています。住宅投資の判断については、「持ち直している」に上方修正しています。
「設備投資」の「建築着工面積(非居住用)」ですが、10月は3か月連続で前年を上回っています。8月には1年1か月ぶりにプラスになりましたが、9月、10月は横ばい圏内の動きにとどまり、力強さに欠ける動きとなっています。
「企業の設備投資額」ですが、日銀短観9月調査の28年度計画は全産業で前年度比9.9%増加の計画となっています。前回調査対比では上方修正となっています。プラスを牽引するのが大企業の製造業ですが、生産能力増強投資が計画されている個別企業要因による面が大きく、本県の大部分を占める中小企業等は前年を下回る計画となっています。個別企業要因を除くと全体としては広がりが見られない状況にあります。この2つの項目を合わせた「設備投資」の判断ですが、「弱い動きがみられる」という判断を据え置いています。
「公共投資」ですが、10月の公共工事請負金額は6か月連続で前年を下回っています。発注者別では、減少が国、県、市町村、増加が独立行政法人等となっています。「公共投資」は「前年を下回った」という判断としています。
「生産」ですが、9月の鉱工業指数は生産指数が3か月連続で低下しています。低下に寄与した業種は電気機械工業、輸送機械工業、化学工業です。電気機械は住宅投資の持ち直しなどにより、8月までエアコンの生産が高水準で推移し、これによる反動が出たものです。輸送機械は大型輸送機械の受注が止まっていることなどによります。化学は海外景気の減速と円高に、工場の設備点検の影響が加わったことなどによるものです。「生産」の判断は「弱含みの動きがみられる」に下方修正しています。
「雇用」ですが、10月の有効求人倍率は1.35倍で前月から横ばい、前月は23年10か月ぶりの高い水準となっており、その水準を維持しています。有効求人数は8か月連続の増加、有効求職者数は6年10か月連続の減少となっています。有効求人数の増加と有効求職者数の減少により、求人、求職の両面から有効求人倍率を押し上げる格好となっています。新規求人が業者によってばらつきが見られますが、全体の有効求人倍率は引き続き高い水準を維持しております。「雇用」についての判断ですが、「一部に弱さがみられるものの、持ち直している」という判断を維持しています。
「企業」の「企業収益」ですが、日銀短観9月調査の28年度計画は、全産業で前年度を9.2%上回る増益の計画となっています。製造業が大幅の増益となっていますが、こちらについても個別企業の要因が強く影響しており、個別企業の要因を除きますと、全産業で概ね前年度並みとなっています。27年度実績は前年度比10.9%の減益であったことからすると、個別企業要因を除いた28年度が前年度並みということで弱い状況にあります。
「企業倒産」ですが、10月の倒産件数は8件で前年同月と同数、3か月連続で一桁の発生でした。負債総額は6億円で前年を大きく下回り、2か月ぶりに前年を下回りました。倒産件数、負債総額ともに依然として低い水準で推移しています。金融機関が支援を続けていることなどによるものと考えています。
「企業の景況感」ですが、日銀短観9月調査の業況判断D.I.はマイナス11ポイントで、前回調査から悪化しています。4四半期連続の「悪い」超過となっています。全国的には大企業が全体の景況感を押し上げているのに対して、本県では中小企業が押し下げている状況となっています。中小企業の多い地方においては、景気回復の実感に乏しい状況にあると言えます。11月の中小企業業況判断D.I.は3か月ぶりに改善したものの、引き続き低水準で推移しています。3つの項目を合わせた「企業」の判断は、「弱い動きがみられる」という判断を据え置いています。
各論の判断ですが、前回6月~8月からの変更は、上方修正が「住宅投資」、下方修正が「生産」です。その他は据え置きです。基調判断は「県内経済は、踊り場の状況が続いている。加えて、中国をはじめとする海外経済情勢や為替の動向等に留意する必要がある」としており、前回からの変更はありません。
報道資料(新潟県内経済の概況(9月~11月)について)[PDFファイル/436KB]
平成28年度12月補正予算概要について
平成28年度12月補正予算額は、一般会計で4,863百万円となっています。
補正予算における主な事業について、県民生活・環境部ですが、海岸漂着物の回収・処理、普及啓発等を行う「地域環境保全対策事業」として、157,456千円を計上しています。
防災局ですが、「災害時相互連携・情報共有等強化システム整備事業」として、144,230千円を計上しています。
福祉保健部ですが、相模原市の障害者施設における殺傷事件を受け、児童相談所及び児童養護施設等の防犯対策の強化と、児童を一時保護する施設において個々の特性に配慮した更なる環境改善を図るため施設を整備する「児童福祉施設等整備事業」として、25,170千円を計上しています。
農地部ですが、農地の大区画化・汎用化等の基盤整備により担い手への農地集積・集約化等を促進するため、簡易な区画拡大や暗渠排水の整備等を支援する「耕作条件改善事業補助金」として、1,260,970千円を計上しています。
次に「地方創生拠点整備交付金」の活用を想定した事業について、福祉保健部ですが、「新潟ユニゾンプラザ魅力アップ・定住促進事業」として、257,963千円を計上しています。また、障害者交流拠点である新潟ふれ愛プラザの拠点性向上に向けて施設を整備する「障害者交流拠点魅力アップ事業」として、231,852千円を計上しています。
産業労働観光部ですが、工業技術総合研究所等の施設整備等を実施する「研究開発型企業育成支援拠点整備事業」として、570,863千円を計上しています。また、電波暗室をレーザー・ナノテク研究室に設置する「電波暗室整備事業」として、518,925千円を計上しています。また、醸造試験場の施設を整備する「新潟清酒ブランド構築支援拠点整備事業」として、87,000千円を計上しています。また、新潟ふるさと村の機能向上に向けて施設を整備する「新潟ふるさと村施設整備事業」として、237,970千円を計上しています。
交通政策局ですが、新潟コンベンションセンターの機能性・安全性向上に向けて施設を整備する「新潟コンベンションセンター施設整備事業」として、167,191千円を計上しています。
教育委員会ですが、「少年自然の家建設費」として、328,379千円を計上しています。
報道資料(平成28年度12月補正予算概要について)[PDFファイル/180KB]
平成28年度12月県議会定例会提出議案について
主な提出議案についてご説明します。
141号議案として、事務処理の特例制度に基づき、県知事の権限に属する事務の一部を市町村に移譲するため、関係条例を改正する議案を提出します。
142号議案として、新潟県立武道館を設置するとともに、指定管理者の指定に関する規定を整備する議案を提出します。
144号議案として、特別職の報酬等の額を改正する議案を提出します。
145号議案として、一般職の職員の給与を改正する議案を提出します。
147号議案として、新潟県立特別支援学校いじみの分校竹俣校を本校化し、新潟県立新発田竹俣特別支援学校を設置する議案を提出します。
153号議案として、美咲町県有地の一部を売却する議案を提出します。
155号議案として、農業改良資金の延滞に係る違約金について、一部を減額する調停に応じる議案を提出します。
第158号から第164号議案として、平成29年4月1日以降の各施設の指定管理者の指定を行う議案を提出します。
報道資料(平成28年度12月県議会定例会提出議案について)[PDFファイル/141KB]
県内中学校生徒の死亡事故について
先般の県立高校における大変痛ましい事件に続き、また県内の中学校でも自殺という大変痛ましいことが起こりました。現在ご遺族の意向も含め、関係者等でしっかりとした調査を行っているところです。その調査を受け、ご遺族を含め、関係者の意向をきちんと反映したしっかりとした対策を打っていくことに取り組んでいます。本当に全力で再発を防ぐために取り組んでいきますので、生徒さんを始め、もし本当にお困りで、自殺という言葉を使うのも非常に心苦しいところではあるのですが、そういったことを考えてる方がおられましたら、前回の記者会見でもお話したところではあるのですが、ぜひ勇気を持って助けを求めていただきたいと思います。それはなかなか1回で解決することではないかもしれませんし、助けを求めてかえってつらい気持ちになることも、残念ながらあるかもしれませんが、それでも諦めずに何度でも助けを求めていただきたいと思います。我々はそれに全力で応えるように本当に頑張っていきます。また、助けを求める力も出ないということもあるかと思いますが、そのときはぜひ立ち止まっていただきたいと思います。立ち止まって時が解決することもありますから、自分自身を大切にするとういう言い方は陳腐ではありますが、自分自身を大切にして過ごしてくださいというメッセージを送らせていただきたいと思います。
質疑
平成29年産米の都道府県別生産数量目標について
Q 代表幹事
農林水産省が発表した2017年産の本県の生産数量目標は、現行の配分方法となってから最低となりました。人口減少や少子高齢化が進む中、県産米の需要をどのように確保していきますか。
A 知事
ご指摘のとおり、人口が減少すれば当然需要は、少なくともベースとしては減るわけです。嗜好に関しては、より一層の改善、県産米の売り込みということでやっていけばいいいと思いますが、大きな基調としてやはり減少傾向にあるということ自体は受け止めなければならないと思います。それを受け止めた上で、やはり新潟県産米の勝ち残りをひたすら図っていくということになります。「新之助」を始めとした新しい品種のプロモーション、更に既に確立しているコシヒカリブランドの維持・向上に全力で努めていきたいと思います。また、その基盤となる農業者の支援であり、農業者の体力強化ということに全力で取り組みたいと考えています。
東京電力幹部との面会について
Q 代表幹事
東京電力の幹部との面会が2回にわたり延期になりました。今後の面会予定はいつ頃になりますでしょうか。
A 知事
そう遠くない時期ということで今調整しているところですが、これから議会が始まりますし、議会が終わると年末になってしまいますので、場合によっては年明けになるかなと考えています。相手があることですので、相手と調整の上、具体的に決まりましたらご報告させていただきたいと思います。
鳥インフルエンザ対策について
Q NHK
鳥インフルエンザの件についてですが、まず関川村の方では金曜日にはというお話があったのですが、上越市の方で予定より前倒しして殺処分を始められているということですけれども、一方で資機材も足りていないということですが、人員と資機材を考えて今後どのような進み具合でいきそうかということについて伺います。
A 知事
こちら(上越市)は確かに現時点では少し進みは遅いと思います。ただ、昨日立てた計画上で5日には終わらせるということで計画を立てております。関川村もそうだったのですが、スタート時点では遅いのは、ほぼどこでもそうなってしまいますので、私としては現時点では昨日立てました計画を変更せず、5日のうちに終わらせたいと思っています。その中で1日2日のずれはあると思うのですが、あくまでそこを目標としてやっていく中で、そこの調整をしていくことになると思います。
Q NHK
今、2か所目の事案が出ていて、先ほども予防の関係でお話がありましたけれども、改めてどういう心構えで感染拡大を予防していきたいかということについてお考えをお聞かせください。
A 知事
まず事業者の皆さんにつきましては、従前から予防には取り組んでいただいていると思いますが、それをより一層徹底して、消毒、また外部からの侵入を防ぐということ、農場施設に関してきちんとした修繕をしていただくということをお願いしております。またそれに対しても、支援をさせていただく体制を今作っておりますので、そちらの中でもやっていただきたいというふうに思います。また、一般の方々に関しましては、死んでいる鳥等がありましたら素手で触らないということに関してぜひ周知させていただきたいと思います。それらの対策を講じながら、一方で早期の対処というのは常に重要なわけですから、もし起こったら、それはあまり時間を置かずに、ともかくすぐに報告してくださいということも徹底していきたいと思っています。予防と早期対処の両面で対応していきたいと考えております。
Q NHK
先ほど冒頭に財政支援をというお話があったと思うのですが、これについて詳しくお伺いします。
A 知事
まず、そもそもというところがあって、そもそも手当金という財政支援制度があります。そちらに関しては、早期交付ということになります。
Q NHK
その他の農家の予防措置でも。
A 知事
そうですね。そちらに関しましても、県の中にそれに備えた基金等があるということですので、そちらの適用ということを考えております。
Q 毎日新聞
今、農業の、農家さんの話だったと思うのですが、今朝弊紙でも少し入れているのですが、卸業者にも影響が出ているようです。その辺りに関してはどのようにお考えかお聞かせください。
A 知事
そちらに関しましては、順番としては大変恐縮ながら、少し待っていただくことになるのだと思うのですけれども、詳細を詰めておりませんので具体的にはすぐには言えませんが、おそらくは金融支援的な形で支援させていただきたいというふうに考えております。
Q 産経新聞
昨日の(新潟県鳥インフルエンザ)対策本部の3回目の会議のあとのぶら下がりでもお答えいただいておりましたけれども、改めて関川村に続いて、上越市でも鳥インフルエンザが遺伝子検査で確定しましたけれども、この事態を受けての受け止めを改めてお聞かせください。
A 知事
大変重大な事態になっているというふうに考えております。感染というのは一度起こる限りは、ある種こういうことも起こりうるわけですね。もともと野生の中でインフルエンザウィルスの濃度が上がっている状況から生じていると考えられますので、この重大な事態にきちんと対応できる体制を作っていくということに全力を尽くしていきたいというふうに捉えております。
Q 産経新聞
3例目も起きる可能性も排除しないというお考えですけれども、その点について改めてお聞かせいただけますか。
A 知事
そうですね。これは基本的には今の自然状況の中で起こっていることのわけですから、もちろん万全の予防策をとった上でですけれども、しかしそれは起こりうると考えています。起こったときは迅速に対処するということ、まずは本件、関川村であり、次の上越市でありの対処に全力を尽くしますけれども、と同時に予防に全力を尽くしながら、3件目があっても迅速に対処できるという体制を常に維持していこうというふうに考えております。
Q 新潟日報
今朝現在で知事のところに、また新たに鶏が死んでいたというような情報は、今のところないでしょうか。
A 知事
ないです。新しいものは入っていません。
Q 共同通信
感染経路についての調査の進捗はどうなっていますでしょうか。
A 知事
これはむしろ国の検疫官の方がやられているのですが、現時点では特段報告も得ておりませんし、特にすごく進んだということでもないと思います。これはかなり難しい話で、遺伝子の細かい波形を見ていけば共通項みたいなものは見つかるのでしょうが、そこから先というとなかなかというところかなとは想像しておりますけれども、これは推移を見守らさせていただきたいと思います。
Q 共同通信
出入りの業者さんなども含めて聴き取りなどをやっていらっしゃるのですか。
A 知事
それをやっているのかどうかはちょっと検疫官の方なので分からないのですが、そこもやるのかもしれないですね。
Q 新潟日報
関川村の事案に関して、先ほど知事は、金曜日中に終わる目処が立ちそうだと仰いましたが、それは(鶏の)殺処分ということでしょうか。
A 知事
はい。
Q 新潟日報
埋却までは。
A 知事
埋却ということになると、土曜日になると思います。埋却の進捗状況も確認したいと思います。
Q UX
上越市の事案に関して、先ほど、消毒ポイントは米山と柿崎の2か所が設置済みと仰いましたが、柿崎の消毒ポイントは、柿崎ICでしょうか、それとも柿崎体育館駐車場でしょうか。
A 知事
具体的な設置箇所は、後ほど確認させていただきます。(※開設済み消毒ポイントの「柿崎」とは、「柿崎IC」のことです)
Q UX
本庁を含め、県庁からも(現地に)職員が派遣されていますが、どの程度派遣されているのか伺います。また、日常業務への影響はいかがでしょうか。
A 知事
関川村には150人規模で派遣されています。上越市には50人から70人規模で派遣されています。もちろん通常業務に負担はかけているのですが、影響がないように頑張っていただいていると認識しています。職員が代わる代わる派遣されており、一人の職員がずっといないという状況は生じていませんので、各部署でバックアップしていただきながら、対応していると考えています。
Q UX
(関川村と上越市の事案を合わせて)53万羽を処分することになりますが、流通に与える影響をどのように考えていますか。
A 知事
53万羽という数字は大きく見えるのですが、県内に同規模の養鶏農家が相当数あるので、基本的に今回の殺処分によって需給が逼迫するというような状況は生じないと考えています。
Q 時事通信
殺処分、埋設が終わっても、まだ補償や予防は、やはり今シーズンいっぱい警戒していかなければならないと思いますが、対策会議は大体いつ頃まで開いていくかという目処はありますか。また、その後も新しい部署や窓口を設け続けるのか伺います。
A 知事
殺処分が終わったあとに検査をするということが、ある程度指針で決まっています。収束までに1か月くらいかかりますので、その間は(開催)頻度は減るのだと思いますが、対策会議は継続するものと考えています。そのあとの様々な対策については、今シーズンに限らず、来シーズンも同じでしょうが、特に今シーズンは濃度が高いということで、警戒を継続したいと思います。部署に関しては、具体的なものは考えていませんが、おそらく農林水産部の下に一定の窓口を設け続けるということになるかと思います。
Q 産経新聞
米山知事は、就任されて1か月余りが経った時点で、いわゆる非常事態、緊急事態に入っています。平常時と現在の非常時で、メンタル面をどのようにケアされているのか気になるところなのですが、今の精神状態はどのような状態ですか。
A 知事
それは私自身に聞くのはあまり意味がないと言うか、本人は大体大丈夫だと思っているものだと思います。私自身はそれほど大変だと思っていないというところでしょうか。あまり前職のことを言うのも何ではありますが、夜中に起こされることも慣れていますし、目の前の患者さん一人なのか、それとも鶏53万羽なのかというところは違いますが、いずれにせよ今すぐ何かしないと命が失われるというようなことに関しては、ある種の耐性があるので、何か困っているということではありません。もちろん忙しかったり、時間が詰まっていたりはしますが、私なりに対処できているのではないかと自分で分析しています。それは他人からどう見えるのかとは別の話ですので、そちらは他人の評価に委ねるということになるかと思います。
平成29年度当初予算編成について
Q 新潟日報
平成29年度当初予算編成について、発表資料には基本的な考え方ですとか、概括的なものが載っていたかと思うのですが、この中で米山知事らしさと言いますか、米山カラーと言いますか、そういったものを出しているという部分がありましたら伺います。
A 知事
これはすべからく米山カラーなのではないでしょうか。基本的な考え方なわけなので、考え方的には随分米山カラーなのではないかと私は思うのですけれども、少なくとも、(予算編成の視点の)項目の1のところに医療・介護等が出ているところなどはきっと米山カラーなのでしょうし、残りの方も4番目などは米山カラーなのではないでしょうか。これは基本的な考え方なので、考え方の方向としては、わりに私は自分の言い方ができるわけですね。その上で、よりカラーかどうかということに関しては、この具体的な中でやっていくことになるのだと思います。別にカラーがないから悪いわけではなくて、従前どおり必要なものは従前どおりやるのでしょうし、新しく加えていくものに関して、そこに私らしいというふうにご評価いただけるものに関しては(私)らしいのでしょうしということかと思います。
Q 新潟日報
選挙戦では、原子力発電の再稼働ですとか、エネルギーの話ですとか、そういったところをかなり仰っていたと思うのですけど、これは基本的な考え方なのであれなのですが、ここに直接的にはそういったようなものは入ってないかなと思うのですけど、その辺りは特に何か意識したりしているとか、そういうのは。
A 知事
そこは全くと言いますか、この「命と暮らしを守り」の辺りに入っているというイメージでしょうか。もちろん、原子力発電は大きな争点であり、大きく欠けているところではあるのですが、一方で予算額としては、何かするという話、検証はしていくのですけれども、それほど大きくはならないわけですね。検証は何百億とかかることは基本的にはあり得ないわけですから、少なくとも29年度の予算においては、話としては人的エネルギーとしてそれなりものをつぎ込むと思うのですけれど、予算額として大きくなるということではないと思います。
Q 朝日新聞
編成方針がこのように固まって、少し先ですけれども査定を初めてされるのですけれども、査定においてどういうポイントで査定をしていきたいか、合理性であったりいろんな考え方があると思うのですが、知事としてはどういうところを大切にしたいという目標はありますでしょうか。
A 知事
今は査定までいかないまでも、それなりに全体にはこちらを削ってこうしましょうかという話はしているのですが、お話にありましたとおり、私の好みとしては合理性という、合理性と言うと実は全然無色透明な感じがして、カラーっぽくないのですけれども、それが私の好みなのだろうと思います。いいものはいいですし、従前のもので効果があるものはそのまま残しますし、逆に正直いろんな施策の中には効果がちょっと微妙ではあるけれども、いろんな経緯の中で残っているみたいなものもあるのですけれども、そういうものに関しては、もちろんいろんな調整をした上で、ある程度精査していただいて、より効果の高いものにシフトしていきたいと考えております。
Q 新潟日報
これから具体的な積み上げ等、今お話がありましたけれども、予算規模についてはそんなに大きな変動はないと考えてよろしいのでしょうか。
A 知事
はい、結構です。それはそもそも変動させようがないと言いますか、よほど結構なことをしない限りは基本的には同じになります。
平成28年度12月補正予算概要について
Q 新潟日報
平成28年度12月補正予算における主な事業について、従前から計画されていたものなのか、それとも米山知事が就任後、新たに知事の考えで入れたものがあるのか伺います。
A 知事
恐縮ながら、従前から既に計画されていたものがほとんどです。それに対して、アプルーブ(承認)したところが多いです。なかなか12月補正予算で新しいものは入れづらいところがあります。しかし、多少なりとも、もう少しこうしたらいいのではないですかと言って、変更したところはあります。例えば、「新潟ふるさと村施設整備事業」に関しては、実は(地方創生拠点整備)交付金との関係で、それほど自由度はないのです。ある程度こういう型でということになるのですが、当初の案よりは、もう少しふるさと村に使えばいいのではないですかという意見は言わせていただきました。また、「新潟コンベンションセンター施設整備事業」に関しても、もう少し取り組んだ方がよいのではないですかと言って、増額させていただきました。(地方創生拠点整備)交付金の総額が決まっていて、その中で(各事業に予算を)配分していくのですが、コンベンションセンターはより高い(事業)効果が見込まれますし、(地方創生の)拠点整備としてはふるさと村もいいのではないかという話をさせていただきました。従前の計画に対して、私が多少修正したというところです。
平成28年度12月県議会定例会提出議案について
Q 新潟日報
美咲町県有地の一部を売却するという議案について、面積、金額ともかなり大きいものですが、売却という判断に至った理由を伺います。また、売却先がどのような用途を考えているのか、知事は伺っていますか。
A 知事
売却という判断に至った理由に関しては、従前全く使われていなかった遊休資産であったという説明を受けていますし、私もそのように認識しています。この財政状況ですし、使っていない土地とは言え、社会的には有効な資産ですから、使うべき人が使うというのが正しいやり方であるということで、(売却することについて)了承しました。売却先がどう使うかに関しては伺っていませんが、おそらく商業施設になるのではないでしょうか。確認させていただきたいと思います。
水俣病の認定申請に係る処分について
Q UX
患者認定を判断する認定審査会が今年度は開かれていない状況です。最後に開かれたのが今年の3月になります。患者の高齢化を踏まえて、昨年度は2回開かれており、ペースアップしていたように見えていましたが、現状はやや失速したように見えます。その受け止めを伺います。また、認定審査会に対して知事から要望など伝えていることがあれば、教えてください。
A 知事
ぜひスピードアップさせていただきたいと思っています。審査会の方は頑張ってくださっているのですが、なかなか予定の調整が付かないところがあり、遅れてしまっています。これはなかなか難しくて、専門家がさほど多い領域ではないので、そうそう替わりの方にお願いするということにもいかず、専門の先生方に用事があれば、なかなか(開催できない)というところもあり、苦慮しているところではあるのですが、皆さんお待ちだと思いますので、いろいろな方法を考えてスピードアップを図っていきたいと思います。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)