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平成29年4月25日 新潟県知事 メディア懇談会

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0050518 更新日:2019年3月29日更新

(メディア懇談会の動画を新潟県公式YouTubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

  1. 日時 平成29年4月25日(火曜日)
  2. 場所 記者会見室
  3. 質疑項目
    • 原発関連問題について
    • 新潟県の拠点性向上について
    • 首長選挙の応援について
    • 経済産業省の情報管理等について

質疑

原発関連問題について

Q 横田一(フリーランス)
 北朝鮮情勢の緊迫化を受けて、原発テロ対策が不十分ではないかということで、近隣の自治体あるいは政府等に申し入れあるいは意見交換するお考えはないのでしょうか。ちなみに若狹勝さんは、原子力規制委員会の基準が甘すぎると。航空機テロを想定したリスクを原子力規制委員会は想定しているにもかかわらず、5年間の猶予で対策が実施されていないのに、再稼働を認めているということを指摘なさっているのですが、知事の考えをお伺いします。

A 知事
 もちろんテロ対策も、ミサイル対策も含めて対策していただきたいとは思うし、それは知事会等でも言ったのではなかったかと思いますが、何らかの機会で伝えているところではあるのですが、それ以上、何ができるかという話をした場合に、直接今できること、特に県としてできることは極めて限られていますし、恐らく国の中でも割けるリソースというのはさしてないのだと思います。もはやできないことを言っても仕方ないので、状況としては、国も分かっているでしょうから、こういう状況ですということをお伝えする以上のことはなかなかしづらいのかなと思っています。

Q 横田一(フリーランス)
 泉田前知事は(原子力規制委員会の)田中俊一委員長に原発テロ対策の不十分さを含めて面会を申し入れて、ようやく実現したあとの囲み取材でも、原発テロ対策はいまだに不十分だと指摘なさって、原子力規制委員会が勧告権を行使するということで、政府に対策強化を要請すれば、政府として取り組まざるを得ないということを指摘なさっていたのですが、原子力規制委員会への申し入れ等はなさるお考えはないのでしょうか。

A 知事
 私は、そこは微妙に意見が違って、原子力規制委員会というのは別にそういう組織ではないので。政府に対してそういうふうに提言するというような組織ではなくて、あくまで安全基準というものを作って、それに対する審査をする機関なので、原子力規制委員会が言えば政府は動くということではないと思います。それはむしろ国会議員に言って、国会議員が動かすべきことなのかと思います。

Q 週刊ダイヤモンド
 先日、東京電力から免震重要棟の件について報告を受けましたが、そのときに知事は、東京電力の意識改革についてコメントされています。今の時点で知事が東京電力を見られていて、どういう点が意識改革が足りないのかという判断をされているのか。また、これから東京電力が意識改革をしていくということなのだと思うのですが、知事は東京電力がどのような状態になったら、東京電力の意識が改革され、また変わったとご判断されるのか、そういったお考えをお聞きかせください。

A 知事
 これは決して世間一般で非常に共有されている意見だとは思わないのですが、私自身は、新潟県としては、リスクというのは複数の目でチェックしてこそ初めて回避できる、少なくともリスクを下げることができると。ダブルチェックが大事だというのを、ぜひ共有してほしいと思っています。特に原発というのは、何万年に一度みたいなリスクを消し込む作業なわけです。ひたすらものすごく小さいリスクを消し込む作業だと。しかも何万年に一度ということは、要するにあまり分からない。誰でも何万年に一度というのは経験したことがないか、滅多に経験しないわけです。そうするとそれは、私は専門家だから分かるという話でもないと。それは専門家の方が分かるでしょうが、その事態を何回もやっている人はもう世の中にいないという話だと思います。自分たちだけが専門家だとは思わずに、何であれ情報をきちんと出して、あなたたちにとってみれば素人に見えるかもしれないけれども、素人に見えるかもしれない人の厳密なチェックを受けるべきだと。それをひたすら繰り返すという真摯な作業が必要なのだということを、東京電力に限らず、特に日本は得意でないかもしれませんが、そういう考えが希薄だと思います。専門家がやればいいと。今に及んでも原発の話は国が責任を持てという声がすごく多いではないですか。あれは国がやりさえすれば何とかなると思っていると言うか、お墨付きが好きな文化があるのだと思います。しかし、違うでしょうと。なるべく多くの人がどんどんひたすら検証すべきでしょうということを、ぜひ共有してほしいと思います。福島第一原発で事故が起こったときも、お墨付きあったのですから。福島第一原発事故のときにまるっきり基準がなかったわけでも何でもなくて、ちゃんと基準があってちゃんとチェックもしているのに、ある危険とあるリスクを無視して(事故が)起こったわけですから。それに対する反省というものは、無視したリスクだけを埋めればいいという話ではなく、リスクというのはひたすら複数の人が埋めなければいけないのだということはぜひ共有してほしいと思います。そこは恐らくないのです。そこは東京電力に限らず、共有されていなくて、自分たちは専門家だから自分たちが判断をして、それを受け入れてくれればいいでしょうという、自分たちの説明を信じてくださいという考え方です。いまだに思うのは、自分たちの説明が悪かったみたいな、説明の仕方が足りなかったみたいなことを言うのですが、説明も足りなかったし、説明もよくしてもらいたいけれど、どんなに完璧な説明をしたとしても、やはりそれとは独立に、きちんと情報を出して、他人のチェックを受けるべきだということに関して、ぜひ認識してほしいということです。それが一番大事なことで、その前提となるところとしては、きちんと地元に説明してくださいとか、あとは、ある種の大企業病みたいなものがあって、社内の合意がどうも優先されていると。それよりは、外への説明というものをもっと重視してくださいというのはあります。あとは安全です。なんだかんだ言って、事故は起こらないと思っているでしょうというところが垣間見えるわけです。免震重要棟の件も、明日事故が起こるかもしれない、明日地震が起こるかもしれないわけですから、明日起こったらどうしたのという話はあるわけです。明日、東日本大震災規模のものが起こって、免震重要棟がぐしゃぐしゃになった場合に、果たして本当に緊急時対策はできたのですかという話はあるわけで、その手の、本当に起こりうるということを前提にした行動をぜひしてほしいと思います。まずはリスクをどうやって消すかということに関して、考え方を変えてくださいということと、ありがちな内向きの大企業病はやめてくださいというのと、小さなリスクでも明日起こるかもしれないという気持ちでぜひやってくださいという、その3点です。それはどうなったら変わったと言えるかというのはなかなか難しくて、それはもうひたすら対応していく中で、なるほど大分その辺が共有されましたねということが分かると、何となく実感されるのではないかと思います。

Q 横田一(フリーランス)
 東京電力は検証に対して全面的に協力すると明言しているのですが、例えば地震説と津波説を検証する上で、東京電力が以前に比べてデータを積極的に出したとか、そういう実感あるいは進捗があったのでしょうか。

A 知事
 今のところはありません。今のところこちらも特にこれ出せ、あれ出せと言っているわけではありません。今話題になっている地層の問題などは、きちんと情報を出していただいてやっていただく必要がありますねということだと思います。

Q 横田一(フリーランス)
 先ほど、国のお墨付きを得る傾向が、福島第一原発事故のときにもあったし、いまだに残っていると仰いましたが、まさにそのとおりだと思います。昨日、佐賀県の山口県知事が玄海原発の(再稼働の)同意をしたときに、伊万里市長を始め周辺自治体の首長が避難計画が不十分ではないかと、反対の声を上げたにもかかわらず、国が責任を持つという言葉を根拠にして同意したのですが、これについてどう思われるでしょうか。あと、避難計画のチェックについても、アメリカは独立機関が厳しいチェックをして、ニューヨークの場合は避難計画が不十分ということで、稼働が差し止めになったケースもあるのですが、日本は国と避難計画を作る側、審判とプレーヤーが一緒になってOKというふうにしていると思うのですが、今の避難計画のチェック体制と、昨日の佐賀県知事の同意の受け止めについてお伺いします。

A 知事
 佐賀県は佐賀県のことなので、佐賀県知事にどうということはないのですが、責任を持つということと(事故が)起こらないということは全く別です。もし何かあった場合には国に責任をとってもらわなければいけないと。それはそうですと。国が責任を持つからといって、別に事故が起こらないわけではありません。それは全く別の次元の話なので、国が責任を持つからといって、別に避難できるわけでもないわけです。避難できるというのは、ちゃんと現実的な避難計画があって、それが実行できるという確証を持って、あくまでできるわけなので、佐賀県の判断は判断として、誰が責任を持つからいいという話ではないということだと思う。誰が責任を持つからといってリスクが回避できているわけでも、リスクに対処できるわけでもないので、新潟県は、そこは区分しますと。国に責任を当然とってもらいますが、安全であるかどうかは、別個であくまで検証させていただきますし、避難計画に関しても安全だというところまで作り込ませていただきますということに尽きます。

Q 横田一(フリーランス)
 原子力規制委員会が避難計画のことをチェックせずに、飯田哲也さんも東京の講演のときに仰っていましたが、その役割を放棄して、避難計画を作る主体とチェックする側、審判とプレーヤーが一緒になっている今の現状について、どうお考えになっているのでしょうか。

A 知事
 それではいけないでしょうね。避難計画は複数の目でチェックされなければいけないわけで、審判とプレーヤーが一緒であること自体がすごく悪いわけではないですし、国も当然チェックすべきだと思うのですが、それで全然安全というわけではなくて、あくまでも複数の目できちんとチェックをされて、初めて確認されるものかと思います。

Q 横田一(フリーランス)
 そういう意味で、原子力規制委員会に申し入れをして、本来の設立の趣旨に沿って避難計画もチェックするべきだというような申し入れ、あるいは全国知事会で問題提起されるお考えはないでしょうか。

A 知事
 原子力規制委員会というのは、法に基づいて作られた委員会なので、原子力規制委員会に言うことではないでしょうね。それはあくまで国会で言うべきことと言いますか、国の中で、そこまできちんと対応、チェックすべきだと、法制度そのものを変えるべきことかと思います。

Q 横田一(フリーランス)
 ただ、飯田哲也さんは、設立されたときの経緯、要綱からして、原子力規制委員会は避難計画もチェックすべきだと指摘しているのですが、その辺は、改めて過去の経緯を含めて、原子力規制委員会の。

A 知事
 それは原子力規制委員会の設置法であれ、それをどう運営するかという行政の問題なので、設置された原子力規制委員会に何か求めてもしょうがなくて、それはあくまで政治の中で決定されることだと思います。

Q 電気新聞
 柏崎刈羽原発周辺の断層の問題で、当然に科学的な議論ができるような合理的な説明をということですが、一方で原子力規制委員会の方は、東京電力の説明なり評価は概ね妥当としていて、このままいくと、恐らくこれに基づいて補正書なりが提示されることになると思うのですが、知事としては、この審査をやり直すとか、見直す必要があるというお考えだということですか。

A 知事
 原子力規制委員会のお墨付きがあれば、何の説明がなくてもそれは是とするのかという話で、説明になっていないですよね。東京電力は特段の説明もなく変わらないと言っており、原子力規制委員会は特段の説明もなくそれを是とすると言っていて、それはさすがに、制度趣旨にのっとって、それはおかしいでしょうという話になるかと思います。そこはやはり、きちんとした科学的検証なくして、そんなことをされるのは、それこそ設置法の趣旨に非常に反するので、新潟県として、かといってものすごく事実関係が分かっているわけではないので、事実関係をきちんと確認した上で、科学的な話になっていないということであれば、当然そこは異を唱えることになると思います。

Q 電気新聞
 つまりどういう判断で、原子力規制委員会が東京電力の説明を受け入れているのかということを。

A 知事
 それをきちんと合理的に説明すべきですね。当然そうだと思います。そうでなければ、そもそもやる意味がないでしょうということになるかと。

Q 電気新聞
 それは原子力規制委員会に求めるのですか。

A 知事
 それは原子力規制委員会に求めていいと思います。当然、合理的な説明をしてくださいと。

Q 柏崎日報
 2月に柏崎市長と刈羽村長と3人でお会いになられましたが、次の日程調整はなさっておられるのですか。

A 知事
 私自身はあまり把握していませんが、多分されています。少なくとも定期的というかある程度の頻度でやろうという話はしていて、微妙な温度差があるのですが、少なくとも調整はされていると認識しています。

Q 柏崎日報
 春ごろと言われていたのは。

A 知事
 春ではないと思います。もう少しあとにはなると思います。それは同じ話の繰り返しになってしまいますから。

新潟県の拠点性向上について

Q にいがた経済新聞
 知事の新潟空港アクセスに関してのお考えを伺います。選択肢は、上越新幹線の延伸、白新線の延伸、あるいはモノレール、バスの運行と、大体選択肢はそれぐらいと言われているのですが、知事は遠からず確定方針を発表されると思われますが、現段階でのお考えをお聞かせ願えればと思います。

A 知事
 これから検討委員会を含めてやっていくことなので、私が結論を言うことはないのですが、常に私が思うのは、物事は戦略的に考えるべきだということがあります。戦略的に考えるというのはどういうことなのかと言うと、それはちゃんと戦略目標を定めることなのです。意外にここは、当たり前のことに見えて忘れがちなのです。旧日本軍を引き合いに出して大変恐縮ではあるのですが、戦争の戦略目標は明らかに戦争の勝利なわけです。ところがあるところから、戦争の継続というのが恐らく旧日本軍の戦略目標になってしまったところがあるのだと思います。最初の戦略目標を忘れてしまうと言うのでしょうか。空港アクセスも同じ話で、空港アクセスの戦略目標というのはアクセスの改善ではないのです。何のためにアクセスを改善するかと言うと、観光客が増えることだと思います。ただ単に何でもいいからアクセスがよければいいのだと言えば、それは新潟空港から新潟駅にリムジンバスではなく文字どおりのリムジンを運賃100円くらいで走らせたら、アクセスは改善し、みんなリムジンに乗れるのはうれしいけれども、それが別段観光客数の増加につながらないわけです。目標は観光客数増加だということは絶対に忘れてはいけないわけです。戦略目標を実現するためにどういうプロセスがあるか、そのプロセスをきちんと分解して、それがちゃんとつながっていることを確認していかなければいけないわけです。旧日本軍の戦争継続というものが戦術目標と言いますか、プロセスとしての目標であることはいいのですが、それをいくらやっても、最終的に勝利に全くつながらないということが分かったときには、それはもうやめなければいけないわけです。それぞれのプロセスがちゃんと観光客増につながっているということをきちんと確認していくべきだと思います。かつ、それぞれのプロセスについて、きちんとコストというものが確認されなければいけない。戦略的でない思考の悪いところは、何でもやれば少しはよくなるだろうという話をすることなのです。旧日本軍の戦争を継続していれば少しはましだろうと、少しは勝つ可能性が上がるかもしれないだろうということがあるわけですが、他にもっといい方法があるとしたら、こちらを取るということはそちらを取らないということですから、それはむしろ成功の確率を下げているのですと。常に物事は確率論ですから、絶対できるということはないのです。常に複数の選択肢の中から、一番確率のいいものをとるべきなのです。一番確率のいいものをとらないということは、むしろ成功の確率を下げているのだということを考えるべきなのです。そうすると、本当の戦略目標というのは、観光客の増加、さらに言うならば新潟の発展ということだと思います。新潟の発展というものに対して、一番現実性があって、一番確率が高い手段を選ぶべきであって、そうでないものを選んで、ともかくやればましとか、実現へのプロセスはよく分からないけれども、少なくともこれをやれば、何となくいつの間にか発展するのではないかみたいな、そういう議論をしていただいてはいけないということは、ぜひ申し上げたいと思っています。

Q にいがた経済新聞
 今、知事は戦略的目標ということで、観光客の増と新潟の発展という話をされましたが、経済界中心に、戦略的目標として新潟の日本海側の拠点性の評価ということが言われます。例えば、太平洋側で大きな地震が起こったときに、首都圏の補完機能を埼玉県ですとか群馬県ですとか新潟県に分散して、それぞれに機能を持たせておかなければいけないというような事態になったときに、新潟が担うのはゲートウエイの機能だという話をされる方が多いのですが。

A 知事
 その戦略目標と、一体そのアクセスの向上、特に新幹線でつながっていることはどうつながるのか、全く私は分かりません。それは全然つながっていません。きちんとした戦略目標に対して具体的なプロセスでつながっていないことを言うのは、正しいやり方ではないと思います。

Q にいがた経済新聞
 例えば移動時間が。

A 知事
 首都圏で地震が起こってバックアップしようというときに、新潟空港と新潟駅の間が新幹線であるかバスであるかで、何か違うのですか。どう違うのですか。

Q にいがた経済新聞
 移動時間が違うと思いますが。

A 知事
 それこそ、他にもっとやるべきことがありますよね。それは何だって少しはいいですよ。少しは悪くはないですけれども、他にもっとやるべきことは多々あるではないですか。もっと、関越道がすぐに通行できるように重機でどんどん開けるとか、他の道をもっと使うようにするとか、どう考えたってそのときの輸送経路は、新幹線の方が早く開通するというのも大事でしょうが、そちらの方にリソースを使うべきで、そのときに何か空港と何かあったからといって、極めていいことがあるとはとても思えないので、それはまさに非戦略的思考そのものと言いますか、何でもかんでも努力さえすればいいと言っているように聞こえます。

首長選挙の応援について

Q 十日町新聞
 先般、十日町市の市長選挙が行われました。1週間前に糸魚川市の市長選挙が行われました。現職の十日町市長である関口氏の決起大会に知事は来られて、自民党の国会議員に次いで、2番目に挨拶されましたが、実は知事部局の役人には行くなと言われたと。選挙の「せ」の字も言ってはいけないというような出だしで応援演説を始めたわけですが、その日にまた、糸魚川からの弁護士活動のときのお友達なのでしょうが、糸魚川には来ないでくれという要請に、お二人が来ていました。これからも市長選挙はあると思いますが、応援に行く、行かない、何か基準はありますか。

A 知事
 首長選挙というのは非常に難しいのです。別に議員の選挙は簡単だというわけではないのですが、建付として、議員というのは基本的には意見を言う立場なわけですから、どのような意見もそれは自由で、何とでも言えるところがあるわけです。首長はそうではなく、少なくとも行政を担うわけで、特に選挙になっている場合には、二人なり三人なり、ともかくどなたかが一緒に協力していかなければ、行政を担っていかなければいけないわけです。議論は自由ですねという話にはあまりならないわけです。そうすると、正直あまり関与しない方がいいというのは、現実論としてあると思います。選挙は結局は賭けですからどちらがどうなるかは分からないことで、その後一緒に仕事をしていく人とあまり抜き差しならない関係になると。どちらを応援しようが、選挙が終わったらノーサイド、関係ないですよねというのが正しいあり方だと思うのですが、人間そう簡単でもないので、そういう意味で、特に他の首長の選挙にあまり首をつっこまないというのは、大原則だと思います。その上で、少なくとも私はあの場でお話ししたように、少なくとも十日町市長選挙において、特に選挙の応援はしていないという位置づけでして、一緒に行政をする者としての意見を言わせていただいたということかと思います。本当にいろいろな位置づけがあって、あまり統一的な基準があるわけではないのですが、あまり首はつっこまない。お互いずっと行政をしていかなければいけないのでというスタンスの中で、そのときそのときの基準に応じて、そのときそのときの対応をさせていただくというお答えで許していただければと思います。

経済産業省の情報管理等について

Q 産経新聞
 経済産業省が、2月下旬から情報管理の徹底ということで、全ての執務室を施錠している問題があって、約1か月半くらい経過しているのですが、なかなか施錠を撤回する気配はないと。一方で新聞・テレビなどの記者会が撤回を求めているという動きがあるのですが、この動きについて、知事としてどのように見ていらっしゃるのかお願いします。

A 知事
 私は、別に行政が施錠するのはしょうがないのではないかとは思います。行政はいろいろな秘匿文書も多々あるし、そもそも行政にこんなにフリーに入れるというのは、むしろ「へえ」という感じはあると思います。場合によっては、官庁というのは、USBとかをひょっと持っていかれるような状況ですよね。あれでいいのかというのはあるので、別にそうしなくてもいいと思いますが、それ自体はしょうがないと思います。本来はむしろ国会議員の事務所と言いますか、議員会館の方が、フリーアクセスであるべきですよね。入るときにセキュリティチェックされるのは当然として、入ったら別にどの先生のところにも行ってよくて、いくら聞いてもいいというのが本来国会議員のあるべき姿ではないでしょうかという感じはします。よく新聞は、「県幹部が」と書くじゃないですか。県幹部はこう言っていると。私としては、県幹部って誰だと思うわけです。ひたすら県幹部というのにフリーアクセスで、県幹部が好き放題言っているというのは、それは果たして行政のあり方としていかがなものかというところがなくはないです。別に、私はそれを禁じたいとは思わないけれども、そういう意味では、行政の人たちの情報に対する感覚がちょっと甘いのではないかと。自分の扱っているものは守秘義務を課されている情報ですから、そんな簡単にぺらぺらしゃべっていいのというところは、それは考えるべきなのではないですか。それはメディアとの距離とはまた別としてあるべきことなのではないかと思います。

Q 産経新聞
 守秘義務がある一方で、メディアも複数の目で権力をチェックするという機能もあると思いますが。

A 知事
 それこそ私に聞きに来たらいいのではないかという感じがします。そういう役割だから。権力チェックもいいんですよねという話です。

Q 電気新聞
 経済産業省は、施錠するのと同時に、面談するときは面談スペースでとか、広報に報告義務があるとか、管理職しか対応してはいけないとか、ガイダンスのようなものが文書としてあるということがあって、そういった取材のあり方みたいな話にもなっているのですが、取材のあり方はどうお考えですか。

A 知事
 本来そうあるべきでしょうと思います。そうしないと、取材という理由ならば守秘義務にかかわらず出していいと。また、言われた方はいくらそれを公開しても、取材源の秘匿ですと言えてしまうみたいな話の方がむしろ健全でないと言うか、やたらめったら明かしてはいけない情報を扱っているわけだから、それは何も私を呼び出さなくても、公式に面談すればいいのです。非公式ではなくて、公式に面談をして、ちゃんと記録として残せばいいでしょうと。それぞれの部局の人たちも、ちゃんと人に言えるような形で人に言うべきですよねと。県幹部もこっそり隠れて、米山さんがどうとかと言わずに、ちゃんと私にも報告できる形で言うべきだと。しかも誰が言ったかを明かして。それならいいではないですか。それはメディアのチェック機能を果たせるわけだし、そういうような形でやっていくのが本来の姿ではないかと思います。今まで、その部分がなあなあになりすぎている感じはあるのかなと思います。

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。


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