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令和6年8月21日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
1 日時 令和6年8月21日(水曜日) 10時02分~10時49分
2 場所 記者会見室
3 知事発表項目(10時02分~10時03分)
4 質疑項目(10時03分~10時49分)
知事発表
「新潟県パートナーシップ制度」を開始するということで、9月2日月曜日からスタートさせたいと思っています。ご承知の通り、パートナーシップ制度を導入するということで準備を進めてきましたけれども、今年度中ということを目標にしていたのですが、準備が整いましたので、今申し上げた通り、9月2日から制度を開始するということであります。ご承知の通り、県内6つの市で導入されていますけれども、県が実施することで、県全体、県内全域をカバーすることができるようになります。婚姻とは異なって、法律上の制度では効果はありませんけれども、公的な証明ということになりますので、例えば、県営住宅への入居など、市町村でも活用していただけるように、あるいは民間でも使われる場面というのは十分あり得ると思いますけれども、性的マイノリティの方々が抱える様々な生活上の課題、こうしたものが軽減されるように、誰もが暮らしやすい環境づくりに取り組んでいきたいと思います。私からは以上です。
(資料1)新潟県パートナーシップ制度の開始について [PDFファイル/1.25MB]
質疑
Q 代表幹事(共同通信)
新潟県内の最低賃金について伺います。今月(8月)5日に、新潟地方最低賃金審議会が、県内の最低賃金を現在の時給931円から54円引き上げて、985円とする答申をしました。厚生労働省の諮問機関が示した引き上げ額50円という目安を上回りましたが、今回の答申についてどのように受け止めていますでしょうか。
A 知事
まだ決定ではありませんけれども、審議会の答申ということで、新潟地方最低賃金審議会の皆様の真摯なご議論の結果ということで受け止めています。最低賃金が上がるということ自体は、働く方々の労働の環境が良くなる、向上するといいますか、働きやすい職場ということにつながっていくわけでありますけれども、一方で、給与を払う中小企業の皆さんにとっては大きな影響を受ける部分もあります。国に対しても、これまでそうした影響を受ける中小企業への支援ということを要望してきましたけれども、県としても国の動向を踏まえながら、県内企業が賃金を上げていくことができるように、適切な価格転嫁の推進ですとか、収益の拡大につながる新たな挑戦の後押し、あるいは生産性を高める取り組みへの後押し、そうしたものを通じて賃金を上げられる環境づくりを進めていきたいと思います。
Q 共同通信
発表項目について伺いたいのですけれども、先ほど県営住宅に入居できるようになるという・・・。
A 知事
例えばそういったところで使われる可能性が十分あると思います。
Q 共同通信
この他に行政サービスはどのようなことが想定されますでしょうか。
A 知事
具体的に、どのようなサービスが考えられるかということは、この後のブリーフィングの中で確認していただきたいと思います。
Q 新潟日報
知事の方からも言及がありましたけれども、6市が既に導入している中で、県が都道府県レベル、県単位で導入するメリットというところは、知事としてどういったところがあるというようにお考え・・・。
A 知事
引っ越しなどをされたときに、改めて手続きを取る必要がないという意味では、県内全域で使えるということは、利用される方にとっても便利だと思います。
Q 新潟日報
条例ではなくて、要綱として定めるというように、骨子の段階ではなっていたかと思うのですけれども、その考えでよろしいということですか。
A 知事
はい。
Q 新潟日報
東京都などは条例として定めていたような・・・。
A 知事
条例で定めているのは、ごくわずかだと思います。
Q 新潟日報
要綱とした理由というのは何かありますでしょうか。
A 知事
機動的にできるということで。
Q 新潟日報
機動的にできる・・・。
A 知事
はい。
Q 新潟日報
分かりました。パートナーシップ導入については、この2、3年で一気に自治体で加速したような感じがありますけれども、本県は都道府県としては、おそらく27、28番目ぐらいの順番になるかと思うのですが・・・。
A 知事
26が既に導入済みと聞いています。
Q 新潟日報
山口県も同じようなタイミングで決めていらっしゃるようなので、同着ぐらいで27か、28ぐらいかなと思っているのですけれども、都道府県の中では、半分より少し遅くなってしまったというような状況かと思うのですが・・・。
A 知事
別に競争するような話ではありません。
Q 新潟日報
今回、もともとのベースになったのは県民アンケートの結果があったと思うのですけれども、その中で、同性婚についても県民の方に伺っていまして、そちらの方でも6割ぐらいの方が、賛成、どちらかというと賛成という結果だったと思うのですけれど、改めて、この同性婚について知事のお考え・・・。
A 知事
これは完全に法律上の議論ですので、国においてしっかり議論していただきたいと思います。ただ、やはり国民の間の価値観が分かれる部分があると思います。
Q 新潟日報
裁判にもなっていまして、憲法違反というような判断が高裁レベルで出たりもしていますけれども、議論の加速のようなものは必要だというようには・・・。
A 知事
加速といいますか、むしろ丁寧な議論がいるのではないでしょうか。まさに価値観、家族観等に関わってくる問題でありますので、拙速な議論というのは望ましくないとは思いますが、いずれにしても、国民レベルで議論しなければいけないことだと思います。
Q 新潟日報
知事としてのお考えのようなものはありますか。
A 知事
私自身の今の立場での発言は控えたいと思います。
Q NST
パートナーシップ制度について、交付された証明書などが本当の意味で公的になるには、やはり民間企業の理解なども必要になってくると思うのですけれども、そういった理解促進などについてはどのようにお考えでしょうか。
A 知事
活用していただきたいというところは、関係者への働きかけなり、理解を求める努力がいると思います。
Q 共同通信
パートナーシップの導入について、要綱にした理由で、機動的にできるということだったのですけれど、これは議会の議決を経る条例ではなくて、行政側の判断でできるため、機動的にできる、そういった主旨ですか。
A 知事
迅速に対応できるといいますか、早く対応できるという意味では、行政の判断で進めるほうが早いですよね。
Q 新潟日報
新潟県総合計画、現行計画の最終評価が、この間の新潟県総合計画評価・策定検討委員会の方から出されました。本県の最大の課題である、人口減少問題についての対応の評価が目標を達成しておらず、一層取り組みが必要であるというように、少し厳しめの評価でした。特に社会動態の方の指標が、U・Iターンの数などが著しく不十分だったというような実態があって、そういった評価になりましたけれども、この受け止めについては・・・。
A 知事
事実として、なかなか若い世代の流出を止められていないのは、残念なことであり、我々としてもさらなる努力がいると思っています。ただ、県だけの努力ではなかなかできない部分があるのも事実でして、しかし、それにしても状況を変えるべく、あらゆる手だてを講じていきたい、知恵を出していきたいと思います。
Q 新潟日報
同じく、県が重要施策にしているDXについても、目標達成しているとは言いがたく、今後一層の取り組みが必要ということで、なかなか厳し目の評価だったと・・・。
A 知事
評価は、立てた目標に対しての到達度といいますか、達成というところでの評価がどうしても中心になるのですけれども、そういう意味では、そもそも目標の立て方自体の問題もあったかもしれません。ただ、いずれにせよ努力をしているのは事実で、そこのところはご理解いただけていると思うのですけれども、すぐには成果が出てこない部分を、引き続き努力をしていく、あるいは成果が出るように、例えば、民間における経済活動によるデジタルトランスフォーメーションという議論であれば、個々の企業の意識が変わり、そして具体的な行動に移すという。一定の、やはり時間がかかる部分もあると思いますので、ただいずれにしても、一旦、自分たちで作った目標になかなか届いてないということであれば、それはさらなる努力と工夫がいるのだろうと思っています。
Q 新潟日報
今、知事が仰いましたけれども、目標の立て方によって、数値がどれだけ行ったかで、評価も大きく左右されると思うのですけれども、今、現行の最終評価が終わって、次期計画、新計画の、今まさに、どういう指標でやっていこうかという議論が始まったところだと思うのですけれども、次の計画は、どうでしょうか、やはり野心的な目標を立ててやっていくのか・・・。
A 知事
野心的という意味が、どういった捉え方になるかですけれど、よく世間一般で、例えば、目標は高く掲げなど、そういった議論はありますけれども、こうした計画という、しかも行政の基本となるような位置付けの計画について、そこは何といいましょうか、関係者が様々な努力をしても、およそ実現がおぼつかないようなものを、あえて野心的と称して立てるということ自体は意味がない。むしろ関係者の努力をデッドプレイスするような世界にもなりかねないので、いずれにせよ、総合計画の作り方については、いろいろと議論しなければいけないなとは思います。
Q 新潟日報
現実に到達可能な中で、やはりできるだけ高い目標をという・・・。
A 知事
目指すべき環境といいますか、理想とする状況をつくり出していくことが、計画のそもそも根本的な目標だとすれば、そうした理想とする、あるいは目指すべきところをしっかりと、何といいますか、捕捉できる指標の立て方ということを考えていかなければいけないとは思います。何か自己満足のために、あえて低いところに設定するなど、そういう議論ではなくて、目指すものが何なのか、そこに到達するために、あるいは到達したかどうかをチェックできる、確認できる指標というのはどういうものなのか、そこを議論しなければいけないと思います。
(柏崎刈羽原発に係る国の取り組みに関する県民説明会について)
Q 新潟日報
先日終了しました柏崎刈羽原発に対しての国の取り組みの県民説明会についてお伺いします。全7回の開催を終えましたけれども、会場から出ていた意見や質問などを聞いていますと、参加した県民の方からは、複合災害時の避難体制の話をする訴えが一番多かったのかなと思っています。それを含めて、国の取り組みの説明会がスケジュール通り終わったということも含めて、改めて受け止めといいますか・・・。
A 知事
確かに今回予定していたものは終わりましたけれども、これで終わりではありませんので、県民が柏崎刈羽原子力発電所についてどう向き合うかということを考える中で、国がやってきたこと、あるいは事業者がやってきたことをきちんと理解していただくことが大前提になりますので、理解を深めるための努力は、これからも引き続きやっていただく必要があると思います。今回のアンケート結果でも、3割ぐらいの方からは理解が深まったという回答をいただいていますが、逆に6割近い方々が、まだまだ深まったとは言えないというお答えもいただいているようですので、説明会の持ち方や、やり方などについて、もっと工夫がいるのではないかとも思っています。そうしたことも含めて、国には、いろいろと、どうしたらより多くの県民に伝わるのか、国が考えてきたこと、やってきたことを、どううまく伝えられるのかというところを、改めて、もちろん県も知恵を出しながら、この説明ということについて、理解を求めるということについて、さらなる努力がいると受け止めています。まだ詳細な報告は聞いていませんけれども、同じ方が参加されていたという話も聞いていまして、確かに日時を指定して、ここに来てくださいというやり方は、どうしても限界がありますよね、広く伝えていくためには。今回の説明は、動画に撮っていまして、それはホームページでもアップしてますし、資料や、あるいは質疑についても公開といいますか、記録を載せることを考えているようでありますので、そうしたことは当然努力するとしても、もう一段、どういうやり方をすればもっと多くの人に伝わるのか、理解が深まるのかという工夫ですね、少し知恵を出していかなければいけないと感じています。
Q 新潟日報
改善点はまだあるということを仰っていましたけれども、以前の会見で、知事は説明会が一つの契機ではあるけれども、何回か繰り返すことによって、だんだんと県民の中でも意思が・・・。
A 知事
大前提ですよね。国が何をやってきたのか、どう考えているのかということを伝えることが、判断のための、あるいは気持ちが固まっていく前提ですよね。
Q 新潟日報
今回の説明会は、知事としては一つ、ステップがどこまであるかは別として、順調に段階を・・・。
A 知事
順調といいますか、少なくとも意義はあったと思います。先ほどの繰り返しですけれど、アンケート結果でも、3割近い方々は理解が深まったと答えていただいていますので。
Q 新潟日報
やり方で、改善のようなところで仰っていましたけれど、知事として、現段階で考えているところがもしあれば教えていただきたい・・・。
A 知事
私も知恵はないです。ですから知恵を出さなければと言っています。
Q 新潟日報
今回、開催の場所としては、サテライト会場は別として、リアルの場所としてはUPZ(避難準備区域)の7市町に限られたと思うのですけれども、会場から全県での開催というものを求める声もありましたけれども・・・。
A 知事
オンラインで見ることができる場合もありました。それから、サテライト会場は全県で対応したのではなかったでしょうか。
Q 新潟日報
新潟、魚沼・・・。
A 知事
佐渡や、刈羽、湯沢なども入っています。
Q 新潟日報
現地で声を上げたいという方がいたというところに関しては、受け止めのようなものは・・・。
A 知事
現地で何でしょうか。
Q 新潟日報
現地で、おそらく政府の方とやりとりをしたいという意見があったのだと思うのですけれども、そこに関しては、サテライト会場など・・・。
A 知事
そうですね。物理的な問題もあるので、何でもかんでもということはできないでしょうけれど、それこそ先ほど申し上げた、知恵を出して、やり方を工夫しないと、広がらない、あるいは深まらないという思いはあります。
Q 新潟日報
旧優生保護法の関係でお尋ねします。7月に最高裁は、この法律で障害のある方への不妊手術を強制したことは違憲、憲法違反だとし、国の賠償責任を認めました。これを受けまして、岸田首相も原告に直接謝罪をしています。県も手術に関する審査会を設置していた経緯がありますけれども、改めて県の責任についてはどのようにお考えでしょうか。
A 知事
最高裁で違憲判断が出て確定したということで、これにつきましては、多くの方々が本人の同意なく不妊手術が行われていたということで、大変残念なことであり、法律に基づいて国が進めてきたことでありますけれども、県としても、そこは重く受け止めて、心身に多大な苦痛を受けた皆様方に対しては、申し訳ないと思います。法律に基づいて一時金の支給が行われていますけれども、それも期限延長されましたし、新たな補償のあり方についても検討するということですので、早期にそうした対応がなされることが重要だと思っています。
Q 新潟日報
一義的には国の対応になるかと・・・。
A 知事
法律に基づいたもので、しかも議員立法でできている法律ですし、国は国でいろいろな思いや受け止めがあるとは思いますが、しかし間違いなく、心身に大きな苦痛を受けた方々がおいでなわけでして、国家の行為としてそれが行われたわけですから、それに対しては、申し訳ないことだと思います。
Q 新潟日報
県としても、今まさに障害者への差別を解消するための条例づくりも進められていると思うのですけれども、この問題も含めまして、今後の向き合い方というのはどのようにお考えでしょうか。
A 知事
この問題に関しては、新たな補償のあり方等を迅速に取りまとめていただくことが重要だと思います。これも踏まえて、障害者差別、いわゆる差別のない社会づくりということは、一般論として、しっかり目指していかなければならないことだと思います。
Q 新潟日報
何か県として、例えば過去の検証や、被害者との・・・。
A 知事
県としてというのは、特段、今考えているものはありませんけれども、この優生保護法に基づいていろいろな影響を受けた方々の相談窓口など、それは関係者に連絡をして、県でしっかり相談に対応できるように、窓口をしっかりお伝えするというようなことは、やっていかなければいけないと思います。
Q 新潟日報
引き続きという・・・。
A 知事
そうですね。これまでもやってきていますが、さらにということですね。
Q 新潟日報
豚熱の発生についてお伺いします。新発田市の養豚場で(8月)14日に豚熱が発生して、養豚場での感染確認は県内で初めてということで、防疫措置を15日から始められて、17日の朝に完了したというところで、今回はお盆中の感染確認だったと思うのですけれども、初動の県の対応ですとか、国、新発田市、民間組織との連携の部分ですとか、防疫作業の部分、他の養豚場、県民への情報発信など、全体の対応を振り返って、どう評価しているか、また、どのような課題があったかというのを聞かせてください。
A 知事
初めての豚熱の発生ということで、危機感を持って対応したところでありまして、結論的には、迅速に、関係機関とも協力しながら防疫措置を講じることができたと評価しています。早期に完了することができたと思っています。
Q 新潟日報
防疫、殺処分の作業についてなのですけれども、熱中症の影響を避けるため、夕方から早朝にかけて、異例の昼間を避けての作業だったと思うのですけれど、そういった対応・・・。
A 知事
状況に応じて柔軟な判断をした結果で、適切であったと思います。
Q 新潟日報
感染経路が今回分かっていない・・・。
A 知事
分かっていないですね。疫学調査が行われると思いますけれども、関係者も本当に細心の注意を払って、飼養管理、衛生管理をやってきていたと思いますけれども、残念ながら、どこかでそれを乗り越えるものがあったわけです。おそらく野生動物からの感染ということでしか考えられないのですが、媒介したものは何なのかなど、それはこれから国の方で調査をされるので、その状況を待ちたいと思いますけれども、引き続き、最大限、衛生管理、飼養管理を、関係者に徹底していくということだと思っています。
Q 新潟日報
国からの調査というのは、国のどこの機関から・・・。
A 知事
これは農水省の部局、試験研究機関かもしれませんが、具体的には確認していただきたいと思います。
Q 新潟日報
時期などは、これから速やかに・・・。
A 知事
担当部局に聞いてください。
Q 新潟日報
野生動物からの感染だろうと、あくまで推測ですけれども、現時点では予測されている中で、改めて、野生動物の侵入を防ぐ措置を講じていくことが大事だと思うのですけれども、県としてどう・・・。
A 知事
既に各養豚事業者も管理基準を持っていますし、それを徹底すると。先ほど申し上げた通り、最大限基準に則って、手立てを講じていくということに尽きるのではないでしょうか。
Q NHK
自民党の総裁選についてお伺いします。9月27日に投開票が決まりましたけれども、岸田総裁が立候補しないということを表明されました。「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録、そういった成果もある一方で、拉致問題やエネルギー政策など、まだ道半ばのところがあるかと思うのですけれども、改めて立候補しないとしたことの受け止め、それから岸田政権の評価について・・・。
A 知事
それは知事としての評価ということではないと思います。ご質問は、かなり個人的な感想のようなものをお求めになっていると思いますけれども、あえて個人的な部分も含めて言えば、タイミングとして少し驚きでしたね。辞めるという判断なのか、引き続きという判断なのかは、もちろん私は全く分かりませんでしたけれども、どこかで判断されて表明されるのだろうとは思っていましたが、お盆のタイミングというのは少しびっくりしたところです。タイミングはそうですけれども、これまでの岸田政権の実績といいますか、やってこられたことについては、私は個人的なものを含めて申し上げると、非常に実績を出された政権だと思います。もちろん、新潟県との関わりでいえば、直近の話で、「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録の実現ということもありました。それも本当に岸田総理の強いリーダーシップ、進めるという思いがあって、実現できたことだと。そういう意味で、非常に評価しているといいますか、感謝もしているところであります。それにとどまらず、国レベルでの、例えばこども政策、こども家庭庁をつくり、大綱をつくり、政策の大きな流れをつくったのは間違いなく今の政権だと思いますし、そうした一つ一つは挙げられませんけれども、進んだ3年近くだと思います。
Q NHK
それに関連して、原発に絡めてなのですけれども、柏崎刈羽原発については、避難路の整備などを国に対して要望しているところで、国が動きをまとめている中だと思いますけれども、改めて新総裁に望むことであったり、新しい総裁になることで、スタンスの違いでエネルギー基本計画の議論なども、どういう方向になるのかというところも変わってくると思うのですけれども、現時点で知事が、最後に県民に信を問うとしている部分について、時期や方向などに新総裁に変わることについて影響があるかどうかについての考え・・・。
A 知事
そこは私も分かりません。どなたが新総裁になり、新総裁は通常は新総理になるのでしょうから、どなたになるのか全く分からない中で、そういった仮定の話をしても意味がないように思います。
Q NHK
分かりました。
Q TeNY
先ほどの質問と同様で、新たな総理が誰か分からないところでの話になってしまうと思うのですけれども、どのような議論が深まることを期待していますでしょうか。
A 知事
新しい総理のもとで、どのような分野の議論が深まることが望ましいかという意味ですか。
Q TeNY
原発は、首都東京のエネルギーにおいても関連してくるものだと思いますので、立地自治体としても期待を発信してもいいのかなというように思うのですけれども・・・。
A 知事
原発も含めて、エネルギー政策にどう取り組むのかが、誰がなるかによって、全然今は分かりませんよね。ですから、あまり仮定の議論をしても仕方がないですねとお答えしたところです。
Q 新潟日報
先ほど、どなたがなるか分からないという話がありましたけれども、全体で今、10人前後の方が立候補されている中で、どういった方がふさわしいか、どういたことを求める・・・。
A 知事
それは知事としての仕事として答えるご質問ではないと思いますけれども、個人的な感想で言えば、若い世代も含めて世代に非常に幅があって、議論はこれからだと思いますけれども、活発な議論が行われること自体は望ましいのではないのでしょうか。
Q 新潟日報
岸田首相が退陣されることに関連して、岸田首相が先週、次期総裁選に出ませんと言ったときに、その前の週に知事は「佐渡島の金山」のお礼で面会したと思うのですけれど、直接面会したときに、やめそうな雰囲気といいますか・・・。
A 知事
全くそんなことは分かりません。先ほどご質問があったように、驚きましたということですので、予兆などは何もないです。
Q 新潟日報
特にその後、何か連絡があったりなどは・・・。
A 知事
ないです。
Q 新潟日報
具体的に、岸田政権についての評価というところでお伺いしたいのですけれど、いろいろ進められたということで、賃上げですとか、価格転嫁というのは、これは一つ力を入れてやってきたようですけれど、こちらの評価はいかがでしょうか。
A 知事
そういう意味では、まさにデフレからの脱却、インフレマインドに変わったというのは、岸田政権の成果、実績だと思います。新潟県も広く関係団体をまとめて共同宣言を出したりなど、そういうこともやりましたけれども、総理自身はずいぶん動かれたという印象があります。発言、発信されたという。そういった意味では、賃上げの実現といいますか、デフレからの脱却というところは、大きく進んだと評価したいと思います。
Q 新潟日報
知事も先ほど触れられましたけれど、少子化対策ということで、異次元の少子化対策ということを掲げて政策を始めていますけれども、一方で、合計特殊出生率というところが、この3年間でしたけれど、なかなか改善しませんでしたけれども、特に地方にも関係する話だと思うのですけれど、人口減少対策というのはどう評価・・・。
A 知事
先ほどの総合計画で人口減少問題を十分に達成できていないというご質問とも似ている部分があるかと思いますけれど、やはり2年や3年の中で、確実な目に見える形での成果を出せるようなものと、ものすごく時間のかかる課題なり問題というのはあると思います。努力されたのは間違いないと思います。ですから地方創生ということも、本当にデジタル田園都市国家構想など旗を振っていただいて、進められた。その努力を私は認めたいと思いますけれども、地方創生という意味で、成果としてはやはり物足りないというのはありますよね。それは似たような話として、人口減少というところですね。ただ、人口減少を止めるということが、国民総意であったかどうかは、少し疑問かもしれませんけれど。減少を許容する意見もありますので、そこは少し違うのかもしれませんが、地方創生ということに置き換えてお話しすれば、努力されたのは十分認めたいと思いますけれども、成果という部分でいえば、もの足りなさを感じると。ただ、それは事柄が2年、3年で歯車が変わるような、向きが変わるようなものではない課題だとも思っていますので、そこは仕方ないところもあるのだと思いますが、引き続き、次の方にはさらなる努力と、知恵というところを期待したいです。
Q 新潟日報
先ほど少し話が出ましたけれども、岸田政権の特徴としては、エネルギー政策をかなり抜本的に変えて、GXの実現に向けて原子力を最大限活用すると。新増設もというところに踏み込んだところもですけれど、原子力政策についてはどう評価されていますか。
A 知事
そこは国レベルでの議論ですので、特に新潟県知事としてのコメントの部分ではないです。
Q 新潟日報
最後に拉致問題、また今回も解決できなかったですけれど、こちらについては・・・。
A 知事
これも努力をされたことは間違いないと思いますけれども、繰り返し意欲を持って、強い思いで首脳会談を実現するというところは仰っていましたので、間違いなくご努力いただいていたのだと思いますけれど、これも先ほどの地方創生と似たようなもので、目に見えるものがなかったことは残念です。
Q 新潟日報
直近ですと、能登半島地震の復旧というところで、国も元日以降、対応はしていると思うのですけれど、特に新潟でいう液状化対策など、要望に行かれたと思うのですけれど・・・。
A 知事
親身に考えていただいたと思います。例えば、基金を増設してほしい、石川県内の6つの自治体にのみ特別な給付金を出したなど、そういったことについて、県としてはもう少し新潟にもといった要望をしたのは事実ですけれども、そこは叶わなかったところがありますが、特別交付税の手当等、しっかり受け止めていただけたものはあると思います。
Q 新潟日報
知事が仰った最大600万円を石川県の6市町に交付するというのは、公平性に欠く・・・。
A 知事
公平性を欠くという言い方は、私はしていないと思いますけれど、同じ災害で、同じ影響を受けた方々には、同じ扱いをしてほしいという思いを表明していますけれど。
Q 新潟日報
そこは実現・・・。
A 知事
残念ながら、そこは実現できていないのですけれども、おそらく国は国の理屈があるので、仕方ないですよね。
Q 日刊工業新聞
8月上旬のベトナム訪問について伺います。今回の目的は、表敬訪問や新潟県内企業と地元人材とのマッチング、教育機関との交流、そういったものが目的だったと思うのですが、県としての手応えであったり、行ってみて実際に見えてきた課題があれば教えていただきたいです。
A 知事
課題というよりも、手応えは、むしろ参加していただいた皆さんに聞いていただきたいと思いますけれども、今回は、直接は昨年の11月に、ビンロン省とタインホア省と相次いで交流に関する覚書を結んだことを踏まえての両省への訪問でありました。その際、相手方の省政府へ訪問し、省の人民委員会委員長、つまり省長のような立場の方、あるいはあそこは共産党は政府の上にいますので、共産党の書記、こうした方が省のリーダーになるわけですけれども、そうしたリーダーとしっかり意見交換することで、交流を着実に前に進めていこうというのが目的でありました。同時に40名の方々、31の団体、企業、大学に参加していただきまして、ご一緒に訪問しまして、ご指摘のビジネスマッチングや人材マッチング、大学間のマッチングといいますか、交流が行われました。その中で、学生はトータルで2つの省・市で、ホーチミンでもやりましたので、600名近い学生に参加をしていただいたと報告を受けています。多くの学生には、新潟というものを知っていただいた、興味、関心を持っていただいた。終わった後のアンケートの結果で見ますと、9割の方が新潟に興味を持ったというお答えをいただいています。そういうことで、参加された企業、団体、大学の皆さんも、手応えがあったというように、個別には聞いていますので、これを機会に、ビジネスの商談も進み、学生の留学、あるいは人材の採用といったものが進んでいく、そういった手応えは感じています。もう一つ、今後につながるものとして、向こうの送り出し機関ですね。具体的にはエスハイ(Esuhai)という会社を訪問しているのですけれども、送り出し機関がどのような教育をしているのか、それを実際につぶさに見ることもできましたし、そこの学生たちとも、ちょうど新潟の企業に勤めることが決まっている学生たちの卒業式といいますか、送り出し式のようなものが、たまたまのタイミングだったのですけれども、開催されていまして、そこで私もお話をすることができました。参加された企業、団体の皆さんも、そうした送り出し機関と直接関係をつくることができたというところは、今後につながるものとして評価いただけているのかなと思っています。これも含めて、手応えがあったと思っています。
Q 日刊工業新聞
反対に課題感のような、よりこうしなければいけないというような・・・
A 知事
課題というのは、具体的に私自身の中には、これが問題だなというものが何かあるわけではなくて、この方向で繰り返し進めていけばいいかなと思っています。個別には、いろいろな問題が実務的には出ているかもしれませんが、それは担当部局等にも確認していただけたらと思います。
Q NST
トキエアについて、佐渡市の雇用機会拡充事業補助金において不適切な受給というのが疑われているということで、国の方も調査に入っているということです。県もこれまで補助などをしてきた側だと思うのですけれども、このことについて受け止めですとか、どのような姿勢で・・・。
A 知事
昨日、一部で報道があったと聞いていますが、具体的な話は聞いていませんで、担当部局も事実関係を今確認中と聞いています。県の直接の補助金ではないと思いますけれども、県の方も今事実関係を調べていると報告を聞いています。
Q NST
トキエア側に、何か姿勢ですとか、求めることというのは・・・。
A 知事
それは内容を聞いてみないと、今の段階では特にありません。
Q 毎日新聞
使用済み核燃料の中間貯蔵施設について伺います。今月初めに、青森県が稼働の前提となる安全協定を事業者と結びました。先日も近隣5市町村が安全協定を結びました。東京電力が出資する運営会社が運営する施設ですけれども、この安全協定の締結について、知事の受け止めをお願いします。
A 知事
事柄は報道等で承知していますけれども、その内容や具体的な効果などについては承知していませんので、特にコメントすることはありません。
Q 毎日新聞
中間貯蔵施設は、あくまで中間的な施設であって、最終的には再処理の工場、一部報道では2026年度中に稼働ではないかということも言われていますけれども、国の核燃料サイクルに関わる重要施設ではありますが、この再処理工場の建設について、知事は何かお考え、求めることなどがありましたら・・・。
A 知事
私自身、それについて意見や問題意識があるわけではありません。ただ、国の進める核燃料サイクルというところで、新潟県としてそこに関わってくるとすれば、柏崎刈羽(原発)に使用済み核燃料が、今でも貯まっているし、今後貯まっていく可能性がある中で、それがどう適切に処理されるのかというところで関心を持つわけですけれども、そこは国の進める政策が順調に進むのかどうかを見極めるといいますか、注視していくということかなと思っています。
Q 新潟日報
パリオリンピックの関係で、フェンシング男子エペ団体で新潟市西区出身の古俣選手が銀メダルを獲得しました。古俣選手を含めた本県関係選手の活躍をどのようにご覧なっていたのかというのと、これまで五輪のメダリストの方には県民栄誉賞を贈呈されてきたと思うのですけれども、古俣選手に贈呈する考えなどがありましたら教えてください。
A 知事
古俣選手が銀メダルということで、本当に良かったですよね。本県関係の選手は10名出場していますけれども、それぞれ活躍していただいて、本当に元気をいただくところがありましたけれども、中でも銀メダルを取られた古俣選手にはお祝いを申し上げたいと思います。表彰の話は、パラリンピックもこれからですし、全て終わった後で基準に照らして検討していきたいと思います。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
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