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令和2年度内水試トピックス
令和2年度内水試トピック(令和2年12月23日更新)
全国水産試験場長会会長賞を受賞しました。(令和2年11月19日)
11月19日に大分市にて、全国水産試験場長全国大会が開催され、当場が取り組んでまいりました「錦鯉の穴あき病防除対策に関する研究」(錦鯉穴あき病研究グループ・代表 的山央人病理環境課長)が、優秀研究業績として会長賞の表彰を受けました。平成8年の「新しいタイプの穴あき病」の発生以来、現場に即した技術開発と指導を実践してきたことが高く評価されました。
表彰状を受け取る安澤場長(左から2番目)
黄白(きじろ)の池あげが終わりました(令和2年11月5日)
当場で開発改良を行っております、錦鯉新品種の「黄白(きじろ)」の池あげが終わりました。当歳魚(今年の春に生まれた0才魚)約500尾、2歳魚約80尾の他、親魚候補などが、屋内施設に収容され、冬越しのため飼育されています。
今年度から飼育している錦鯉の一部の売却(入札)を開始しましたが、来春(年度明け)にも売却を実施したいと考えておりますので、期日が近づきましたら当場HP等で情報を発信していきます。
南魚沼市立石打小学校と上関小学校の5年生が見学に来ました。(令和2年10月9日)
令和2年10月9日(金曜日)に、南魚沼市立石打小学校と上関小学校の5年生25名が、つくり育てる漁業の総合学習の一環として、魚沼支場に来場しました。
まず、新潟県の水産業の概要や当場の仕事、飼育している魚等について説明を行い、その後、施設内と飼育魚を見学してもらいました。今回の見学の目玉である、ニジマスの採卵・受精作業に、待ちに待っていた児童たちは興味津々。60cm以上もある大きな親魚に、最初は怖がっていた児童たちも、たくさんの卵が出てくるのに驚きの声を上げ、魚体を触るなどして楽しんでいた様子でした。
見学したニジマスの採卵・受精作業は、地元のニジマス養殖場の現場で実際に行われているものです。このような機会を通じて、地元の産業に少しでも興味・関心を持っていただきたいです。
※見学は事前のご相談をお願いいたします(土日・祝日・年末年始を除く)
宮内中学校の生徒が職場見学に来ました(令和2年9月29日)
令和2年9月29日(火曜日)に、長岡市立宮内中学校の1学年生徒8名が、総合的な学習の時間「地域巡検活動」で来場しました。「地域巡検活動」とは、地域の歴史や文化、産業などを学び、地域の良さや自己の生き方について考えるものとのことです。
見学では、当場の業務や業務対象である川や川の魚について、事前にもらっていた質問への回答を織り交ぜながら説明を行いました。また、仕事をする上での苦労話等についても、生徒たちは真剣なまなざしで耳を傾けていました。
※見学は事前のご相談をお願いいたします(土日・祝日・年末年始を除く)
外来魚を駆除しよう!(6月22日更新)
人の手などによって国内に侵入した外来生物は、在来の生態系に大きな影響を及ぼしています。
その中でも特定外来生物に指定されているブラックバス類(オオクチバス、コクチバス)は国内に広く分布し、新潟県内でも上越~下越、佐渡と全域にわたって分布が確認され、在来種への食害などが問題となっています。
そのような中、こちらも指をくわえて見ているだけではありません。ここでは、河川や湖沼を守っている漁業協同組合と連携した駆除活動を紹介します。
【信濃川のワンドでの取組】
まずは、信濃川にあるワンド(河川内の陸地や河川構造物などで囲まれてできる入り江状の水域)での外来魚駆除です。このような場所は、魚が休息や産卵場所として利用したり、遊泳力の弱い稚魚などの成育場所になっています。
コクチバスも春先から産卵するため、このような場所に姿を現します。
今回の駆除では、ワンド内に刺し網を設置し、コクチバスを4尾捕獲しました。
刺し網設置
駆除されたコクチバス
ブラックバスは、オスが産卵床に産み付けられた卵を守る習性があり、今回駆除された個体は全てオスでした。産卵前のメス個体を駆除できれば、生まれてくる稚魚も駆除することになり、さらに効果が見込めます!
また、刺し網設置の際に、バスの産卵床が確認されたため、陸上に日干しし、卵を死滅させる方法もとりました。バス親魚の駆除は大変ですが、産み付けられた卵の駆除はこのような方法で簡単に行うことができます。
コクチバスの産卵床と石に産み付けられた卵
この他、当試験場で開発した人工産卵床でもバスの卵を駆除が可能です。同じく特定外来生物にしてされているブルーギルの卵の駆除にも有効であることを確認しています。人工産卵床の詳細は以下のページでご確認ください。
コクチバスの卵が産み付けられた人工産卵床
【ダム湖での取組】
次に、ダム湖での活動の紹介です。このような自然豊かな湖にも何者かによってブラックバスが密放流され、問題になっています。
こちらもでも刺し網を用いました。船で湖岸から網を張り、駆除を行いました。
刺し網設置!
採捕されたオオクチバス 卵がパンパン
作業の結果、大型のメスのオオクチバスを採捕しました。お腹がぱんぱんに膨れ、解剖したところ、卵がぎっしり詰まっていました!この1尾から何千という稚魚が生まれたと考えると恐ろしい…。産卵前のメス親を駆除できてよかったです‼
【おわりに】
今回紹介した取組は、ほんの一部で、県内各地で漁業協同組合などによる外来魚駆除が実施されています。外来魚の生息域をこれ以上広めないためには、このような現場での取組が非常に重要です。
ブラックバスなどは法律によって特定外来生物に指定されており、その飼育、運搬、保管等が禁止されています。違反した場合には法律によって罰せられます。また、新潟県では、新潟県内水面漁場調整委員会の委員会指示により、釣りあげたオオクチバス、コクチバス、ブルーギルの再放流(リリース)が禁止されています。詳細は以下のページをご確認ください。
一人ひとりが法令を遵守し、一丸となって取り組んでいくことで、日本の豊かな河川生態系を守っていきましょう。
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