会長挨拶
今や、食品産業界で「フードテック」という言葉を知らない方はいないでしょう。この数年、世界の食を取り巻く巨大な環境はこの言葉に席巻されています。「フードテック」は食に関わるすべての領域に及び、IoTやAIなどを伴う最新テクノロジーとビジネスが融合した圧倒的な潮流です。食品の製造・加工はもちろんのこと、農林水産物の生産から始まり(アグリテック)、流通、調理・加工、パッケージング、販売、家電・調理器具などなど、食に関わるあらゆる工程の革命的動きといってよいでしょう。この背景には世界的なレベルでの持続可能な食料供給という課題があり、また、美味しく文化的かつ健康的な食生活を通じて高いQOLを実現する次世代のフードシステムを構築するためのキーテクノロジーであります。この動きはもう決して後戻りすることはなく、また無視することもできず、すべての食品産業界はこの動きを何らかの形で取り込んでいくことになるでしょう。我が国においても遅ればせながら、農水省のフードテック官民協議会などが旗を振りはじめましたが、世界でも極めて高い食文化を持つ日本だからこそ、何とか日本独自のフードテックを展開していくことが期待されます。
新潟県では2014年(平成26年)から9年にわたり、県内産学官を結集した「新潟県新たな米産業創出技術研究会」を実施してまいりました。そこでは、新潟県の宝である米関連産業の発展に向けてのサークルを形成し、活発な活動を展開してまいりました。ここ数年はコロナ禍に妨げられ、最小限の交流にせざるを得ませんでしたが、それでも何とか火を消さずに継続できました。本年、改めて県事業として「新潟ライスフードテック研究事業」が開始されるにあたり、これまで培ってきた同研究会での産学官連携活動を強化・拡大した「にいがたフードテック研究会」を立ち上げることといたしました。そこで、我々としてはすでに存在する米を中心とする豊富な技術蓄積をもとに、さらに視野・領域を広げ、新しい時代に即して常に開拓していく精神を持って進んで行く、そのための産学官連携の場を新たにセッティングしようというものです。新たなスタートアップを育て、かつ既存の多くの企業の展開もサポートしていく。その総体として「食の新潟」がさらに豊かに、そしてさらに大きくなっていくことを目指して、継続的に人々の輪を、協力の輪を作っていきましょう。
皆様の意欲的なご参加をお待ちしています。
にいがたフードテック研究会
会長 門脇 基二
入会について
研究会会員は随時受け付けています。会費は無料ですので、お気軽に事務局までご連絡ください。
会員
40団体(64名) (令和6年9月24日現在)
事務局
事務局 |
電話 |
Fax |
新潟県農業総合研究所食品研究センター穀類食品科
|
0256-52-3238 |
0256-52-6634 |
<外部リンク>
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