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令和3年度中山間地域活性化シンポジウムを開催しました。

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:2022315 更新日:2022年3月30日更新

 令和4年3月15日に令和3年度中山間地域活性化シンポジウムを開催し、「地域活性化に向けたビジョンづくりとその実践について」をテーマに、基調講演やパネルディスカッションを行い、将来ビジョンを活用した地域活性化などについて話合われました!

シンポジウムの要旨

・地域の将来を考える際は、「どう地域を維持するか」だけではなく、「どう新しい地域をつくっていくか」という前向きな視点が重要となる。

・将来ビジョンづくりは、まず地域でワークショップを重ねることが重要だが、コーディネーター等を活用し、女性や地域外の人もごちゃ混ぜにした場で話し合うと新しい切り口の意見も出てくる。

・将来ビジョンと呼ばれるものは多様にあるが、それぞれのビジョンを尊重して、居住に関わらず地域に関係する人が協力し、楽しみながら取り組んでいくことが、ビジョンに基づく実践活動を継続していく上で重要になってくる。

 

内 容

講師・コーディネーター

 講師・コーディネーター

小田切 徳美 様(明治大学 教授)

 明治大学農学部教授(農学博士)。専攻分野は農業・農村政策論、地域ガバナンス論。国内外の農山村地域を歩き、集落レベルから国の政策レベルまでの実態を研究し、過疎や限界集落等、農村問題の専門家として政府の各種審議会の委員などをつとめ、政策提言を行っている。

パネリスト

パネリスト①

能登谷 愛貴 様

高根フロンティアクラブ 理事

 2006年に村上市高根集落と出会い、2012年に移住。現在は、 (一社)高根コミュニティラボわぁらの事務局も兼任し、地域内外との交流活動を実施している。

パネリスト②

飯田 英人 様

  (農)菖蒲生産組合 代表理事

 上越市大島区菖蒲地区で、農事組合法人の代表を務める他、集落内にある国の登録有形文化財の「飯田邸」を活用した地域づくりの取組を進めている。
 

パネリスト③

金子 知也 様

にいがたイナカレッジ マネージャー

 農業に興味を持つ若者と農村をつなぐプログラムの運営等を行っており、支援組織として農村集落の活動を支援している。
 

基調講演「中山間地域からの地方創生-地域の将来ビジョンを活かす-」

 小田切様より、全国的な事例を交えながら、中山間地域からの地方創生についてご講演いただきました。

 基調講演

  • 地域づくりは、「人材」「しごと」「コミュニティ」の3つの要素の取組を一体的に進める必要がある。
  • 「人材」づくりでは、当事者意識を持ってもらうことが何より重要。そのためには、地域でワークショップを重ね、地域活動に関われる人を徐々に広げていく努力が必要。
  • 「しごと」づくりでは、農業だけでなく、地域内の資源を活かした様々な分野の仕事を組み合わせて、地域内でお金を生み出す仕組みを作ることで、若い人が入ってくる土壌ができる。
  • 「コミュニティ」づくりでは、RMO(地域運営組織=住民主体で地域課題の解決活動を実践する組織)が各地で立ち上がり、集落(町内会)と連携し、攻めの活動を行うことが広がっており、農村でも農村RMOとして農業・農村に関わる事業を行う組織もできている。
  • 近年は、集落に住まないが地域に関わる人(関係人口)を活かし、「にぎやかな過疎」として地域内外の様々な人材が活躍して地域内で仕事を生み出している事例もでてきている。
  • 地域住民だけでなく、移住者や関係人口などの多様なプレーヤーがごちゃ混ぜになって、地域で何ができるか話合って、それぞれが活躍できる場を創造することが、中山間地域からの地方創生につながるのではないか。

パネルディスカッション「地域活性化に向けたビジョンづくりとその実践について」

 コーディネーターである小田切様の進行の下、今後の中山間地域の維持・発展に向けたパネルディスカッションを行いました。

 パネルディスカッション

  • 取組実践者である能登谷様からは、集落以外の人も参加してもらった中でビジョンをつくった経験から、ビジョンづくりで外部の視点が入ることで発想の幅が広がることや、20年以上活動を継続している秘訣として実践する自分たちが楽しむことがなにより重要などのお話しがありました。
  • 同じく取組実践者である飯田様からは、飯田邸の活用を地域で検討した時に地域おこし協力隊の女性の提案でそばガレットを活用した農家カフェを開業した経験を踏まえ、ビジョンをつくる時に色々な意見を出し合えるようにすることや、検討した事項を地域全体で実践していくことが重要であることなどのお話しがありました。
  • にいがたイナカレッジの金子様からは、集落へのインターンシップ活動を通じて、集落が外部の人と交流することで集落の雰囲気が前向きになること、そのことにより地域が前に向けた取組に踏み出すきっかけになるのではないかとの提案がありました。
  • 上記以外にも様々に話合われましたが、小田切様から、「外部の視点を活かすと新しい切り口が見えてくるため、コーディネーター等を活用して、地域住民や関係人口をごちゃ混ぜにした場で話合って、柔軟なビジョンを作っていくことが今後必要ではないか。」との締めくくりがありました。

 

【参考】

   令和3年度中山間地域活性化シンポジウム開催結果概要(チラシ) [PDFファイル/578KB]

 

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