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上越バテンレース(じょうえつばてんれーす)
ドイツから伝わった繊細な技術
上越市の『吉田バテンレース』で製造されている工芸品です。
古くから家屋のインテリアとして、ピアノ掛けやテーブルセンターといったものに使用されているほか、最近では日傘や洋服などにも用いられています。
元々はドイツのバッテンベルク発祥のレースで、明治時代に日本へ伝わったものとされています。
1892年に、現在の上越市で初代 吉田虎八郎氏が地域の女性の内職として広めたものです。当初は材料であるブレード(レースの輪郭となる部分)を輸入に頼っていたため、原材料の確保などが困難でした。しかし、1902年に同じく上越市の企業がブレードの織機(おりき)を開発し国内生産を始めたことで、同市は日本有数のレース産地となり、商品はアメリカやヨーロッパ諸国に輸出されていきました。
製造工程は、初代が製造を始めた当時から変わらず、すべて手作業で行われています。
次世代につなげる
耐久性が高く、長年使用してもほつれにくいことが特徴です。また、「千鳥かがり」、「七宝かがり」、「亀甲かがり」などの技法を用いた多様なデザインも特徴です。
吉田バテンレースでは、本工芸品を長年大切に使用してもらえるよう、購入されたお客様にはクリーニング等のアフターフォローも承っています。
最近では、上越市にある旧今井染物屋に体験工房を常設(令和3年4月29日オープン)。また、上越市の事業としてバテンレースづくりに熱意がある若者5名を特待生として指導するなど、バテンレースの地域文化の継承と発展を行う取り組みを進められています。
主な商品
- テーブルセンター
- ピアノ掛け
- 替襟
- 日傘
- ピアス・イヤリング
※店舗やオンラインショップ<外部リンク>のほか、上越妙高駅内売店や上越観光物産センターにて購入可能。また、直接連絡でオーダーメイドも対応できます。
事業者
- 吉田バテンレース
新潟県上越市東本町2-2-2
TEL 025(523)3553
HP<外部リンク> Twitter<外部リンク> Instagram<外部リンク>
近隣の旧今井染物屋には常設の体験工房があります。(※予約不要)詳しくは事業者へお問い合わせください。
HP<外部リンク>
になひてさんはこんな人(『新潟県伝統工芸品のになひて』インタビューページ)