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事業承継事例(株式会社イートラスト)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0443761 更新日:2022年3月16日更新

会社概要

 
 

統合前 A社
(H19.5.31現在)

統合前 B社
(H19.5.31現在)
統合直後 C社
(H19.6.1現在)
統合後 C社
(R2.5.31現在)
企業名 近藤電機株式会社 株式会社酒井無線 株式会社イートラスト 株式会社イートラスト
市町村 長岡市川崎町 長岡市新町 長岡市北陽 長岡市北陽(本店)
東京都台東区(本社)
代表者 近藤一彦(社長) 酒井龍市(社長) 近藤一彦(社長)
酒井龍市(副社長)
酒井龍市(社長)
近藤弾(副社長)
近藤一彦(会長)
資本金 40,000,000円 40,000,000円 60,000,000円 60,000,000円
売上高 17.2億円 6.9億円 24億円 55億円
社員数 76名(役員含む) 49名(役員含む) 約120名(役員含む) 約200名(役員含む)
創業 昭和10年4月 昭和38年3月
設立 昭和28年9月 昭和53年5月 平成20年6月 平成20年6月
業種 建設業(電気、通信、機械器具、消防) 建設業(電気、通信) 建設業(電気、通信、機械器具、消防) 建設業(電気、通信、機械器具、消防)

事業承継概要

事業承継に取り組んだきっかけ

金融機関や大手の経営統合が進行する中で、いずれは市外の同業他社とのM&Aと思っていたが、A社の社屋が区画整理事業の関係で社屋移転が決定したので、移転する前に経営統合し、マンネリ化した既存事業の状態を打破したかった。統合数年前にA・B社を含む4社でシステム開発のWebdoという会社を立ち上げ、IoTを活用した河川監視システムなど防災システムの開発に取り組むなどしながらお互いの事業の活性化を進めていた。

事業承継を行うにあたっての課題及びそれに対する取組内容

既存役員のほとんどが反対をしたが、主要株主及び専務の賛成と「マンネリのままでいいのか!」という言葉で決定した。ほぼ1年前に社内開示を行い、毎月合同の役員会を開催し、社屋建築も合わせ準備を進めた。当時はM&Aコンサルも建設業の経験が少なく、行政側等にも相談し、合併登記をしないと両社の工事実績が引き継げないとわかり、官報公告などの手続きを行った。2つの会社が既存場所から新社屋・新会社に同時に移転するということでの新しい会社設立を目指した。(当時の社長挨拶で「会社が変わったんだから社員の皆さんも変わらねば!」が口癖だった)

事業承継の流れ

STEP.1

経営統合前年の1月にA社側では主要株主と専務が賛成してくれたので、他の役員を説得し、A社3代目の近藤からB社2代目の酒井社長に打診し、その場で応諾が得られた。その後、お互いの社内公表をどのように進めるか検討が始まった。

STEP.2

3月に正式に社内公表が行われ、4月から毎月合同役員会でコンサル(長岡)の指導に従い、新会社の名称や組織について、役員それぞれの役割分担の中で検討がなされた。併せて新社屋についても検討が行われ、9月着工の運びとなった。(翌年4月完成予定)

STEP.3

経営統合に関して、資金的な調達はなく、それぞれの株主が出資者としてC社を構成する形になった。新社屋建設にあたっては区画整理に伴う移転補償費や株式売買による資金で賄うことができた。

新会社(C会社)設立時は代表取締役社長(近藤56才)代表取締役副社長(酒井45才)の2名、その他取締役 6名(既存会社役員)

その後の経営統合

・H28.5 小沢電気工事(埼玉)の全株式を取得(のちにイートラスト埼玉に商号変更)関東における第2のイートラストを目指す。(資金は金融機関から融資)
・H28.8 エヌメック東日本(新潟市)と経営統合し、商号をイートラスト通建として設立。

事業承継後の状況

  • 新社屋の2F事務所には1室で100名以上が在籍、会社の規模や社員数でスケールメリットが生かせるようになった。
  • いろいろな研修を社内の人員だけで構成できるので企画しやすい。また、当社開発の在席ソフト(AZボード)により、リアルタイムの行動状況が把握され、業務の効率や非常時の一斉メールによる状況確認ができるようになった。(現在社員にスマホ携帯を150台貸与)アナログ的な行先の黒板表示などはなくなった。
  • 地域における電気・通信の会社規模として一番となり、大手企業からJVの相手として選択されやすくなった。
  • 災害時に行政から緊急招集要請が電源系と通信系を一回で指令が出せるので要請がしやすくなった。
  • イートラスト設立後、一度 M&A の実績ができたことによっていろいろなM&Aの情報や提案をいただくようになった。(現在も継続)
  • H23.7東京オフィス開設、H25.4東京支店へ名称変更、H25.4北関東営業所(高崎)開設、H25.6小沢電気工事株式会社と経営統合 、H27.6東海営業所開設、H27.6東京支店を本社、本社を本店に組織変更、H28.4小沢電気工事株式会社を株式会社イートラスト埼玉に商号変更、H28.4新潟営業所開設、H28.5株式会社イートラストエナジー設立、H28.6東北営業所開設、H28.6株式会社イートラスト通建を設立、R2.6株式会社イートラストホールディング設立、今後もM&Aをはじめ企業の再編を繰り返していくと思う。イートラスト設立をきっかけに単純な電気・通信工事会社から防災・環境をテーマに社会に必要とされる会社へ成長していくことを目指しています。

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