本文
技術委員会電子会議室(RCICポンプに係る不適合について)
議題
柏崎刈羽原子力発電所7号機の起動試験中の5月11日、原子炉隔離時冷却系の起動試験を実施したところ、圧力抑制室の水位が通常の範囲を超えたため、保安規定に定める「運転上の制限」を逸脱しました。
また、それに続いて原子炉隔離時冷却系が通常の操作で停止できない事象が発生し、現場操作により停止しました。
この不適合事象について、下記の資料をご参照いただきご意見がありましたらお寄せ願います。
- 運転上の制限逸脱ならびに復帰について(PDFファイル)<外部リンク>
- 本事象についての東京電力の調査結果(PDFファイル)<外部リンク>
委員意見
委員 | ご意見等 | |
---|---|---|
代谷座長 (5月11日) |
今回の事案については、起動試験の過程で想定された範囲内の事象ということであり、直ちに原子炉を停止するようなものではないが、原因の究明をキチンと行うことが第一。 引き続き、起動試験は慎重に、注意深く進めて欲しい。 |
|
橋爪委員 (5月11日) |
このようなことを洗い出すために、起動試験を実施しており、安全系が働くことは確認できたが、安全系を止める際に不具合が生じたということですので、原因は長期に運転を停止していたことによる不具合等と考えられ、地震による直接的な影響とは考えにくいと思います。原因が究明され、不具合を直せば問題なく、起動試験を停止する必要はないと考えます。 | |
角山委員 (5月18日) |
資料によれば、RCIC主蒸気止め弁のストローク調整を行う旨の記述がありますので、今回の不適合(RCICポンプを停止できない事象)はストロークが変化したことが主な原因と推測されますが、それでよいのでしょうか。 もしそうだとすると、運転開始以降初めて実施したストローク調整がなぜ必要になったのか理由を示す必要があると思います。特に、地震によってリミットスイッチが動いたためにストローク調整が必要になったのではないか、また他にも同様な現象があるのではないか明らかにする必要があると思います。 東京電力の回答 原子炉隔離時冷却系の蒸気止め弁点検は、通常の定期検査でも行われているもので、地震の影響でストローク調整が必要になったものではありません。 今回の定期検査において当該弁の弁体部分を分解点検し、また、ラッチ部等の寸法確認を行っており、結果に異常は認められませんでした。従って、地震による影響は認められません。 点検後、弁を組み上げた際の確認で弁体のストロークの調整が適切と判断したもので、その際、本来なら弁体が弁箱に当たらないように調整されるべきところが、不適切な調整になってしまったことが原因です。 |
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)