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Q4-1 ハンガー指示値のズレは、配管への地震の影響を示すものではないのか
ご質問1
5号機は地震時定検が終了した状態であり、地震によって指示はずれになったことは明らかでないか?
ご質問2
地震後の点検で、ハンガー指示値が目安値を超えていることから、配管に塑性変形が生じているのではないか?
ご質問3
通常ではない指示値が確認されたことに対して、どのような対策をとったのか?
ご質問4
温度変化や振動などの関連するすべてのデータを明らかにして議論すべきではないか。
小委員会の議論の状況等
委員意見
スプリングハンガー等の指示が、運転状態と停止状態を示す範囲から外れているため、塑性変形が生じている可能性もある、との意見があった。
東電説明
運転状態(「H」)と停止状態(「C」の目盛りは、ハンガー設置時及び運転中に、有効可動範囲に収まるように位置調整を行うための目安値である。熱移動による配管とサポートとの馴染み等で、指示が外れることは、過去にも経験しており、異常な状態ではないと判断している。
また、これまでの健全性評価において、発生応力が評価基準値を超えていないこと等から、塑性変形が生じている可能性は低い、との説明があった。
技術委員会の評価
委員から、ハンガー指示値は、配管の熱移動等の影響を受けるものであり、地震の影響を定量的に評価することは、現状では基本的に不可能であるとの意見があった。
また、各種データ管理の負担等を考慮すると、将来的にも地震の影響を測る指標とするのは困難であるとの意見があった。
技術委員会としては、ハンガー指示値の変位をもって、地震の影響を判断するの難しいと判断した。