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ダムの役割
ダムとは
ダムとは、河川を横断して流水を貯留するために設置された構造物で高さ15m以上のもの(河川法第44条)をいいます(ただし、一般的には、砂防ダム等、高さ15m未満の堰堤でもダムと呼ばれることが多いようです)。
ダムの役割は、洪水調節、水資源の確保(水道用水、工業用水、農業用水など)、発電、河川環境の保全(流水の正常な機能維持)の4つが主な目的です。また、観光資源としても活用されています。
県内河川は氾濫を繰り返し流域に大きな被害を及ぼしてきました
信濃川、阿賀野川の日本有数の大河を始めとする新潟県内の河川は豊かな水の恵みを育む一方、1966,67年の羽越水害、1995年の7.11水害、1998年の8.4水害、最近では2004年の7.13水害、2011年7月末水害など、繰り返される河川の氾濫により県内各地に大きな被害が生じてきました。
洪水の氾濫防止にダムは活躍します
新潟県土木部では昭和28年に完成した三面ダムをはじめ19のダムにより、流域の洪水を防止しています。ダムは堤防から氾濫する洪水を貯水池に貯め込み、堤防で安全な流量だけを放流することで、下流地域を洪水被害から守ります。これをダムによる洪水調節と呼び、河川の改修と組み合わせることで治水効果を大きくします。
ダムの洪水調節
ダムによる水の供給は社会・経済に欠かせません
全国有数の穀倉地帯を持つ新潟県では、河川水によるかんがい用水の補給が重要な役割を果たしています。加えて、都市への人口集中、生活レベルの向上により上水道等都市用水の水需要は増大しています。一方、1994年の夏期に新潟県全県で深刻な渇水に見舞われたのを始め、毎年のように県内各地で渇水による被害が生じています。このため、ダムによる用水補給が期待されており、新潟県では洪水調節に利水補給を合わせた多目的ダムの建設を進めています。
ダムの水供給
ダムは環境に配慮しています
新潟県では、河川の流水が本来持っている機能、例えば魚類をはじめとする動植物の生息環境に必要な流水の補給や水質を保持するための流水の補給など、河川環境の維持・改善に配慮したダム計画を進めています。また、ダムの落差を利用したクリーンエネルギーとして水力発電が参画しているダムもあります。ダム建設時にはダム建設地点の環境についても自然・社会環境条件により必要に応じてアセスメント等の環境調査を行い、環境の保全に必要な対策を行っています。
ダムは自然とふれあう場を提供します
新潟県では、ダム周辺の自然を生かし、自然と人がふれあえる環境整備をおこなっています。
内の倉ダム
鯖石川ダム
大谷ダム