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海岸の整備について
新潟県は日本海に面しており、冬季の季節風による高波など、厳しい自然条件にさらされています。
また、河川からの土砂供給の減少や、沿岸構造物の建設による漂砂の阻止など、数多くの要因により、海岸侵食が進んでいます。
これらの海岸の防護と保全を図るのが海岸整備事業です。
海岸侵食対策について
海岸が侵食されると国土が減少するだけではなく、護岸の倒壊や越波(波が堤防を越えること)を引き起こします。
新潟県では、海岸侵食対策として海岸から離れた沖側に離岸堤(海岸線とほぼ平行に作られる堤状の構造物)や
人工リーフ(海岸線とほぼ平行で海面下に作られる構造物)などの設置を進めています。
内野浜海岸(新潟市)の侵食状況
窪田海岸(佐渡市)の人工リーフ設置状況
海岸侵食対策として海岸構造物を造る以外に、砂を人工的に供給し、砂浜を造成する養浜も進めています。
砂浜には、海水の浄化を促す環境機能や、海水浴場などのレクリエーションやスポーツ空間として利活用される機能以外に、防護機能があります。
砂浜の防護機能として、波のエネルギーを衰退させ、波のうちあげ高を低くしたり、越波流量を減少させる消波機能や、堤防等の洗掘を防止する機能があります。
養浜の実施にあたっては、港湾のしゅんせつ土や河口にたまった土砂を養浜砂として、有効活用している海岸もあります。
桃崎浜海岸(胎内市)の養浜実施前後
高潮対策について
台風や発達した低気圧が通過するとき、潮位が大きく上昇することがあり、これを「高潮」といいます。
潮位の上昇に加え、風による作用で陸地に海水が入り込む場合があります。
平成24年4月には急速に発達した低気圧により、佐渡市で越波被害が発生しました。
高潮対策として既設消波ブロックの拡幅を実施し、波の越波流量を減少させました。
佐渡市相川の越波状況
高潮対策実施前後