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【柏崎】鵜川ダムの工事
鵜川ダム工事概要
(1)転流工(完了)
ダム本体の施工は乾いた状態で行わなければならないため、本来の河川流路を変更します。鵜川ダムでは上流側に仮締切を築き、川を堰き止め仮排水トンネルで流路を変更します。仮排水トンネルは試験湛水時に閉塞します。
(2)本体基礎掘削(完了)
ダムは硬い岩盤の上につくられるため、岩盤まで表土を取り除く必要があります。この表土を取り除く作業を本体基礎掘削といい、鵜川ダムでは約500,000立法メートルの基礎掘削が完了しました。基礎掘削で排出された土砂は場内の土捨場へ運ばれます。
(3)法面保護工(完了)
本体基礎掘削によりむき出しになった永久法面を雨風などの風化・浸食から保護するための対策を実施します。
(4)基礎処理(実施中)
ダムに水を溜めることで発生する水圧よって、堤体直下に水が流れ込むのを防ぐために堤体の下の岩盤へセメントを流し込んで隙間を埋める作業を基礎処理といいます。
(5)洪水吐(実施中)
洪水吐はダムから下流に水を流すコンクリートでできた水路のことです。洪水時に下流へ流す水量を洪水吐で調節し洪水被害を抑制します。鵜川ダムの場合はすべり台のような形状で左岸側に施工されます。
洪水吐の説明図
(6)堤体盛立(完了)
鵜川ダムはロックフィルダムと呼ばれる岩石や土砂を盛ってつくるタイプのダムです。このタイプのダムでは、ダム本体の盛土工事のことを、堤体(ダム本体)盛立と呼んでいます。盛土材は原石山で採取され工事用道路を通ってダムサイトまで運ばれます。
(7)取水放流設備(実施中)
下流に水を常時供給するための設備で、渇水時には川の水がかれないようにダム湖に溜めた水を放流します。
(8)管理設備(実施中)
ダム建設後、正常に運用できるように必要な設備を設置します。
- 水位、水量を観測する機器の設置
- 放流の際にダム下流の住民に注意を促すための警報装置の設置
- 観測、警報設備等ダムを正常に管理するため施設の建設
(9)試験湛水(未着手)
ダム建設が完了した後、不具合がないかチェックするために、最高水位まで貯水し最低水位まで減水させるテストです。正常に機能したことを確認し、完成となります。