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農業を志す皆さんへ
農業の魅力とは
「農業をやってみたい」と思った皆さん、あなたは農業のどんなことろに魅力を感じますか?
新潟県が県内農業系高等学校の生徒を対象に行ったアンケート(令和3年度)によると、農業が好きな理由について、「育てる喜び」と回答した生徒が約5割を占めました。次に多かった回答は「自然の中で働ける」が約3割でした。以下、「時間が自由」「アイディア次第でもうかる」でした。
多くの生徒が、命の大切さを感じることができ、経営者として大きな成功を収められる可能性のある農業に、魅力を感じているようです。
農業を始める前に
あなたが農業を職業として選ぼうと思ったとき、次の5つのことを考えてみてください。
その1◇あなたが農業を始めたいと考えた動機は何ですか?
- 会社勤務より楽に見えるから
- 田舎暮らしに憧れているから
等といった理由であれば、もう一度考え直してみませんか?
なぜなら、単なる思いつきや現実逃避型の就農では、家族や周囲の農家に迷惑をかけてしまうからです。
本当に「農業で生計を立てたい」という思いがあるのか、よく考えてみてください。
その2◇農業者になるための知識や技術を習得できますか?
会社員となって1ヶ月後に給料がもらえるサラリーマンと異なり、「明日から農業をやるぞ」とどんなに意気込んでも、そう簡単に農業者にはなれません。
農業を始めることは、経営者として新しい事業を起こし、事業展開することを意味します。そのためには、まず、専門的技術と経営管理能力を身につけることが必要です。
また、農業法人等に就職する場合、少なくとも最初の期間は研修生扱いとなる場合もあります。
その3◇開始のための資金が必要になることを知っていますか?
新規参入の場合は、親の農業経営を引き継ぐ後継者と異なり、ゼロからのスタートとなるため、安定した収入が得られるまでには一定の期間がかかります。
作目によって異なりますが、農業で生活できるようになるまでには少なくとも2~3年を要するため、当分の生活資金や初期の設備投資などに充てる自己資金を確保しておく必要があります。
その4◇家族の理解と協力が得られますか?
農業を始めるということは、農村で生活するということでもあり、都市部から移住する場合は現在のライフスタイルと比べて不便なこともあると思います。農業を始めるためには、家族の理解や協力が不可欠です。
その5◇地元の方々との付き合いを大切にできますか?
農村では、生活が周りの農業者との協力で成り立っていることが多いことから、営農に関わる共同作業と併せ、様々な行事に集落の一員として積極的に協力していく姿勢が必要です。