ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 分類でさがす > 県政情報 > 県の広報・広聴・県報 > 平成29年2月14日 新潟県知事 臨時記者会見

本文

平成29年2月14日 新潟県知事 臨時記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0050587 更新日:2019年3月29日更新

(記者会見の動画を新潟県公式YouTubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

  1. 日時 平成29年2月14日(火曜日)
  2. 場所 記者会見室
  3. 知事発表項目(10時00分~10時06分)
    • 平成28年度2月補正(冒頭提案)予算概要について
    • 平成29年度組織改正の概要について
    • 原発事故に関する3つの検証について
  4. 質疑項目(10時06分~10時48分)
    • 原発事故に関する3つの検証について
    • 平成29年度組織改正の概要について

知事発表

平成28年度2月補正(冒頭提案)予算概要について

 鳥インフルエンザ及び糸魚川市大規模火災への対応に必要な経費を計上しています。平成28年11月29日に関川村、11月30日に上越市で発生した高病原性鳥インフルエンザに対する防疫対策費や、12月22日に糸魚川市において発生した大規模火災で被災した方々への支援に対応するための予算を計上しています。また、事業の平準化、公共事業の端境期における効率的な執行環境確保のための債務負担行為としてゼロ国債を設定します。平成29年2月県議会定例会で冒頭提案する一般会計の補正予算額は646百万円となります。うち、鳥インフルエンザ対応費が570百万円、糸魚川市大規模火災対応分が76百万円となっています。災害救助事業特別会計の補正予算額は、全額糸魚川市大規模火災対応分で87百万円になります。一般会計と災害救助事業特別会計への補正合計額は、繰入・繰出の重複分を除いたベースで665百万円となります。一般会計では補正額を加えて累計で1,363,972百万円となり、当初予算比で55,182百万円、4.2%増となっています。一般会計の補正に必要な一般財源充当額は324百万円、過去の災害対策の例と同様に、財源対策的基金である財政調整基金からの繰入金で対応することになります。

報道資料(平成28年度2月補正(冒頭提案)予算概要について)[PDFファイル/135KB]

平成29年度組織改正の概要について

 知事政策局政策課に「計画班」を設置します。「夢おこし」政策プランに替わる本県の新たな総合計画を策定するために設置するものです。
 福祉保健部に「基幹病院担当副部長」を配置します。県央基幹病院の整備推進や、魚沼基幹病院への支援の強化を図るために配置するものです。
 県民生活・環境部文化振興課に「国民文化祭担当参事」及び「準備班」を設置します。平成31年に本県で開催される第34回国民文化祭の開催準備を進めるために設置するものです。
 教育庁高等学校教育課に「いじめ対策生徒指導支援室」を設置します。深刻化するいじめ問題の対策強化を図るために設置するものです。
 企業局施設課に「建設室」を設置します。本県の水力発電施設の整備体制を強化するために設置するものです。
 組織の統廃合ですが、効率的な行政運営を推進するために知事政策局行政改革推進室と政策評価室を統合し、「行政改革・評価室」とします。また、知事政策局国際企画課を国際課に統合します。また、防災局放射能対策課を原子力安全対策課に統合します。また、新星学園の運営を民間に移管します。

報道資料(平成29年度組織改正の概要について)[PDFファイル/95KB]

原発事故に関する3つの検証について

 原発事故に関する検証体制ですが、現在ある技術委員会はそのまま継続して検証を積み重ねるとともに、新たに、健康と生活への影響、そして安全な避難方法に関する2つの委員会を設置し、さらにその上に総括する検証総括委員会を置くため、来年度予算において総額48,749千円を計上しています。
 また、3つの検証のロードマップを出させていただきました。具体的な進め方は、それぞれの委員が具体的に決まった中で、委員の方々に決めていただくことですので、あまり具体的な日程は入っていませんが、少なくともこのような日程で進めていくと同時に、このロードマップを順次精緻にしていき、着地点がしっかり見える形で進めさせていただきたいと考えています。

報道資料(原発事故に関する3つの検証について)[PDFファイル/198KB]

質疑

原発事故に関する3つの検証について

Q 新潟日報
 ロードマップでは、6月に検証総括委員会の立ち上げとなっておりますが、避難委員会と健康委員会についてはそれまでに第1回は行われるということでしょうか。

A 知事
 (検証総括委員会を立ち上げる6月までに)第1回(を開催する)というよりは、(各検証委員会の)委員が全員決まっているというところですね。そういう意味で、(6月に)具体的な議論が始まるというよりは、顔合わせ的な第1回をぜひ6月を目途に開催したいと思っています。検証委員会の規模は、完全に決めているわけではないのですが、建設的な議論ができるところと言いますと、おそらくは10人規模だろうと思っています。ただ最初の段階で10人揃わなくても、少なくともコアメンバーとして5~6人は揃う形でそれぞれの委員が決まることを目指しています。

Q 新潟日報
 10人ぐらいと仰ったのは、検証総括委員会のメンバーでしょうか。

A 知事
 いえ、それぞれの委員会です。大抵の委員会の議論というのは、10人ぐらいが最も議論として適切に行われるだろうと。それ以上増えてしまうと、議論が拡散しますし、それ以上小さくなってしまうと、1つの意見があまりにも大きくなってしまうというところがありますので、10人くらいかなと思っています。

Q 新潟日報
 検証総括委員会のメンバーは、下の3つの検証委員会のメンバーとかぶるのでしょうか。

A 知事
 まず、(検証総括委員会には)3つの検証委員会の正副委員長の方々は入っていただきたいと思っていますので、そういう意味ではかぶります。その他にも総括だけを担当する委員も入っていただきたいと思っています。

Q 新潟日報
 ロードマップには、それぞれ6月以降の開催が3回ぐらい記載されていますが、どれくらいの頻度で知事としては考えていらっしゃいますか。

A 知事
 (3回というのは、各検証委員会の)開催(回数)ではなくて、(各検証委員会から検証総括委員会への)報告(の回数)です。(各検証委員会の)開催頻度としてはたぶん2か月から3か月に1回だと思います。1か月に1回ぐらいだと委員の方への負担が非常に大きいですし、議論をしっかりまとめながら進めていくことができません。私が委員だったら2か月に1回ぐらいが好みです。それは議論が継続し、まとめながらできるからです。3か月以上になってしまうと、毎回忘れてしまって、毎回議論のまき直しから始まるところがあります。これは委員の方々によるところもありますが、2か月ぐらいを目途に進めさせていただきたいと思っています。

Q 産経新聞
 (検証総括委員会は)6月を目途に立ち上げということですが、これは何かから逆算してということでしょうか。

A 知事
 逆算ではなく、順算と言いますか、予算が通らないとどのくらいできるかとか、何人ぐらいできるかわからないので、今から多少なりとも非公式には当たっているのですが、予算が通ると公式にアプローチしてオファーを出せるわけです。そうすると4、5、6月と3か月ぐらいあれば、ある程度の方は話が付くだろうということで6月にしています。ただ、これはあくまで目途ですので、ここから大きく外したいとは思いませんが、例えば、7月、8月ぐらいになるぐらいのところは許容していただきたいと思っています。

Q 新潟日報
 ロードマップには、(各検証委員会から)検証総括委員会への報告が3回とありますが、知事は検証には3~4年かかると仰っています。そうすると、(各検証委員会から検証総括委員会に対しては)1年に1回ぐらいの報告という目途でよろしいのでしょうか。

A 知事
 おそらくそういうことだと思います。それも決してそうしたいと頭から決めているわけでもないのですが、おそらく議論はそんな形でまとまっていくのではないかと考えているということです。2か月(に1回)で(年間)6回、3か月(に1回)でも(年間)4回あるわけですから、(年間)1回ぐらいは(検証総括委員会に対して)報告できるという話だと思います。本当にざくっとして恐縮なのですが、そういう形で考えています。

Q 新潟日報
 メンバーの選定に当たっては、最終的に知事が決定される形でしょうか。

A 知事
 私を含めて部局からふさわしい見識を備えた方々にオファーを出して、まずはイエスと言ってもらわないと始まりません。その上で、最終的には任命権は私にあると思います。

Q 朝日新聞
 避難委員会と健康委員会はロードマップを見ると今年度にも矢印の出だしが入っていますが、この間にもう任命してしまうということでしょうか。

A 知事
 予算が通らないと任命はできません。予算を出していいか悪いかは、これから(県議会に)お諮りするので。ただ、(委員の候補者に対して、)予算を否決されればもちろんダメですがという前提を示した上で、非公式な打診はさせていただいているところです。

Q 朝日新聞
 準備期間としての平成28年度であり、あくまで予算も含めてスタートするのは平成29年度からだということでよろしいですね。

A 知事
 はい。そうしないと、議会もありますので。

Q 朝日新聞
 知事としてはいろいろな論文などを精査し、システマティックレビュー的なことをやりたいのではないかと私は受け止めているのですが、健康委員会で新たにそのような形の調査などをする意向はありますか。

A 知事
 健康委員会自体で調査するのはなかなか難しいのだろうと思っています。もちろん健康委員会でもレビューするのですが、世の中にはシンクタンクというものもあるわけで、シンクタンクのようなところに一定程度依頼することも考えています。いろいろなNPO法人や研究機関を含め、シンクタンクが作るようなデータに基づいたものと同時に、もう少し物語的なものもあってよいと思います。こういったエピソードがありますといったように、エピソードの積み重ねのようなものもそれはそれで1つの検証だと思いますので、そういったことの依頼も考えています。委員会自体が調査するというのはあまり現実的ではないので、どちらかと言うと外部の組織に対する依頼になるかと思います。

Q 朝日新聞
 健康委員会(による検証)と避難生活に関する調査は、県内にたくさんいる避難者の方々をメインに行うのですか。それとも福島県にまで連携を求めてやっていくのでしょうか。

A 知事
 それぞれです。(先ほどの話と)同じように、こちらから(調査に)出ていくというのは現実的ではありません。福島県で調査されている方もいますし、新潟県で調査されている方もいるので、そういった方々に報告として出せるように追加調査を行っていただくなどといった形でご協力いただき、両方からの知見を得たいと思っております。

Q 朝日新聞
 先ほど3つの検証委員会の委員長と副委員長は検証総括委員会を兼ねる可能性があるという話がありましたが、3つの委員会の中で兼任することは。

A 知事
 それは負担が大きすぎるので、基本的には兼ねません。

Q 朝日新聞
 今の技術委員会の委員が新規の2つの委員会に移動するようなことはあるのですか。

A 知事
 基本的には考えていません。技術は技術と思っています。ただ、本人に技術委員会を抜けて新規の方に行くという希望があれば、それはそれであり得ることだとは思いますが、基本的には考えているわけではありません。

Q 時事通信
 3つの検証のロードマップについて伺うのですが、それぞれの検証の平成29年度内での到達目標を教えてください。

A 知事
 平成29年度の到達目標は、まさに(各委員会が)きちんと立ち上がると。立ち上がるのが遅れれば遅れるほど、中間報告が平成29年度内にできるのか、それとも次の年度に移るのかが変わってくるのですが、少なくとも立ち上がってから1年以内には(中間)報告を出すのが目標だと思っています。

Q 時事通信
 検証総括委員会に報告を上げると。

A 知事
 検証総括委員会に報告を上げる形にはなりますが、事実上は中間報告で総括できるわけでもないので、どちらかと言うとそういう形をとることで、検証総括委員会から(各委員会の中間報告を)パブリックに公表することになると思います。

Q 時事通信
 避難生活に関する調査として新規の予算が計上されていますが、ロードマップに照らして考えると、基本的に平成29年度内に(調査を)終わらせるということですか。

A 知事
 (事業者に)調査を依頼する形となります。依頼はさせていただき、その上でそれ(調査結果)が平成29年度内に上がるのか、それとも平成30年度にずれ込むのかともかくとして、少なくとも依頼してから1年以内には調査に対するある程度の中間報告をいただきたいと思っています。

Q 時事通信
 以前も話がありましたが、避難計画の粗々のものは平成29年度内にはつくりたいと。

A 知事
 つくりたいと思います。可能な限り平成29年度内に1回でも(避難)訓練をしたいと思っています。

Q 時事通信
 訓練も平成29年度に。

A 知事
 できれば(したいです)。訓練となると、さらにロジスティクス(実施のための調整)的なところが入ってくると思います。計画ができた上で、市町村や参加する方々との擦り合わせが必要になるので、計画ができた後でもさらにロジスティクスのための時間がかかると思うのですが、少なくとも1年くらいの単位でそれらのことにきちんと目途が立っていくようにしたいと思っています。

Q 新潟日報
 避難生活に関する調査は全国的に調査するということですか。

A 知事
 もちろんできれば全国的に(調査したい)とは思いますが、どうしても福島県の方と新潟県の方が中心になると思います。それは調査の容易さによると思います。

Q 新潟日報
 それは例えば柏崎刈羽原発で事故が起きたときのためにというイメージなのでしょうか。

A 知事
 そうです。事故が起こったときに何が起こるのかということだと思います。(原発事故が起きると)こういったことが起こるということがきちんとわかり、かつそれが避難にどう影響するのかということだと思います。

Q 新潟日報
 健康委員会と避難委員会の委員は、それぞれ具体的にどのような分野の専門家をイメージしているでしょうか。

A 知事
 健康委員会に関しては基本的には医学と疫学になると思います。避難委員会の方はもう少し社会学的なところや経済学的なところが出てくるのではないかと思います。

Q 新潟日報
 検証総括委員会(のメンバー)には技術、健康、避難の3つの委員会の正副(委員長)とそれ以外の方に入っていただくということですが、3つの委員会以外の方というのはどのような分野の人や、どのよう知見を持った人をイメージしているのでしょうか。

A 知事
 それこそ幅広いです。個人名を挙げると、例えば国会事故調の委員長を務めた黒川先生がいます。私も教わったことがあるのですが、黒川先生は医学的知見もあり、科学政策的な知見もあると衆目が一致するからこそ国会事故調の委員長を務められたのだと思います。あのようなタイプの方は(検証総括委員会の委員として)お願いすることになるのではないかと思います。いろいろな科学的な知見があるから総括もできるし、同時に政策的と言うか、社会政策や社会全体に対するものも考えられるということで、要は見識の高い方ということになるかと思います。

Q 産経新聞
 原発の3つの検証については、新年度の当初予算に計上されるものですか。

A 知事
 そうです。

Q 産経新聞
 明日新年度の当初予算の発表会見がありますけれども、今日前倒しと言うか、今日3つの検証について今発表されましたけれども、新年度の当初予算を編成する中で、3つの検証についての予算計上というのは、米山知事にとっては新年度当初予算の最大の目玉というふうに捉えていますか。

A 知事
 何を目玉と言うかは、私自身はむしろ見る方が判断することかなというふうには思います。もちろんこれは大事な、ある種新しく入ってくるところですから、新しいところでは目玉の1つなのは間違いないと思います。ただ、その他の問題も非常に重要ですから、どれが最大ということはなく、どれもきちんとやっていくと、もちろん継続的なものに関しても、それぞれ全く継続されているように見えても、その執行をきちんとするということも重要ですから、そちらだって重要なことだと思っています。ただ、新しいという意味では、目玉の1つだろうとは思います。

Q BSN
 健康委員会と避難委員会について、それぞれ東京電力の関与はどの程度のことを考えていますか。

A 知事
 健康や避難生活に関しては、それほどの関与はないのだと思います。それほど彼らもわからないと。ただ、作業員の健康というのは当然あると思うので、そちらに関してはデータの提出を求めたいと思います。しかし、作業員は特に下請の作業員になると本当にデータをもらえるのか、東京電力の社員でさえ個人情報になるので、どこまで提出するのかは本人の了承が必要だったりするので、いろいろなハードルがあると思います。可能な限り(提供して)くださいという話はすると思いますが、個人情報に関しては当然配慮されることになります。健康や避難生活に関しては、可能な範囲で、必要なところでご協力は求めますが、そもそもの問題として(検証委員会は)オフサイトの検証ですから、それほど関与が大きくなるわけではないと思います。

Q BSN
 委員会に出席を求めるようなレベルではなくて、あくまでデータの提供などのレベルになるのでしょうか。

A 知事
 そうですね。私はその方がいいと思っています。委員の方々が、東京電力の関係者に来ていただきたいということになれば、それは委員の方々にお任せすることですので、それを否定するものでは全くありませんが、現時点の感覚としては、検証する人とされる人が一緒になるというのは違うのかなと。基本的には、(検証委員会は)客観的な立場で見ていくということで進めたいと思っています。

Q 毎日新聞
 検証総括委員会は、3つの検証委員会から上がってきた話を揉んで公表するということですが、その機能だけなのでしょうか。あるいは、総括して揉んだところでおそらくまた課題が出てくるということもあると思いますが、それを(各検証委員会に)フィードバックさせるなどということは。

A 知事
 もちろんフィードバックさせます。そのために3回くらい(各検証委員会から検証総括委員会に対して)報告があるわけです。

Q 毎日新聞
 避難生活に関する調査は、報道資料では点線で括られていますが、これはどこが担当するのでしょうか。

A 知事
 (避難生活に関する調査は)点線で括られているのですが、委員会としては健康と生活への影響(を検証する健康委員会)になります。しかし、「健康」と「生活」の専門家は結構違っています。健康と生活への影響(を検証する健康)委員会の中に2つの分科会があるというイメージです。

Q 毎日新聞
 そうすると、生活に関しては社会学的な知見のある方が(委員に)なるということですね。

A 知事
 はい。

Q 毎日新聞
 昨日、内閣府の柏崎刈羽地域原子力防災協議会作業部会がありました。そこで、県としては、民間事業者に委託する場合の危険手当などの調整が必要ということを意見されています。その問題はたぶん2年以上議論として出ているわけで、その問題はそう簡単に解決するとも思えず、3年から4年で果たしてこの検証は完了するのだろうかという疑問が湧くのですが。

A 知事
 問題点はしっかり提起した上で、スタックしたらスタックしたというのが結論だと思います。この問題は解決せずに積み残しのままであると。今後とも解決の目途が立ちそうにないというのは1つの立派な検証だと思います。そういう意味で、3~4年で解決するのだと思います。

Q 毎日新聞
 あくまで検証ということですね。

A 知事
 そうです。

平成29年度組織改正の概要について

Q 新潟日報
 いじめ対策生徒指導支援室について、もう少し具体的に言うと、学校等への指導を行っていくというイメージですか。

A 知事
 そうですね。もちろん各市町村の教育委員会との連絡も一緒に担いますが、それぞれ独立の機関ですから、あくまでそれは連絡と言いますか、メインであるべきものではありません。基本的には学校への指導(支援)ということになります。それは教育庁の管掌上そうなるということかと思います。

Q 新潟日報
 いじめ問題についてはだいぶ世論の関心と言うか、注目も集まっていますが、いじめ対策生徒指導支援室を設けることで未然防止みたいなものに効果があると言うか、力を入れていくということなのでしょうか。

A 知事
 未然に防止できれば、いじめで非常につらい思いをするお子さんが出ないわけですから一番いいのですが、同時にこの数か月で起こったことで(重要だと)思うのは、やはり素早い対応だったりするのだと思います。(いじめが)完全にゼロというのが一番いいですが、それが必ずしも実現できない中で、いろいろな重大事案にならないもっと小さいものも報告として上がってくるので、そういった段階で適切かつ迅速に対応できるというのは実は非常に重要なところで、そこに関しては知見がたまっていくと言いますか、対応に対する一定の経験値というのはあるのです。いじめ対策生徒指導支援室に経験値が積み重なって、迅速かつ適切に対応できるようになることを目指しています。

Q 朝日新聞
 いじめ対策生徒指導支援室が教育庁高等学校教育課に置かれるということですが、いじめは小中学校でも起きるのではないかと。

A 知事
 そちらも担当します。ただ、直接の指揮命令系統があるのは高等学校教育課になります。小中学校については各市町村の教育委員会も入ってくる形となるので、(いじめ対策生徒指導支援室を)置く場所はここ(高等学校教育課)ですが、(小中学校への支援も)担当する形になります。

Q 朝日新聞
 これまではどのような体制だったのですか。

A 知事
 これまでは特にいじめ対策室のような固定されたものはなく、毎回起こるたびに、教育庁にいる誰かが担当しているような形ではあったのです。それはどちらかと言うと組織の話ですので、今までが悪かったということばかりでもないと思います。今までの対応のドキュメント(記録)はきちんと残っていますし、何かあれば誰かが担当になって、昔のドキュメントをひっくり返して対応していたので、それはそれで悪くもないと思います。しかし、そこはきちんと組織として残し、継承されていくのがあるべき姿だということで、このようにさせていただきました。

Q 朝日新聞
 これまではいじめ対策生徒指導を行う専従の担当者はいなかったが、これから新たに専従の人たちが設けられるという考え方ですか。

A 知事
 そのときそのときは専従になっています。問題が起こるたびに専従になっていたと。問題と言ったら何ですが、いじめ問題が起きたときにはこの(事案の)担当はこの人というようになっていたのですが、問題が起きなければ別のことをしていたということです。

Q 朝日新聞
 いじめ対策生徒指導支援室の人たちは。

A 知事
 基本的にはこの(いじめ対策生徒指導支援室の)対応です。

Q UX
 いじめ対策生徒指導支援室について、専従のスタッフが何人なのかを教えてください。また、例えば県職員以外の方々も加わったりするのではないかと思うのですが。

A 知事
 残念ながら何人かわかっておらず、大変恐縮です。少なくとも常設のところですので、それほど多くはないと思います。数人だと思いますし、基本的には教育庁のスタッフで(対応するもの)と考えております。

Q 朝日新聞
 水力発電施設の整備体制強化として設けられるものが「建設室」という名前なのですが、何か新たに県の水力発電施設を造ろうということなのでしょうか。

A 知事
 思いっきり新たなもの(を造るというの)は、今のところ特段の計画はありません。ただ、大規模改修事業というのはやたらとあるのです。それも事実上建設ではないかというような大規模改修の需要があるのです。水力発電施設のダムもだいぶ古くなってしまっており、更新としては(改修の規模等が)大きいので「建設室」となっています。

Q 朝日新聞
 県が発電し、それを売ることで活用していくという形でよいですよね。

A 知事
 そうです。意外にこれは虎の子で、県の財政に寄与していただいているのです。新潟県は非常に水力発電に適した地形ですので、既存のものに関してより効率的に、かつ継続的に(発電)できるように改修していくことになります。

Q 朝日新聞
 効率的な行政運営の推進としても、いくつか(の部署の)統合が示されています。今まで何か月間か知事を務める中で、現状において不都合と言うか、統合してもよいと思われるところがあったのではないかと思いますが、どういったところでしょうか。私は2つあって困るようなことはあまりなかったように思うのですが、どのような意図があるのでしょうか。

A 知事
 もちろんそれほど困りもしないのですが、同時に、行政改革と(政策)評価はそれぞれ(業務が)かなり似ていますよね。そもそもなぜ2つあったのだろうというところがあるわけです。国際企画課と国際課も相当似ていると言うか、一緒にしても不都合がないのではないかということです。放射能対策課と原子力安全対策課も相当に近いと言うか、言葉としては、(放射能対策課の業務には)自然放射能などが入るということになるのかもしれませんが、自然放射能はなかなか対策しても仕方がないわけです。仕方がないと言ったら何ですが、それは(自然に)降ってくるわけですからということで、それは一緒でいいでしょうと。すごく不都合があったわけでもないのです。

Q 朝日新聞
 人員を減らすという意味ではないのですよね。統合と言うと、(部署を)1つにして(人員の)総数が減るイメージがありますが、そういう意味ではないと。

A 知事
 そういう意味ではありません。1~2人の単位での調整はありますが、スタッフとしてはほとんど変わりません。意思決定として1本でよいではないかということです。

Q 朝日新聞
 課長などの幹部職員が1人でいいだろうと。

A 知事
 そういうことです。

A 知事
 すみません。いじめ対策生徒指導支援室に関して、(先ほど)だいぶ私が間違ったことを言っておりまして、(正しくは)人員が11人で、(そのうち)正規職員が4人、嘱託が7人になります。嘱託の方がメール相談員やスクールソーシャルワーカーということで、だいぶそこの体制が強くなるということになります。正規職員の方4人は、今まで高等学校教育課の青少年相談支援班に2人で、人員としては2人増ということになっています。

Q UX
 嘱託の方で、メール相談員ともう1つは。

A 知事
 (いじめ対策生徒指導支援室に勤務する嘱託員は)スクールソーシャルワーカーとメール相談員です。スクールソーシャルワーカーが3人、メール相談員が4人で合計7人になります。その他、生徒指導アドバイザー4人が拠点校4校に配置されます。

Q 新潟日報
 いじめ対策生徒指導支援室について、質問がかぶるかもしれませんが、4人正規職員ということでお伺いしたいのですけれども、これは例えば高校の現場で生徒指導とかに当たっている人を配置するということがあり得るのか、それとも行政職を充てるのかというのは、どうでしょうか。

A 知事
 教員の方が来られます。

Q 新潟日報
 この組織改正全般として、もともとこういう改正を考えられていたのか、知事の肝いりと言うか、指示と言うかでこういう組織改正になったのかというのはいかがでしょうか。

A 知事
 どちらもと言いますか、この10月に知事に就任してから、いじめ案件と言いますか、生徒さんには申し訳ない話なのですがいじめの問題というのがいくつかあったわけです。それはやっぱりきちんと対応しなければならないということで、かつそれはやっぱり継続的にしていかなくてはなりませんよねというお話をさせていただいていて、その中で出てきた話ではあります。そういう意味では、ものすごく従前から準備されていたというよりは、就任してからのいろんな話の中で出てきたものだとは思います。私自身が絶対こうしろと言ったというよりは、きちんとその体制が持続されるのがいいですよねというお話の中でこういう形にまとまってきたと思います。

Q 新潟日報
 ちなみにこのいじめ以外の組織改正もいくつかあるのですけれども、その中で知事の肝いりみたいなものはありますか。

A 知事
 肝いりですか。(課や室の統合については)それぞれに関して、これは一緒でいいのではないですかと言ったということではありますね。これとこれが何で別々なのですかと言ったところがそれぞれに統合されているので、私の意見がと言うのも何ですけれども、ある程度がそれを受けてのことだと思います。肝いりと言うと、(言葉のイメージとして)そう言ったら周りの人がそうではないと言ったけれども、どうしてもやるんだと言ってやったというのが肝いりの印象だと思うのですけれども、発表資料を見ていただいてわかるように、これは一緒でいいのではないですかと言われたら、皆さんそうですねと言うようなことだと思うのです。ですので、肝いりと言うほどのことでもなく進行したというのが正しいことだと思います。

Q 朝日新聞
 それに関連して、水力発電の整備体制強化、古くなっているものをきれいにするのを含めて力を入れていくというものですけれども、これは何か自然エネルギー的な考え方から、米山知事が特に重視されたことなのですか。

A 知事
 重視ももちろん、自然エネルギーを推進していきましょうというのはもちろんあって、これも先ほどの話とちょっと似ていて、その話もあるのですが、同時に(水力発電事業は)明らかに我が新潟県の財政として虎の子になりつつあるのです。これはやっぱり水力発電をきっちり維持していきましょうと言ったときに、誰も反対する人はいなかったと言いますか、それはそうですと。この財政上どう見てもということですっと決まったので、これもすごい肝いりというよりは、もちろんそうは申し上げましたけれども、すっと決まりましたということですね。

Q 朝日新聞
 新電力の関係で日本ロジテック協同組合が破綻するなどいろいろありましたけれども、特に何か影響したりとかは。

A 知事
 特段は影響していません。あれはしょうがないと言いますか、ある種試行的な制度ですから、そういうこともあり得ると思って、それこそリーガル(法律的)にちゃんとプロテクト(保護)をかけておけばいいことであって、それ自体で何か大きく変わることはないと思っています。もちろん、ああいうものに巻き込まれないようにしなくてはいけないですけれども。

Q 新潟日報
 水力発電に関係してですけれども、この建設室が担当する改修というのは、維持補修だけというものではなくて、基本的に発電量が多くなるというような考え方の改修ですか。

A 知事
 そうですね。発電量も増やしていきたいとは思っています。もちろんそうですということで一言ですけれども、同時に、今時の維持改修をしていくと新しい技術でやっていくので必然的に増えていくと言いますか、わざわざ全く同じものを作ろうと努力してしない限りは、基本的には維持補修の中でも増えていくのですけれども、もちろん我々としても当然増やしたいと思っています。

Q 新潟日報
 ダムのかさ上げとか、そういう大規模な土木系の工事というわけでは。

A 知事
 そこまではまだ。

Q 新潟日報
 設備更新とかという意味で。

A 知事
 更新の中で自然に増えていくと。かさ上げも可能性としてはゼロではないです。それはもちろん考えていかなくてはならないですけれども、それは今後の課題ということになるでしょうね。そこはやっぱり安全性等いくつかの議論をしなくてはいけないです。単純にかさ上げして何のリスクもないならそれはやったらいいですけれども、かつ効率と採算性との兼ね合いでやればいいのですけれども、そういった議論もきちんとしていくということも建設室の中でやっていきたいと思っています。

Q 新潟日報
 新電力とトラブルになった契約などの担当は建設室ではなくて、あくまでも改修とか維持補修関係という。

A 知事
 そちらの方になります。

Q 新潟日報
 基幹病院担当副部長について伺います。基幹病院については、現状でも専従の組織として基幹病院整備室があるわけですが、これに加えて担当副部長が必要というのは、どのような現状認識なのでしょうか。

A 知事
 福祉保健部長が相当に大変であるという現状認識です。(福祉保健部は)業務量が非常に多くなっています。福祉保健部は、ビッグデータのような話もあって、非常に大きなものを抱えるわけですが、そちらの新しい体制をつくっていくという話と、基幹病院についても、魚沼基幹病院に関してはオペレーションベースの話ですが、県央基幹病院に関してはオペレーションに行く前の段階で、多少なりとも地元自治体等との折衝、渉外のようなところが多々あるわけです。また、県全体の(福祉保健に関する)制度が福祉保健部にはあるわけです。今まではその3つ全てについて、1人の福祉保健部長が全部決裁する状況にあったわけです。それはさすがに多すぎるでしょうということで、少なくとも基幹病院に関して、副部長がある程度前さばきができるようにということで(基幹病院担当副部長を)設けさせていただいたということです。

Q 新潟日報
 今、(福祉保健部には)副部長が2人おられて、(基幹病院を)担当している方もいると思いますが、その副部長の負担が基幹病院担当副部長に行くというよりは、部長の代わりができる副部長ということでしょうか。

A 知事
 ある程度前さばきができるということです。

Q 新潟日報
 いじめ問題対策の強化について伺います。現在、高等学校教育課と義務教育課に分かれているものが1か所に集まっただけと言いますか、看板の掛け替え感が否めないのですが、知事としてどのような問題意識から出発して、どの部分を改めて強化する必要があるとお考えになったのかお聞かせください。

A 知事
 それぞれのいじめはそれぞれに大変なわけで、経験値の集積などと言うことは少し不謹慎に受け取られるかもしれませんが、意外にそうでもなくて、何事も類似しているところがあり、何事も1回やると知見が積み重なるところがあるのだと思います。例えば、医者は件数なのです。何件やったかによって随分引き出しが増えますから、対応が非常によくなるのです。もちろん、いじめは件数が増えてはいけませんし、少なければ少ないほどいいという中で、それぞれに分散してしまうと、それぞれの知見が積み重なっていかないというところがあるのだと思います。もちろん(いじめを)少なくしていく前提で、1か所で知見が積み重なって、共有されて、対応できるというのがいいのだと私は思っています。看板の掛け替えは、それはそれでいいのだと思います。国際企画課と国際課を統合するという話は、看板の掛け替えなのですが、1か所でやった方が知見も積み重なるし、意思統一も早くなると。看板の掛け替えではあるけれど、それによって知見が積み重なっていくと。メール相談員や生徒指導アドバイザーなどの嘱託員に関しても同じことで、(いじめの)件数が少ない方がいいのは大前提なのですが、やはりそれは1人の方の経験が積み重なっていく方がいろいろな対応ができるようになりますし、1か所にした方が人員配置の融通が利くようになりますから、24時間とは言わないまでも常に対応するのに母体が大きい方が同じように対応できるので、1つのところで対応するというのは、単なる効率化ということではなくて、よりよく対応するために必要なことだと思っています。

A 知事
 すみません。水力発電施設の整備体制強化に関する先ほどの発言の一部に誤りがありました。大規模改修によって発電量は基本的に増えません。改修することによって固定価格買取制度に乗せることができ、より高い価格で売電が可能になるということです。きちんとした発電ができないと不安定すぎて固定価格買取制度に乗せられないのです。ある程度の規模があって、安定的でないと買ってもらえないと。そういう意味で、(大規模改修によって)発電量が増えるわけではないが、売電額が増えるということです。

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。


(過去の知事記者会見の一覧はこちら)

このページはリンク自由です

Adobe Reader<外部リンク>

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)

<外部リンク> 県公式SNS一覧へ