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平成29年2月17日 新潟県知事 臨時記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0050103 更新日:2019年3月29日更新

(記者会見の動画を新潟県公式YouTubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

  1. 日時 平成29年2月17日(金曜日)
  2. 場所 記者会見室
  3. 知事発表項目(14時45分~14時46分)
    日本海横断航路の船舶調達問題に関する処分について
  4. 質疑項目(14時46分~15時10分)
    日本海横断航路の船舶調達問題に関する処分について

知事発表

日本海横断航路の船舶調達問題に関する処分について

 日本海横断航路の船舶調達事案に関する特別調査委員会の報告及び監査委員による監査結果を踏まえ、職員に対する処分を行いましたので、発表させていただきます。処分内容ですが、県の重要事業である日本海横断航路事業について、事業展開が見通せない状況となり、県民の財産である出資金を毀損する事態に至ったことに対する管理監督責任として、次のとおり処分します。前知事に対しては、2/10、1月の減給相当として自主的な返納を求めます。また、森邦雄前副知事については、2/10、1月の減給相当として自主的な返納を求めます。また、桐生交通政策局長に関しては、1/10、1月の減給処分としました。処分年月日は、平成29年2月17日となります。

報道資料(日本海横断航路の船舶調達問題に関する処分について)[PDFファイル/65KB]

質疑

日本海横断航路の船舶調達問題に関する処分について

Q 新潟日報
 辞められた方への請求というのは、今日の日付で請求されたということですか。

A 知事
 今日付です。

Q 新潟日報
 2/10(1月)と1/10(1月)の違いというのは、どういうところを勘案して決められたのでしょうか。

A 知事
 これは責任の大小ということになろうかと思います。前知事と前副知事は同じ2/10(1月)ではあるのですが、(責任の)内容としては違うと思っています。前知事は最終的な責任者としての責任であり、前副知事は、報告書でもあったところですが、実質的なプロジェクトの牽引役であったということで、実質的な責任者としての責任だと理解しています。交通政策局長に関しては、職責上、実務の責任者であったわけですが、実際にはかなりの部分を副知事がやっていたという部分もあり、そういう意味で責任としては一段軽いものであろうということで1/10(1月)とさせていただきました。

Q 新潟日報
 交通政策局長以下の担当課長など、現場の方々の処分がない理由について伺います。

A 知事
 現場に関しては、処分に相当するものはないということだと思います。もちろん、一つ一つに関してきちんとした反省をしなければなりませんし、今後にはぜひ生かしていただきたいと思います。職務考課のようなことに関しては、十分ではなかったという評価をさせていただいているところです。処分というのは法的なものですから、一定限度の責任に対する違背がないとそれは処分に該当しないと。懲戒事由に当たらないとそれは懲戒に該当しないと考えております。(今回の処分以外に、)懲戒事由に該当するようなものはなかったと認識しています。

Q 朝日新聞
 3人の処分については懲戒処分ということでいいのでしょうか。

A 知事
 まず、懲戒処分ができるのは現職の職員だけですので、桐生交通政策局長に関しては懲戒処分です。前知事、前副知事に関しては、もはや現職ではありませんので懲戒処分はできませんが、懲戒処分相当であると考えています。

Q 朝日新聞
 今日、前知事、前副知事にはこの内容を伝えて請求したということですが、2人の意向というのは既に聞いていますでしょうか。

A 知事
 内諾ということではありますが、お支払いいただけると伺っています。

Q 朝日新聞
 具体的に金額はそれぞれいくらになるかというのは。

A 知事
 前知事が25万円程度、前副知事が20万円程度となります。

Q 朝日新聞
 これを受けて、県職員に対してこの事案をどう生かしていくのかという思いを教えてください。

A 知事
 これから正式に文書を出そうと思うのですが、まずはこの報告書を自分でよく読んでくださいと。それは私が上から言うのも大事なのでしょうけど、事案を自分で考えるというのは大事ですので、自分でよく読んでくださいと。その上で、県の職員ですから、自分のやったことの失敗というのは非常に大きな結果になるということをよく認識し、緊張感をもって仕事をしていただくというのが第一だと思います。その中で、うまくいかないと思ったらうまくいかないと、きちんとした意見を常にきちんと上げてくださいということを徹底したいと思っています。また、思い込みで物事を進めてはいけないと言いますか、常に冷静にきちんと物事を見て、悪いと思ったところに関しては、常に上司にもきちんと言ってくださいと。また、上司の立場にある方は、そういった部下からの進言と言いますか、いろんな情報に関してフラットにちゃんと捉えてくださいと。自分の希望で部下からの情報を選んだりしてはいけませんというようなことを徹底していきたいと思います。

Q 新潟日報
 先日、(日本海横断航路の船舶調達問題に関する特別調査委員会の)早川委員長の会見では、上の2人の責任は厳しく批判していましたが、その下についてはまじめに職務を遂行していただけなのでということを仰っていました。桐生交通政策局長を(処分の)対象としたことについての知事のお考えを聞かせてください。

A 知事
 私は早川委員長の見解というのは正しいと思います。ただ、(一定の)職務にある者は(一定の責任がある)ということだと思います。やはり局長という職務は非常に重いわけで、一定の結果責任というのは問われるべきだと。そうしないと同じことが繰り返されるのだと思います。今回のプロジェクトの失敗というのは、ガバナンス、責任体制というものが多少混乱していたということであると思います。担当者であるべきところがバイパスされていたような部分もあるわけです。責任の分担が明確化されて、それが明確に実行され、担当者が公的な責任を負うことになるのだということをきちんと示さないと、また同じことが起こり得るわけです。こうすることによって、今度は担当者も、(上司に対して)「私の思ったことをきちんと伝えさせていただかないと、それは私の責任になりますから」と言えるようになりますし、それに対して周りがブロックできなくなると言いますか、そういう意味で、早川委員長の見解に賛成ではあるのですが、ここで(責任を)明確化することによって今後のガバナンスの確立を図りたいという思いも入っています。

Q 新潟日報
 今回の事業自体への直接的な関与で(処分する)という意味ではないということでしょうか。

A 知事
 直接的な行為、関与という意味ではありません。ただ、責任者ですから、それは何であれ結果としての責任は負わなければならない立場ではあると思いますし、そうすることによって今後同じ立場になった人が、きちんと取り組むことができるようになると理解しています。

Q UX
 今回の日本海横断航路の問題について、ある程度トラブルが収束したと感じていますが、受け止めをお聞かせください。

A 知事
 本件そのものについては、この処分と処分に対する対応をもって一定の収束はするのだと思うのですが、同時に、これを生かしてどうするかということの方がより重要だろうと思います。県庁内の様々なプロジェクトを洗い出し、それぞれについて権限と責任をきちんと明確化し、再発の防止を図り、それが本当に実効性のあるものになるというのが、本当の終了だと思っています。

Q UX
 (前知事、前副知事に対する)自主返納の要請は、文書でしたのでしょうか、それとも別の手段でしたのでしょうか。

A 知事
 まずは、このような形でさせていただきますということを口頭で(伝え)させていただいています。もちろん、今日付で文書を出させていただくことになります。

Q UX
 口頭で連絡したのも今日でしょうか。

A 知事
 もう少し前にしています。

Q UX
 その日にちは。

A 知事
 それは黙っている方がいいと思いますので。

Q UX
 いずれにしても監査委員の監査結果が出てから。

A 知事
 出てからです。

Q 朝日新聞
 知事から前知事、前副知事には直接言われたのでしょうか。

A 知事
 はい。私が直接言っています。

Q 新潟日報
 処分内容を含め、日本海横断航路の問題は2月県議会定例会でもいろいろと議論されるだろうと思います。そこで確認なのですが、現職の知事や副知事であれば(減給処分を行うにも)条例などが関係してくると思います。今回はそれがないということですので、これで処分は全て確定したということですか。

A 知事
 そのとおりです。行政行為として終わっています。

Q 新潟日報
 県議会での議論がどうなるのかはわかりませんが、例えば処分の軽重や、責任の取り方も含めていろいろな議論があったとしても、今回の処分が変わってくることはないということですか。

A 知事
 これがひっくり返ることはありません。ただ、(前知事・前副知事に関しては)追加することは、理屈上はもちろんあり得ると。私は別にそうすべきだとは思いませんが、より重くして更に(自主返納を)求めろということは理屈上はあり得るわけですし、それをしたからと言って、これ(今回の対応)にバッティングするわけではありません。逆に、(もっと軽くすべきということで、自主返納されたものを)お返しするのはなかなか難しいと思いますが、何らかの形でこれは相当でなかったということをあらためて言えということであれば、そういった意思決定をすることは理屈としてあり得ると思います。

Q 新潟日報
 それを県議会側が求める法的な根拠と言うか、権限は特にないと。

A 知事
 特段ないと思います。行政に対する一般的な監視機能という以上のものはないと思います。

Q 新潟日報
 2人とも自主返納を応諾しているということですが、いつまでに返してもらうといった期限のようなものはあるのでしょうか。

A 知事
 特段期限は設けていません。ただ、常識的に考えると、1か月くらいだろうと思います。

Q 産経新聞
 前知事と前副知事に直接話をしたということですが、直接会って話をしたのですか。それとも電話ですか。

A 知事
 電話です。

Q 産経新聞
 2人とも電話ですか。

A 知事
 電話です。

Q 毎日新聞
 伝えたときに返納の意向を示されたということですが、(前知事・前副知事は)具体的にどのようなことを言っていましたか。

A 知事
 そのように(させていただく)ということです。その他の話題等に関しては、私が話すことではないと思うので、特段私からはお答えしないということでよいでしょうか。

Q 毎日新聞
 (自主返納に)応じますということですね。

A 知事
 そうですね。

Q 朝日新聞
 冒頭で3者の責任の違いについて説明がありましたが、念のために確認させてください。実質的なプロジェクトの責任者は前副知事だったと受け止めているのですか。

A 知事
 事実上、前副知事だったと思います。各報告書等を読んでもそうですし、様々な経緯からもそうだと思います。

Q 産経新聞
 前知事の減給相当2/10、1月という処分は、泉田前知事が自らに課し(て、平成28年9月県議会定例会に提案し)たものと同じですが、それは参考にしたのでしょうか。あくまでも監査委員と特別調査委員会からの報告を受けて判断したのでしょうか。

A 知事
 両方です。なかなか難しい話なので、もちろん前例は参考にしました。福祉関係法定計画未策定事案、安定ヨウ素剤未調達事案、もっと以前のものでは朱鷺メッセ連絡デッキ落下事故等も参考にさせていただきました。やはり結果責任的な話なので(減給相当額として相当の)量定を考えるのは非常に難しいと。かつ、前例との均衡も大事ですので、(前例を)参考にした上で、主に(特別調査委員会の)報告書と監査(結果報告書)を基にして決めました。

Q 朝日新聞
 今後の日本海横断航路事業における権限の明確化についてお聞きします。これまでも何となく副知事が担当になっているようなところがあり、他の事業でも何となく副知事が分担しているようなところがあるかと思いますが、今後、日本海横断航路事業は誰が総括することになるのですか。

A 知事
 県知事が全てできるわけではないので、副知事が統括するならばそれはそれでよいと思います。ただ、そこが漠然となってしまい、どちら(が総括するの)かとお見合い状態になるのが一番よくないと。ある意味、それが今回の反省点なわけです。
 今は誰(が総括担当)かと聞かれると、寺田副知事は国交省出身であって(航路等に関して)詳しいのであり得ると思いますが、人事の期間的なところも絡んでくるので少し言いづらいところがあります。今後、巻き直すということであれば、もう一度きちんと担当者を決めてから取り組んでいきたいと思います。最終的な担当者は知事か副知事のどちらかだろうと思います。本当の最終(責任者)は常に知事なわけですが、少なくとも前振りをするかしないかというところについては、巻き直す際にきちんと決定したいと思います。

Q 朝日新聞
 現時点ではまだはっきりしていないということですか。

A 知事
 正直に言うと、現時点では私だと思います。現時点では日本海横断航路プロジェクトと言うよりも、むしろ一度混乱した日本海横断航路プロジェクトの収束プロジェクトになっているので、それに関して(の総括担当者)は完全に私です。

Q 産経新聞
 前知事と前副知事はそれぞれの立場に応じて(の処分)になりますが、処分内容は同程度になっています。あらためて理由を聞かせてください。

A 知事
 実は偶然(同程度になった)という言い方もおかしいのですが、内容は違うが、程度としては同じということです。前知事は最高責任者としての責任ですし、前副知事は実行における実質的な責任者という立場であったと(各報告書でも)認定されているので、その責任となります。(処分の)軽重についても、立場による軽重と、実際のプロジェクトにおける位置づけでの軽重を足し合わせるとちょうど同じになったというイメージです。

Q 産経新聞
 プロジェクトにおける位置づけでの軽重については、どちらが重いと判断したのですか。

A 知事
 立場に(よる軽重に)ついて前知事か前副知事かと言うと、それは前知事の方が重いと思います。プロジェクトの中での担当という意味では、明らかに前副知事が担当していたので、前副知事の方が大きいと思います。両方足すと、結局同じというイメージです。

Q 新潟日報
 知事が電話で前知事・前副知事に伝えたときに、それぞれどういった文言での返答があったのでしょうか。

A 知事
 それぞれにいろいろな思いもあると思うので、そこはあまり話さないのが礼儀だと思います。ただ、いずれも決して細かい話はなく、そうさせていただきますという返事を頂きました。

Q 産経新聞
 あえて伺います。今、礼儀という話がありましたが、約3億円の県民の税金が失われているわけです。県民に対する礼儀としては、どのように答えられますか。県民に対しては、どのような文言が、前知事、前副知事から米山知事に対してあったのかは、一県民として私は伝える責任があるかと思います。その辺りはいかがでしょうか。

A 知事
 そこは私が代わって本当に申し訳なかったと。率直に言って、技量不足と言いますか、このような形で(県民の税金を)失ってはいけないでしょうと。もちろん、行政は決してスーパーマンではないので、やむを得ずではないにせよ、さほど責められない状態で、所定の効果を得られないということはあり得るのだと思います。常に成功するわけではないので、ベストを尽くした上で、時に頂いた税金をうまく使えないということが起こり得るというのは、許容していただきたいと思います。そうでなければ、行政はできませんから。ただ、本件に関しては、行政の側で猛省が必要だと思います。様々なところで防げたと思いますので、(前知事、前副知事に)代わって、(県民に対して)本当に申し訳ありませんでしたと申し上げたいと思います。

Q 共同通信
 今回このような結果になり、知事ご自身が今後、県政を運営していく中で、最高責任者としての責任の重さと言うか、今回の件で思われたところがあれば教えてください。

A 知事
 そこは本当に痛感しています。決して言い訳ではないのですが、詳細なプロセスを見ると、一つのことで3億円(が失われる)とは、一つ一つの段階でやった人は思っていないのです。そのような認識なく、やってしまっているわけです。ところが、本人としては気が付かなかったようなものが、本人としては決して悪意ではなかったようなものが、こうなってしまうと。非常に大きな仕事なので、ほんの小さなミスと言いますか、決して小さいと言いたいのではないのですが、本人としての不注意が非常に大きな結果になるということを痛感された事態だと思います。私を含めて、県庁全体で緊張感をもって取り組みたいと思います。また、個人がいくら緊張感をもったとしても人間ですからミスをし得るとして、それを体制的にカバーできると言いますか、それがなるべく起こらないように、また起こったらなるべくすぐに報告されるように、そして報告されたらすぐに対処できるように、体制をつくることに全力を尽くしていかなければならないと痛感したところです。そのために、県庁を上げてこれからの再発防止と、更によりよい県政(運営)に努めてまいりたいと思います。

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。


(過去の知事記者会見の一覧はこちら)

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