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平成30年1月31日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式YouTubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
- 日時 平成30年1月31日(水曜日)
- 場所 記者会見室
- 知事発表項目(10時00分~10時02分)
- 原発事故に関する3つの検証を総括する「検証総括委員会」の委員の決定等について
- 「表参道・新潟館ネスパス」「関西情報発信拠点 じょんのび にいがた 食楽園」の入館者数等について
- 質疑項目(10時02分~10時43分)
- 佐渡市を中心とした広域的な断水について
- 原発事故に関する3つの検証を総括する「検証総括委員会」の委員の決定等について
- 「柏崎刈羽原子力発電所の透明性を確保する地域の会」への参加等について
- 県内バス路線について
- 新潟港について
- 「表参道・新潟館ネスパス」「関西情報発信拠点 じょんのび にいがた 食楽園」の入館者数等について
- 新潟水俣病について
知事発表
原発事故に関する3つの検証を総括する「検証総括委員会」の委員の決定等について
原発事故に関する3つの検証の「検証総括委員会」の委員が決まりましたので発表します。委員長が池内了・名古屋大学名誉教授、宇宙物理学の先生です。副委員長が中島健・京都大学原子炉実験所副所長、技術委員会の座長です。藤澤延行・新潟大学自然科学系(工学部)教授、技術委員会の座長代理です。鈴木宏・新潟青陵大学副学長、健康・生活委員会の委員長です。松井克浩・新潟大学副学長人文学部教授、健康・生活委員会の副委員長です。関谷直也・東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター特任准教授、避難委員会の委員長です。佐々木寛・新潟国際情報大学国際学部教授、避難委員会の副委員長です。この7名で、検証総括委員会を行います。
報道資料(原発事故に関する3つの検証を総括する「検証総括委員会」の委員の決定等について)[PDFファイル/82KB]
「表参道・新潟館ネスパス」「関西情報発信拠点 じょんのび にいがた 食楽園」の入館者数等について
「表参道・新潟館ネスパス」と「関西情報発信拠点 じょんのび にいがた 食楽園」の平成29年の入館者等の実績についてお知らせします。「ネスパス」は、入館者数は6年連続で100万人を超え、販売額は3年連続で6億円を突破しました。微減と言えば微減なのですが、やむを得ないのかなと思います。もう少しいろいろな取組をして増やしていきたいと思っています。「じょんのび にいがた」は、来店者数は2年連続で100万人を超え、店舗販売額は3年連続で1億円を突破しました。より一層増やしていきたいと思っています。
報道資料(「表参道・新潟館ネスパス」「関西情報発信拠点 じょんのび にいがた 食楽園」の入館者数等について)[PDFファイル/492KB]
質疑
佐渡市を中心とした広域的な断水について
Q 代表幹事
寒波などの影響で、県内では先日、佐渡市を中心に広範囲で断水し、県も自衛隊の災害派遣要請を行いました。事態の受け止めや県の対応について、知事の所感を伺います。また、今後の対策などがありましたらお聞かせください。
A 知事
事態の受け止めですが、まずは今回の断水で、佐渡市では全世帯の半数近くの世帯で断水となるなど、非常に多くの方が大変な不自由をされたことかと思います。改めてお見舞い申し上げます。県では佐渡市からの要請を受けて、29日の9時15分に自衛隊に災害派遣要請を行い、給水車などのご支援をいただき、また、給水と同時に配水と言いますか、水を配ることもしていただいています。現在も住民、医療機関への給水などにご尽力いただいていることに感謝を申し上げます。今回はフェリーが通常運航していたので、対応が比較的スムーズではあったのですが、もしフェリーが欠航していたら非常に大変だったということで、離島というものの(対応の)大変さを改めて認識したところです。県内どこでも、離島であってもなくても、同じように対処しなければいけないのですが、粟島もそうですが、離島においてはより一層の万全の対策が要るということを認識したところです。寒波による水道管の凍結で、これほど広範囲に影響が生じたということは過去になく、原因はたった今の推測に過ぎないのですが、本管のところで破断しているのは1か所だけということで、引込み管と言いますか、本管から自宅に入れるところの管は実は個人の持ち物なのです。個人の持ち物の部分が次々と破断もしくは凍結したということで、これはおそらくは、上水道というのは(本管を)敷設したときに(引込み管を)一斉に付けるわけですから、一斉に付けたものが一斉に耐用年数を迎えていたということも大きいのだと思います。もちろん今回の寒波が、非常に記録的な寒波であったというのはあるのですが、過去にないことかと言うとそうでもなく、何年かに1回はこういうことがあったわけなので、やはり耐用年数が来ていたということもあるのだと思います。さらには、報道もされているところですが、隠れた問題は空き家であり、空き家(の給水管)が破断していると誰も気が付かないままひたすら漏水し続けるというのも問題になっている。しかも非常に対応しづらい。勝手に踏み込むのも難しいということで、そういう問題も加わっているということだろうと考えています。これは広い意味でのインフラと言いますか、狭い意味でのインフラではないです。公共の持ち物ではないので。個人(所有)の部分まで含めた広い意味でのインフラの老朽化というものが、今回の問題のもう一つの側面なので、個人(所有の)部分も含めた広い意味でのインフラの維持管理というものも、これからしっかりと取り組んでいかなければならないと捉えています。県の対応については、常に何でも十分ということはなく、もちろんこれも全く想定しようがないことが起こったわけではないので、事前に想定できていればよかったのですが、そこはやむを得ない部分もあろうかと思います。佐渡市からの自衛隊の派遣要請については、佐渡駐在の自衛隊だけではなく、増派を要請することを助言したり、あとは日本水道協会新潟県支部へ支援要請することや、県の管工事組合等と調整することなどをお伝えしたり、一緒に調整をしているところです。起こってしまったことに関しては比較的対応できているのではないかと思います。ただ、もちろん反省点は多々あります。今後の対策ですが、(給水管は)個人の持ち物なので、個人が民間の業者にやる(修理を依頼する)ということをしていると、今でも(断水している世帯が)3千(世帯)残っているわけですから、それはなかなか動線が悪くなってできないので、そこは佐渡市や県でリーダーシップをとって、一定の区域ごとにやっていくことによって、多少あとになってしまう区域には申し訳ないのですが、業者の動線がよくなると言うのですか、次々とやっていけるという状態になりますので、そこはあくまで個人が業者に(修理を)頼むことを止められないという状況もあるのですが、業界の組合ともお話をさせていただいて、効率よく作業が進むようにやっていきたいと思います。また、待ってしまうところは恐縮ではありますが、しかし、どんどんと(漏水が)止まっていった方が水圧は上がってくるのです。いつまでも散発的にやっているといつまでも水圧が上がらないので。そういう意味では、これからその辺の調整をやっていくことで、なるべく早く全工事を終わらせていきたいと思います。また、おそらく今後も同じようなことが、同じような気象状況、同じような状況のところでは起こり得ると。実は(新潟市)西蒲区で起こっているのはほぼ同じことなのです。ほぼ状況としては同じで、本管から出ている水道管が次々と凍結もしくは破断したと。それによって一気に水位が下がったということが起こっているので。似たような状況のところに対する注意喚起や周知、また、そもそもの水道管の取替えみたいなことに関して考えていくことになると思います。
Q NHK
今のところ起こってしまったことについては対応できているのではないかというお話もありましたが、事前の呼びかけについて、反省点と言いましょうか、そういったものはありますか。
A 知事
もちろんあります。凍結防止ということについて呼びかければよかったというのはもちろんあるのですが、ただ、それは責任回避ではないのですが、おそらくこのぐらいの条件は多々あったのです。だいぶ推測が入ってしまうのですが、おそらく耐用年数がきていたということが一つの原因であり、もう一つは空き家がずいぶん出てしまっているということです。空き家は二重に何と言いますか、意外に生活排熱というのは大きいので、(空き家は)配管が温まらなくて破断しやすいというのと、破断されたものが放っておかれるということの両方があったという状況に関しては、予想できたと言えばできたのでしょうけれども、最初の1回目にそれに気が付かないのは必ずしもやむを得ない部分はあるのかと思います。ただ、もう分かったので、これはほぼいろいろなところに起こり得るということですから、今後は様々なところで呼びかけさせていただきたいと思いますし、また、対策を打っていきたいと思います。
Q NHK
インフラの老朽化の側面もあるというお話もありましたが、これはなかなか県単独で何かするというわけにもいかないですし、なかなか市町村も財政が厳しい中で、国等への財政支援の呼びかけと言いましょうか、陳情なども必要になってくるかと思いますが、県としてどのように対応されていかれるのでしょうか。
A 知事
もちろん国への呼びかけもあるのですが、いろいろな制度をよく考えないとすぐには難しいですね。今回起こっているのは本当のインフラの部分ではないのです。本当の公共の部分ではなくて、(給水管は)基本的にはかつて個人で(費用を)払って作ったものであり、現在もその個人として(維持管理を)やらなければならないところなのです。メインの管から自分のところに引くまでは個人なのです。我々もそこは普段あまり意識していなくて、そこも公共だと思っていたと思うのですが、そこは個人なのです。そうすると、そこに思い切り公金を入れるという名目はそもそも立たないのです。ところがそれを放置しておくと、結局今回みたいなことが起こって、水圧が下がり、結局水が行かなくなる、公共的に行かなくなる。日本の地方の窮状みたいなもの、しかも非常に対処しづらいというものが端的に出てきているところだと思います。ただ放置する気も全くないので、個人がやるものの支援であったり、あとは状況の確認であったり、それも全てに手が回るかと言うと、相当人員の回し方を考えなければいけないのですが、よく検討させていただいて、対策を打っていかなければいけないと思います。これからいろいろ出てくると思います。
Q NHK
新年度予算を策定する中での件ということで、なかなか盛り込んでいくのが難しいかもしれませんが、これについては新年度予算でどのように。
A 知事
即座には盛り込みづらいと思います。そもそもスキーム自体が非常に難しいと言いますか、あとは既存の建て替えみたいなものの中に例えば水道管も入れるみたいな、リフォームの中に水道管も入れるみたいなのはできるのだと思うのですが、それはそもそも特段予算を増やさなくていいと言うか、おそらく通常の中でできる。その手の工夫は割にできるのだと思うのですが、それは予算に関わらず内規を変えればいいみたいな話ですから。ただそれも、ほぼ全世帯が対象になるという話だったりもするので、すぐにというのは難しいでしょうね。よく検討させていただきたいと思います。なかなか難しい問題ということだと思います。
Q NHK
また寒波がどうやら近づいているようですので改めて。
A 知事
ぜひ凍結防止ということで、少し水を出すということを心がけていただければと思います。いっぱい出してしまうと、どんどん流出が増えてしまうので、絞って、滴下するぐらいで、全然違うということです。あとは、露出しているところにタオルを巻いていただくとか、断熱材を巻いていただく方がもちろん水は無駄にならないので、そういったことも含めて対処していただければと思います。広域に断水が起こらなくても自分の家が凍結してしまえば自分が困るわけですから、そこはぜひご対処いただければと思います。
Q NHK
これはなかなか結論が難しいのかもしれませんが、先ほど、フェリーがたまたま今回は動いていたからという話もありましたが、離島交通が遮断されてしまったときにどうするかという課題も浮かび上がっているのですが、これはいかがでしょうか。
A 知事
根本的には難しいのでしょうね。あらゆる事態を想定して、遮断した場合には当然どうにもならないということになるので、そうするとどこまで備蓄するかということと、どこまで起こらないようにしておくかということだと思います。今も一応、川からの取水等は大丈夫ということなのです。そうであれば、もし起こったときも、本管を止めて、本管から次々に給水車に入れて給水するということができれば、それはそれで何とかなる状況ではあると思います。現状は給水車がないからお願いしたということではあるのです。そういうことも起こり得るということで、どう対処するかを決めておくということだと思います。あとは備蓄量を決めておくということだと思います。
Q 産経新聞
今回は陸上自衛隊への出動要請を非常に迅速にされたという印象があって、先日のJR信越線での列車立ち往生の件などが積み重なってと言うか、非常に主体的に、迅速に行動しようという意識が今回うまく発揮されたのかどうか。その辺り認識はいかがでしょうか。
A 知事
いずれも私は同じように対応していると思います。それは必要性と言いますか、非代替性と言いますか、ともかく自衛隊に早く頼めばそれでいいというものではないと言いますか、何でもかんでも自衛隊に頼めばいいというものではないと言いますか、やはり自衛隊に頼まなければならないときには迅速に頼むべきだし、逆に頼む状況ではないときには、むしろ勇気を持って頼まないと言いますか、自衛隊は国土防衛のためにあるわけで、いつ何が起こるか分からないということだと思います。いろいろなご意見はあるかと思いますが、先日の記者会見でお話をしましたが、午前2時になってから自衛隊に要請しても、来るまでの間に夜が明けてしまうし、その間誰かが非常に健康を害している状況でもなかった。そうであれば、あの時点では自衛隊に頼むということではないのだと思います。今回に関しては、人間は水を飲まないと死んでしまうと言いますか、かつ、病院や福祉施設がありますので、うまく一定のところには絶対に回さなければならず、かつ、県内の給水車が(新潟市)西蒲区の方で全部払底していたので、他の手段がないということで、そういうときには躊躇せずに頼むということだと思います。もちろん過去の経験が生きていたところもあると思うのですが、それはないとは言いませんが、一方でそういうものがあったから、何かあったら常に自衛隊(に派遣要請する)というのは、それは違うと思います。そこは私がしっかりと判断して、判断は時に間違うこともあると言いますか、本当に亡くなりそうなときに間違ってはいけないのですが、もしかしたら微妙なところではそうではないというご意見はあるかもしれませんが、そういう判断をするのがトップの役割ですので、自分の責任でしっかりと判断していきたいと思います。私はそれぞれ適切な判断であったと思っています。
Q 新潟日報
先ほど知事は、今後の対応について一定の地域をゾーニングしてやっていくというお話だったのですが、個人が私有地の中に引いている水道管も含めて、また空き家も含めて、そのエリアの中で集中的に順番でやっていくというイメージなのですか。
A 知事
そうしないと駄目なのです。今どんどんと検針していって、結局どこが破断しているか必ずしも分からないのです。流れているところはいいのですが、網羅的に圧力を測っていかないと、メイン(の配水管)が割れているという話ではないので。ゾーニングと言いますか、ともかくそれをシステマチックに動かしていかないと、いつまでも終わっていかないのだと思います。工事の方も分かったところからやっていかないと非常に非効率になるということで、そこはまだ調整がついているわけでもありませんし、先ほど申しましたとおり、個人が民間の業者に言うのを止められるのかみたいなところもあるのですが、個人が民間の業者に言うことに関して思い切り止めるというわけではないのですが、少しご協力を要請しながら効率のいい動き方をやっていかざるを得ないと思います。
Q 新潟日報
在宅である場合は、市なり県なりが要請するのはできると思うのですが、空き家の場合はどのように対処していくことになるのですか。
A 知事
検針だけできるところはして、しないところは印を付けてしないということです。それをやるだけでも分からないところは分かるということだと思います。
Q 新潟日報
私有地には入れないですよね。
A 知事
入れないです。
Q 新潟日報
入れない部分に関しては今後どうする。
A 知事
入れないということです。
Q 新潟日報
そのまま。
A 知事
それしかないです。法律はオーバーライド(無視)できませんから。ただ、1件でもあっては駄目という話ではないので、どこが駄目かどこが駄目でないかが分かって、手を付けないという区分けをしていければ、それはそれで水圧は戻るわけです。1か所や2か所漏水していたとしても。そういうふうにシステマチックに流していくということだと思います。今の法律では、勝手に立ち入って、勝手にやるということはできないです。
Q 新潟日報
佐渡では点検する人員が足りないというのが一つの大きな問題になっているということで、先ほど知事が仰った日本水道協会の県支部への要請とか、管工事組合との調整というのは、人員を具体的に派遣するという意味でよろしいですか。
A 知事
はい。人員の派遣も含めてです。ただどちらも払底しているので、すぐにものすごい勢いで行けないのですが、少なくとも人員配置の調整はしています。
Q 新潟日報
目途としては、いつぐらいからみたいなものは今の段階では。
A 知事
今のところまだ分からないです。(新潟市)西蒲区の方が収まるのを待ってというようなところもあり、能登でもありますから。大なり小なり各地であるので、それが一定程度収まらないとなかなか派遣することもできないところもあって、目途は立っていないですが、少なくとも目途が立ち次第、増派したいという調整をしています。
Q 新潟日報
今日とか明日とかそういうレベルではなかなか難しい。
A 知事
たった今というレベルではないです。さすがに自分のところを放っておけというわけにもいかないと言いますか。
Q 新潟日報
県も呼びかけていたと思うのですが、インフルエンザが流行する時期ということで気を付けてほしいということなのですが、地元の方で聞くと、ウェットティッシュとか含めて物資もなかなか足りないという声もあるみたいなのですが、そういう衛生面で県が調整できるようなことは現時点でありそうでしょうか。
A 知事
ウェットティッシュを持ち込むということも可能は可能でしょうけれども、あっという間に払底するでしょうから、焼け石に水と言いますか、数日で終わってしまうと思うので。基本的には次々に復旧しながら、給水をしながら、水は少ないですけれども、手洗いなどをやってもらうしかないでしょうね。排水もうまく使って加湿していただくということだと思います。
Q 新潟日報
自衛隊が今派遣されていると思うのですが、派遣の期間とか、活動の内容とか、その辺りというのは具体的にどういうふうに今後なっていくかみたいなことは、何か調整されているのでしょうか。
A 知事
順次(断水している世帯は)3千(世帯まで)減っていっているので、給水が段々と収まるにつれて徐々に減派と言いますか、徐々に隊としては小さくなっていって、最終的なところで、私が撤収要請を出すということになります。まだ目途は付いていません。どのぐらいの勢いで減っていくのか分からないので。
Q 新潟日報
今後についてですが、今回みたいに、佐渡市以外でも、(新潟市)西蒲区だったり、村上の方だったり、糸魚川でもあったと思うのですが、給水体制、備えだったり、備蓄の確保みたいなものは現時点で考えていらっしゃることはありますでしょうか。
A 知事
生活用水の給水というのは、結局ダムを造るとかという話なので、現時点でものすごく備蓄するというのは厳しいと思います。どちらかと言うと、(給水管が)破断しないようにしていくということなのだと思います。そう簡単に浄水を溜めておけない。防火用水とかなら池を掘れば溜めておけるのですが、きれいな水を溜めておくというのは相当難しいことなので、そこはどちらかと言うと給水車をうまくやりくりするとか、給水車を増やすというのはあるとは思いますが、もう1回起こらないようにするという方が現実的だろうと思います。
Q 新潟日報
先ほど、日本水道協会の新潟県支部と調整しているという話がありましたが、現場で修理に当たるような方をまず派遣するということでしょうか。
A 知事
基本的にはそうです。そういう人たちが一番今足りないので。
Q 新潟日報
佐渡市からは、業務を問わず、県の方に応援してほしいという依頼があるようなのですが、例えば県の下水道課などの方々を派遣するというような予定というのは今のところは。
A 知事
それは佐渡市に確認したのですが、佐渡市としてはそういうことではなく、佐渡市として技術者が欲しいと言っているようです。我々も確認したのですが、もし本当に全く用途を問わず、どのような事務の方でもいいですということであれば、また考えるのですが、今のところ実はそうではなさそうです。やはり技術の方が足りないというふうに県としては理解しています。そこは技術者の方をということが間違って伝わったのかなと理解しています。
Q BSN
(県が)リーダーシップをとって、区域ごと(に工事を行う)というのは、これは当面の対策ということではなくて、根本的に改善するための工事という認識でよろしいでしょうか。
A 知事
どちらも同じと言いますか。鉄は強いので、新しい管になってしまえば、しかも今時は断熱材を巻くわけですから、相当しばらくの間は、もう1回(管が破断する事態)は起こらないのだと思います。それは、応急(処置)と同時に抜本(的対策)にもなるということだと思います。本管は比較的整備されているので、同じような状況はかなり起こりづらくなると思います。
原発事故に関する3つの検証を総括する「検証総括委員会」の委員の決定等について
Q 時事通信
検証総括委員会の委員に、新しく池内先生が入られましたが、人選についてはどのような理由で選ばれたかということと、どういった役割を期待しているかということをお願いします。
A 知事
一つは客観的、科学的にと言いますか、必ずしも科学者でなくてもいいと思うのですが、やはり科学的な視点からものを見ることができる方ということであり、同時に、ある種の文化的側面というのもあると言いますか、生活とか避難というのは、ある種の文化と言いますか、社会全体という見方があると思うので、そういう意味でも幅広い見識のある方ということでお願いさせていただきました。私があまり評価を言うのも恐縮ですが、いろいろな意見を包含できる方ということで選んだつもりです。
Q 時事通信
期待する役割は。
A 知事
期待する役割としては、科学的かつ文化とか社会という視点も含めて様々な意見を包含して、最終的には報告書ということになるわけですから、一つの報告書にまとめられるという役割を期待しています。
Q 新潟日報
検証総括委員会の初会合の目途というのは現時点では。
A 知事
それほど遠くなく、今年度には1回とは思います。
Q 新潟日報
それは2月議会前とかですか。
A 知事
それぐらいなのでしょうか。まだスケジュールとしては決まっていませんが、少なくともそう遠くなくと思っています。ただ、まだすごく総括できるわけではないので、顔合わせ的なところが大きくなるとは思います。
「柏崎刈羽原子力発電所の透明性を確保する地域の会」への参加等について
Q 時事通信
知事は昨年、地域の会に出られたと思うのですが、地域の会(柏崎刈羽原子力発電所の透明性を確保する地域の会)の方とのやりとりで、知事が来てくださってよかったというような声も昨年あったかと思うのですが、今後、地域の会への出席のご予定は。
A 知事
割に近くに行くようにスケジュール(を調整)しています。
Q 時事通信
今年度も。
A 知事
そうですね。行くつもりでいます。
Q 新潟日報
地域の会に出席したいということですが、この時期に出席を検討される一番の理由というのは。
A 知事
1年に1回は出席したいというのがあり、いろいろな中でここまで来てしまったので、ここ(の時期)というのが正直なところあると思います。意図的にものすごく延ばしたわけではなく、スケジュールが合わない中でここまで来てしまったところではあるのですが、年に1回ぐらいはやはり(出席したい)というところもあります。
Q 新潟日報
年1回は出席して、地域の方の声を聞いて。
A 知事
本来はもっと多い方がいいと思いますが、こうなった以上は1年に1回はというのが一つの理由です。それ以上の、これという理由はないです。
Q 新潟日報
前回は柏崎市長と刈羽村長との三者会談がありましたが、そういったことは今のところは。
A 知事
可能な限りそれもセットできれば。市長、村長のスケジュール次第ですが、調整がつけばその方がいいと思っています。その方向で調整しています。
県内バス路線について
Q 新潟日報
高速バスの件で伺います。越後交通が新潟・十日町間の高速バスを廃止するという申出があり、昨日から公での検討が始まりました。県内は高速バスや路線バスの路線の縮小傾向が続いていますが、知事はどのようにお考えですか。
A 知事
なかなか複雑な問題なので、一言では言えないということでしょうか。ものすごく使っているものなら、当然バス会社も縮小も廃止もしないわけですから、縮小・廃止と言うということは基本的には実はあまり使われていないからというところはあるのだと思います。もちろん生活の足として、様々な足として維持しなければならない部分もありますが、ものすごく使われないものに対してものすごく支援するということも、それは空のバスを運んでいることになるわけですから、それはそれで行政としてどうなのかというところはあると思います。そこは本当にそのバランスを考えながらやっていくということだと思います。さらには、いろいろな手法が今はあり得るわけです。シェアリング・エコノミーも含めて、いろいろあり得るので、いろいろなものを検討して、最善の策を探すということになるかと思います。決して、廃止でいいというわけではないのですが、逆に廃止は全く駄目というのも、少し非現実的なところもあるので、それぞれの可能性をよく検討させていただきたいと思います。
Q 新潟日報
越後交通が廃線にしたいという主な理由として、運転手の確保ができない、運転手不足を挙げています。単純に行政が公金を投入するという従来の支援の在り方では、運転手の確保は解決できないと思うのですが、その点はいかがですか。
A 知事
同じだと思います。今は有効求人倍率が1.5倍ですから、人手不足というのはどこでも非常に厳しく、非採算部門から外していくわけですから、そういう意味では支援すれば採算部門になるということなのかもしれないのですが、仰るとおり、結局人間が足りないということになれば、いずれかどれかを(縮小・廃止する)という話になると。そうすると、その代替手段と言いますか、いろいろな手段を考えなければいけないということになるのだと思います。
Q 新潟日報
将来的な話になると思いますが、国土交通省が、いわゆるレベル5と言われる無人の完全自動運転の将来的な導入を視野に入れて、過疎地域とかでも導入できればということでいろいろと国策として実施しているのですが、そういったものを新潟に持ってくると言うか、誘引してくるといったお考えはないのでしょうか。
A 知事
それはすぐに手を挙げたいと思います。できればどんどん手を挙げたいと思います。新潟は雪があるので雪の地域は難しいところはあるのかもしれないのですが、それも季節を選べばいいのかもしれないですし、比較的道路がいいですから、高速道路やまっすぐな道路では非常にやりやすいと思うので、どんどん手を挙げていきたいと思います。これからはやむを得ない手段になる気がします。
Q 新潟日報
今後、そういうような支援メニューですとか政策の展開があるのであれば、県としても名乗りを上げて、国と一緒にやっていきたいということですか。
A 知事
もちろんです。
新潟港について
Q 新潟日報
港のことについてお聞きします。先週の会見で知事は、日本海横断航路のあり方検討委員会を受けて、新規の航路開拓については、行政はビジネスの背中を押すべきであるというお話をされたかと思いますが、新潟港はなかなか近年貨物の取扱量が伸びていかないという現状があるかと思いますが、改めて知事として、新潟港の発展のために今後何が必要とお考えでしょうか。
A 知事
どんどん使っていただくことが重要で、そのときに日本海横断航路にこだわる理由はかなりないのだと思います。別にどの航路であろうが、釜山周りであろうが、直接横断していようが、いずれにせよ新潟港を使っていただいているわけですから、すごく日本海横断航路にこだわるというのは、あまり理由のない努力ですよね。船会社の方も、理由なく日本海横断航路ではなく、他の航路を使っているわけではありません。それは、他の航路の方があちこちで荷を降ろせていいといった経済的な理由があるわけです。そうだとすると、そちらの方を支援した方が、(貨物量は)通常増えるわけです。ゼロからアップするのはすごくお金がかかるけれども、今あるのを増やした方が、基本的には荷降ろし量は増えるわけです。もちろん日本海横断航路を諦めているという話ではなくて、基本的にはビジネスですから、ただ増やせばいいというものではなくて、要するにものすごくお金を突っ込んで増やすというのはあまり意味がないわけです。それは、全く得をしていないわけですから。ビジネスとして成立して増えていくためには、ビジネスと合った流れの中で支援していくことも当然考えるべきだと思います。もちろん、新しいフロンティアとして可能性も探る中で、今行われているビジネスの支援も同時にやっていくことだと思います。
Q 新潟日報
先般、新潟空港のネットワーク戦略を現状に合わせて改訂されたかと思いますが、港湾計画の方も、新潟空港への新幹線乗り入れの状況の変化等もあって、少しずつ現状から離れてきているのかなとも思うのですが、そちらの方の見直しについては。
A 知事
そこも、順次見直させていただきたいと思います。日本海横断航路については、あと1年調査などをするのですが、それも反映して順次見直していきたいと思います。
Q 新潟日報
いつ頃というふうに。
A 知事
まだ分からない。
「表参道・新潟館ネスパス」「関西情報発信拠点 じょんのび にいがた 食楽園」の入館者数等について
Q 新潟日報
(入館者等の)数字を見る限り、「ネスパス」も「じょんのび にいがた」も安定しているように見えるのですが、知事としてさらに期待することとか、こういった事業をしたいとか、あるいは改善したいとか、その辺りがあれば伺いたいのですけれども。
A 知事
より伸ばしたいというのもありますし、同時に、あらゆる小売店は結局飽きられると駄目なのです。笹だんごも、東京の人にとっては、おいしいと思っているときは毎年買うけれども、飽きたら5年も6年も買わないという人がたくさん出てくるわけではないですか。常にある程度のリニューアルと言いますか、常に新しい魅力を出し続けるというのが小売りの基本だと思うので、そういう意味ではこれを保ちつつ伸ばすために、毎回リニューアルしていきたいと思います。「ネスパス」も、もう少し店内を変えたり、いろいろなイベントを打ったりしてみようと思います。「じょんのび にいがた」も同じです。新潟県は特に関東圏への(人口)流出が多いというニュースがありましたが、あれは見方を変えれば、新潟県出身の若者が(関東圏には)たくさんいるわけですから、彼らにアルバイトをしてもらうとか、彼らが(新潟を)応援する気持ちを少しは持ってくだされば、彼らにとってもアルバイトになっていいし、少し賑やかな若者がいてがんばってくれていいみたいなことも考えられると思います。その手のいろいろな工夫をしていって、常にフレッシュな存在であり続けて、常に売り上げを伸ばして、それが本県のPRにつながるように努めていきたいと思っています。
Q 新潟日報
報道資料に「ネスパス」ですと、物産販売、飲食販売、イベント販売、旅行商品販売とありますが、さらに新たな分野ですとかジャンルみたいなものを付け加えていくようなことは考えていらっしゃいますか。
A 知事
このくらいでいいのではないですか。あとは、相談というのがあるのです。観光や、U・Iターンの相談は受けているので、それ以上はなかなかないのかなと思います。もう少し、U・Iターン(の相談窓口)を分かりやすくするという観点はあると思います。U・Iターン、就職フェアのような(イベント)情報も多少は出しているのですが、そういうものがあるのだということを分かりやすくするというのは、もちろんあると思います。
Q 産経新聞
先ほど、「ネスパス」が前年度との比較で微減ということで、これはやむを得ないというお話をされていましたが、どうしてやむを得ないのでしょうか。
A 知事
やむを得ないという言い方は正しくなかったです。今言ったように、少しマンネリ気味なところはあるのだと思います。あそこに初めて行ったときに、新潟のいろいろな物産があるなと思ってくださった人が、いくら表参道とは言え、それほど(お客様として来る)人が入れ替わっているわけではないので、少し飽きられているというところは正直あるのだと思います。飽きられているところを改善していきたいと思います。
Q 産経新聞
「じょんのび にいがた」の方は、これからより伸ばしていきたいということですが、松井大阪府知事から訴えられている、訴訟を係争中ではあるものの、それはそれとして、今全国的な注目を浴びている中で、逆に新潟のトップとしてのタフさとか、関西圏で観光に力を入れていこうという意味で、今こそ松井大阪府知事とタッグを組んで、新潟は「じょんのび にいがた」でがんばっていますよと。そういう全国発信というような考えは、これから持とうと思われたりしないのですか。
A 知事
タッグは向こうさえ組んでくれればいつでも組ませていただいて。
Q 産経新聞
こちらから働き掛けるということは。
A 知事
働き掛けてもいいと思います。提案はしてみようと思います。関西の方ですから、ネタと言うか、冗談を分かってくれると思うので、関西向けのPV(プロモーションビデオ)みたいなものを作って、あの新潟県知事を見に行こうとか、もしくは、「じょんのび にいがた」に、 私の等身大の(パンチバッグのような)殴られるものを置いておくのも、本当にするかどうかは別として、面白いと思います。
新潟水俣病について
Q 共同通信
昨日、水俣病特措法の判定が全て終わったというプレスリリースがありましたが、それについて改めて伺いたいのと、水俣病特措法とは別に、やはり認定制度で認められたいということもあって、新潟市(が受け入れた東京高等裁判所)の判決とかもありますけれども、改めてその辺の所感を伺えますでしょうか。
A 知事
水俣病特措法の方は、時間を要してしまって、大変恐縮ではありましたが、いずれにせよ(判定が全て)終わったことは一つの区切りということでしょうか。ただ、少し時間がかかってしまったというところはあると思います。新潟市の認定の方は、国の言っていることは非常に分かりづらいのですが、繰り返し国は、この度の高裁判決と国の基準は矛盾していないと仰っていることですし、高裁判決はやはり重要だと思いますので、特に矛盾していないということであれば、高裁判決を尊重しても問題ないということだと思いますので、高裁判決を尊重して判断を続けていきたいと思います。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
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