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令和2年3月25日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
1 日 時 令和2年3月25日(水曜日)
2 場 所 記者会見室
3 発表項目(10時00分~10時05分)
・「#新潟のコメジルシ」フォトコンテストについて
・「新潟県公民協働プロジェクト検討プラットフォーム」について
4 質疑項目(10時05分~10時55分)
・新型コロナウイルスについて
・東京オリンピック・パラリンピックの開催延期について
・令和2年度当初予算について
・佐渡市長選挙について
・人口減少問題について
・人事異動について
・2019年度を振り返っての所感等について
知事発表
(「#新潟のコメジルシ」フォトコンテストについて)
私から2点。最初は、新潟コメジルシプロジェクト、写真が前にありますけれども、これは(プロジェクトの)発表のときに申し上げましたけれども、就任以来、新潟県の魅力はたくさんあると思っているのですが、県民皆さん自身が、あまりその魅力について語ることがないといいますか、気づいていないという部分もあるかもしれませんし、なかなか自慢することが不得手であるという方が多いという、そういう中で、もっともっと新潟の魅力を自由に発信、表現していきましょうと。そういう機運を盛り上げていきたいという思いで「新潟の魅力を考える懇談会」を立ち上げ、いろいろな立場の方に新潟の魅力を語っていただいたり、そのような取り組みを進めている中で、この1月からインスタグラム使って、新潟の魅力を表現する写真コンテストを募集してまいりまして、その中から、(手元に)印刷したものもあると思いますけれども、最優秀賞と優秀賞を選んだということであります。これは写真としての面白さとかそういうところも入ってくるので、新潟の魅力だけということではないかもしれませんけれども、「いいね」をたくさん取った方が最優秀賞、次点を優秀賞ということにしたものであります。その他10作品を県の中で審査委員会を作って選ばせていただきました。これらを県庁だけでなく、新潟市のNEXT21のギャラリーや各地域振興局でも順次展示をしていきたいと思っています。加えて、この入賞作品以外にも、写真としての出来栄ということではなくて、新潟の魅力をうまく捉えたものもさらに選んで、もう少し数多く展示をしたいと思っています。付け加えて言えば、これは第1弾でありましたけれども、第2弾、第3弾と新潟の魅力を県民の皆さんに表現、発信していただく、その機運を盛り上げる取り組みを企画していきたいと思っています。
報道資料(「#新潟のコメジルシ」フォトコンテストについて) [PDFファイル/1.18MB]
(「新潟県公民協働プロジェクト検討プラットフォーム」について)
2つ目は、「新潟県公民協働プロジェクト検討プラットフォーム」の開催でございまして、昨年の10月に第1回目を開いて立ち上げたのですが、これも新潟の元気をつくっていくために、いわゆる行政・公側と、民間がもっと率直に議論をし、情報共有し、知恵を出し合っていく、そういう環境をつくっていきたいという思いで公民協働という言葉を使って、集まる場を作らせていただいた、その第2回目であります。ここにありますように、今年度予算でもそうでしたし、来年度予算でも新しい施策を盛り込んでおります。起業・創業というテーマ、あるいは県議会でも随分ご質問いただきましたけれども、今トキエアとう新しい地域航空会社を作ろうという動き、プロジェクトが動いておりますが、そうした地域航空会社設立の動きも含めた空港の活性化。さらには、これも来年度予算の中で新たな施策として盛り込んでおります、防災産業クラスター、防災産業を新潟の中に集積させていこうという取り組みですとか、新潟市と共同で進めるまちづくりの一環にもなりますが、万代島のにぎわいづくり、こうした個別のテーマもこの公民協働プロジェクト検討のプラットフォームの中で、情報の共有と、認識の共有と、前に進めていくきっかけにしていきたいと、そのように思っております。私からは以上です。
報道資料(「新潟県公民協働プロジェクト検討プラットフォーム」について) [PDFファイル/143KB]
質疑
(新型コロナウイルスについて)
Q 代表幹事(UX)
2問伺います。いずれも新型コロナウイルス関連です。まず最初ですけれども、全国一斉の休校要請というのが解除されまして、今後は原則として全ての学校を再開する方向ということなのですが、一方で、先週19日の専門家会議では、感染状況が拡大傾向にある地域では一定期間休校することも選択肢というふうな提言も出されています。現在の県内の感染状況を鑑みて、学校再開に関する時期などを含めた知事のご見解を聞かせください。
A 知事
昨日ですか、文部科学省から学校再開に当たってのガイドラインが示されておりまして、その中では、こまめな換気ですとか、マスクの着用の問題ですとか、様々な項目が示されておりますので、それらを踏まえて、今、教育委員会の方で議論していただいているというふうに理解しています。新潟県内の状況は、昨日も1件感染者が確認されましたけれども、総じて認識としては、専門家から示された3つの段階の中の、これは記者会見でも申し上げましたけれども、一定程度に収まっている地域というのが、現在の新潟県の新型コロナの感染症に関する状況認識でございまして、そういうことであれば基本的には授業再開する方向で考えていきたいと思っています。ただ、県内でもやはり地域的な状況に差がございますし、合わせていろいろな項目を示されていますが、かなり柔軟性を持って考えていく必要があるのではないかというふうに思っておりまして、いずれにせよ教育委員会の議論の結果を待ちながら、子どもたちも相当ストレスがたまってきているのではないかと感じていますので、感染の拡大防止はもちろん大切ではありますけれども、バランスを考えながら判断していきたいと思います。
Q 代表幹事(UX)
2つ目の質問に移ります。新型コロナウイルスに関連しまして、改正新型インフルエンザ特例措置法が14日に施行されました。これに基づきますと、政府が緊急事態宣言を出した場合には、都道府県知事は住民の外出自粛の他に、学校や映画館などの使用制限を要請・指示できるようになりました。一方でこれについては、その運用次第では国民の私権を過大に制限することにつながりかねないという懸念も指摘されております。政府から緊急事態が宣言された場合の対応について、現時点での方針がありましたらお聞かせください。
A 知事
この法律自体も制定時から、そうしたまさに人類共通の敵といいますか、新型インフルエンザの感染拡大をいかに止めるか、そのためにまさに迅速に必要な手段を講じていかなければならないという要請と、一方で多くの国民の事業活動や、日常生活に大きな影響を与える可能性があるという中での、そのバランスを考えながらやっていかなければならないというところは、法の制定時からいろいろな議論があったところで、それはそれで私も一定程度承知しています。今回の新型コロナウイルス感染症に関しては、今直ちに緊急事態が宣言される状態ではないと政府も言っていますので、私も現状認識としてはそういうことだと思うのですけれども、いざ本当に爆発的な感染拡大が生じて、緊急事態ということが宣言された後には、やはり、もちろんこの法に従って迅速な判断が必要だと思いますし、もちろんその判断の中で適切な対応、先ほど申し上げた感染拡大防止と事業活動、生活への大きな影響というところを十分に踏まえた、適切な対応ということが必要だと思っています。
Q 代表幹事(UX)
例えば県の弁護士会は、その学校の利用停止を指示する際には、専門家の意見を聞くことを義務付けるべきだというような談話を出していますが、その辺りのような私権の制約に抑制的になるような独自の・・・。
A 知事
皆さんは欧米の今の状況とか、十分認識されていると思いますけれども、まさに拡大を止めるための迅速な判断が必要な部分は当然あると思いますし、一方で、繰り返しになりますけれど、影響が大きいというところでの慎重な判断というところも当然あるわけで、そこをまさにしっかりと見極めながら、言葉としては適切に判断するということしか言いようがないのかなと思います。
Q 新潟日報
先ほど知事から、一定程度に収まっているという言葉もありましたけれども、昨日ですか、小千谷の男性で、感染経路が分からない人が、ここにきて長岡の方と小千谷の方と続いてきたということについては、知事として今感染の状況というのは改めてどのように・・・。
A 知事
どこで感染されたかが正確に分からないのは、仰るとおりだと思います。ただ、長岡の方もかなり東京や大阪、九州の方ですか、結構動かれておられた、そういうご職業ということでありましたし、昨日の小千谷の方はフィリピンに直前ご旅行なさっておられたということもあって、感染のあった可能性の高い地点といいますか、もちろん断言はできませんけれども、ある程度想定されていますので、そして新潟県内における行動は、濃厚接触者をたどっていける今状態ですので、既に一部の方の陰性も確認されてきていますので、そういう意味では一定程度に収まっているという認識に変わりはないと思っています。
Q 新潟日報
そういう分からない、海外ですとか県外ですとか、そういう行動がない方で今後感染が出てきた場合によりフェーズを上げるべきだという・・・。
A 知事
仰るとおり危険度が高くなってますよね。余談ですけれども、東京などは非常に心配な兆候が出てきています。
Q 新潟日報
病床の確保についてなのですけれども、中原新潟市長と面談されて、病床確保について現在25病院100床を確保していると思いますが、その後も感染の確認が続いているということもあって、病床が足りないという話も聞こえてくるのですが・・・。
A 知事
現状私の認識は、25病院からさらに、数字は正確に申し上げられませんけれども、それ以外の病院からのご協力も今取り付けてきていますし、病床の数も増えていますので、今の状況であれば、病床が足りないという恐れは少ないというふうに思っています。
Q 新潟日報
大阪などですと、軽症の方は自宅待機を要請するようなケースもあるようですけれども・・・。
A 知事
頭の体操としてといいますか、対策本部の事務方としては、いろいろなケースは考えています。仰るとおり、全部が全部、医療施設で収容するということが難しくなるケースも最悪のケースとして出てくると思います。そうしますと、軽症あるいは発症していない方で隔離ということが中心の方々については、別の方法で、医療施設がないところでも隔離するというのはあるというふうに思っておりまして、そうしたケースをいろいろと考えて、どういうことができるかという準備はしています。
Q 新潟日報
授業の再開の関係で伺いたいのですが、重複することになってしまうかもしれませんが、
知事としては一刻も早く学校を再開してほしいという気持ちでしょうか。
A 知事
何度も言いますが、感染拡大の防止がやはり最優先だと思っています。その上で、子どもたちの休業が続いたことでのストレスというもの、あるいはその保護者の皆さんの負担というもの非常に大きなものがある中で、今の新潟県の状況は今ほどやりとりしましたけれども、一定程度に収まってきているという認識の中では、気持ちとしては、できるだけ休校ではなくて授業を再開したいという思いはあります。
Q 新潟日報
具体的な時期のイメージみたいなものは、何か知事の中でありますか。
A 知事
4月6日が始業式ですよね、大半のところは。基本的にはそこが1つの照準だと思います。
Q 新潟日報
なるべくそこに合わせて・・・。
A 知事
そうですね。今、教育委員会も議論していただいていますので、それも踏まえて対応していきたいと思います。
Q 新潟日報
今現在の県内での感染状況というのは、新潟市が断トツで多くて、長岡ですとか小千谷ですとか点在していると思うのですけれども、感染が広がっている地域の学校を少し遅らせて、それ以外のところはすぐ始めるとか、一斉に授業を再開するというよりも、バラバラ始めるとか、そういった選択肢は・・・。
A 知事
可能性はあるかもしれません。市町村の教育委員会のご判断も当然あるわけですので、そこは、何も一律でなければならないということではないと、国の方もそう言っていますよね。柔軟性を持って考える、地域の実情に応じて考えていくということだと思います。ただ、何度も言うように、そんなに今心配される、感染が拡大している状況ということではないとは思うのですけれどね。
Q 新潟日報
知事としては一律の再開が望ましいという・・・。
A 知事
地域ごとに判断することは、ある意味当然だとは思うのですけれども、私の今の認識では、全県(再開)できるのではないかとは思っています。
Q 新潟日報
授業再開に当たって、1か月ほど学校が機能していなかったと思うのですけれども、再開に当たって懸念されている点とか何かありますか。
A 知事
懸念ですか。
Q 新潟日報
授業が1か月ストップしていて、小学3年生が4年生に例えば上がるときに、勉強が全部終わりきらないでそのまま4年生に入ってしまうとか、そういったことで何か懸念されることがあれば。
A 知事
それは繰り返しになりますが、国からのガイドラインの中でも、そのできなかった遅れている部分を取り戻すための工夫が求められていると思いますので、それは各学校それぞれの状況に応じて工夫してもらいたいと思います。もちろん、言葉で言えばそういうことだと思いますけれど、現場ではなかなか大変だろうとは思いますけれども、何とか乗り越えて、そうした子どもたちの学習の進展というものを確保してもらいたいなと思います。
Q 毎日新聞
県内でもいろいろな産業にどんどん影響が出てきていると思うのですけれども、そうした県内の経済への影響について、今の時点で知事としてのご認識をお聞かせください。
A 知事
事務的にも、私自身も、経済団体の皆さん、宿泊業界の皆さん、あるいは旅行業界、飲食関係の皆さんからお話を伺っています。業種によって少しずつ様相は違いますけれども、例えば宿泊等であれば、かなりの予約のキャンセル、あるいは足元でのキャンセルに留まらず、この先の予約が入ってこないという、そういう意味での大きな、これは飲食も似た部分がありますが、大きな影響が出ている業界ですし、小売り等では、実はむしろ売上げが上がっている部分もあるようでありますけれども、そうした多少業種によってばらつきがありますが、製造業などでも物流がうまく動かないので、製品の輸出がうまくできないとか、逆に資機材が入ってこないなど、そうした影響もあります。いずれにせよ様々な影響が出ているのは事実だと思います。そうしたものに対して、どう県として対応していけるかは、先週、緊急対応策ということで発表させていただいて、特に資金繰りの支援とか、県税の納税猶予なども含めて、とにかく企業が事業を継続できるような支援ということに力を入れて、対応策は考えて発表させていただきました。報道にもありますように、いずれ国の経済対策も年度が変われば策定される可能性も高いですので、そうしたものと連動して、経済の維持のために県としても最大限対応していきたいと思っています。
Q NHK
緊急対策を19項目作られて、今日、専決で予算を発表されると思うのですけれども、改めて、感染拡大を含めてですけれども、知事の新型コロナウイルスへの対応の決意みたいなものを。
A 知事
まとめた言い方をしますけれども、感染拡大の防止のために、あらゆる迅速な対応がいると思っています。学校の授業の再開等の判断にも当然慎重な判断がいるとは思いますし、感染者が発見された後、その当該感染者への適切な医療の提供や、濃厚接触者等の疫学調査をしっかりやって拡大の防止に努めるという、その部分は当然ながらこれまでもしっかりやってきたつもりですし、引き続きやっていきます。それから、万が一といいますか、最悪の事態も想定しながら、医療体制をしっかり作っておく、考えておく、そうした準備もやっていかなければならないと思いますし、やっています。また、適切な医療の提供のために必要な医療関係の資機材の提供、こうした感染症に直接関わる部分の対応は引き続きしっかりやっていく。ということをまず第一にした上で、2つ目は、一方で、人が動かなくなることに伴って、経済に大きな打撃が出始めています。それも、今ほどご質問にお答えしたように、業種によって差はございますけれども、大きな影響が出ているものの状況が明らかになってきていると思っておりまして、そうした経済への影響を何とか緩和する、軽減するための、特に資金繰り、金融支援の部分は、もう既に対応策を打ち出していますし、それで足りるかどうかというところは、さらに国の動きなども見極めながらしっかり支えていきたい。中小企業者を中心に、県としてもしっかり支えていきたいと思っています。この先、感染症のある程度の収束が見えてきたタイミングで、先週発表した緊急対応策の中にも書き込んでいますが、いずれそういう状況の見通しが立てば、需要喚起、消費喚起のための経済対策をしっかり打って、経済の回復を図っていく取り組みを、どこかのタイミングでしっかりやっていきたいと思っています。事業をなさっている方で大きな影響を受けておられる方々には、そうした金融支援を活用していただいて、何とかしのいでいただきたいと、お願いをしたいと思っています。
Q NHK
ちょっと暗い話になってしまいますけれども、先ほど国との連動という話もありましたけれども、この先もし、まだ収束に時間がかかって、第二、第三の補正予算など、そういったものも含めて検討する・・・。
A 知事
財政の出動に関しては、柔軟に考えていきたいと。あらゆる選択肢を排除しないといいますか、国もそうでしょうけれども、県も予備費や既存予算の流用や、補正もそうですし、専決もありますので、最適な手法をとって、必要に応じて財政の出動も当然考えていきたいと思います。
Q NHK
3月19日に厚生労働省から通知があったもので、受け入れる患者の調整のための、各都道府県で設ける調整会議という話が出ていると思うのですけれども、新潟県では予定などありますでしょうか。
A 知事
調整本部という名称だったと思いますが、今、作る準備をしています。対策本部の中に重ねるような形で作ることになると思います。
Q NHK
新潟市も含めて一体的に県でというようなお考えはあるのでしょうか。
A 知事
県全体をまとめることになると思います。
Q 読売新聞
コロナの関係で、確認からそろそろ1か月ぐらいなのですけれども、医療機関や保健所など、疲弊、態勢の疲弊などそういうことは今のところありそうでしょうか。
A 知事
疲弊というのは、医療機関の疲弊でしょうか。具体的には私の耳には入っていないですけれども、医療スタッフ等がもう対応できないというような、そういう状況ではないと思います。
Q 読売新聞
病院の再編や統合の議論も一方で進んでいるところだと思うのですけれども、こういう感染症が出てきて、広がるか広がらないかという状況で、議論には影響しそうでしょうか。
A 知事
全く影響しないかどうかは分かりませんけれども、通常の態勢の議論と、こういう非常時といいますか、特別の状態での議論は、少し分けて考える必要はあると思います。ただ、こういうことが起きるのだということも踏まえた上での通常の医療の体制のあり方というのは、当然影響する部分はあるかもしれません。
Q FM新潟
今、新型コロナウイルスの影響が長引く中で、SNSなどで不確かな情報が出回ったり、その一方で、SNSなどを通じて応援消費の動き、それこそ「花いっぱいプロジェクト」などもそうだと思うのですけれども、買って応援しようという機運も県民の方々の中にも広まりつつあるのかなと思うのですけれど、こういった状況だからこそ、改めて今県民の皆さんに呼びかけたいことはありますか。
A 知事
いろいろな場面で申し上げている部分もありますけれども、とにかく正確な情報を得るように努めていただきたいという意味で、県も新型コロナウイルス感染症コールセンターを設けたり、テレビ各社のご理解、ご協力をいただいてスポット(コマーシャル)を流したりさせていただいて、正確な情報の提供、あるいは迅速に情報を提供することに努めているつもりです。従いまして、県民の皆さんも、冷静に情報をしっかり分析をして、情報を得て行動していただきたいと思います。
Q NST
景気対策についてですが、先ほど消費喚起という言葉があったかと思いますが、国もその方向にシフトしていって、他の都道府県でも商品券などの対策を考えているところもあると思うのですが、県としては現時点ではどのように。
A 知事
県独自の商品券などは今は考えていないのですけれども、先ほどの繰り返しになる部分もありますけれども、国と連動して、タイミングがまだ分かりませんけれども、収束のめどが立った時点で、消費喚起や需要喚起のための経済対策をしっかり県としても考えていきたいと思っています。具体的な、商品券などとなるとそれは国と連動しての作業になりますし、現金給付みたいな話になればなおのことそうだと思うのですけれども、いずれにせよ、県と国と連携をしてやるべき対策、それから県独自で上乗せでやれるようなもの、それは引き続き検討をして準備をしておきたいと思います。
(東京オリンピック・パラリンピックの開催延期について)
Q 新潟日報
東京オリンピックが1年程度延期になったということについて、受け止めをお願いします。
A 知事
表現しにくいですけれど、仕方がないのかなあと。ちょっと残念な思いもありますけれども、本当にこれだけアジアから始まって、現在欧米がパンデミックの中心となり、昨日ですか、加速しているというふうにWHOが言っている、そのような状態の中でアスリートも安心して競技に専念できる環境では、残念ながらなくなってきている。競技をやる当日だけが勝負ではなくて、その前にいろいろな諸準備があって、まさに選手が選ばれるいろいろな大会などもあるわけで、それらが今開催できていない状態ということであれば、予定通りの開催というのは難しかったんだなというふうには受け止めています。
Q 新潟日報
県や県内の自治体の事業に、2020年のオリンピック目がけて仕込んできたものもあったと思いますが、それは今後どのように、また仕切り直して・・・。
A 知事
それは新潟県に限らないと思いますけれど、会場を抱えている都県などはもっと大きな課題が残るわけですけれども、1つは市町村が事前キャンプを予定していたところ、こういったところは引き続きその相手国といいますか、そこで事前キャンプを予定していた国としっかり連携を、情報交換を続けながら、まだ1年程度という中で具体的な日にちが決まっていませんけれども、そこに向けて関係を維持してもらいたいなと思いますし、県もしっかり市町村と情報共有しながら応援していきたいと思います。またアスリート個人の問題もあります。これは、県選出の選手という意味では、もう既に内定したのは、マラソンの服部勇馬さんとセーリングの富澤慎さんですか、この方々のモチベーションの維持というのは大変なことだろうと思いますが、県としては引き続き応援していきたいと思いますし、その他にも選ばれる可能性のあった有望な選手、新潟県関係者、大勢アスリートがおいでですけれども、そうした方々の挑戦が引き続き続けられるようにできる限りの応援をしていきたいと思います。
Q 新潟日報
オリンピックの延期の関係なのですけれども、新年度予算にもオリンピックの警備費とか県の予算で計上されていますけれども、県の負担額が延期によって増える可能性というのはあるのでしょうか。
A 知事
予算がどんなふうになるかまで、詳しく私自身は聞いていないのですけれど、影響があるかもしれません。普通に考えると、基本は先延ばしですので、1年程度という中で開催時期はまだ、日にちは分かりませんけれども、基本的には次年度に繰り延べされるということで対応できるのだろうと思います。
Q 新潟日報
聖火ランナーについてですが、組織委員会の方は基本的に既に決まっている方を優先的に参加するように・・・。
A 知事
そういう報道ですよね。
Q 新潟日報
県内の聖火ランナーとしても、基本的には同じ考えで・・・。
A 知事
そうですね。組織委員会にしっかり情報収集しないといけないと思いますけれども、選ばれたご当人のご都合もあるので、100%同じかどうかまだ分かりませんけれども、基本的には今選ばれている方を優先に考えていくのだと思っています。
Q 毎日新聞
オリンピック関係の質問ですが、改めて聖火リレーも延期になったということで、それについての知事の受け止めをお聞きしたいのですが。
A 知事
先ほど、オリンピックそのものの延期はやむを得ないのかなと、残念な気持ちもありますけれども、現状に鑑みると仕方がないですよねということだと思っていますが、それに伴って当然ながら、聖火リレーなどが延期になるのも、それもやむを得ない、仕方がないかなというふうに受け止めています。
Q 毎日新聞
県内でもたくさん選ばれた方がいらしゃって、楽しみに・・・。
A 知事
皆さん楽しみにされていましたし、沿道で見ることも楽しみにしていた人も大勢いると思います。各地域でいろいろな行事なども企画していたわけですので、そうした準備に当たっていた人たち、楽しみにしていた人たちにとっては残念ではありますけれども、1年程度後にもう1回それはできるわけですので、楽しみは取っておくということなのかなと思っています。
Q TeNY
オリンピックの延期が、県内の産業や経済にどの程度影響を与えるかというところはありますでしょうか。
A 知事
定量的なものは分かりませんけれども、直感的で恐縮ですけれども、直ちに経済への影響というものは、例えば今年、オリンピック・パラリンピックが予定通り開かれていれば、大勢の訪日の外国人が大勢来たでしょうし、もちろん、国内での日本人の動きも活発であっただろうと思います。それらが失われたという意味で、そういった方々が当然新潟県に大勢お越しいただくように、いろいろなプロモーションをやろうとしていましたし、これまでも一部やってきたわけですけれども、そうした方々が残念ながら延期ということで来なくなるという部分では、期待していた経済利益を得られなかったという意味では、影響は間違いなくあります。人の動きというところで。もちろん、オリンピックが行われれば、例えば食材や食器なども含めて、いろいろな県産品が使われる可能性があったわけですけれども、それが今年なくなるという意味では、経済的な影響はあると思います。ただ、なくなったのではなくて来年に延びたので、来年はその分期待できることにはなるでしょう。
(令和2年度当初予算について)
Q 新潟日報
先日の予算の修正の件についてですけれども、先日の県議会の最終日にもお尋ねしましたけれども、再議の申立てが可能まであと4日間あるのですけれども、最終的に知事は再議についてのお考えはどのように・・・。
A 知事
あのときもお答えしましたけれども、県が考えている政策を否定しているわけではなくて、その手段、政策達成のための手段について、今回は議会の方から疑義が示されたということですので、執行部の知事と県議会というのはまさに県民から直接選ばれた、それぞれ代表者であり、予算の提出権は知事にあるけれども、議決権は議会に与えられているという、そうした地方自治の仕組みを考えると、基本的には議会の議決を尊重していこうと思います。ですから、もう1回、生活道路や通学路等の交通安全対策をいかに進めるか、効果的に合理的に進めていくかという観点で、議会の審議の中でご提案のあった警察官がそこで立って警戒するということの方が効果があるのだというようなお話もございましたし、そうしたご意見やあるいは全国での可搬式オービスの使われ方、その効果、そういったものもしっかり情報収集して改めて判断していきたいと思います。
Q 新潟日報
結論としては、再議はしないということですか。
A 知事
はい。今はそのつもりです。
(佐渡市長選挙について)
Q 新潟日報
知事のふるさとでもある佐渡で市長選挙が行われるのですが、知事はどなたか候補を応援されるお考えは。
A 知事
まだ詳しく状況を伺っていないのですけれども、報道等で大勢の方が立候補されそうだというところまでは承知しています。
Q 新潟日報
今後応援に来てくださいっていう要請があるかもしれない・・・。
A 知事
あるかどうか分かりませんが、その時点で考えます。
(人口減少問題について)
Q 産経新聞
人口減少のことで1つだけお話を聞かせてください。ちょうど昨日、新潟県の人口移動について統計課から(冊子が)出まして、要約は3月13日に出ているものなのですが、また今年も人口の流出が拡大して、社会減が深刻かと思うのですが、今回のその数字に対する原因を含めての受け止めと、どのような対策をとっていくかというところ、特に国に求めたいことがありましたらお願いします。
A 知事
発表した資料自体を私は見ていなくて、具体的な数字は少し別にして、これまで月別等で発表になっているものから想定して、社会減が引き続き大きな課題としてあるということは認識していますし、当然ながら、少子化という中で自然減も続いていて、合わせると大変な人口減少の数字になっているというのは十分理解をしています。来年度の予算の中にも、そうした人口減少対策についての対応策、これは何度も申し上げているように、特効薬があるわけではなくて、様々な施策の積み上げによるもので対応していかざるを得ないものではありますけれども、その中でも、特に社会減については、若い方々の進学と就職のタイミングで県外、特に首都圏に多く出ていると。しかもそれが女性が多いというところに着目をして、若い女性の流出防止、あるいはU・Iターンの促進というところにかなり力を入れた施策を盛り込んでおりますので、そうした取り組みをしっかり進める中で、成果が出るのを期待していくということかなと思っています。
Q 産経新聞
国に対してはいかがでしょうか。このままで十分だと思いますか。
A 知事
これは地域創生というところで、国の成果の評価は難しいのですけれども、少なくとも最も重要な課題の1つだというところで国も取り組んできていただいていること自体は地方としても十分認識はしているし、もちろん感謝をしているのですけれども、やはり首都圏への流入は止まっていないですよね。この5年間、止まらなかったですよね。次の5年間の計画も作られましたけれども、関係人口を増やすなどそれなりの政策は打ち出していただいていますけれども、どうなのでしょうか。もっとドラスティックなといいますか、思い切った政策を考えられないものか、具体的にこれをという今この場で言えるものはないのですけれども、効果が早く出るようなものを考えてもらえないかという思いはあります。具体的にこれをやってくれという、逆に提言できる状況ではないのですけれども、知事会等、あるいは周辺の同様な課題を抱えている知事などと意見交換する中で、何か具体的な提言などもできればいいなとは思っています。そういう意味では、国においても、もっと効果が早く出るようなもの、大きく出るようなものを考えてもらいたいという思いです。
(人事異動について)
Q 新潟日報
県幹部職員の人事異動についていくつか伺いたいですのですが、福祉保健部長を厚生労働省から迎えますけれども、その辺は狙いとしてどのような。
A 知事
国の医療行政に精通をして、国の動向もいち早く連携をできる、そうした人材、かつ地域の医療機関とも十分意思疎通できる人材に座っていただきたいというふうに思っております。
Q 新潟日報
これから、医療はいろいろな問題を抱えている中で、重要なポストになると思うのですけれども、プロパーではなくて厚生労働省というのは、外から来た人には大変かなというように思うのですが・・・。
A 知事
大変な部分と、ある意味で客観的に見られる部分と、そういう意味ではいろいろないい部分もあると思います。
Q 新潟日報
政策統括監という新たなポストについて3人充てたわけですけれども、重要なポストだと思うのですが・・・。
A 知事
非常に期待をしているポストです。
Q 新潟日報
3人を選んだ狙いというか・・・。
A 知事
人物という意味では適材適所ですけれども、このポストに期待しているのは、以前にもどちらかでお話ししたかもしれませんけれども、やはり政策の横串といいますか、言い古された言葉ではありますけれども、企画、立案、調整していくときには、どうしても部局それぞれの積み上げてきた考え方や、やってきたことを直ちに否定しにくい部分などはあると思うのです。それは縦の強さでもあるのですけれども、しかし、今の時代のいろいろな課題に的確に対応していこうとすると、縦の強さだけではうまくいかないことがたくさんあると思っていまして、そういう意味では全体を束ねて見られる人、役割というのはすごく重要だと思っています。もちろんそういうことから横割りの組織というのは、どんな中央省庁でも県庁でもいろいろ工夫をしてきているわけですけれども、今回は、部長級で政策を統括する立場の人間、しかも複数置いて、課題を3人で共有もしてもらいたい部分もありますけれども、ある程度専属的にリードしていけるかなり高い立場のポストですので、そういう意味での強力な横断的な議論がやりやすくなるのではないかなと期待しています。
Q 新潟日報
政策監が今までは知事政策局にあったわけですけれども、今後は各部局に政策監を置くことになって・・・。
A 知事
そうですね。副部長クラスが、その役割を。
Q 新潟日報
この政策監を各部局に置いたことによって、どんな狙いというか、どのような・・・。
A 知事
縦の強さの部分はやはり代表してもらいたいと思うのです。でも、同時に、組織に座るとやはりその組織に染まるというのはあるのです。動けなくなる部分が。どのような会社でも似たようなところはあると思います。縦の強さ、部局が持っているこれまでの経験や知識やノウハウや、あるいは関連組織への掌握力など、そういったものを代表しつつ、でもそれに捕らわれない、部長に準じる人なのですから、もう少し視野を広く動ける立場の人が政策監になった。課長クラスではなくて、部を代表する人が政策監で、それをまたさらに束ねる政策統括監がいるという、この連携が従来のもう1段上でできるようになるのだというふうに思っています。
Q 新潟日報
頻繁に政策監会議みたいなものを開いて・・・。
A 知事
具体的なものはこれから多分考えていくとなると思いますけれども、意思疎通はぜひ十分やってもらいたいと思います。
(2019年度を振り返っての所感等について)
Q 新潟日報
今日、今年度最後の定例会見で、年末年始と同じような質問になるかもしれないのですけれども、この2019年度で印象に残ったような・・・。
A 知事
今、残念ですがコロナウイルス一色になってしまったのですよね。1年間を年度で見たときを振り返って考えていなかったのですけれども、少なくとも昨年までは、例えば空港利用なども順調に伸びていましたし、外国人宿泊者数なども順調に、全国屈指の伸び率で伸びていたとか、順調に経済がきていたようにも思うのですが、ここにきて一気に不透明になってしまった中で、県の行政という意味では、行財政改革の行動計画を策定をして、県民の皆さんに今の県の置かれた状況、先行きの見通しというものを正しく認識していただく努力、取り組みをした上で、行動計画という形にまとめて、そしてこれにのっとって、しっかり堅実な、持続可能な県の財政にしていく、それに合わせる形で行政も効率化していくというところを示せたのは、この1年の中では1つの大きな形であったかなというふうには思います。
Q 新潟日報
順調にきていたのが・・・。
A 知事
経済は、順調というか、それほど悪くなかったように思う中で、もちろん高温障害での米の出来の問題などはありましたけれども、総じては順調な経済の動きで、もちろん足踏み状態や思うように利益が上がっていないという業種もあったと思いますけれども、少なくとも不透明という状況ではなかった中で、この2、3か月ですか、冬の異常な雪の少なさ辺りから少し心配が広がり始めて、そしてここにきて、本当に不透明な、世界的にも不透明になったという中で、県の行政としては、先々に向かっての1つの方向を示すことはできたかなと思っています。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
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