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令和3年2月3日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0355505 更新日:2021年2月4日更新

(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

 

1 日時 令和3年2月3日(水曜日)

2 場所 記者会見室

質疑項目(10時00分~10時35分)

・新型コロナウイルス感染症(緊急事態宣言、感染状況、経済対策)について
・大雪による農林水産業被害に対する支援について
・東京電力の不祥事について
・住民基本台帳人口移動報告(2020年結果)について
・令和3年度当初予算の編成について
・東京オリンピックの開催について
・原子力災害を想定した冬季避難訓練について

 

質疑

(新型コロナウイルス感染症(緊急事態宣言、感染状況、経済対策)について)

Q 代表幹事(新潟日報)

 政府が昨日、栃木県を除く10都府県について、緊急事態宣言を1か月、3月7日まで延長することにしました。政府の決定に対する受け止めと、本県への影響について伺います。あわせて、県内の現在の感染状況についてのご認識についても伺いたいと思います。

 

A 知事

 緊急事態宣言の延長そのものについては、政府が全国の感染状況を踏まえながら、適切に判断されたということだと思っています。新潟県への影響ということですが、緊急事態宣言の延長そのもので、特に県の対応が何か変わってくるということは、ないと思います。これは後ほど発表させていただくと思いますけれど、明日、専門家会議(新潟県新型コロナウイルス感染症対策専門家会議)を開いて、かつ対策本部(新潟県新型コロナウイルス感染症対策本部会議)も開いて、県内の感染状況を評価していきたいと思っています。客観的な数字だけで見ていくと、まだ「警報」の基準を下回る状況には至っていない。ただ、年が明けてから、新たな感染者数は徐々に減ってはきています。減ってきていますが、警報基準を下回るまでには至っていないというのが、数字上はそういうことになります。

 

Q 代表幹事(新潟日報)

 今日にも、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法が成立する見通しです。入院拒否者への行政罰、あるいは営業時間短縮命令を拒んだ業者への過料も盛り込まれる形で、知事の権限が強化されるような内容になっているのですけれども、この内容についてご所感を伺いたいと思います。

 

A 知事

 厳密には、まだ国会の審議中ですので、所感と言ってもそれは完全に整理してからの方がいいと思うのですが、今の審議の状況も、ものを見る限りは、これまで知事会等を通じて要望してきた内容がおおむね基本的には反映していると思います。前回の記者会見でもご質問があったような気がしますが、基本的には我々の要望、知事会の要望に沿ったものになっているということで、評価しています。例えば、緊急事態宣言が出る手前でも、まん延防止等重点措置という措置を講じることができることが盛り込まれていますし、あるいはそうした措置の実効性を高めるための、今の段階では行政罰に修正されているようですけれども、いずれにせよそうした実効性を確保するための措置も盛り込まれている。あるいはその支援措置についても規定が置かれていますし、あるいは例えば感染された方への差別的な事柄について、それは都道府県、国も差別的なことが行われないように努めなければならないといった責務規定なども入っていると思いますので、内容的には今の段階のもので言えば、評価しています。

 

Q 新潟日報

 新型コロナウイルスの県内の感染状況なのですけれども、先ほど知事から、警報基準は下回っていないが、徐々に減っているという話があったと思うのですが、改めて警報の効果だったり、県民の協力というのもかなりあったと思うのですけれども、知事はどのように見られているでしょうか。

 

A 知事

 まさに警報の効果というか、県民の行動の変容、協力のおかげだと思います。

 

Q 新潟日報

 例えば、三条保健所管内で一時期かなり(感染者が)出た・・・。

 

A 知事

 まさに短期集中で、10日間我慢してくださいということをお願いした中で、若い人たちの行動も随分変わったということだと思いますが、(感染拡大が)収まりました。それ以外の要因で、また三条地域は(感染者が)出ていますけれども、飲食等を通じた場での感染の広がりというのは抑えられた部分はあると思います。前回の対策本部での、まさに地域を絞ってピンポイントで、しかも集中的にそこが問題だということで働きかけるということは効果的ではないかという議論を踏まえてのものですので、今後もこうしたやり方を考えていきたいと思います。

 

Q 新潟日報

 ワクチンの関係ですが、先週、県のチームを強化されたと思うのですけれども、例えば優先接種の対象人数や、一般住民への(接種の)やり方などで、何か詰まって決まっているものがあれば・・・。

 

A 知事

 いいえ。特に、新たに何か固まったものがあるとは聞いていません。

 

Q 新潟日報

 新型コロナウイルスの関係で、経済的な影響の面で、新潟県内でも、緊急事態宣言の対象ではないものの、部分休業する飲食施設や観光施設が出てきているようなのですけれども、改めて、緊急事態宣言が出ていない地域の経済対策については、現状で十分だと思われますでしょうか。

 

A 知事

 むしろ、需要喚起策を今止めているのですよね。サスペンドしているのですよね。それは、新潟県内も警報が出ているからです。程度も、例えば飲食店向けには「Go To Eat」という需要喚起策をとってきていたのですけれども、去年の12月の警報の発令で新規の発売は停止していますし、今の状況だと、支援策を思い切ってフルスロットルでやれないのですよね。そこが辛いところなのですけれども、いずれ収束できると思っていますので、そうした暁には、しっかり事業継続支援、そして需要喚起を行っていきたいと思っています。観光も同じで、観光業もいろいろ裾野が広いので、いろいろな事業者とつながっていきますので、そこには、少なくとも警報が解除できる状況が見えてきたときには、政策を講じていきたいと思います。

 

Q 新潟日報

 今の段階で、休業補償みたいな形の直接支援みたいなものは。自主的に休業されているお店も・・・。

 

A 知事

 今、休業を県として要請しているわけではないので。ただ、現実に消費者の心理が冷え込んで、影響を受けているのは十分承知しています。そうした事業者の方々への事業の継続の支援ということは考えていきたいと思っています。現に既に国の無利子・無保証料での貸付などが講じられていますし、それは県の制度融資という形を通じてやっているわけですけれども、そこをさらにもっと利用しやすいようにする、手厚くする、そうした政策論についてはまさに今議論をしています。

 

Q 新潟日報

 需要喚起などを再開するタイミングとしては、どういった条件で・・・。

 

A 知事

 警報が今出ているのです。人の動きを事実上抑えているわけですし、感染拡大で、例えば飲食の場面ではすごく注意してくださいということもお願いしているところで、それこそかつて使われた表現ではないですけれども、ブレーキを踏みながらどうやってアクセルを踏むのだというところはあるわけなので、そこはやはり感染状況を見極めるということが最初に必要だと思います。

 

Q 新潟日報

 警報解除が1つの考え・・・。

 

A 知事

 警報解除というその1点だけで言うかどうかは別ですけれども、感染状況を見極めながら、需要喚起なり消費喚起、あるいは事業継続のところの手厚い支援というところは、折り合いを考えていかなければいけないと思います。

 

(大雪による農林水産業被害に対する支援について)

Q 新潟日報

 昨日、大雪とか暴風雪による農業被害に関する支援策が農林水産省から発表されましたけれども、そのことについて所感や受け止めを。

 

A 知事

 今回の大雪は、本当に短時間に集中的に降った雪ということで、農業分野でも大きな被害が出ています。これまで県の把握している数字では、17億円近い数字になっているかと思いますけれども、全国的にも100億円近い数字と聞いています。そうした状況を農林水産大臣も視察にお越しいただいたときにも、要望させていただいたのですが、極めて国の方もスピーディーに対応していただいたと受け止めておりまして、そこは大変感謝申し上げたいと思います。そして、またその支援策の内容も、県が要望させていただいたものをかなり答えていただいていまして、特に例えば農業用のビニールハウス、随分県内、雪等で倒壊しているものが多いのですけれども、そうしたものの再建の支援ですとか、あるいは鶏舎、家畜の小屋が倒壊して、家畜がだいぶ死んだケースがあるのですけれども、
そうしたものについて新たにまた買い直すための支援などですね。言うならば、被害を受けたものの再建の部分と、そしてその経営を再建するために必要な新たな投資等にもしっかり対応していただけていると思っておりまして、果樹の植え替えなどもそうだと思うのですけれども、そういう意味では非常に感謝しているところです。

 

Q 新潟日報

 内容についてもう少しこうしてほしいとか・・・。

 

A 知事

 細かいことを言うと、実務的にはこの部分何とかならないのかというのは、あるようなのですけれども、それはそれぞれ、引き続き調整していく部分もあるでしょうし、県単独でも応援できるものは応援していこうと思っています。

 

Q 新潟日報

 今仰った支援策の中には、これから雪とか風に強いようなビニールハウスを導入するとか、そういった内容も、そういったことに対する支援も盛り込まれているようなのですが。

 

A 知事

 より充実させる。それは、なおのこといいですよね。ただ、少し耳にしているのは、資機材がすぐに調達できないとかですね。そういう話を側聞しています。実態がどの程度深刻なのか分からないのですけれども、より良いものにしたくても、資材がすぐ入らない。でも時間がないとなれば、とりあえずのもので再建せざるを得ないとか、そういうケースもあるのだとすると、何とかならないのかという気はしますよね。

 

Q 新潟日報

 そういったところは、また話し合いで・・・。

 

A 知事

 一つ一つは現場の話だとは思いますけれども、いずれにせよ、より良いものにすることへの支援もあるということは、ありがたいですよね。

 

Q 新潟日報

 そういった制度が、支援策ができたことについて、今伺ったのですけれど、被害を受けた農業者の方に何か呼びかけたいことは。

 

A 知事

 まず被害を受けた方々に、本当にお見舞い申し上げたいと思います。その上で、農林水産大臣の視察のときにも申し上げたのですけれども、ぜひこれを乗り越えて、意欲を持って、営農を再開してもらいたいと、継続してもらいたいと願っています。

 

Q 新潟日報

 県の方でも2月1日付けで、相談窓口を開設・・・。

 

A 知事

 そうですね。国の用意している制度、それから県も融資制度を用意しましたので、そうした各種支援制度、それから既存のものも使えるものがあると思いますので、そうした各種支援の措置を、既存の仕組みなどをうまく活用していただくように、県も丁寧に応援していきたいと思います。

 

(東京電力の不祥事について)

Q 毎日新聞

 先日、東京電力の方から、柏崎刈羽原子力発電所の既に完了していたと言っていた安全対策工事が、まだ完了していなかったという発表があったかと思うのですけれども、まずそのことに関する所感を教えていただけますか。

 

A 知事

 先週もお答えしたような気がするのですけれども、その前のIDカードの不正使用の話もありましたし、ミスと言えばミスの類のものなのかもしれませんけれども、積み重なってきていることに対して、非常に不信感がありますよね。私、就任のときから、当時就任直後だったと思いますが、ファックスの誤送信とか、その前にはケーブル火災があったということで、東京電力には、もう言葉はいいですから、行動と実績で示してくださいということを、幾度かお話をさせていただいていますけれども、まさにその行動と実績が違う。ミスの重なりという形で出てきているということは非常に残念ですし、全体に対する信頼感を失いかねないような事態だと思います。

 

Q 毎日新聞

 東京電力の橘田代表の方は、県から何か求めなどがあれば、説明だとか、謝罪に伺うという話もあったのですけれども。

 

A 知事

 言葉はもういいから、行動と実績で示してくださいということを申し上げたいです。

 

Q 新潟日報

 原発の関係で、東京電力が柏崎刈羽原発で相次いで問題を起こしている中で、先週、東京電力の橘田代表が自民党の県連の幹部に会いまして、幹事長はかなり厳しい言葉をかけたようで、年内の再稼働はないというような言葉もあったようですけれども、最大会派の自民党の幹事長がそういう発言をしたという意味は大きいと思うのですけれども、知事として、そういうところに何か所感というのはありますでしょうか。

 

A 知事

 直接発言の内容を聞いておりませんので、それについて特に所感はありません。そもそも再稼働の議論をしていないので、今年はないなどそのようなことを言われても、そもそもそのようなステージではないと思っています。

 

Q 新潟日報

 柏崎刈羽原発の関連で、年内の再稼働はないという形で小野幹事長も仰っていたのですけれども、それに加えて、適格性が疑われるような事案だということも幹事長は仰っていたようです。知事として、先週はIDの問題、今週は7号機の問題という形で、本当にミスが相次いでいて、今回に関しては技術的なミスとも言えるわけで、こういうものが積み重なると、いざ動いたときに重大な事故にもつながりかねないと思うのですけれども、知事は現状、東京電力の適格性をどのように考えられていますか。

 

A 知事

 先ほどのご質問でお答えしたばかりではないですか。全体に対するクレディビリティを失いますよねと。失いかねないような事態ですよねと。

 

Q 新潟日報

 先週の会見で、こういうものが積み重なると信頼がなくなっていくと仰っていましたけれども、知事として、また7号機の問題を受けて、さらに信頼の度合いが下がった・・・。

 

A 知事

 前回ご質問いただいたときもそれを踏まえて言ったのです。IDの話から、工事が完了していなかったという話も含めて、こういうことが続くと、一つ一つはそれぞれのミスだということなのかもしれませんが、それは全体に対する信頼をなくしますねと。前回そう申し上げたと思います。先ほどのご質問にお答えした通り、当初から、言葉はいいから行動と実績で見せてくださいとお話をしてきた。まさに行動と実績を見せてもらいたいと思います。

 

Q 新潟日報

 そういう意味では、東京電力側は知事から求められれば説明に伺いますというふうに仰っていますけれども、現状としては知事は・・・。

 

A 知事

 何の説明においでになるのですか。事案の内容などはもう事務的に、既に報道された当日にも聞いていますし、その後も当然いろいろな接触はして、事務的には、どんな事案であったのかを伺える範囲で伺っているはずです。それをどう直していくのか。まさに信頼される業務運営ができる主体ですということを、どう立証するかというか見せていただくかというのは、それはもう行動と実績しかないではないですかと。お詫びに来ていただいてもそれはあまり意味がなくて、言葉はもういいですという、そんな感覚ですよね。

 

Q 新潟日報

 特段、求めないという・・・。

 

A 知事

 そこに特に意味を感じていないということを申し上げたいのです。

 

Q 新潟日報

 来てもらうことに特別な意味はないということですね。逆に、これだけ知事が行動と実績で示してくれというふうに仰っている中で続くと、反省が見えない気もしてくるのですけれども、知事として何か違うアプローチで東京電力に改善を求めるなど、そういったことは特段考えていないのでしょうか。

 

A 知事

 違うアプローチという意味は分かりませんが、もう愚直にやるしかないのではないでしょうか。

 

(住民基本台帳人口移動報告(2020年結果)について)

Q 毎日新聞

 先日、総務省の方から、人口動態の人口移動に関する統計の結果が出ていまして、県内は5700人ちょっと転出超過ということで、全国で下から6番目という結果になっていたかと思うのですけれども、このことに関する受け止めをお願いできますか。

 

A 知事

 人口減少問題、社会減の部分については、進学のタイミング、それから就職のタイミングで若い人たちが県外に出て行っているという課題に何とか対応しなくてはいけないということをずっと問題意識として持ってきたところであり、そうした進学ないしは就職のタイミングで、県外に出て行かなくても済むという言い方は、少し言葉が悪いかもしれませんけれど、新潟に魅力ある職場、多様な働き方が実現できる職場を作っていくとか、魅力のある高等教育機関を作っていくとか、そうした努力をしてきているところであります。そんな中で、7200人ぐらいが前年の人口の社会減、流出だったと思いますけれども、それが5700人ぐらいに絶対数としては減ったということで、それはそれで幾度となくここでも質問が出ていますけれども、人口集中、東京等に人口が集中していることのリスクというものの認識は広がり、リモートワークの環境が整ってきているということも含めて、人や企業の地方分散が進み始めているのではないかという中で、絶対数も減少したというところに、それが反映しているのかなと考えています。ただ減ったとはいえ、絶対数としては5000人以上流出しているわけですので、引き続き、この社会減対策については、来年度の予算の中でも、しっかり取り組んでいきたいと思っています。東京都との転入転出を見てみますと、実は下半期はプラスなのです。新潟県は転入増なのです。新潟県と東京都との人の動きだけを捉えますと、下期、7月から12月の動きは、転入増に変わっています。前年が659人の転出超過数だったのですけれど、昨年は52人転入が多いということですので、その辺にも少し人の移動の変化が出始めているのかなという、期待を込めての部分もありますけれども、感じています。

 

Q 毎日新聞

 県としても、このコロナ禍を受けて、リモートワークや移住の推進ということを市町村とも一緒にやってこられているかと思うのですけれども、その効果や、先ほど予算の話もありましたけれども今後とっていきたい対策などは、どんなものをビジョンとして思い描いていらっしゃいますか。

 

A 知事

 来年度の予算は最終局面で議論している最中ですけれども、もう既に今年度の補正等で手当てした、湯沢町との協力・連携しての取り組みや、妙高市との連携しての取り組み、そういったものも少しずつ軌道に乗り始めているのではないかと思っています。それは、進学や就職のときの流出の抑制というよりも、Iターン・Uターンの人たちを増やそうというところです。いろいろな手、施策を講じていきたいと思います。

 

(令和3年度当初予算の編成について)

Q 新潟日報

 昨日から来年度予算の知事査定というものが始まって、また始まったばかりだと思うのですけれども、現段階で、来年度の予算の基本的な考えなどは。

 

A 知事

 基本的な考えは、昨日コメントを出させていただきましたけれども、足元での感染防止対策、そして事業活動の継続、雇用の維持ということも含めて、その両立を図っていくということが第1の柱です。2つ目は、アフターコロナを見据えて、今ちょうど話題になりましたけれども、人や企業の分散をどう新潟で受け止めていくかという、つまりアフターコロナを見据えた、もう少し中長期の新潟の成長、発展を考える施策をどう盛り込んでいくか。例えば、脱炭素がそうです。あるいは、デジタルトランスフォーメーションもそうです。そうした足元での対策と、その先の政策をどう盛り込んでいくかということが、2つ目の観点、論点だと思っています。3つ目は、この今回の予算について言えば、行財政改革。2年前から始めている行財政改革との両立も当然ながら考えていかなければならないという制約要因もあります。

 

Q 新潟日報

 今仰った、中長期を見据えた、アフターコロナでの地方分散の受け皿というお話で、やはりどこの地方も同じ戦略を考えてくると思うのですけれども、その中で新潟県を選んでもらうというのは、予算に結びつけたところで言うと、どういうふうな予算を考えて・・・。

 

A 知事

 それが知恵の出しどころだと思います。仰る通り、その部分も受け皿競争なのですよね。最後は新潟県の魅力というところもあるとは思うのです。しっかりニーズに合った人を効率よく捕まえるという言い方も変ですけれども、数撃てば当たるということもあるのでしょうけれども、網を撒くというわけにもなかなかいかない中で、いかに効果的に、社会移動を考えている人たちに届くように、新潟の魅力や利点をうまくアピールできるかということは意識して、事業や施策を考えなければいけないと思っています。

 

Q 新潟日報

 先週、県立の施設、美術館や図書館などの施設管理の効率的なあり方を考えるという検討委員会(県有施設管理等検討委員会)が開かれまして、いろいろな意見が専門家から出て、同じような施設の役割分担の見直しや、場合によっては一部の民営化、指定管理者の導入という意見も出て、ただ一方で、こういう文教施設の民営化というものに、利用者や、学芸員や司書の方にも不安があるようですけれども、知事として、現在考えているところでの文教施設の管理のあり方というのは、どう効率的に進めるかというのは、何かお考えがあれば。

 

A 知事

 これは、行財政改革の行動計画を作るときから課題として提示されて、有識者会議でも言われて、行財政改革行動計画に盛り込んでいます。それに沿って改めて検討していかなければいけないという課題なのですが、先般は、有識者の方々からいろいろなアドバイス、ご指摘をいただいたと承知しています。来年度は、そうした利用者など違う方々からもお声をいただいて、それを全部踏まえて方向を決めていかなければならないと思っています。

 

Q 新潟日報

 知事としては、やはり効率的な運営というところで・・・。

 

A 知事

 それは公有財産全体について言えることで、効率性というのは当然求められていると思います。一方で、本来求められている役割、機能があるわけですので、それを十分発揮できるか。それは、最終的には県民の利益になるか、福祉になるか。そういう観点でのチェックも当然要りますし、そこはどれに偏ってということではなくて、バランスを考えながら検討していくということだと思います。

 

(東京オリンピックの開催について)

Q 新潟日報

 政府の緊急事態宣言の延長に関連して、1点お伺いしたいのですけれども、夏の東京オリンピックへの影響も指摘されているところだと思います。3月下旬から、福島県で聖火リレーがスタートする予定で、本県は6月に向けて準備が進んでいると思うのですが、この状況下で、知事としてオリンピックに関連しての本県への影響や懸念、もしかすると聖火リレーの規模縮小やルート変更等のみたいなことがある・・・。

 

A 知事

 そういうことになれば、それはそれに対応せざるを得ないし、今の段階では、当然予定していたことをしっかりやるという心づもりで準備をしているところです。

 

Q 新潟日報

 新型コロナウイルスの感染拡大の収束が、ワクチンの話もありますけれども、なかなか見えない中で、そもそもオリンピックが中止になったり、聖火リレーのルートが変更になった場合等に、プランBのようなものを県としても準備したり・・・。

 

A 知事

 頭の体操という意味では、当然あると思います。

 

Q 新潟日報

 既に検討を始めている・・・。

 

A 知事

 事務的には組織委員会(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会)から、例えば公道を走るリレーができないような場合には、こんなやり方でどうかなどといった照会なり、いろいろな連絡なり、相談なり、協議、調整的なものは事務的にはいろいろとやっていると思いますが、今の公式の立場は、予定通りのものを予定通りやれるように準備をしているということだと思います。

 

Q 新潟日報

 東京オリンピック開催に関しては賛否がいろいろな人からあると思うのですけれども、知事としては、現時点で開催についてはどのように考えていますか。

 

A 知事

 この前にも同様のご質問をいただきましたけれど、私はどうしたらやれるだろうかと考えてあげたい。アスリートの皆さんは、まさに4年に1度の、自分の最高のパフォーマンスをする晴れの舞台であって、それを見てすごく楽しみにしている国民も大勢いると思いますし、できるならそれを実現させてあげたいという思いはすごく強いです。ですから、どうしたらやれるのだろうというところで考えていってほしいと思いますし、組織委員会も今そういう方向なのではないのでしょうか。

 

Q 新潟日報

 県としても同じ考えで・・・。

 

A 知事

 できるだけ、そうしたアスリートの皆さんの活躍を見たいという気持ちも大勢の国民は持っていると思いますし、それを実現させてあげたいという気持ちは、個人的にはずっと持っています。

 

(原子力災害を想定した冬季避難訓練について)

Q UX

 前回(の記者会見で)も質問としては出ていたのですが、大雪を想定した原発事故の避難訓練について、住民から実効性があるのかという声が上がっているのですけれども、知事も前回、こうした訓練の積み重ねが大事だというふうに仰っていたのですが、県として、訓練の課題や検証結果を取りまとめて発表するというような予定はありますでしょうか。

 

A 知事

 ですから、訓練を繰り返して対応力を上げることが重要だと、何度も申し上げています。

 

Q UX

 それを何か取りまとめて・・・。

 

A 知事

 課題を一つ一つ議論をして、最終的には避難計画(新潟県原子力災害広域避難計画)の中に反映させていくということはあると思います。

 

 

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。

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