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令和4年1月19日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
1 日時 令和4年1月19日(水曜日) 10時00分~10時50分
2 場所 記者会見室
3 知事発表項目(10時00分~10時02分)
4 質疑項目(10時02分~10時50分)
知事発表
私の方からは、「新潟のつかいかたキャンペーン」の実施ということで、人や企業が大都市部から地方へ流れ出しているという中にあって、新潟県が選ばれる地として、働く場所として、あるいは住む場所として新潟を選んでいただきたいということでいろいろな取り組みを進めています。端的に言えば、人口減少問題の対応でもあり、UIターンの促進というところでもあり、あるいは移住定住の促進ということでもあるのですけれども、特に若い世代に、新潟に関心を持っていただこうという中で現在、「新潟のつかいかた」というサイトを運営しています。もっともっと見ていただきたい、関心を持って立ち寄っていただきたいという中で今回、キャンペーンを展開しようという中で、皆さんご存知の方が大勢おいでかもしれませんけれども、「Creepy Nuts」という、長岡のご出身のDJ松永さんをアンバサダーとして起用いたしまして、この新潟のつかいかたキャンペーンということで、この新潟のつかいかたというサイトを、もっともっと知っていただこうという取り組みを始めますというお知らせであります。DJ松永さんのプロフィールとコメントがあるのですけれども、新潟への思いを大変強く持っていただいております。彼の発信力、影響力を最大限活用させていただいて、このキャンペーンを大きく展開したいと思っています。詳しくはこの後、部局からご説明させていただきます。私からは以上です。
・「新潟のつかいかたキャンペーン」の実施について [PDFファイル/3.09MB]
質疑
Q 代表幹事(BSN)
「佐渡島の金山」についてなのですけれども、世界遺産のユネスコ(国際連合教育科学文化機関)への推薦書の提出期限が来月(2月)1日に迫っています。残りの時間も少ない中で、一方で政府は検討中という言葉を繰り返していて、どのように検討を進めているか見えない中で、(1月)7日も知事は東京まで(国への要望に)行かれましたが、県としてさらに具体的に、どのように対応していく考えがあるのかお聞かせください。
A 知事
これまでもいろいろな働きかけをしておりますし、現在も働きかけを続けている最中です。この後も、(ユネスコへの)推薦という決定をしていただくように、取り組みを続けていきたいと思っています。基本的にはそういうことなのですけれども、今の状況で申し上げますと、まず、文部科学省の文化審議会が昨年の暮れに、「佐渡島の金山」を世界遺産の候補として、国が推薦するにふさわしいと、適当であるということの答申を出していただいたわけです。これは本当に長い間、関係者が一生懸命取り組んできた、その努力が認められたようなもので、大変大きな前進であったわけです。通例ですと、この文化審議会の答申を受けて、それを踏まえて国として閣議了解、意思決定をして、ユネスコに推薦をするということがこれまでの通例なわけです。そこで、国の方では総合的な検討を行うという、文化審議会の答申をもって直ちに推薦ではないということを仰っているという状況です。では、その総合的な検討というのは何を検討しているのだと。そして、検討した結果として、推薦していただけるのかいただけないのか。そこのところが今もまだはっきり見えないということで、まずは、少なくとも何を検討しているのか、はっきり説明してもらいたいということが1点です。国の方も、連日の報道でも出ていますが、佐渡の世界遺産登録の実現を目指すということは、言っていただいているのです。登録は目指すのだと。そこは大変ありがたいし、それを信じているのですけれども、そのためにどういった進め方をしたらいいのかを考えているのだといった表現もなさっているようです。では、ゴールは一緒ですねと。そのゴールにたどり着くのに、どういう形が一番スムーズで早いのかということだろうと思うのですけれども、それは通例どおり、粛々とユネスコに推薦をし、ユネスコの中で必要な議論を行えばいいのではないかというのが、私どもの考え方であります。仮に、国が明言していないから分かりませんが、韓国が戦時中の徴用工の扱い等で不適当だということを言っておられるということを、もし考慮されているということであるならば、それがいろいろな総合的検討の中の、大きな要素だということであるならば、それであればユネスコの中で、きちんと事実に基づいて議論を行えばいいではないですかと。まず、少なくともはっきり申し上げたいのは、佐渡の世界遺産としての価値を文化審議会が認めたのは、江戸時代の西欧との技術交流がほとんどなかった時代に、日本独自の技術、特に手工業ですけれども、その独自の技術で世界に類を見ないほどの大量の、しかも質の高い金を生産し、精錬し、小判まで作っていた。この江戸時代という時代で、まさに世界に類を見ないだけの金山を運営したことが、世界遺産としての価値があると言っているわけです。そのことと、戦時中の時代の話は、全く関係がないことですよねということを申し上げたいと思っていますし、それを関係者にきちんと説明しているということであります。戦時中の徴用工の問題云々というところについては、先ほど申し上げたように事実に基づいて、韓国は韓国の歴史観に基づいて仰っておられること、日本はその事実に基づいて、お互いの歴史観を、意見を戦わせるということが必要なのではないかと、そこは議論を避けるのではないのでしょうというふうに思います。しかしそれは、「佐渡島の金山」の世界遺産の話とは違う議論ですよねというところを、地元としてはしっかり関係者に理解していただきたいと思っているところです。
Q 代表幹事(BSN)
知事は就任以来、非常に言葉遣いもすごく慎重にされているイメージがありまして、どなたに対してもすごく丁寧に対応されているイメージがあるのですが、一方で、地元の思いが、こういった場面で伝わっていないのではないかと思うところもあるのですが、その辺りは・・・。
A 知事
それは、全くそういうことはありません。皆さんにお話ししていないことでも、たくさん動いておりまして、私個人も含めて、どういった思いでこの問題に関わっているかということは十分、要路の方々には伝わっていると思っています。
Q 代表幹事(BSN)
政府に対しては伝わっていると思いますか。
A 知事
そうですね。政府というか、国の要路の方々には伝わっていると思います。伝えてきています。
Q 新潟日報
去年の夏でしたか、佐渡の地元に当時の萩生田文部科学大臣がいらっしゃって、知事も会われたと思います。去年までは、政府としては佐渡の世界遺産は内定という雰囲気になっていたと思うのですけれども、この年末年始で急に推薦しないような動きが、政府の中で何かが起きているような感じがするのですけれども、知事として今、政府の中で何が起きていると・・・。
A 知事
それは私に聞かないでいただきたいと思います。それぞれ取材していただきたいと思いますけれども、少なくとも政権といいますか、総理も内閣も変わりましたし、去年の今頃とは違う人たちが、それぞれ意思決定に関わっておられる中で、改めて理解をいただくべく、先ほど申し上げたように、ずっと取り組んでいます。
Q 新潟日報
去年の菅政権の時の、萩生田文部科学大臣がいらっしゃったときはどんなお話を。
A 知事
それはこれまでもこの場でお話ししていますけれども、十分、「佐渡島の金山」の世界遺産としての価値、今申し上げた手工業であれだけのものを作った、掘り出していった、そのことについて非常に感激をされていたと思います。実際、皆さんの報道もなされていますけれども、手掘りであれだけのものを作ったのはすごいねというようなコメントを出しておられると思います。そこは、価値を十分理解していただけたと、その当時はそう思いましたし、今でもそうだと思っております。
Q 新潟日報
昨日、都内で自民党の保守系議員の会(保守団結の会)が、政府に対して国内推薦を求める決議をしています。こういった動きについて、地元からの要望もあったと思うのですけれども、知事はどのようにお考えでしょうか。
A 知事
本来は私が行きたかったのですけれども、ちょうど対策本部会議(新潟県新型コロナウイルス感染症対策本部会議)と重なっていて行けませんでした。こちらは自民党の中での動きですが、国の外交や文部科学行政に、非常に関係の深い方々が集まられた場ということで、そこの場で「佐渡島の金山」の価値、世界遺産としての価値を十分理解してもらいたいと思っていました。そして、目指すところが世界遺産への登録の実現というところであるならば、そこに向かってどう歩んでいったらいいかというところを、しっかり議論していただきたいと思っていたところです。
Q 新潟日報
一方で、保守系議員の方と、やはり韓国の反発を懸念している慎重な外務省の間では、対立みたいな構造になっているように見えますけれども、こういったところというのはご覧になって何か・・・。
A 知事
ですから、通例どおりやるべきではないですかと。徴用工の議論は、世界遺産の価値とは関係のない話ですよねと。そこをしっかり理解していただきたいですが、徴用工の問題は徴用工の問題として、隣国からそう言われているのであれば、そこはきちんと、お互いその議論を交わすべきだと。その場がユネスコの場を使うのであれば、それも1つだと思います。私は徴用工の問題についてコメントする立場ではありませんけれども、相互の対話が必要だと思うのです。そこを避けていては、物事は進まないのではないでしょうかと感じます。
Q 新潟日報
これまでの話を総合すると、今の政府の対応というのはやはり理解できないという側面がかなり強い・・・。
A 知事
不適当ではないかと思っています。棚上げしたり、先送りしたりしないでもらいたいと思っています。心配しているというべきですね。国は検討していると言っているので、早く検討を終えて、行動に移してもらいたいと思っています。
Q 新潟日報
早く検討といっても、もうタイムラインがかなり差し迫っていて、あと10日くらいです。2月1日までというのが1つのラインになっていると思うのですけれども、県側としての働きかけというのも、今まで以上にスピードアップしていかないといけないという・・・。
A 知事
ずっとやってきていますし、十分伝わっていると思います。
Q 新潟日報
十分伝わってはいるけれども、まだ一押し二押し・・・。
A 知事
それは継続してやりますけれども、もうボールは投げこんでいるつもりです。現に、国が検討していると言っているのですから、私としては、検討の中身を説明してもらいたいと思いますし、早く検討を終えて答えを出してもらいたいと思っています。
Q 朝日新聞
松野官房長官が昨日の会見で、(「佐渡島の金山」の世界遺産)登録に向けて総合的な検討を行っているという趣旨の発言がありました。締め切りはあと2週間くらいしかないにもかかわらず、去年の国の文化審議会の総合的検討という表現から何も変化がないという状態になっています。この検討が何なのか説明がないことに関して、立地県の知事としてどのように考えていらっしゃるか具体的にお願いできますか。
A 知事
それは先ほどお答えしたとおり、総合的な検討と仰っている内容はある程度、明らかにしてもらいたいですよね。説明してもらいたいというのが地元としての希望です。何を考えているのですかと。少なくともゴールは一緒だということは仰っていただいているので、世界遺産登録というゴールは一緒だと仰っているのですから、ぜひそれに向けて一緒に、地元としても最大限努力をしていこうと思っている中にあって、どういった道筋がスピーディーに、円滑にたどり着けるかということだろうと思うのです。その考え方の中身は、もう少し教えてもらいたいですよね。一緒に二人三脚でやっていこうという、国に二人三脚という言い方もおかしいかもしれませんけれども、地元としては最大限努力をして、一緒に進めたいと思っている中にあって、何を考えているか説明してもらいたいですよね。
Q 朝日新聞
さきほどの表現としては不適当だというような・・・。
A 知事
不適当ではなく、早く中身を知りたいということと、仰っていただいたように、もう時間が2週間足らずになってきたというところで、早く答えを出してもらいたいということです。
Q 朝日新聞
松野官房長官が昨日の会見の中で、韓国側に対しても、一貫した立場でしかるべき申し入れをしていくという趣旨の発言がありました。知事も言及があったとおり、外交の問題から外務省の中に慎重な意見があるという報道もされているところですけれども、こうした国の姿勢に関して、どういったことを考えておられますか。
A 知事
「佐渡島の金山」の世界遺産登録とその問題は、関係ないですよねということを、まず私は申し上げたいです。ただ、現実問題として、韓国が既に不適当だと言っていることについて、どう対処するかということについては、それがユネスコの場がふさわしいのかどうかはあるのでしょうけれども、言うべきことは言っていくべきだと思います。相互の対話が必要だと思います。
Q 新潟日報
先日、漫画の「ドカベン」の作者である水島新司さんが亡くなりました。水島さんは新潟市出身で、亡くなったことについて県内ですとか球界、漫画界からも惜しむ声が上がっています。野球漫画の第一人者である水島新司さんが亡くなったことについて、受け止めを聞かせてください。
A 知事
私も逝去の報に接して、本当にお悔やみ申し上げたいと思います。ドカベンや「あぶさん」を、私も多少見ています。新潟市が中心だと思うのですけれども、新潟市を漫画王国というか、アニメ王国と言うことができるようにしていただいた、非常に大きな貢献をしていただいた方だと思っています。実は、新潟市から随分いろいろな漫画家が、他にも有名な方がいっぱい出ています。その中にあっても、ひときわ際立つ方だったと思っています。漫画、アニメを通して、新潟市や、さらには新潟県全体の活性化といいますか、知名度とか、一種のブランドだと思いますけれども、そういったものにも貢献していただいたと思っています。
Q 新潟日報
知事としては、漫画をご覧になっていたと思いますけども、どの漫画が(好き)とか、キャラクターとか何か・・・。
A 知事
これが好きだということは特にないのですけれども、1番はドカベンですかね。
Q 新潟日報
ドカベンの中でも・・・。
A 知事
これが好きだということは特にありませんが、パラパラと見ていたのは事実です。
Q 新潟日報
知事が仰ったとおり、新潟の漫画の発信にも貢献されたりですとか、ドカベンの中で新潟明訓高校が出てきたり、新潟県の知名度向上にも貢献されている点を踏まえて、例えば県民栄誉賞の授与といったことも選択肢としてあるのかなと思うのですけれども、それについてのお考えというのは。
A 知事
今この時点で、特に考えはありませんけれども、もう少し状況などを調べてみたいと思います。先に申し上げたとおり、やはり漫画の舞台の多くも新潟市が中心なのですよね。実際、古町通に銅像もありますよね。ああいったものを受けて、新潟市が既に何らかのことをされているようにも思いますので、もう少し調べてみたいと思います。
Q 新潟日報
地元の新潟市とかから、そういった要請みたいなことがあればということでしょうか。
A 知事
県との関わり合いということを、どういうふうに考えるかというところも調べてみたいと思います。
Q 新潟日報
今日、発表のありましたUIターンの促進(「新潟のつかいかたキャンペーン」の実施)の関係で、プレゼントでハッピーターン1年分が・・・。
A 知事
UIターンとハッピーターンを掛けているのだと思いますけれども。
Q 新潟日報
そこの狙いを聞きたかった・・・。
A 知事
まさに掛けているのだと思います。ハッピーターンはお好きな人もおいでかもしれませんけれども、非常に売れているお菓子ですよね。それと掛けたのだと思います。面白いなと思っていますけれども。
Q 毎日新聞
UIターンについて、新潟県は人口減少が著しくなっていると思うのですが、今回のUIターンの事業(新潟のつかいかたキャンペーン)は短期間での実施になっていますが、どのようなことを長期的には期待していきたいと思っていますか。
A 知事
人口減少問題については非常に深刻な課題ということで、新潟県はこれまでいろいろな手を打ってきている、いろいろな政策を講じ、事業を進めてきていると思っています。特に、若い人の進学や就職に際して、首都圏等に流れていってしまっていて、また子どもを産む世代が首都圏に行ってしまうことで出生数も減っていくという、負のスパイラルになるのです。それが社会減、そして自然減も生み出してしまうという状況を何とか打破しようということで、若い人に戻ってきてもらうUターン、あるいは新潟に魅力や関心を感じていただいて移住してきていただく、あるいは少なくとも関係人口として何か関わってもらいたいという、そこを狙いとしていろいろな手を打っています。例えば、今年度から東京での移住相談窓口を統合・強化して、新潟の暮らしと仕事を一体としてご説明する、伴走型で寄り添ってという言い方をしていますけれども、関心のある人を支えてゴールに入ってもらうように取り組むこともやってきています。その1つとして、今回のキャンペーンを組み立てたということです。これは新潟のつかいかたという、現在運営している新潟の魅力発信ポータルサイトがあるのですけれども、事務方の説明によると、結構見ていただいているのです。フォローしていただいているというか、サイトに立ち寄っていただいている人が多いのです。他県の同様のサイトに比べても多いのですが、もう一段、知名度を上げるというか、立ち寄っていただく人を増やしていきたいと。その中で、少しでも新潟への関心度を上げていただいて、魅力を感じて、何か新潟に関わってみようという人たちを増やしていきたいという思いで、このキャンペーンを始めようということです。別にこれっきりの話ではないです。その時にDJ松永さんの知名度というか、影響力を活用させていただきたいということです。
Q 毎日新聞
今回の反応を見て、第2弾、第3弾を・・・。
A 知事
そうですね。また考えたいと思います。新潟出身の方で新潟愛というか、ふるさと愛を示していただいている方は大勢いると思うのです。そうした方々の力もさまざま、お借りしたいと思います。
Q 新潟日報
DJ松永さんに、アンバサダーとして期待することを改めて教えてください。
A 知事
詳しくは存じ上げないのですけれども、すごい人気だと伺いましたので、DJ松永さんの名前に惹かれて(新潟のつかいかたを)のぞいてみた人が、新潟は面白そうだというふうになってくれたらいいなと。本当に多くの人に、この機会に新潟に少しでも触れていただいて、そのうちの何割かが、さらに新潟に関わっていただけたら嬉しいなと思っています。
Q 新潟日報
昨日、FDA(フジドリームエアラインズ)の(楠瀬代表取締役)社長が来て、神戸線(「神戸‐新潟」線)を3月末に開設するという話がありました。知事もコロナ禍であまり明るいニュースがない中で、非常に明るいニュースだと仰っていましたけれども、改めて期待感は。
A 知事
あの時も申し上げましたけれども、やはり関西圏との繋がりは、伸びしろが大きいと思っています。交流人口の拡大ということを、常々申し上げてきているわけですけれども、首都圏とは十分な繋がりがある中で、続いてはやはり関西ですよね。そして欲を言えば、中京圏ということになるのですけれども、そこにFDAがネットワークを強化していただくということですので、まさに願ったり叶ったりといった世界で、このネットワークを大切に育てていきたいと思います。
Q 新潟日報
県として、神戸線をつくってくださいといった働きかけをFDAにしていた経緯はあるのでしょうか。
A 知事
事務的にもいろいろとやっていたと思いますし、私も以前からFDAの楠瀬さんを存じ上げていますので、いろいろなところでネットワークのさらなる強化ということは、お願いしてきたつもりです。
Q 新潟日報
その結果としてできたと思うのですけれども・・・。
A 知事
ビジネスプランが合致したということですよね。
Q 新潟日報
関西以外の、新潟とあまり接点がないような四国とか、そういったところのゲートウェイにもなり得る・・・。
A 知事
いきなり四国にダイレクトに行くというのは、いろいろなリスクというか考え方があると思いますけれども、神戸は、実は四国のゲートウェイでもあるのです。関西にお住まいになったことのある方はご承知でしょうけれども、高速バスが非常に充実していまして、神戸から四国というのは非常に太いパイプがあります。そういった意味では、神戸空港に入るネットワークというのは、四国にも繋がるネットワークだと思いますし、中国地方の特に西側、岡山県の方は神戸というのは非常に近いところがあると思っています。
Q 新潟日報
この神戸線の開設を契機に、(楠瀬代表取締役)社長も神戸と新潟が親しくしてほしいと仰っていましたけれども、兵庫県、神戸市と今後どう交流をしていきたいと思っていますか。
A 知事
先ほど申し上げたように、基本的には関西との交流を広げていきたい、伸ばしていきたいと思っている中で、当然、関西の西側である兵庫県というのは、重要なマーケットだという意識はあります。新潟県をゲートウェイとして、東北、あるいは会津を含めた福島なり、佐渡なり非常に広がっていきますので、兵庫県、関西の特に西側にお住まいの方々に、新潟にもっと関心を持ってもらいたいなと。これはJR西日本にもずっと言ってきていることなのです。北陸新幹線が伸びていくということが、関西との非常に大きなパイプになっていくということは、JR西日本もすごく意識していただいております。この場合は上越妙高というところがゲートウェイになるわけですけれども、空のネットワークも陸のネットワークも、着々と充実させていきたいと思っています。
Q 朝日新聞
昨日の対策本部会議で要請が決まった「まん延防止等重点措置」に関して、先ほど政府の分科会が、13都県への適用を了承しました。今日の夕方には正式に適用が決定して、期間が報道されているとおり(1月)21日から2月13日になるという見込みなのですけれども、改めて適用県の知事としての受け止めをお願いします。
A 知事
それは昨日から何度も申し上げているとおりで、とにかくこの急激な感染者の増加は、医療への影響が非常に懸念されるところであります。医療がひっ迫するのではないかと。入院される方の率としては非常に少ないのですけれども、やはり一定程度はおいでですので、この母数が増えていくということは大変で、最終的に県が確保している、今の医療体制の能力を超えるものになる可能性が極めて高いので、ここでもう一段、感染の拡大防止のための努力が必要だと思っています。そのために、県民の皆さんにはこの危機感を共有していただいて、行動を自制していただくことが必要です。そして、事業者の皆さんにも、申し訳ないですけれども一定の期間、ピークを乗り越えるまで協力をお願いしたいと思っています。
Q 朝日新聞
自宅療養者がかなり県内で増えていて、4桁を超えるというところで、第5波を超える数が既に出ているという状況で、保健所だけでなく県庁の体制も増強されていると伺っています。今後、さらに(自宅)療養者が増える可能性があると思うのですけれども、知事として自宅療養者のフォロー体制に向けた懸念・課題等で感じている部分はありますか。
A 知事
去年、第5波が終わって落ち着いた状態になった時から、次の波に備えて保健所の体制、あるいは県の行政の体制、医療の体制と、さまざま強化してきたつもりです。その中で、今何とか対応できていると。自宅療養者に対しても、安心して療養していただけるように、看護師等を通じた日々の検診、チェックですとか、必要に応じて医師のサポートですとか、あるいはなかなか外出できなくなることに備えての、食料や必要な医療用品等の提供も行われている中にあって、完全に十分かどうかということはあるかもしれませんけれども、最大限の対応は取れているのかなと思っています。実際、もう上り搬送はそんなに多いとは聞いておりません。昨日の対策本部会議でも、専門家のご発言がありましたけれども、2日、3日で多くの場合は入院された方も軽快して、戻って行かれていることが大半で、自宅療養においても、十分安心して療養に専念していただける環境を作っています。今のところ、それは十分実現できているのではないかと思っています。
Q NHK
今日の夕方にも政府の対策本部(新型コロナウイルス感染症対策本部)で正式に(まん延防止等重点措置の適用が)決まる見通しということですが、それを受けて今日、県としては何か・・・。
A 知事
県も対策本部会議(新型コロナウイルス感染症対策本部会議)を開催します。そこで重点措置の内容を確定させなければならないと思っています。
Q NHK
(政府の対策本部会議が)終わった後の夕方にでも(開催)という感じでしょうか。
A 知事
夕方に開催する予定にしています。
Q NHK
そこで時短要請(営業時間の短縮要請)をいつから行うかなど、要請内容をしっかり固めるということ・・・。
A 知事
そうです。
Q 読売新聞
昨日の対策本部会議で、仮のものではあるのですが、今後、新規感染者が増えていって、3週間後には1万人を超えるかもしれないというシミュレーションも出ていました。ただ、担当部署からは、それが実際の感染者数としては出てこない、検査や受診が追いつかないということがあるかもしれないという懸念を示されていました。今後、新型コロナウイルスの感染状況を見ていく中で、例えば病床数や重症化率など、どういったところに重きを置いて、この感染状況の変化や推移を捉えていくのでしょうか。
A 知事
最終的には、昨日から申し上げているのは医療の状況だと思っています。きちんと必要な人に、必要な医療が施せるかというところが最大のポイントだと思っております。これまでに得られている知見で見れば、重症化率が低いので入院させる必要がある人も、第5波のデルタ株に比べれば少ないとか、仮に入院されるようなことがあっても、軽快するまでの日数が短いなど、そういった知見は徐々に蓄えられてきているわけです。それであっても、(感染者の)母数が増えれば一定数の入院される方が出てきますし、特に今、20代から30代までの人が感染者の大半で、3分の2くらいになると思いますけれども、これが高齢者等の、重症化の可能性の高い世代に広がっていった時には、やはり医療を圧迫していくことが非常に心配されるところです。そういった意味での見ていくポイントは、最終的には医療の状況だと思っています。
Q 読売新聞
昨日の対策本部会議を受けて、県内の自治体の首長からは、迅速な対応を評価する声もありました。一方で、できるだけ早めに出口といいますか、今後の変化をどう見ていくかという部分についても説明をしてほしいという声が上がっていました。少し先の話になりますが、今後この出口をどう見ていくか・・・。
A 知事
まだ入口にも正式には入っていないところで、出口の説明をしてほしいと言われても難しいところがあるのですが、みんなが我慢をしなければいけないことになるので、やはり我慢する人にも、何か希望がほしいという意味合いで、そういったお話があるのだと思います。そこは申し訳ないのですが、やはりピークがどこに来るかというところを見ていくしかないということです。当然、ピークを超えて下り坂になれば、出口もはっきりしてくるのではないかと思います。
Q NHK
まん延防止等重点措置が出て、改めて国へ求めたいこととすれば、やはりワクチンの供給という部分が1番大きいということは変わらない・・・。
A 知事
そうですね。ワクチンの接種を加速化していきたい中で、県がやる加速化センター(ワクチン接種加速化センター)は、これまでの分の残っていた在庫と、市町村から少しかき集めないとできないので、そこは非常に苦しいところなのですが、いずれにせよワクチンの接種を早く進めていく。そのために、市町村の皆さんも仰っているのは、国からのワクチンの(供給)スケジュールを早く、確実に実行していただくことが大前提だと聞いています。そうでなければ、前倒しと言われても組み立てようがないというところは伺っていますので、ご質問のようにそれが1つのポイントです。県も独自に加速化させたいのですが、先般の(全国)知事会議でも、私も含め多くの知事が仰いましたけれども、県に独自のワクチンが来ないのです。国にそもそもないということなのか、何かもう少し努力してもらいたいと思っています。
Q 新潟日報
国は「ワクチン・検査パッケージ」(制度)を一時停止する方針ですけれども、知事としてもそれについては賛成ですか。
A 知事
制約を緩和する時にワクチン・検査パッケージを使おうということで作られた仕組みだと思うのですけれども、都道府県知事の判断に委ねる部分もあるとは思うのですけれども、今回は使わないという基本的な考え方を示したということであります。まん延防止等重点措置が適用されて、今は何とかして感染を抑えようとしている中にあって、それも1つの考え方だと思います。ただ、社会経済活動を完全にフルストップするわけにもいかないわけで、折り合いをつけるという言い方もした場面があったかと思いますけれども、感染の拡大を何としても止めなければいけないという課題と、社会経済活動は深刻な影響を与えないように動かし続けなければならないという課題を、どこかで調和させていく中で、ワクチン・検査パッケージを使って緩和するというところは、慎重に判断するということだと思っています。
Q 新潟日報
酒類の提供も県によっては一律禁止するようなところもあって、先日の新潟市の成人式で、飲食店でのクラスターが発生したこともある中で、新潟県は(「にいがた安心なお店応援プロジェクト」認証店については、お酒の提供可能な)時間が20時までということですけれども、その辺りは改めて県民の皆さんに何か周知は・・・。
A 知事
やはりリスクが高い場面というのは、マスクを外している場面です。マスクを外して飛沫が飛ぶ状況があるというところが1番のリスクで、マスクを外している場面はどこかというと、やはり食事をしているところなのです。ですから、食事の場面というのはうつさない、うつらないためには本当に大事な場面で、そこは慎重に行動してもらいたいと。それはランチを食べている時も同じで、ご飯を食べている時ということですが、お酒が入ると、より声が大きくなるとか、人数が多いと遠くの人と話そうとして、自然と声が大きくなるとか、そういうことになるわけです。そうすると、やはり飛沫の量も増えてしまうということで、お酒というものがそのリスクを下げるためには、重要な要因になる。一方で、飲食店にとっても営業をやっていくためには、お酒の提供がどうしても欠かせない部分もあるわけで、そこの折り合いが先ほどから申し上げていますように、今の時点では感染防止対策がしっかりとられている認証店についてのみ、20時までのお酒の提供を認めるという考え方になっているということだと思っています。
Q NST
まん延防止等重点措置に関して、先ほど事業者への協力も求めるということでお話がありましたが、飲食店や観光事業者からは大変苦しい措置だという声が上がっています。事業者への影響の大きさという点では、どのように受け止めていますか。
A 知事
先ほど申し上げたように、本当に厳しい状況にある飲食店の方には申し訳ないという思いがいっぱいなのですけれども、ここはしばらくの期間、辛抱してもらいたいというお願いです。去年の10月に(県独自の)「警報」を解除した後、新潟県内の経済、飲食店の皆さんの営業も、特に11月、12月になって、非常に回復していたと思います。それが、年が明けて一気に冷水を浴びせられたような世界になったということだと思います。非常に申し訳ない思いもあるのですけれども、県全体としては、ここで感染を抑え込むことが県民全体にとって必要だと思いますので、ぜひともご協力をいただきたいと思います。当然、抑え込めた後は、また消費喚起・需要拡大等の、事業者の皆さまを支援する政策や事業も考えていかなければならないと思っています。
Q NST
今回のまん延防止等重点措置の期間が3週間に設定されるということで、この中で何とか抑え込みにつなげたいというところだと思いますが、この3週間という期間については・・・。
A 知事
国の方で今日決まると思いますけれども、3週間という判断であれば、それはそのとおり受け止めて、その中で何としてでも抑え込もうということで取り組んでいきたいと思います。
Q 朝日新聞
先日、国民民主党の方から予算に関する要望がありまして、(その際に県知事選への)再選出馬の支援表明があったと思います。国政野党側からの支援の意向表明は、多分これが初めてだと思いますし、連合(新潟)の幹部からは、知事が1月中に去就を述べるというような姿勢を示しているという発言もありました。改めて、与党だけでなく野党側からも県政運営を評価する声が上がっていることについての受け止めと、再選出馬に向けた意向の変化やタイミング等について、考えがありましたらお願いします。
A 知事
皆さんから評価していただけているということは、大変光栄に思っています。私自身の気持ちを、どこかで踏ん切りをつけなければいけないとは思うのですけれども、それはもう少しお時間をいただきたいと思っています。
Q 新潟日報
先週、JR東日本が支社機能を3つに集約して、新潟支社は単独で残るというような報道がなされたのですけれども・・・。
A 知事
報道で見たような気がしますが、JRからは直接伺っておりません。
Q 新潟日報
その件に関して、懸念されることとかJRに求めたいことは、現時点では特に・・・。
A 知事
報道を見た時の私のイメージでは、いろいろな厳しい経営環境に置かれておられる中で、いろいろな組織の合理化をやられるのだなと理解しましたけれども。
Q 新潟日報
特に本県への影響等は・・・。
A 知事
新潟は、新潟支社として従来どおり存続し、機能されていくということで、そこは変わりないと理解していました。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
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