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令和4年4月26日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
1 日時 令和4年4月26日(火曜日) 10時01分~10時40分
2 場所 記者会見室
3 知事発表項目(10時01分~10時05分)
・「消費喚起・需要拡大プロジェクト」応援事業(第3弾)の募集開始について
・「表参道・新潟館ネスパス」の営業終了と「新潟県首都圏情報発信拠点あり方検討会議」の開催について
4 質疑項目(10時05分~10時40分)
・「表参道・新潟館ネスパス」の営業終了と「新潟県首都圏情報発信拠点あり方検討会議」の開催について
知事発表
お手元に資料があると思いますが、1つ目は「新潟県総合計画」の改定ということで、昨年から見直しを進めてまいりましたけれども、外部の有識者に評価を行っていただき、また県議会でのご議論、あるいはパブリックコメントでの県民の皆様のご意見や市町村のご意見なども全て踏まえまして、改定をしました。主な内容は別紙についていますけれども、人口減少問題の対応の部分は指標も見直しましたし、「選ばれる新潟」に向けての政策や取り組みの強化の方向性などを示しています。また、新たな重要課題への対応ということで、デジタル改革と脱炭素社会の実現ということで項目を加えています。その他、国際情勢の変化を踏まえて、国際交流の戦略的な方向を新たに書き加えたということですとか、あるいはSDGsの視点を踏まえた計画の推進ということで各施策とSDGsの17のゴールとの関係を明示するといったようなことも加えています。
(資料1)「新潟県総合計画」の改定について [PDFファイル/1002KB]
(「消費喚起・需要拡大プロジェクト」応援事業(第3弾)の募集開始について)
2つ目は「消費喚起・需要拡大プロジェクト」応援事業ということで、令和2年度から(開始し)今回で3回目になります。県内経済の回復の後押しをするということで、県内事業者団体などが行う消費喚起、需要喚起の取り組みを支援することにしていまして、第3弾ということで申請を受け付けます。
(資料2)「消費喚起・需要拡大プロジェクト」応援事業(第3弾)の募集開始について [PDFファイル/189KB]
(「表参道・新潟館ネスパス」の営業終了と「新潟県首都圏情報発信拠点あり方検討会議」の開催について)
3つ目は皆さんご存知の通り、新潟県の情報発信拠点、首都圏の情報発信拠点として、「表参道・新潟館ネスパス」は開設から25年になります。物販を始めてからは17年ですけれども、現在では入館者数と物販の売り上げの金額でいいますと、首都圏には今40近い地方自治体の情報発信拠点がありますが、片手に入ります。上位5つに入るという、すっかりおなじみになった情報発信拠点なのですが、残念ながら建物が老朽化していて建て替られるということで、来年の12月で現在の店舗での営業は終了することになります。どうするのかということで、今般「新潟県首都圏情報発信拠点あり方検討会議」を立ち上げまして、年度内に方向をまとめたいと思っております。
(資料3)「表参道・新潟館ネスパス」の営業終了と「新潟県首都圏情報発信拠点あり方検討会議」の開催について [PDFファイル/218KB]
4つ目は(国内)クルーズ船「にっぽん丸」が小木港に寄港するということで、今年度初めてのクルーズ船の寄港になります。新型コロナの(流行)前はクルーズ船の寄港に力を入れてまいりまして、順調に寄港(実績)が伸びていました。地域に非常に大きな経済効果もありますので力を入れてきたのですが、新型コロナ(の流行)でストップしていました。昨年度は1回の受入実績がありますけれども、今年度はこれを含めて既に5つの寄港が予定されているというところまで回復してきています。私の方からは以上です。
(資料4)国内クルーズ船「にっぽん丸」の小木港への寄港について [PDFファイル/216KB]
質疑
Q 代表幹事(日刊工業新聞)
県内の金融再編について伺います。はばたき信用組合と三條信用組合が(4月)21日、2023年12月をめどに合併することで基本合意したと発表しました。新潟県内は比較的金融機関が多いとされていますけれども、今後の県内経済、特に中小企業や個人事業主などへの影響をどのように見ていますでしょうか。また、懸念があれば教えてください。
A 知事
懸念というものはないと思うのですけれども、まず事実関係として先週、新潟市のはばたき信用組合と三条市の三條信用組合が、来年の12月を目途に対等合併されることで基本合意に達したということで、発表されたと承知しています。この背景は、最近の新型コロナの影響、あるいはエネルギー価格の上昇、さらには円安等さまざまな取引先企業の経営環境が厳しくなっている状況、あるいは将来的な少子高齢化、人口減少の進行といったことを踏まえての合併の判断ということだと理解しています。確かにご指摘のように、新潟県の金融機関の数は相対的に見ると多いということはそのようでして、2つの地方銀行のほか、9つの信用金庫、それから現在では10の信用組合があるということです。数があるから直ちにどうこうということではないと思うのですが、金融機関としても厳しい経営環境があるということも事実なのかもしれません。今回の合併によって強固な経営基盤を築いて、地域の企業にとって真に頼れる金融機関となるように取り組んでいただきたいと思っています。
Q 代表幹事(日刊工業新聞)
大型連休が今週末から始まることに伴い、新型コロナウイルス感染症の拡大が懸念される一方で、交流人口の拡大の機会にもなるかと思います。県民や来訪者などにメッセージがあれば教えてください。
A 知事
いよいよ大型連休が今週金曜日の(4月)29日から始まります。直近の感染状況を、明後日の連休前に対策本部会議(新潟県新型コロナウイルス感染症対策本部会議)を開いて、専門家のご意見も含めて感染状況を分析・評価したいと思っています。その上で県民への呼びかけなどを考えたいと思っていますが、今日の時点で申し上げれば直近1週間は(新規感染者の数が)先週比で0.74倍ぐらいです。2~3割減少してきていまして、徐々に感染者数も減少状態に入ったということです。さらに医療も、繰り返し申し上げていますが、入院されている方は現状130人程度で、病床の使用率も2割以下ということで医療への負荷は抑えられている、コントロールできている状態だと思っています。こうした状況を踏まえますと今年の大型連休は、もちろん県民の皆様も来訪される皆様も基本的な感染防止対策は徹底していただきたい。例えば体調が悪いときは外出を控えるなど基本的な感染防止対策を徹底していただく。それは前提なのですけれども、良い季節にもなりましたので旅行やイベントを楽しんでいただけたらと思っています。ちょうどチューリップや牡丹(ボタン)など花も見頃でしょうし、大地の芸術祭も始まります。また、「牛の角突き」なども行われるということで、県内各地でいろいろなイベントがありますので、新潟の魅力を味わってもらいたいと思っています。
(「表参道・新潟館ネスパス」の営業終了と「新潟県首都圏情報発信拠点あり方検討会議」の開催について)
Q 新潟日報
(表参道・新潟館)ネスパスの(営業終了の)件で、唐突な感じを受けたのですけれども、老朽化に伴う(こと)ということで、既に前々から決まっていたことなのでしょうか。
A 知事
いえ、家主の方が最終的に建て替えることを決められたということのようです。
Q 新潟日報
先ほど仰ったように、売り上げが上位ということで知名度も・・・。
A 知事
そうですね。すごく存在感のある、認められたアンテナショップですよね。
Q 新潟日報
令和5年12月中に営業終了ということですけれども、いったんこのネスパスが途切れてしまうと、首都圏での情報発信拠点が途切れてしまうような状況になってしまうのでしょうか。
A 知事
それはこの検討会議(新潟県首都圏情報発信拠点あり方検討会議)でご相談といいますか、いろいろなご意見をいただくことになると思います。仮設でもどこかでやっておくべきだとか、本格的に移転をして、そこで恒久的な施設としてやればいいという考えもあり得るでしょうし、そもそも要らないという考えももちろんあり得ると思います。情報発信拠点とはどうあるべきかということをしっかり議論していただいた上で、方向を決めたいと思います。
Q 読売新聞
ネスパスの関係で先ほど知事もそれだけ知名度があって、売り上げや入館者数も上位に入る(情報発信)拠点になっているということでしたけれども、ネスパスが営業終了になっても東京でのこういった拠点を設けていくこと自体は重要だとお考えですか。
A 知事
そこも先ほどお答えしたように、検討会議を立ち上げますのでぜひご議論いただきたいと思います。あのようなリアルの店舗が必要かどうかということも含めて、ゼロベースで考えてもらいたいと思っています。
Q 読売新聞
そこはフラットに・・・。
A 知事
はい。私自身が今個人的にどう思うかという議論はあるのでしょうけれども、それはむしろ、いろいろな立場の人にぜひご意見をいただきたいと思います。
Q 読売新聞
検討会議での議論になると思うのですが、今の個人的な意見としては・・・。
A 知事
個人的な意見を先に言っても問題かなと思います。
Q NST
(売り上げや入館者数が)5本の指に入るとか存在が認められたといった言葉がありましたけれども、この25年で果たした役割をどう評価されているかお伺いします。
A 知事
それもおそらく検討会議の中で議論になるのだろうと思いますけれども、まさにこれだけ多くの人が来館されて、いろいろな新潟産品を買っていただいているということは、新潟の魅力の発信、魅力を多くの人に伝えるというところでは、一定程度の役割は間違いなく果たしてきた施設だと思っています。
Q NST
このタイミングで継続ありきではなく、あり方自体を見直そうと思われたことは・・・。
A 知事
見直そうと思ったというよりも、物理的に建物が老朽化して家主が取り壊すと、建て直すと仰ったことが契機で、そうであればどうするかということになったわけです。それがなければ今、ネスパスについて何か問題が起きているということではないと思いますので、しばらく続けられたら良かったのかなとは思いますが、しょうがないですよね。
Q 新潟日報
建て替えがあったからという理由はその通りだと思うのですけれども、改めて検討会議を開かれるということは、コロナウイルスの影響とかそういったことでの消費構造の変化といったものも改めて考えたいという・・・。
A 知事
そうですね。インターネットでの情報の発信や販売が、従来よりも随分生活の中に入り込んでいる時代になってきた中で、こうしたリアルの店舗はどういった効果を持つのかとか、それはやはり議論してみる価値があると思います。
Q 新潟日報
知床沖で観光船の事故があったということで、このことに対する受け止めと、県としてその事故を受けた対応があればお聞かせください。
A 知事
知床沖の遊覧船については、いまだに救助されていない、確認されていない行方不明の方がおられますので、まずは一刻も早く救助がなされることを願いたいと思いますし、既に発見されてお亡くなりになった方にはご冥福をお祈りしたいと思います。こうした船の事故というのはあってはならないといいますか、非常に気の毒な事故ですので、県内のこうした観光船、遊覧船の運航事業者には安全対策を徹底していただきたいと思います。既に国の方からも、こうした船を運航している事業者、団体に安全対策の徹底ということで通知が出ているようです。県からも県内には8つの旅客船協会員がおいでなのですが、(協会に対し)安全体制の徹底をお願いしています。
Q 新潟日報
知床は世界遺産に登録された場所で、観光客もそれに伴って増えたということですけれども、佐渡も今(世界遺産)登録を目指しているという中で、今回の事故を教訓にすべきところが多いのかなと思います。改めて観光客が増えるに当たって、船舶の安全対策ですとか、観光事業者のリスク管理といった辺りを徹底する必要があるのかなと思うのですけれども、どのようにお考えでしょうか。
A 知事
それは仰る通りで、船だけではなくて例えば観光バスですとか、交通運輸機関の安全対策というのは、ある意味で人の命を扱って運送しているわけですので、そうした旅客運送事業者の安全対策への取り組みというものは、徹底して行っていただきたいと思っています。多くの場合、国の行政の中でチェックが行われるわけですけれども、県としても先ほど申し上げたように、県民の命、あるいは新潟県を訪れる方々の安全確保という意味では、そうした事業者に対して引き続き安全対策の徹底をお願いしていきたいと思っています。
Q 新潟日報
本日、物価高騰を受けた政府の緊急対策がまとまるということで、事前の報道によると低所得世帯の子ども1人(あたり)に5万円の支給ですとか、ガソリンの補助といった緊急対策ですけれども、この政府の対策についての受け止めは。
A 知事
まだ詳細が分からないので何とも言えませんが、内容を確認した上で最近の企業物価、原料、燃料、原材料、資機材が非常に上がっている中で、企業の対応に限界が来つつあると思いますので、県としてさらに加えて何かやるべきことがあるかどうか検討していきたいと思います。
Q 新潟日報
今回、予備費と補正予算の二段構えで予算を組むということですが、予備費を使うことについてはいろいろと国会のチェックが手薄になるという意見もあります。そういった予備費を使うことについてはどのように・・・。
A 知事
まさに予備費はこうした想定されなかったようなことが起きたときのためのものですので、予備費を使うこと自体は何もおかしいことではないと思います。適正な使い方かどうかのチェックというものをどういうふうにやられるかということは、国会の中で議論されればいいことだと思います。
Q 日本経済新聞
今日、環境省が脱炭素先行地域に新潟県と佐渡市を選定しました。このことについての受け止めと今後の取り組みについてお聞かせいただければと思います。
A 知事
佐渡市と県の共同申請になっていますけれども、脱炭素先行地域に選ばれたということは大変うれしく思っています。県も今年度、既に予算を計上していますが(佐渡)地域振興局の庁舎に太陽光パネルを設置することにしています。これも佐渡市が脱炭素先行地域の中でやろうとしている事業のエネルギーマネジメントシステムの中に組み込まれるかたちで、佐渡市と協力をして(行います)。もともと佐渡市は、県が3年前に「自然エネルギーの島構想」ということで東北電力と協定を結びまして、今まさに自然エネルギーの島構想を進めようとしているところです。そうした取り組みと合わさって、佐渡がまさに脱炭素、環境の先進地域として多くの方に知られていくということも良い方向だと思います。そもそも脱炭素を目指す、脱炭素社会への転換ということは我々の急務でもありますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。
Q BSN
コロナウイルス対策で「警戒状態を維持」という指標が出ています。前回の会見のときに、知事はこの表現に問題意識を持っていらっしゃるということでしたけれども、ゴールデンウィークを前に、この指標が何か緩まるというと少し語弊があるかもしれませんけれども、程度が下がったような表現も・・・
A 知事
明後日の対策本部会議で、その点も含めて議論をしたいと思っています。専門家の皆さんの意見も今伺っていますので、それを踏まえてこのままの状態でいくのかどうか対応を考えたいと思っています。
Q BSN
このままの状態でいくかもしれないし、表現が変わるかもしれない・・・。
A 知事
今、意見の集約を担当部局がやっていると思いますので、それも聞いた上で判断することになると思います。
Q 新潟日報
先週、新潟市の発表と合わせるかたちで、県の方でも新型コロナウイルスワクチンの副反応疑いの報告制度の数字が公表されました。国の審議会(厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会)、薬事・食品衛生審議会(薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会) ※合同開催)ではワクチンとの因果関係は認められていないということですけれども、死者が20人という数字が出てきました。県民からすれば、ワクチンに対して少し不安になるような数字かなと思います。県としては因果関係が認められていないということですけれども、どのように県民に周知していく・・・。
A 知事
報道の仕方にも非常に議論があり得ると思っていまして、あるいは発表した方の説明の仕方も、もう少し工夫がいるのではないかと感じるところです。現在のワクチンの副反応の報告制度は、基本的に広めに情報を集めて、それを国が専門的に評価するという二段構えになっています。まるでその集められたもの全てに因果関係があって、ワクチンの副反応であるかのように報道されることが、国民、県民の過度な萎縮を招いているというところは、非常に心配されるところです。あくまでも疑いがあるというところで広めに集めて、それを分析した上で副反応といえるのかどうかということを調査する仕組みなので、むしろ調査結果を国民、県民に知らせるべきものだと思っています。まるで報告した事例が全て副反応であるかのように受け取られるようなものが、むしろ問題なのだと思っています。その話とは別に、やはりこの副反応をもっと科学的に、これは(全国)知事会でも申し上げたいと思っているのですけれども、今は診察をした医師の判断で疑いがあるものは広めに集めて報告するという仕組みになっているわけです。もう少しデータを使って、アメリカなどでは既にそういった仕組みを以前から作り上げているといろいろな報道でもあったと思うのですけれども、そうした海外の先進事例も踏まえて、これはコロナ(ウイルス)に限らないのですけれども、日本でももっとワクチンの副反応について、膨大なデータを使ったチェックというものが行われるような仕組みを、やはり国は考えてもらいたいと思います。
Q 新潟日報
知事が仰るようにあくまで記録データを取るための事例として調べた結果、因果関係がなかったということだと思うのですけれども、それは報道の仕方とやはり制度の趣旨がなかなか周知されていないのかなと・・・。
A 知事
ですから、発表するときの説明も問題があったのかもしれませんね。
Q 新潟日報
なかなか、紙だけですぐに理解できるわけではないのかなと思うのですけれども。あとはデータで副反応をもう少ししっかりと調べて・・・。
A 知事
ワクチンを接種した方としていない方の比較でコホート研究のようなもの。私も詳しくアメリカのことはわからないのですが、かなり進んだ、工夫された仕組みだと聞いています。ぜひ専門家に研究していただいて、日本でもそうした副反応を実証的に、客観的に集められる仕組みというものをつくっていくべきだと思います。
Q 新潟日報
そうすれば、ワクチンの不安がなくなったり・・・。
A 知事
まさに客観的、科学的に正確な事実関係を国民に提供できるようにしていくべきだと思います。
Q 新潟日報
「にっぽん丸」の寄港について、県はコロナウイルスが流行する前から大型船が入って来られるように港の整備を行ったり、クルーズ船の受入れに非常に力を入れていました。去年は1回しか来られなかったということで、改めて観光振興に対する期待感ですとか、さらに外国船の受入れがこれからどうなってくるのかも併せて、観光への波及効果について伺いたいと思います。
A 知事
クルーズ船の寄港は、非常に地域経済にもインパクトがあります。多くの場合、当然乗船客は船から出て大体半日、長いケースであれば1日周遊に出て飲食をしたり物を買ったりして、非常に地域経済を潤す部分があります。だからこそ全国の港、地方自治体ではお互い競争にもなるわけで、そこはその地域の魅力があってこそ立ち寄っていただけるということです。もちろん、こうしたクルーズ船の寄港の経済的な効果を期待すると同時に、地域自身の魅力を高める1つのきっかけにもなると思っています。従って、その誘致に力を入れてきたわけで、国内クルーズは少しずつ回復してきていますけれども、外国船のクルーズはまだそもそも国を観光客にどう開いていくのかというところがはっきりしていませんので、国の対応をしっかり見ながら準備を進めていきたいと思います。
Q 新潟日報
先日島根県知事が、JR西(日本)が地域路線の収支を公表したことによって、仮に廃線になったら大変だということで、国にJR西に対する財政支援を求めました。以前、知事も大糸線について(JR西が)収支を公表したことでその厳しい財政状況は理解したと仰っていましたが、同じように国に財政支援を求めるとか、えちごトキめき鉄道や北越急行のように県が財政支援を将来的に行うとか、そういったお考えはあるのでしょうか。
A 知事
地方鉄道のこうした扱いについては、知事会として要望書を取りまとめていて、今はまさにその最中かもしれませんが、国に対して何らかの要望をしていくことにしています。
Q 新潟日報
財政支援の要望を・・・。
A 知事
財政支援も当然入っていると思いますが、そもそもこうした地域の鉄道ネットワークをどう考えるかと。国全体としてこれをどう維持していくのか切っていくのか、やはり交通政策の方向をしっかり示してもらいたいと。国も昨年度から研究会などを動かしていますけれども、そうした大きな政策の方向を示してもらいたいと思います。国鉄改革からもう35年でしょうか。当初の国鉄改革の時に考えられた枠組みというものが、やはり30年余り経ってこのままでいいのかといった議論もあり得るでしょうし、もちろん維持するためにお金を入れるとしても、どこから財源を持ってくるかといった辺りも当然議論になるでしょうし、通信などではユニバーサルサービス料も負担されているわけです。もちろん、鉄道がそれに当たるかどうかも議論があるのですけれども、そうした地方交通の維持のための仕組みをどう考えるか。それからもちろん、大糸線に関しては地元市と長野県と一緒に、まずは活性化を図るというところが今の目標であり、第一の取り組みだと思っています。そうした活性化を図っていくためにはどういったことをやっていけばいいのかなど、様々な論点があります。財政支援単一ではないので、そうしたことを広く、国がきちんと取り組んでもらいたいといった趣旨の要望をすることにしています。
Q 新潟日報
(今年の)2月の(荒川)工場の火災で6人の死者を出した三幸製菓が先般、生産停止している工場(新崎、新発田、荒川)を5月中旬以降に再開するという発表がありました。こちらについての受け止めと、特に過去にも工場で火事を出していて、安全管理対策ということが求められると思うのですけれども、安全管理面で三幸製菓に求めたいことは何かありますか。
A 知事
5月中旬ぐらいからの生産再開を目指すということを発表されたことは報道で承知しています。二度とああいった事故を起こさないように、社内でもそういった安全対策の調査委員会を作っていると聞いていますけれども、しっかりとした安全対策を進めてもらいたいと思います。
Q 新潟日報
火事で亡くなられた従業員のご遺族ですとか工場の従業員の方からは、経営陣の姿勢というところに批判が出ています。例えば遺族側としては記者会見を会社側に求めていても、なかなか会見を開かなかったり、工場再開に当たっても遺族に事前の説明がなく、ホームページで再開することを公表したりと、非常に遺族に寄り添っていないという指摘があるようですけれども、こういった点で何か受け止めはありますか。
A 知事
詳細な事実関係は承知していませんが、大きな事故を起こした以上、企業としての説明責任は当然あるのだと思います。またご遺族の方、関係者の方々の気持ちに寄り添った対応をするということは当然のことだと思います。
Q 新潟日報
報道ベースでしかご存知ないと思うのですけども、現状を見ていて三幸製菓が遺族に誠実に向き合っているかということは何か・・・。
A 知事
詳細な事実関係はわからないので勝手なコメントはできないとは思いますが、先ほど申し上げたように、考え方としては説明責任をしっかり果たすことと、遺族と関係者の気持ちに寄り添った対応をするということは、企業の責務だと思います。
Q 新潟日報
経済的な影響でいうと、新潟県の主要産業の一つである米菓の業界で三幸製菓が生産停止したことで、他の県内の米菓メーカーが業界を挙げて増産に取り組んでいる状況が続いています。三幸製菓は今後の具体的な生産計画はまだ公表していなくて、供給量が増えるかどうかという見通しがいまだに立たないのですけれども、こういった経済的な影響はどうご覧になっていますか。
A 知事
米菓が不足してパニックが起きているとかそういったことは聞いたことがないので、仰ったように他の企業がカバーして、消費者の需要に今は応えられているのだろうとは思います。そういった意味では、同業の企業がそれなりに努力をして増産されているものが、徐々に正常化するということはあるのだろうとは思います。
Q 新潟日報
知事選がかなり迫ってきました。現職としてなかなか時間も限られると思うのですが、具体的にどういった準備に力を入れていらっしゃるか聞かせていただけますか。
A 知事
特に何か準備をしているわけではありません。これまでの仕事を続けながら、私が目指そうとするものとか取り組みたいと思っている事柄を、どのように整理して県民の皆さんにお伝えしようかということを考えています。
Q 新潟日報
具体的に今動いていらっしゃることはないですか。
A 知事
公約的なものをまとめたいと思っているのですが、まだ少し時間がかかっています。
Q 新潟日報
先週も(定例記者会見で話が)あったかと思いますが、ウクライナからの避難民の受け入れについて状況は・・・。
A 知事
新しい情報は少なくとも私には報告がないので、(先週から)変わらないのだろうと思います。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
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