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令和4年5月11日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
1 日時 令和4年5月11日(水曜日) 10時01分~10時43分
2 場所 記者会見室
3 知事発表項目(10時01分~10時03分)
4 質疑項目(10時03分~10時43分)
知事発表
お手元に「新潟県伝統工芸品」の指定ということで資料があると思いますが、この伝統工芸品の指定制度を昨年度に創設しまして、募集をしていました。この度、有識者の審査を経まして、11品目につきまして、新潟県伝統工芸品として初めて指定するものです。また併せて、この伝統工芸品の認知度を上げていきたいということで、ロゴマークを募集することにしました。このロゴマークの募集の応募資格は、県内の専門学校や大学に在学している方ということで、特にデザインの勉強等をなさっている方々の作品の中から、選んでいきたいと思っています。これ以外にも指定を目指そうという動きがあるようですので、いずれまた第2回目の審査、指定をしていくことを想定しています。私の方からは以上です。
(資料)「新潟県伝統工芸品」の指定とロゴマークの募集について [PDFファイル/459KB]
質疑
Q 代表幹事(時事通信)
政府が外国人観光客の入国を来月にも一部解禁する方向で調整しています。観光振興などで効果が期待される一方、感染対策などで不安の声も見られます。こうした点も踏まえて、知事のご所見をお願いします。
A 知事
国際的な人の往来、国を開くといいますか、この点については連休前、4月26日の全国知事会議の時に、私はあえて発言をしています。そろそろどういったスケジュールで国を開いていくのだと、ずっと水際で止めてきたものを、一部留学生、技能実習生といった上限を切って少しずつ開き始めていましたが、観光、つまりインバウンドでの人の流れというものをどのようなかたち、スケジュール感で開けていくのか。国の方から、早くその方針を示してもらいたいということを発言した経緯があります。そういった意味で今回、来月にも観光目的での入国についても開いていくという方針が示されたことは、歓迎したいと思っています。一方で、感染対策の不安というご指摘もありましたけれども、そこはまさに、入国時の手続きですとか入国後の行動ですとか、どういったかたちで感染対策を講じるのかは、国の方で専門的な知見も踏まえて、検討していかれるものだと思っています。既にG7の国でも開いている話ですので、そういった意味では、日本も他の先進国並みに動き始めたということだと理解しています。
Q 新潟日報
外国人観光客の受け入れについて、これから新潟空港の国際線の再開も出てくるかと思います。もちろん、国の方針によるところが大きいとは思うのですけれども、県として目指すスケジュールですとか希望があれば教えていただきたいのですが。
A 知事
国際線の再開は県として望んでいます。私も望んでいます。ですので先ほどお答えしたように、そのスケジュール感を早く示してほしいと。まさに連休前の(全国)知事会議で国に要望したところなのです。一体いつ、地方空港を開けるのだと。
Q 新潟日報
県として触れられない部分があると思うのですけれども、この辺りで開いてほしいなとか・・・。
A 知事
それは早い方がいいです。
Q 新潟日報
少しでも早く開けてほしい・・・。
A 知事
もちろん、感染の状況とかどういった感染対策を講じるか、開けてもガチガチの感染対策だったら、ひょっとしたらほとんど効果がないかもしれません。ですから、そのバランスですとか一定の知見に基づいた上での判断だと思うのですが、いずれにせよ地域経済にとって、やはりインバウンドの再開を期待している人は、新潟のみならず、全国に大勢おいでだと思うのです。そうした経済効果を考えると、やはりそういった準備をするためにもスケジュール感がほしいです。
Q 新潟日報
そのスケジュール感が出てから、県としての準備も本格化する・・・。
A 知事
それはシャドーボクシングではないですけれども、インバウンド再開をにらんで、海外のマーケットへのアクセスだとかプロモーションは続けています。そういった準備はやっていますが、やはりいつ開くということが分かって初めてできることもあるので、そういった意味で、早くそのスケジュール、見通しみたいなものをある程度示してもらいたいということは、要望としてあります。
Q 新潟日報
知事選挙についてお伺いします。いよいよ明日、告示となります。(5月)12日から戦いが始まるわけですけれども、改めて今の心境をお聞かせください。
A 知事
特段のものはないのですけれども、これまで4年間、私なりに取り組んできたことを、県民の皆さんにどのようにご評価いただけるかということだと思っています。しっかりやってきたことも説明し、またこれからやりたいこともご説明して、ご理解いただきたいと思っています。
Q 新潟日報
評価していただくという部分で、やってきたことをお示しすることが大事かと思うのですけれども、特にどんな点をこの1期4年の中であげた成果としてアピールする・・・。
A 知事
どんな点といいますか、やってきたこと全てを理解していただきたいとは思います。
Q 新潟日報
具体的に言うとどういった成果を・・・。
A 知事
成果といいますか、もちろん成果が出ているもの、あるいは出始めているもの、まだ何も出ていないもの。あるいはまさに着手の途中であるようなもの、様々な段階はあると思います。今ここで、一口で言うことはなかなか難しいですけれども、そういった意味では幅広く取り組んできたと思います。あるものだけ集中してやったということではなくて、もともと就任した時から、県民生活の安全・安心に関わる部分。例えば、防災対策や減災対策ですとか、あるいは医療ですとか、もちろん就任時に想定していなかったコロナ(ウイルス)対応など、これも安全・安心に関わるような部分です。あるいは、暮らしそのものに関わってくるような分野でも、できるだけこぼれることのないように取り組んできたつもりです。あるいは経済の活力、地域経済の活性化という部分でも、起業・創業をはじめ、園芸の取り組み、あるいは林業や水産業の新たな戦略づくりですとか、そうした挑戦する方々を後押しするような政策にも力を入れてきました。ずっと申し上げている交流人口の拡大ですとか、そのための新潟の魅力の発信ですとか、交通ネットワークの充実ですとか、そうしたことにも取り組んできたつもりです。一口では難しいのですけれども、幅広く新潟県がやるべきこと、取り組むべきことをできるだけもらさずやってきたという思いはあります。
Q 新潟日報
選対の関係者の方ですとか、あるいは自治体の首長ですとかは、「佐渡島の金山」の国内推薦を逆転勝利と仰る方もいまして、1つ知事があげた結果として分かりやすい例なのではないかというご指摘もあるのですけれども、佐渡以外でも佐渡島の金山の国内推薦の経緯などについて訴えるようなお考えは・・・。
A 知事
別にあれをやりました、これをやりましたということを、いちいち言う気はないのですけれども、佐渡島の金山の世界遺産登録が仮に実現できれば、それは新潟県全体にとっても大きなインパクトがあると思っています。
Q 新潟日報
4年前は粟島から選挙をスタートされたと思うのですけれども、今回は新潟市内・・・。
A 知事
多分そうなると思います。
Q 新潟日報
その理由は何か・・・。
A 知事
いえ、特に理由があるわけではなくて。恐縮ですけれども、私はそんなに自分の日程を自分で決めていないので、言われるままに動いている感があります。
Q 新潟日報
4年前の粟島は、ご自身で粟島から始めたいといった思いが・・・。
A 知事
4年前は2つ、3つの選択肢の中から希望を申し上げたような気がします。
Q 新潟日報
今回、選挙の中で市町村長の応援というのもあるのでしょうか。
A 知事
すいません。それは私に聞かないでいただきたいと思います。
Q BSN
先日の自民党の県連大会でも、多くの応援の声があったと思います。知事選に向けて、知事に対する応援の声の盛り上がりなのかなと捉えているのですけれども、知事ご自身は、知事選に向けた支援体制の盛り上がりをどのように感じていらっしゃいますか。
A 知事
今ほどの質問と近いのかもしれませんけれども、当人はあまりよく分かっていないところがあるように思います。どういうふうにこの感覚を申し上げたらいいのか分からないのですけれども、私自身は確かにいろいろな声を耳にしますし、ご指摘のような場面では、本当にありがたい、いろいろなご発言をいただきます。でも、その場では確かに本当にありがたいのですけれども、それがどれほど広がっているのかですとか、そういったことについては、自分で調査をしているわけではないですし、本当によく分からないのです。ですので、手応えというふうにご質問いただいても、よく分かりませんとしか答えようがないのです。そもそも当人は、客観的に普通分からないのです。
Q BSN
前回の選挙のときは、例えば告示してから選挙までに、何か応援の盛り上がりを自分で感じたといったことはあったのですか。
A 知事
いえ、前回も同じです。そういった意味で無我夢中といえば無我夢中なのでしょうけれども、どう盛り上がっているのか盛り上がっていないのか、本人は意外と分からないのではないでしょうか。私が鈍感なのかどうか分かりませんけれども、本当に正直分からないのです。やはり、はたから見ている人の方が分かるのではないでしょうか。
Q BSN
選挙が告示になりますけれども、今2人の方が候補に出馬予定です。現職の知事でいらっしゃることの有利点はどういうふうに感じていらっしゃいますか。
A 知事
有利、不利はよく分からないです。もちろん想像がつくのは、現職であるが故に名前を知っている人が大勢いるということはあるでしょう。従って、どんなことをやってきたかですとか、やってきたことを見ていただけるという意味では、評価する根拠があるといいますか、材料、きっかけがあるとも言えますが、同時にそれはもろ刃といえばもろ刃で、拒否する根拠、材料にもなるわけです。そういうことで、一概に有利、不利と言えるものでもないように思います。新しい方は新しい方で、そういった意味で可能性がいっぱいあるということで、そこを評価される人もいるでしょうし、現職だからどうだ、新人だからどうだと一概に言えるものでもないように思います。
Q TeNY
4年前の第一声ですと、海上保安庁ご出身ということで、ご自身を船長に例えて「県民丸」を任せてほしいというアイデアに富んだメッセージがあったのですけれども、明日の第一声の文面というのは・・・。
A 知事
まだ考えてないです。
Q TeNY
マイクを握った瞬間に感じたことをお話される・・・。
A 知事
人によっていろいろなスタイルがあるのでしょうけれども、割とぶっつけ本番です。
Q TeNY
4年前の初めての選挙から2度目ということで、少し選挙に慣れたというか・・・。
A 知事
そんなことはないです。自分の感覚の中に慣れはないです。
Q TeNY
各政党が幅広く花角さんを支持されますけれども、ご自身としてはどの政党とも等距離で、県民党としてご出馬されるという・・・。
A 知事
それはまさに、どこかの党派に所属しているわけではありませんので、幅広く理解していただける方にご支援していただきたいと思っています。
Q NST
県知事選挙について、今回も対話重視の姿勢を大切にということを訴えていらっしゃいます。市町村長もその辺りは評価されていると思うのですが、この4年間務めてこられて、やはり対話なのだと感じられる具体的な場面というのは、どういったご経験をされてきたと思っていらっしゃいますか。
A 知事
対話を重視した例という意味ですか。
Q NST
対話を重視することによって、やはり県民の声が拾えるであるとか・・・。
A 知事
まさに、県民の声を拾うために対話をしているのですけれども、幅広く地域の実情を理解し、様々な声を拾い上げるために対話をしているということです。そのやり方としては、市町村長と定期的に顔を合わせる。一人一人と会うことは大変なので、大体4、5人ぐらいのブロックに分けて、現地に私が出向いて対話をするといいますか、意見交換をする。そうしたやり方もとっていますし、あるいは「車座トーク」という名前をつけて、やはりこれも地域に出向いていろいろな社会課題に取り組んでいる方々、まちおこし、あるいは農業、NPO等を立ち上げて活動している方々に集まっていただいて、やはり同じようにお話をして、意見交換をさせてもらう。その中から、その地域の課題ですとか、あるいは新潟県に共通するような課題ですとか、あるいは日本全国の共通課題かもしれませんが、そうした社会課題を拾い出して一緒に考える。どう取り組むべきか、あるいはどんなことを新潟の県政で取り組んでいくべきか、そのヒントを得るという意味でも、一緒に課題を考えるという姿勢で取り組んできたつもりではあります。
Q NST
そういった機会づくりであったり、取り組みといったものが、この4年間着実に積み重なったという実感を持っていらっしゃるということでしょうか。
A 知事
何がどう結果として生まれたかということはなかなか表現しにくいですけれども、やはり市町村長が何に悩んでいるのか、何に今一番困っているのかですとか、それはやはり会話、対話を通して初めて分かることだと思っています。
Q 読売新聞
告示の前日ですけれども、4年前の初挑戦のときの前日を思い返していただいて、今この前日を迎えて心境として違いはありますでしょうか。
A 知事
4年前はあまり覚えていないのです。4年前は突然起きたことでしたので、そういった意味で挑戦しようと思った時から、実際の選挙運動に入るという日までの間というのは、本当に短かったのです。10日もあったかないかだと思うのですけれども、まさにバタバタで動いた記憶があるだけで、前の日にどんなことを考えていたかとか、どんな心境であったかということを思い出せないというのが正直なところです。
Q 読売新聞
逆に、今の方がある程度落ち着いて迎えられるという・・・。
A 知事
そういった意味ではそうですね。冒頭にご質問いただいた時もお話ししたように、そんなに普段と違うという意識はあまりないのですけれども。
Q 読売新聞
4年前と比べますと、これまで違う経歴を持っていたところからのスタートで、知事としては初挑戦される状況だったと思います。今回は1期4年の実績もあって、そこから皆さんに考えを伝えていくことになるかと思うのですけれども、考えの伝えやすさであったり、そういったところは違うと感じていらっしゃいますか。
A 知事
4年前はやりたいこと、やるべきだと思っていることを訴えるということだったわけです。今回は、私はこういうことをやりました。こういう思いでやってきたということが言えるということが1つ。そして、この先こういうことをやっていきたいということ。そこは4年前とあまり変わらないかもしれません。ただやりたいと、それこそ夢や希望のようにしか聞こえていなかったのが、多分4年前だと思いますけれども、今回やりたいと言っていることは、もう少し現実味を帯びて、県民の皆さんは理解していただけるのではないかと。同じくこれから先のことを語っても、県民の皆さんの受け止めは少し違うのかなと期待を込めて思います。
Q 新潟日報
農業関係について、先日の公約発表の場ですと、園芸ですとか林業・漁業といったお話がありましたが、本県の主力である米づくりについては、今後4年間をどんなふうに展望していらっしゃるのでしょうか。
A 知事
米は既に基本戦略(新潟米基本戦略)を持っています。まず主食用米については、コシヒカリと新之助という大きなブランドがありますので、このブランド価値をさらに高めていく、その努力をしていきましょうと。そして、新潟米は主食用米の全国トップのブランドだと思っていますので、それをしっかり維持するということは大きな柱です。一方で、主食用米の需要自身は毎年減っているという中で、主食用米だけではなくて、米粉用米、加工用米、輸出用米、あるいは飼料用米ですとか、幅広い米の需要全体にもしっかり対応して、トータルで米づくりを強いものにしていきましょうという戦略を持っています。もう1つは、それぞれの用途、需要に応じた生産をしていく中で、その生産コストも合理化・効率化して、より高い利益を上げられる体質にしていかなければいけないという中で、1つはほ場の整備を着実に進めていく。そのほ場整備と合わせて農地の集積を図り、例えばスマート農業と大規模な機械にも対応できる農地の区画にしていく。そうした効率化、あるいはスマート化を進める中で、米づくりに伴う所得、利益を高くしていく努力をしていかなければならないと思っています。もう1つ、その農地整備といいますか、ほ場整備は排水を上手にできるようにしていくことでもあるのです。そうしますと、要するに園芸に使える土地も生み出せるということで、ほ場整備は園芸の促進にも繋がっているところがありますので、こうした基盤整備は引き続きしっかりとやりながら、その基盤の上で行われている米づくりも効率化を進め、まさに生産効率を上げていく。あるいは災害に強い、気候変動の中で、どんな気候、気象状態であっても確実に収益を上げられるような、そういった強い米づくりというものは、戦略として一貫して持っています。
Q 毎日新聞
知事ご自身と対立候補の違いと言いますか、ご自身の持つ魅力みたいなものはどう考えていらっしゃいますか。
A 知事
あまり考えたことはないです。
Q 毎日新聞
あまり違いはないという・・・。
A 知事
比較して考えたことはないです。
Q 新潟日報
昨日、県の方でもレクがあったのですが、コロナウイルスの3回目のワクチン接種(率)が全国でもトップになったと説明がありました。それに対する受け止めと、一時、下位に低迷していたと思うのですけれども、どの点がうまく回って1位までこれたと・・・。
A 知事
別に競争しているわけではないのですけれども、ワクチン接種は感染予防、あるいは重症化予防のためにも、ぜひ県民の皆さんに積極的に考えてもらいたいということを呼びかけてきたことからすれば、全国トップぐらいに接種が順調に進んだということ自身は、非常に喜ばしいといいますか、歓迎すべきことだと思っています。1位になったからどうこうというよりも、接種が進んだということが、県民の安全と安心、あるいは健康の保持というところで効果が出るという意味でいいことだと、よかったと思っています。
Q 新潟日報
(ワクチン接種が)進んだ理由はどういうふうに・・・。
A 知事
やはり市町村の皆さん、あるいは医療関係者とうまく連携ができて、トータルに関係者の連携が進んで、スムーズにいったということだと思っています。当初、やはり雪の問題であったり、日時の指定制度をとった市町村が多かったということもあって、出だしのところのロケットスタートみたいなものはなかったわけですけれども、着実に実績が積み上がっていったということだと思います。
Q 新潟日報
広報的な部分では、呼びかけなどの点で何かうまくいったものはありますか。
A 知事
県民の気質というものもあるのかもしれません。非常に真面目に考えていただけるというところが元々あるのかもしれませんが、広報がうまくいったという、どれがどういう要因かということまでは、あまり考えたことはないのです。ただ、申し上げておきたいのは、全体では64%ぐらいまで(接種率が)いきましたけれども、世代別で見るとかなり差があります。おしなべて全国平均よりは高いのですけれども、まだまだ始まったばかりとはいえ、12歳未満の世代、あるいは10代、20代、30代ぐらいまでは、まだまだ接種された方の割合は相対的に低いので、その部分にもう少し呼びかけをしていかなければならないなと思っています。対策本部会議(新潟県新型コロナウイルス感染症対策本部会議)を一定の間隔で開いてきていますので、そうした場なども使いながら、また市町村や医療関係者とよく相談をしながら、進んでいない部分にはさらに働きかけをしていきたいと思っています。
Q 新潟日報
大型連休を終えて、交流が増えた影響もあったかと思うのですけれども、感染者数が4日連続で前の週を上回っているという状態が数字上は続いています。現状の感染状況の受け止めと、ある意味想定内なのか、どういったふうに考えていらっしゃるか・・・。
A 知事
世代別に見ていくと、特に変わっているわけではないのです。そうすると、多分全体として人出が増えた中で、接触の機会も増え、飲食の機会も増え、全体としてリスクが増えた分、感染者も増えたと理解しています。ある特定の層が、特定の行為で大幅に増えたというよりも、全体が同じように上がったという感じです。ただ、医療の方は昨日現在で重症者もおいでになりませんし、中等症の方も10人余りということで、病床の使用率も15%を切っています。そういった意味では、医療の負荷は今、特段大きなものがあるわけではなく、適切にコントロールできていると思っています。引き続き、基本的な感染対策の徹底を呼びかけていくということかと思っています。
Q 新潟日報
現状、感染者数の増加に対して、特段新しい施策といったものは・・・。
A 知事
そういった意味では、きちんとモニタリングをしていますけれども、医療への影響というところでは、今心配される状況ではないと思っています。
Q 新潟日報
連休前に警戒状態を解除されて、社会経済活動の再開を促してきたところだと思います。知事は、この連休中もいろいろなイベントに顔を出されたと思うのですけれども、この社会経済活動再開の具合をどのように見ていますか。
A 知事
少なくとも報告をもらっている実績、例えば大きな集客施設の人出ですとか、交通機関の乗車率ですとか、そうしたものを見ると、施設によって事前規制をして予約制にしたので、少ない人数しかあえて入れていないとか様々なので、一概には言えないのですけれども、コロナ(ウイルスの流行)前と比較すると、だいたい5割ぐらいから7、8割。場所によっては9割ぐらいまで人出が戻っているようです。それから、交通機関も大体6割から8割ぐらいの幅で戻ってきているということで、社会経済活動の平常化というところでは、ゴールデンウィーク中の人の流れから想像すると、着実に進んできているのかなと。個人的にもゴールデンウィークの期間中、集会が現に行われましたので、そういった意味では、まさにウィズコロナの感覚が定着しつつあるのかなと感じるところがありました。
Q UX
三幸製菓が近々に工場再開という話があったのですけれども、一部遅れるといった話があります。これまでの三幸製菓の対応を、どのようにご覧になっているかお伺いします。
A 知事
県に消防の権限(建築物等の管理者等に対する指導権限)があるわけではないので、この火災を受けての防災対策、安全対策といったところは、消防本部にしっかりチェックしていただきたいと思っています。一般的に、地域住民の安全・安心ですとか、あるいは雇用も含めた地域経済の影響といった部分では、県も当然関心を持っていまして、いろいろな部分で心配をするところがあります。担当の部局でいろいろ情報を集めていますので、県としてどういうかたちで関与していけるのかということは、引き続き考えていきたいと思いますが、今現在で、何か県としてどうこうという状況ではないと思っています。
Q UX
コーポレートガバナンスの世界では、ステークホルダーとしてはかなり広い概念があると思うのですけれども、そういった意味では県もステークホルダーのかなり近い一員なのかなと思っています。そういった意味で、これまで会社側が会見していないですとか、遺族への説明が遅れていたことですとか、そういった対応についてステークホルダーの一員としてどういうふうな・・・。
A 知事
経営そのものであればステークホルダーではないですけれども、一般論として先ほど申し上げたように、地域の雇用ですとか経済ですとか、あるいは地域の安全・安心、自治体行政として一般論としての関心を持っていて、注視していますし、情報も集めています。そんな中で、一つ一つの経営者の対応などについて、詳しいいきさつを承知しての発言はできないのですけれども、一般論として前回もお答えしていますが、あれだけの大きな事故を引き起こしたわけですので、当然、社会への説明責任というのはあるのだと思います。ましてや、従業員が被害に遭ったわけですから、当然のことながら、経営者として最大限の対応をすべきだと思います。
Q 朝日新聞
先日、知事は(駐日)モンゴル国大使と面会されたと思います。その時に、大使が秋頃には県から使節団をと仰っていたと思いますけれども、それは前向きに考えていますか。
A 知事
3年前に初めて表敬訪問いただいて、大使にお会いした時に、ちょうど(モンゴル)新空港が日本の円借款の技術協力で間もなくでき上がるので、ぜひその空港に降り立ってほしいと。要するに、訪問団のようなもので、モンゴルを訪問してもらいたいという話はあったのです。ところがその後、コロナウイルスの感染が拡大する中で止まっていた話なのですけれども、今回3年ぶりにお会いして、そうでしたよねと。交流を深めたいということの表れなのですけれども、訪問団をまた考えましょうという会話をしました。
Q 朝日新聞
実現しそうな話でしょうか。
A 知事
モンゴルは大事な交流の相手だと思っています。特に、米の輸出ですとか、いろいろ仕掛けていきたい経済交流はあります。今ここでやります、やりませんと一存で言える話ではありませんが、経済界とも相談しながら、経済交流だけではなくて様々な交流のやり方があると思いますので、そういったことも考えていきたいと思います。
Q 新潟日報
先頃、県が発表した3月の新潟市の消費者物価指数について、総合指標では過去の記録が残る中で、一番高い水準だったというデータがありました。費目別で見ても、例えば光熱・水道は前年同月比17.2%(増)で、これは石油ショックの時以来の高水準ということで、これは新潟市になりますけれども、物価高が出てきています。もちろん家計への影響というのも出てくると思いますが、こういった県内の物価高の状況をどうご覧になっていますか。
A 知事
まず、企業物価が先行して上がっていたことは、この場でもお答えしている気がしますけれども、企業の原材料、資機材、燃料といった企業物価が上がっていたので、早晩これは消費者物価に響いてくるということは、予想していた話です。まさに、消費者物価にどんどん転嫁が進んでいるということだと思っています。国も先月末に総合緊急対策を出していますので、今はなかなか部局とゆっくり話ができていないのですけれども、国の対策を踏まえて、県としてどういった対策をとっていくべきか、検討を進めたいと思います。
Q 新潟日報
企業もそうですけれども、いわゆる家計を支えるという意味での対策も・・・。
A 知事
そうです。もちろん企業支援の部分と、そういった消費者物価が上がる中で、非常に困窮する、厳しい状況に置かれる方々が当然出てくると思っています。国も示していますけれども、そうした方々への対応をどうするのかということも大きな検討の柱です。
Q 新潟日報
県も連動したり独自でやったりするかもしれませんけれども、家計支援でいうとどういったものがイメージできますでしょうか。
A 知事
それはまだディスカッションできていないのですが、そんなに時間を置かずに考えていかなければいけないと思っています。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
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