本文
令和6年12月25日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
1 日時 令和6年12月25日(水) 10時02分~10時51分
2 場所 記者会見室
3 知事発表項目
4 質疑項目
知事発表
県は子育て支援と、さらに踏み込んで結婚支援も進めていますけれども、その一環で、今回、民間企業の皆さんと連携をいたしまして、結婚を希望するカップル、あるいは新婚夫婦を応援するということで、通称マリパス、結婚支援パスポートの運用を始めることといたしました。トキエアからもご協力いただいて、航空券が当たるというキャンペーンを始めますし、既に300店舗ぐらいの企業のご協力をいただけることになっていますので、こうした形で、結婚に対してポジティブなイメージを持っていただきたいですし、社会全体で応援していくという気運を作っていきたいと思います。詳しくは、この後、ブリーフィングをさせていただきます。
(資料)新潟県結婚支援パスポート(マリパス)の運用開始について [PDFファイル/3.06MB]
質疑
Q BSN(代表幹事)
今年最後の定例会見ということで、この1年の振り返りについて伺います。今年は元日の地震に始まって、様々なトピックがあったかと思いますが、知事にとってどのような1年だったのか、また、来年以降も原発など議論が続いていく課題、県政の課題が様々あると思いますが、どのような年にしていきたいのか、併せて教えてください。
A 知事
本当にいろいろなことが起きた1年だったと思いますけれども、二つ、三つ、印象に残るもので申し上げますと、一つはやはり、今触れていただきましたけれども、1月1日の衝撃的な地震からスタートした1年でありました。この地震の影響は、いまだに、まだ液状化対策等、途上にありますけれども、また、なりわい支援も先般、補正予算が成立いたしましたけれども、復旧・復興支援を引き続きしっかり取り組んでいきます。そこから感じるのは、本当に6年前の就任のときから一貫して、防災・減災対策を進める、これが県政の一丁目一番地だと、県民の生命、財産を守ることが一番です、ということを申し上げてきましたが、改めて実感したというのがまず一つ目の感想です。ハード面のみならず、やはりソフト面といいますか、県民の防災意識を高めていくということも、本当に重要だと。たまたま今年は皆さんご承知の通り、新潟地震から60年、中越大震災からも20年という節目の年ということで、そうした防災の意識を高めようということで、国やメディアの皆さんとも連携をして、「防災・減災にいがたプロジェクト2024」を進めてきましたけれども、防災意識、そうした災害の教訓をしっかり後世に伝えながら、一人一人が防災の意識を持っていただくということを、さらに後押ししていかなければならないと感じたところです。今年の能登半島地震を受けて、有識者による検討会を立ち上げて、今検討を進めてもらっていますので、津波避難の問題や、あるいは避難所の環境整備、そうしたことは来年度以降、しっかり実施に移していきたいと思っています。これが一つ目です。二つ目は、やはり非常に明るい話題もたくさんあった年だったと思っています。なんといっても、7月には「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録が実現いたしましたし、今年1月からトキエアも就航して、順次路線を広げてきていますし、その他、明るい話題といえば、県のアンテナショップ、情報発信拠点も銀座に8月にフルオープンいたしました。そうした交流人口の拡大につながる、明るい出来事も多かった1年だと思います。来年以降、こうしたチャンス、ある意味、いいきっかけを得たわけですので、新潟の魅力、存在感をもっともっと情報発信する中で、交流人口の拡大、地域経済の活性化を目指していきたいと思います。また、もう一つ申し上げるとすると、今日のマリパスにも関わりますけれども、今年は総合計画の改定作業を進めてきたのですけれども、やはり人口の減少や、その背景である少子化というものが急速に進んでいるということを実感した年でもありました。これはずっと続いてきたことではあるのですけれども、現実に皆さんなかなか、よくゆでガエルの話を何度かこの場でもしていますけれども、じわじわといくものですので、どのような影響が出てくるかということについては、あまり日常的に痛みを感じないところであります。特に、例えば高校の再編を進めないと、こどもの数が本当に減っている中で、県立高校も20校余り統合していかなければ、とても高校教育ができないぐらいになっていくというのは、皆さんにも報道していただきました。医療、病院の経営問題もそういったところ、人口減少にも当然ながら関わっているわけですけれども、そうしたマイナスの部分といいますか、社会への影響を実感せざるを得なかったという1年でもあったように思います。来年以降、どうするのかというところは、これはずっと少子化対策を進めてきているところでありますが、来年も引き続き、子育て支援、結婚支援、あるいは若い世代、特に若い女性等に選ばれる新潟づくり、魅力的な職場環境を、県内の全ての企業、団体にも考えていただかなければいけない、取り組んでいただかなければならないことですけれども、そうした魅力ある職場づくり、あるいは地域づくりに一段と力を入れて取り組んでいきたいと思います。
Q 新潟日報
新年度予算についてなのですけども、この1年、災害など、今のお話いただいて、新年度予算については、編成中だと思いますが、この柱として、こういったところに注力したり、現状でお話できることがあれば。
A 知事
それはまさに議論中です。
Q 新潟日報
何か、例えば防災など・・・。
A 知事
先ほど、今年振り返りと来年に向けての抱負ということで、代表質問でお答えした通りで、それをもう一回なぞれば、防災・減災というものを本当にしっかり県政の一丁目一番地に進めていかなければいけないというのは、思いを強くしていますので、来年も引き続き、最大限その取り組みを進めていきたいと思います。それから、交流人口拡大に向けて、いろいろな、いいチャンス、きっかけを今年得ましたので、「佐渡島の金山」や、情報発信拠点、トキエアもそうです。そうしたものを生かして、県の魅力発信というところ、存在感の向上といいますか、それは目指していきたいと思いますね。
Q 新潟日報
1年の振り返りの中で、毎年、ちょうど1年前の、去年の今頃の記者会見で、来年の1年、つまり2024年の目標を漢字でお聞かせくださいというような質問に対して「昇」とお答えされた・・・。
A 知事
去年もそのような質問、年が明いてからではないですか。
Q 新潟日報
毎年、年末に次の年の漢字を聞いているのですけれど、今年、2024年は「昇」・・・。
A 知事
それはまだ考えていない。
Q 新潟日報
振り返りで、昇るという1年だったのかどうか。
A 知事
そういった意味では、今年は「金」が一番いいのではないですか。
Q 新潟日報
そういうのもありましたね。
A 知事
「かね」ではないですよ。「きん」です。
Q 新潟日報
昇るという1年だったのかどうか。
A 知事
そうですね、歩が金になったようなものですよね。
Q 新潟日報
改めて、来年の目標を漢字で表すと何か。
A 知事
来年は考えてないです。来年は何年ですか。巳でしたでしょうか。金運ですよね。
Q 新潟日報
「金」ですか。
A 知事
今年は「金」だと私は思います。昇龍、登り竜という意味では、「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録が実現したというのは、今年1年のシンボリックな漢字という意味ではいいと思います。
Q 新潟日報
また年明けの記者会見で・・・。
A 知事
年明けですね。
Q 代表幹事(BSN)
年収103万円の壁の見直しについて伺います。自民党・公明党、両党が税制調査会で、控除額を123万円に引き上げるなどを盛り込んだ、大枠が了承されました。働く人の手取りアップが期待される一方で、やはり知事もこの会見でも示されていたように、税収が減るという試算や懸念というところもあると思います。この123万円という引き上げ幅についての知事のお考えと、現時点での県政への影響についてお考えをお聞きかせください。
A 知事
手取りアップが期待されるのは間違いないと思いますし、178万円でしたでしょうか、そこまで至らないにしても、一定程度の手取りアップということは間違いないと思います。そうした働き控えということは社会的損失だということを申し上げてきましたけれども、そうした点が一定程度改善される余地がでてきました。懸念をしていた地方財政の影響の部分ですけれども、これはまだ、税制改正大綱が決められただけで、詳細はまだ分からないので、何とも言えないのですけれども、所得税の方は、合計20万円の控除額の引き上げですけれども、地方税の方は、住民税は給与所得控除の引き上げ10万円分の引き上げだけと、大綱上はそうなっていますので、影響は配慮されています。単純にこの給与所得控除の最低保障額を55万円から65万円に引き上げるという、この部分だけの影響額の試算、地方の減収額、個人県民税と個人市町村民税を合わせると、県民税だけだと5億円ぐらいの影響、市町村民税も合わせますと、14億円ぐらいの影響という試算が出ています。ただ、最終的に地方交付税で面倒をみるのかどうかなど、その辺り、国の対応が、まだ詳細が分かりませんので、県の財政の影響というところについては、もう少し状況をみていく必要があると思います。
Q 新潟日報
JA県厚生連への支援についてお尋ねします。財政支援に向けた案を県が今月中に示せるというようなお話だったと思うのですが、その後の進捗などありましたら、教えていただけますか。
A 知事
厚生連の方で、抜本的な経営改善計画を現段階でまだ策定中、詰めの段階というところと聞いていまして、詰めの作業が続いているということで、これは年度内には一定の取りまとめと聞いています。従って、少し伸びているというところでありますが、ただ、その中でも、内容的には、来年度中の資金不足というところは、どうもその懸念は変わらないと聞いています。従いまして、県はずっと申し上げてきましたけれども、もちろん、自助努力による経営改善、これは継続的に取り組んでいただかなければなりませんけれども、一方で、新潟の地域医療を支える大事なネットワークですので、そこの部分は医療提供に支障が生じないように、事業継続をしっかり担保するという意味で、支援をしていくつもりです。国の経済対策も、これまで内容が詳細に分からないところもあるのですけれども、一定程度、病院に対する支援も一部入っていますので、そうしたものを活用しながら、厚生連がしっかり改革を進めていけるように、そして、事業を継続できるように、支援していくつもりです。そのことは関係市町村とも、認識を共有してまして、各市町村も、来年度の支援に向けて、様々な検討、調整が進められていると承知しています。
Q 新潟日報
国の経済対策をみながらという中だと思うのですけれども、現状で県が考えている支援の案について、例えば、どれぐらいの金額を、どういった・・・。
A 知事
まだ規模等には触れられません。
Q 新潟日報
厚生連病院では、少し異色の動きなども出てきていると聞くのですけれども、改めて県として今後をどのような思い・・・。
A 知事
事業継続はしっかり支えていきたいと思います。
Q UX
トキエアについて伺います。もうすぐ1年、初就航から経ちますけれども、この1年の知事の評価はいかがでしょうか。搭乗率はかなり苦戦しているのですけれども、資金支援をしてきた県として、どう見ていらっしゃるか・・・。
A 知事
間違いなく新潟の経済社会に大きなインパクトをもたらすということで、応援してきたつもりでありますけれども、やはり一種のベンチャー、スタートアップのようなものですので、なかなか、いろいろなところに手が回らないという感じはします。ただ何よりも安全な運航に一番力を入れてもらいたいわけです。それが長い目で見ていけば、信頼を獲得していく大事な条件になるわけですので、そこは特段、大きなトラブルは起こしていてないと思いますので、そこは一生懸命やっておられるとみていますが、やはり認知度はまだまだですよね。仰った搭乗率も、最初にスタートした丘珠線の方は、比較的、目標とする数値に近づいてきていると聞いていますけれども、その後に広げていった仙台線や、セントレア、中部国際空港の方は始まったばかりですから、何ともまだ評価しようがないですが、まだまだ経営が安定するというところには至っていないとみています。
Q UX
この年末の書き入れ時に、1機が被雷によって使えなくなってしまっていて、あとは欠航について、これは内部のガバナンスの問題なのですけれど、利用者への周知がないということで、SNS、X上で、かなり炎上のようなことになっていて、顧客に対する情報発信が足りないという批判がトキエアにきているのですけれど、これは、県は直接関係ないとはいえ、こういった慣れていない部分が見受けられるのですが、知事としては、まだ慣れていないとはいえ、もう2年目に入るわけで、この辺りを長谷川社長がどうやってグリップするのかというのをどう見ていますでしょうか。
A 知事
どう見ていると言われても困りますけれど、やはり立ち上がった企業として、慣れていないよねというところは、先ほど申し上げた通りでありますが、被雷という、それは彼らの責任ではないにしても、そうした初めての事態が生じたときにどう対処するか。特に顧客にどう情報を伝えていくのか、対応するのかといった辺りは、おそらく初めての、慣れないことで、いろいろな問題があったのでしょう。そこは詳しくは承知していませんけれど、それをしっかり教訓にして、体制づくり、業務運営を強化といいますか、それは考えてもらいたいと思います。
Q 新潟日報
トキエアに関して、先日、来年のサマーダイヤにおいて、成田空港の発着枠を確保したという報道がありました。知事の方にはどのようなご報告といいますか、耳に入っていらっしゃる状況かというのをお尋ねしても・・・。
A 知事
私は何も聞いていません。報道では見ました。
Q 新潟日報
成田と新潟あるいは佐渡が直接つながるかもしれないということで、就航についての期待感というのは・・・。
A 知事
首都圏に飛ばしたいということは、かねてから聞いていましたので、実現に向けて着実に進んでいるという印象です。来年の夏ダイヤに向けて、今頃ちょうど発着調整を行っている時期ですので、その中で一応確保の見通しが立ったということなのでしょうけれども、これから本当に現実にダイヤを組んでいくには、まだまだいろいろな事務調整がいるだろうと思います。いずれにせよ、首都圏とダイレクトに、新潟-成田便は以前あったので、全日空が今休止している状態なので、成田は引き続き日本のハブ空港ではあるので、国際線が一部、ローコストキャリアの国内線のハブにもなっている状況がありますので、成田と結ばれることは、大きな効果はあると私は思います。ただ、佐渡線がダイレクトに結べるかどうかは、機材の関係もあり、そこはまだ何も確定したものがないと思います。
Q 新潟日報
首都圏と佐渡が直接つながるということになれば・・・。
A 知事
なればですが、それは大きなインパクトがあると思います。やはり船に対する、何となく抵抗感といいますか、乗り慣れない交通機関ということで、なかなかハードルを感じる人が多いのではないでしょうか。それが飛行機一本で、これも乗り慣れないという人はいるかもしれませんが、一般的には普通の乗り物という中で、抵抗なく、佐渡はとても身近に行けるよね、簡単に行けるよねという、そのような感覚は広がりそうな気がします。
Q 新潟日報
柏崎刈羽原発の再稼働の是非を問う県民投票実現に向けた市民団体の署名活動についてお聞きします。この署名数が、県民投票条例を知事に直接請求するために必要な3万6千筆を大きく上回る、今現在8万筆ほど署名が集まっているとのことです。来年にも、知事に対して直接請求に向けた動きが出てくるかと思うのですけれども、改めて、この活動に対する知事の受け止めがあればお願いいたします。
A 知事
それは法令に則って、しっかり対応していきたいと思っています。
Q 新潟日報
直接請求を県が正式に受理した場合には、知事は意見を付けて条例案を議会に提出することになると思うのですけれども、現状、知事として考えている意見というのがあればお願いします。
A 知事
現状では、まだ詰めて見ていません。これまで、10年ぐらい前も、確か条例の議論があったと聞いていますし、他の県でもこの数年、住民投票というものに対して、どのように対応してきたかという事例がありますので、それらを見ながら考えていくことになると思います。
Q 新潟日報
この県民投票という手法について、長岡市の磯田市長も、(12月)23日の定例記者会見で有力な選択肢の一つというように述べていまして・・・。
A 知事
選択肢の一つ・・・。
Q 新潟日報
はい、再稼働の是非を問う方法の、選択肢の有力な一つなのではないかと述べています。この手法に対する知事の考えがあれば・・・。
A 知事
そこは少し考えていかなければいけないですね。今の時点で、特段、私の考えはまとまっていません。
Q 新潟日報
1年の振り返りの中で、昨年の年末に(原子力)規制委員会の命令が解除されて、今年は避難道路、県が要望してきた対応について、国が回答したり、あとは11月末には、国と県の協議の場というのも開かれて、そういった意味でも様々な動きがあったと思うのですけれど、この1年、原発を巡る課題についての知事の所感を・・・。
A 知事
議論が深まっているといいますか、議論が進んでいるという認識はあります。材料がどんどん出てきていると。ボタンを押したのが3月でしたでしょうか。国からの理解要請というものがあった。そこからある意味では、議論が進んでいるということでしょうか。
Q 新潟日報
来年に向けて、規制委員会の屋内退避の運用基準の見直し・・・。
A 知事
そうですね。年度末ぐらいにはと聞いています。
Q 新潟日報
来年の春にもそういった動きがある中で、改めてになりますけれども、この課題についてどう向き合っていきたいかというのは、いかがでしょうか。
A 知事
議論を深めていきたいと。どこかの段階で、県民の受け止めが固まっていくところを捉えて、いずれ判断したいと思います。
Q 新潟日報
個別の話題で恐縮なのですけれども、6号機の燃料の装荷についてなのですけれども、12月定例会の常任委員会の方で、東電から説明を受けた県が東電に対して、燃料装荷前の検査が一巡していないのにも関わらず、半年以上先の日にちを発表するのはいかがなものかと、苦言を呈されたというように説明しているのですけれども。
A 知事
本会議ではないですよね。
Q 新潟日報
本会議ではないです。(常任)委員会です。防災局の方に東電が説明した際に、7号機は装荷前の検査が一巡した段階で発表しているのに対して、6号機は半年以上先、来年6月になると思うのですけれども、そういったかなり早い段階で公表するのはいかがなものかと、苦言を呈したというように説明されているのですけれども、その上で、知事として、この6号機の燃料装荷、来年6月にも、という東電の発表について、どのようなお考えでしょうか。
A 知事
事務的に委員会でどういった答弁をしたのか承知していませんけれども、苦言というのは、どういう意味での苦言なのか分かりませんけれども、何といいますか、検査が一巡していない、詳細には分かりませんけれど、確実に、何といいますか、規制当局の規制がなされていない段階で、そうしたことを公に言うことが、適切なのかどうかというのはありますよね。それはむしろ、規制当局がどのように感じるかですよね。県としてという意味では、そこはずっとこれまでも一貫して、東京電力が自分のリスクで工事を進めていくこと自体は、それは自分のリスクで、止めることはできませんよねという態度できましたので、そこのところは、あまり発表のタイミングがどうこうというところは、大きな関係はないとは思うのですけれども。どういった段階で、次の作業をやりますということを言うのかという点についていえば、規制当局との関係だと思います。
Q 新潟日報
東京電力の信頼性についてなのですけども、例えばトラブルがあるたびに、知事は言葉ではなくて、実績と行動をというふうにお話されてましたけれども、この1年間で東京電力の信頼性というところについては、増したのか、現状維持なのか、どのようにお感じでしょうか。
A 知事
私は、行動と実績という意味でいえば、第三者委員会などを立ち上げて、チェックを受けておられるようですし、それからいろいろな外国の関係者、IAEAなど、そうした方々のチェックを求めている。そうしたことを、いろいろと行動されているというのは、理解しています。
Q 新潟日報
それは信頼性が増したという・・・。
A 知事
それで直ちに何か県民の気持ちが変わるかどうかというところは分かりませんけれども、少なくとも前に向かって動いておられるなということは感じますね。
Q 新潟日報
6号機の燃料装荷の見通しを示した東電に対して、知事の発言で、検査が一巡していない中で公にするというのが適切なのかというのはある、と仰ったと思いますけれど・・・。
A 知事
その事案の詳細は知らないので、どうしてその発表に至ったのか、まだ残っている規制のチェックが終わっていないのに話したのだということであるならば、それは規制当局にしてみれば、まだチェックもしてないのにという思いはあるのではないですか、そのタイミングが適切だったのですか、という問題はあり得ますと申し上げただけです。そのチェックという意味が分からなくて、自己チェックのことを言っているのか、その規制当局のチェック、つまり、いろいろな他者の手続きが残っているのに先走っていったということなのかどうか、そこは事実関係を承知してないので、仮にそうだとすると、それは規制当局からしてみれば、えっという世界になりかねませんよねと思ったのですけれども。どうなのでしょうか。逆にお聞きしたいのですけれども、何のチェックが終わってないのにと言いたかったのですか。
Q 新潟日報
その辺りもよく分からないところがあるのですが、知事自身、そこは例えば東京電力なり、防災局から説明というのは聞いてないのですか。
A 知事
直接、詳細は聞いていません。
Q 新潟日報
その辺り、その見通しについては直接説明を受けたいということはありますか。
A 知事
私は基本的に、これまでも東京電力が自分のリスクで自分の業務を進めていくことは否定していないのです。皆さん盛んにそこまでやっていいのですか、どう思うのですかというご質問をいただくこともありますけれども、それを東京電力が自分のリスクでやっているので、最終的に再稼働について、地元は理解しないといったときにそれがどうなるのかということはオウンリスクですよねと思っているので、やめてくださいとか、私はこれまでも申し上げていません。
Q 新潟日報
知事の仰るリスクというのは、その前、やはり県民から反感を買うなど、そういった意味のリスクということですか。
A 知事
それもリスクかもしれません。私は、それは手戻りになるという、意味のないことになりかねないわけですよね。そこは分かりません、先のことは分からないのだけれど、地元が理解しませんといったときに起きる事柄について、それはオウンリスクですよねと申し上げています。
Q NST
県政とは直接関係がないのかもしれませんけれども、県警が新潟警察署と新潟中央警察所の統合を検討しているということで、地元への説明を進めています。中央署の統合自体は、過去何年も議論されてきたものなのですが、近くに知事公舎もあるということで、その警備、警戒も含めてなかなか進まなかったという話も聞いています。今回、捜査力を強化する目的ということで、また中央署の庁舎も引き続き使うということですが、所感をお伺いできればと思います。
A 知事
知事公舎があるからというのは初めて聞きました。関係あるのでしょうか。そこは承知していませんけれども、警察を私は詳しく承知していませんけれども、やはり効率的な業務執行の中で、合理的な配置を考えていかざるを得ないということはあるのでしょう。記憶している限りでは、数年前にも、佐渡でも警察署の統合があったと思いますし、適正配置ということを考えていかざるを得ないのだろうと思います。
Q NST
1カ月ほど前に、人気ユーチューバーで佐渡出身のけえさんとのコラボ動画が配信されまして、かなり回数も何万回も再生されていまして、中身も私の周りではかなり話題になっているのですが、反響等ありましたら・・・。
A 知事
友人、知人からメールやLINEが入りますけれども、けえさんの方からご提案いただいて、シナリオも撮影も全て、けえさんがやっていただいたものであって、私は言われるままに話し、言われるままに動いたところで、それだけなのですけれど、それでも佐渡や新潟の存在感といいますか、魅力の発信につながれば良いと思っています。
Q NST
この反響を今後、来年もですけれども、どう生かしていきたいか・・・。
A 知事
この反響ですぐ何かというのはないと思いますけれど、けえさんはユーチューブで登録者数70万、80万と聞きましたけれど、とても人気なユーチューバーですので、けえさんのそういった発信力を、しっかり活用させてもらいたいと思います。
Q 新潟日報
先ほどのご回答の中で、けえさんからの提案でということだったのですけれども、実際に、けえさんのおなじみのフレーズの「サードーガーシーマ!」や、腕にトイレットペーパーを巻いてみたり、なかなか普段の知事からはイメージできないことをされていたのですれけど、ご感想というのはどのような・・・。
A 知事
ストレートにいえば演技ですので、それは別に抵抗はなかったですよ。
Q 新潟日報
けえさんにも取材をしてみたのですけれど、コメントとしては、むちゃぶりに答えていただきましたとあったのですけれども・・・。
A 知事
事前にないのです。その場で、これやってください、あれやってください、でしたので。
Q 新潟日報
特に抵抗感というのは・・・。
A 知事
もう勢いですよね。
Q 新潟日報
完成版の方はご覧になられましたか。
A 知事
見ました。
Q 新潟日報
ご感想は・・・。
A 知事
ショートと完成版の長いものと。幼稚園のお遊戯ではないですけれども。
Q 新潟日報
8万回再生・・・。
A 知事
それはありがたいです。見ていただけることはうれしいですけれども、後から見ると気恥ずかしいです。
Q 新潟日報
けえさんの方にも、たとえば第2弾、第3弾、どうですかというのは、もしまた出ていただければという言葉もあったのですけれど、知事の方では・・・。
A 知事
それは聞いていないですけれど、今度はぜひシナリオをしっかり打ち合わせしたいと思います。
Q 新潟日報
前向きにということで・・・。
A 知事
前向きにというより、仮にそういったお話があれば、どのようなことをやるのかという打ち合わせをしたいと思います。
Q 新潟日報
魚の鮭の方なのですけれども、今年は非常に不漁でして、11月末段階で去年の同じ時期より4割少なかったり、産地の村上の方でもピーク時の1割ぐらいしか獲れていないという大変な不漁なのですけれども、鮭といえば新潟の年越しの魚という印象もありますし、それ以外にも食べられているものなのですけれども、こちらの鮭の不漁について知事の所感を伺いたいのですけれども・・・。
A 知事
村上の最新の状況というのは聞いていませんけれども、仰る通りだとすると、昨年も不漁だったと思いますし、最近では佐渡の寒ブリの不漁も報道されています。国内各地で魚が変わってきているという報道を耳にしている中で、村上も鮭の回遊の状況にやはり変化が起きているのかなと。それはよく言われる海水温や、それから海流の流れの変化、こうしたことが影響しているのかどうか、心配な状況です。
Q 新潟日報
県の方でも、いわゆる稚魚を放流する部分を買い上げて、経費の部分で支援しているというようなこともやっていると思うのですけれど・・・。
A 知事
昨年から確か、そうですね。
Q 新潟日報
新潟だけ、日本だけの問題ではないかもしれないのですけれども、今後、どのように工夫、対応していくか・・・。
A 知事
やはり原因の研究というのは必要だと思うのですけれども、一方で、どう対処していくかということは、関係者と一緒に考えなければいけません。ただ自然現象が相手ですので、なかなか難しい部分もあります。
Q 新潟日報
県立高校の将来構想についてお伺いします。今月、県内で、県民向けの説明会が各地で開催されまして、その説明会の中で、公立高校と私立高校についての質問が相次いでいました。具体的にいうと、県立高校の学級数がどんどん減っていく中で、私立高校はあまり変わらない状況だということで、公私比率について、どういった考えなのかというような質問が住民の方から、各地で聞かれていました。生徒数が減少していく中で、県として、公立高校と私立高校の関係性や、具体的な何か協議などをどう進めていくのか、お考えがあれば教えてください。
A 知事
非常に難しい問題で、知事の立場で何か物を言うのもなかなか難しい部分がありますし、ただ人口減少、少子化が急速に進むというこの事態は、やはり私立の経営者の皆様にもしっかり受け止めて考えてもらいたいという思いはあります。
Q 新潟日報
そういった意味で私立の経営者の方々と、何か・・・。
A 知事
それは教育委員会がこれまでも話し合いをしてきていると思いますし、いろいろな形で意見交換していると承知しています。
Q 新潟日報
私立は建学の精神があるのかもしれないのですけれど、一体となって協議を進めていくことで、県全体として、人口減少、生徒数の減少について考えていけるところがあると思うのですけれど・・・。
A 知事
今起きている事実を受け止めていただきたいというのはあります。一緒に何かやっていくというのは、やはりそれぞれの立場を考えていただく必要がある。つまり私立は仰っていただいたように、建学の精神があって、特色ある教育をやってこられて、例えば、高校によっては、県外からこどもを集めている高校もあるわけです。そういった意味では、新潟県内の少子化対策に自分たちもむしろ貢献していると思いもあるかもしれません。一方で、県立は県立で、一種最後のセーフティーネットのようなものでもありますので、すべての地域に、やはり県立高校というのは、高校に行くための環境を保障してあげなければいけないという役割を持っていますので、そうしたそれぞれの抱えている意義なり、価値というものを理解した上で、それぞれが自分たちの運営をどう考えていくかということになるのだと思うのです。私立高校の場合は、経営的にも当然一定の規模が必要だというのもあるでしょうし、そう簡単に、県立と同じように募集定員を減らしましょうという、そのような簡単な話ではもちろんないと思いますし、そこは意見交換し、認識を共有していくという中で、検討を深めていくとしかいいようがないです。
Q 新潟日報
他県では、公私比率を決めているようなところも・・・。
A 知事
それは、こうであるべきだということは言えますかね。
Q 新潟日報
新潟市が夜間中学校の設置の検討を進めているというような報道がありました。県内では、(新発田)市民などが県教育委員会に設置に向けての申し入れなどをする動きも出ています。県として、夜間中学校の設置に向けた具体的な取り組みなど・・・。
A 知事
教育委員会に聞いていただきたいと思います。県議会でも何度もそうした質問が出ていますし、新潟市が検討されているというのは伺っています。
Q 毎日新聞
尾瀬の入山料について、新潟も尾瀬、含まれていますけれども、これについて知事のお考えを・・・。
A 知事
以前、ご質問いただきませんでしたか。
Q 新潟日報
定例記者会見では質問していないと思います。新潟日報の質問に知事が単独で答えられた・・・。
A 知事
まだ考えを詰めていないので何とも言えませんが、一般論として、入山料を取るということは否定しないといいますか、あり得ることだと思っています。それは、妙高戸隠連山国立公園(の妙高山・火打山エリア)などの一部の県内でもありますし、ただ、どういったお金として使っていくのか、それがやはり利用される方も県民も必要だよねと、そういったものはやはり利用する人が払っていくことが適切だと感じていただけるようなものがどのぐらいのボリューム感であるのかなど、その辺り、少し詰めていくといいますか、検討することが必要かなと思います。
Q 毎日新聞
利用者の感じ方というふうに知事は仰いましたけれども、尾瀬の入山者数というのは、減少傾向で、富士山などは入山者数の規制という意味で入山料を静岡県も山梨県を始めるという経緯がありますが、この入山者が減っている中で、入山料を取るということに対して、どのように・・・。
A 知事
そこが論点になりますよね。私は木道の整備など、だいぶ古くなってきているところもあると思いますし、そうしたものを整備するための費用として、入山料を取るという考え方もあると思っているのです。ただそのボリュームや、実際、何に使うかというところを、今繰り返しですけれど、そこの説明を考えなければいけないと思っていますが、そのお金を取るということが入山者の数に対して、どういった影響を与えるかということは、それは併せて考えなければならない問題だと思います。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)