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魚沼市で「知事と一緒に車座トーク」を開催しました
令和3年11月11日(木曜日)に今年度3回目となる「知事と一緒に車座トーク」を魚沼市で開催しました。
「愛着と誇りをもって暮らせる魅力あるまちづくり~ 魚沼の魅力のブランディングに向けて ~」と題して、出席者4名と意見交換を行いました。
開催にあたり知事は「今回で通算12回目の車座トーク。魚沼市ということで、多くの人がそうでしょうが、
コシヒカリをイメージするので、魚沼という言葉だけでも非常に魅力あるブランドだと思う。
今日はそんな魚沼市で活動されている皆さんが、どういったところに魅力を感じ、
どのようなことを課題として考えているのか直接意見交換させてもらい、一緒に考えていきたい。」
と挨拶しました。
また、会場には魚沼市の特産品であるユリを使ったフラワーアレンジメントも飾られました。
車座トークの概要
テーマ:愛着と誇りをもって暮らせる魅力あるまちづくり~ 魚沼の魅力のブランディングに向けて ~
日 時:令和3年11月11日(木曜日) 午後3時30分から午後5時00分まで
会 場:魚沼市地域振興センター(魚沼市吉田1144)
出席者
星 輝彦 さん(株式会社新潟プレシジョン代表取締役社長、魚沼ものづくり振興協議会メンバー)
杵渕 豊 さん(有限会社清花園代表取締役、魚沼職人大學代表)
島田 久美子 さん(魚沼暮らしコーディネーター)
星 宗兵 さん(栃尾又温泉「自在館」若旦那、「魚沼市観光のミライ会議」メンバー)
同席
櫻井 雅人 さん 【魚沼市副市長】
座長
花角 英世 【新潟県知事】
主な発言
出席者の自己紹介・活動内容、魚沼市の魅力
○自己紹介・活動内容
・精密金属加工の会社でこれまではBtoB事業のみだったが、精密日本刀の制作販売を開始し、
BtoC事業にも取り組んでいる。魚沼市や会社を知ってもらうきっかけとなるといい。
・市内のものづくり企業52社で構成されているU-big(魚沼市ものづくり振興協議会)で、
ものづくり体験教室や市内企業見学ツアーなどに取り組み、PRしている。
・中越地震をきっかけにUターンしたところ、商店街の元気がなくなっていた。
なんとかしたいと思い、家業を継ぎ、若手有志と魚沼職人大學を立ち上げた。
・魚沼職人大學では、それぞれのお店が繁盛すれば商店街が盛り上がる、という考えで、
月1回の定例会を行い、各店の店づくりの検証をしたり、
季節毎のイベントを開催し、商店街のお店を知ってもらう活動を行い、イメージアップを図っている。
盛り上がったら成功ではなく、売り上げにつながることをやりたいと思っている。
・花を売るのではなく、手軽に参加できる花教室を開催するなどして、花を楽しむことを売っている。
ものを売るのではなく、ことを売ることで、市外からもお客さんが増えている。
市外からきたお客さんにお勧めのお店を紹介したりして、商店街のお店をどんどんアピールしている。
・暮らす・働くインターン事業でかやぶき屋根の修復作業が魚沼市でできるということを見つけ、
魚沼を訪れた。魚沼市に住む人に惹かれて、地域おこし協力隊として入広瀬の横根地区に入った。
その後は、魚沼市に移住する人の後押しができるよう、移住交流サイト「結・魚沼」の運営協力や
移住フェアに行政の方と一緒に行ったり、移住相談を受けている。
・湯治宿をやっている。ただの観光ではなく、休んでいいんだよ、
と言ってあげられるような場所でありたい。
少し特殊な宿の形態なので、長期滞在してくれる人も多い。
・「魚沼市観光のミライ会議」に参加した。期間が短くまだ形にはなっていないが、貴重な機会であったし、
長い目で見て、磨き上げていければと思っている。
○魚沼市の魅力
・豊かな自然、四季が感じられるところが良い。
・キャンプなど都会ではできないことが身近でできるところが魅力的。
・おいしいお米があり、美しい景色があり、ゆったりとした時間があり、
人間らしく暮らすにはちょうどいい。
・いい意味で休まされる場所だと感じる。
・人が魅力的。みんな親切。生きる力の高い年配の方が多く、学ぶべき事がたくさんある。
・運転しているときれいだなと思える景色に毎日絶対に出会うことができる。
・首都圏から想像以上に近い。(新幹線で90分、車で3時間半。)
・水がおいしい。
・やっぱりご飯がおいしい。東京に住んでいたら何万円もかけて買わないと食べられない。
今後の課題と将来に向けて取り組んでいきたいこと
・BtoBで使われる何かの部品では、企業の技術力や魅力がわかりづらい。
いかにBtoCの形ある商品を開発し、消費者の皆さんに知ってもらえるかが大事。
・大学や専門学校が魚沼市にはない。教育機関と連携してPRし、この地域の産業を維持していきたい。
・自分の趣味でもあるが、キャンプが流行っている。魚沼市の自然とアクセスの良さを活かした
キャンプ関連の施設があったら良い。人が集まる施設の側で、魚沼市の産業のPRができたら良い。
・コシヒカリと言う割に観光客の方が来てもどこでおいしいコシヒカリが食べられるか分かりづらい。
おいしいお店マップづくりなどの取り組みが必要ではないか。
・商店街としては、より専門的な知識や技術を身につけてそれを発信することで、大型店との差別化を
していく必要がある。知られていないおいしいお店もたくさんあるので、外にどんどん発信していきたい。
・空き店舗の活用が課題。お店を辞めても住宅として住んでいる方も少なくないが、
空き店舗に新しい業種の方が入ってきてくれればもっと地域が盛り上がる。人を呼び込む方策を考えたい。
また、行政が空き店舗を借り上げて、整備して貸し出していただけたら、
使い勝手も良く、移住して商店街に店を出す人も増えると思う。
・商店街に空き地も増えてきている。除雪の問題があり、今後の大きな課題になりそう。
・移住を検討している人に観光だけでは分からない部分をどうやって伝えていくかが難しい。
人がいいよ、というだけでは分かってもらえないので、とりあえず1か月なり住んで体験してもらう
仕組みができると良い。
・移住するには仕事が必要。移住交流サイトでも魚沼の企業を紹介しているので、
今日お会いした皆さんの会社も取材させてもらい、魚沼市には実はこんなに良い会社がある、
ということを外から来た者の目線で伝えていきたい。
・観光を考えた時、1つの宿として目指すべき方向を、地域や市という「面」に広げることの
難しさを感じている。
地域全体の観光として考える時に、どこに焦点を当てて、どうつなぎ合わせていくのかが難しい。
・魚沼市もほかの地域に勝てるところが多くはないので、観光を盛り上げるためには何か一つ切り口が必要。
・働いているとストレスを感じて疲れている人がとても多い。そういった人に対して、心の健康を含めての
ヘルスツーリズムという方向性を伝えていけたら良い。
華やかな観光ではない、田舎の温泉宿が得意とする、休んでいただけるという部分を
魚沼市のイメージとしてPRしていけたら良い。
魚沼市 櫻井副市長の発言
・魚沼市としては、「素のチカラ、魚沼。」をスローガンに、
魚沼市の観光ブランディング戦略の1つとして取り組んでいる。
・魚沼というとコシヒカリのブランディング力がすごく高いが、魚沼はお米だけではない。
ブランディングできるものはほかにもたくさんある。それらをつなげてあげること、
そして情報の発信力の強化が必要だと考えている。
・今日集まっていただいた皆さんは、魚沼市を牽引していかれる方々ではないかと思っている。
魚沼市としても皆さんの発言を受け止め、これからも後ろから押させていただきたい。
知事の発言
・商店街での空き店舗問題や、キャンプブームを活用したものづくりや観光振興につながる
アイデアなど様々な意見をお聞きすることができた。ご紹介したとおり県としてやっていることや
できる支援もあるので、そういったものを活用し、前向きに頑張って欲しい。
・同じ魚沼の中で頑張っている方々が交流し、横のつながりが持てれば、
思いがけない大きな結果を生み出せると期待している。今日の車座トークをきっかけに
つながっていってもらえたらうれしい。引き続き皆さんの活動に注目していきたい。
(参考)展示品紹介
当日、出席者の皆様から、活動内容に関わる展示品を紹介していただきました。