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関川村で「知事と一緒に車座トーク」を開催しました
令和4年4月6日(水曜日)に今年度初となる「知事と一緒に車座トーク」を関川村で開催しました。
「小さくてもキラリと光る村 ~住民が主役の元気な地域づくり~」と題して、出席者5名と意見交換を行いました。
開催にあたり知事は「関川村では、地域コミュニティの自主的な活動を村が支援し、自立的にまちづくり・地域づくりが進むような組織も生まれつつあると聞いている。今日は、皆さんが今まさに取り組んでいる地域の元気づくりを伺いながら、どうやったらさらに背中を押して差し上げられるか、私自身も一緒に考えていきたい。」
と挨拶しました。
車座トークの概要
テーマ:小さくてもキラリと光る村 ~住民が主役の元気な地域づくり~
日 時:令和4年4月6日(水曜日) 午後3時30分から午後5時00分まで
会 場:関川村役場 大会議室(岩船郡関川村大字下関912番地)
出席者
加藤 克徳 さん (「谷人倶楽部」代表)
近 美千代 さん (「旧齋藤医院つなぐプロジェクト」)
𠮷田 美香 さん (地域おこし協力隊員)
五十嵐紀人 さん (「丸重商店」)
髙橋 俊 さん (旅館「髙橋屋観山荘」)
同席
加藤 弘 さん 【関川村長】
座長
花角 英世 【新潟県知事】
主な発言
出席者の自己紹介・活動内容
○自己紹介・活動内容
・七ヶ谷地区で、地域がいきいきと笑顔になるようにと考え、谷人倶楽部(たにびとくらぶ)というグループを作り、旧安角小学校の校舎を活用し、イベントの開催や6次産業化に取り組んでいる。
・役場の隣の旧齋藤医院の管理と活用をやってほしいと言われ、旧齋藤医院の歴史を勉強しつつ、仲間と一緒にコンサートやカフェなど人が集まるイベントを開催している。大変ではあるけれど、皆が集まって楽しく話をしたり、色々な手づくりのものを見せてもらったりでき、やりがいを感じている。
・色々な団体同士が情報共有するための「えちごせきかわ四季の暮らし協議会」で、米沢街道を中心とした歴史や自然を活かしながら暮らしを楽しむ知恵など、関川村の宝物を学び直す活動をしている。その活動の一環として、自然の中で遊んだり、物を作ったり食べたりする「森の音(もりのね)ピクニック」をやってきた。
・村上市の山北地区出身だが、東京に行き、関川村の地域おこし協力隊として戻ってきた。地域おこし協力隊の活動として、東桂苑カフェで出すそば茶やクロモジ、甘酒など地元の食材を使ったメニュー開発に取り組んでいる。
・関川村スイーツ研究会を発足し、地域の皆さんの意見を聞きながら、関川村の食材を使った商品開発にも取り組んでいる。
・酒造会社で働いた後、家業である丸重商店という酒屋に入った。酒屋のとっつきにくいイメージを払拭するため、自分自身を広告塔にして、パンフレットを作ったり、Youtubeで地酒の面白さを発信している。
・結婚を機に神奈川県から移住し、高瀬温泉の旅館をやっている。旅館に来てくれた方に関川村や新潟県の魅力を伝えたいと思い、酒造組合の清酒検定で"金の達人"を取得して、宿泊客にお酒をPRしたり、地元の食材を使った魅力的な料理を提供したり、お土産品を開発してきた。
・近隣エリアの事業者と一緒に、「チーム6番バッター」という有志の異業種連携組織を立ち上げ、共通する観光資源や歴史などを改めて勉強している。今後、情報発信につなげていきたいと思っている。
今後の課題と将来に向けて取り組んでいきたいこと
・地域が元気で楽しく笑顔でいられるためには、まずは地域を知らなければならないし、地域に自信を持っていなければいけないと思っている。また、自分の住む地域を一人ひとりがアピールできるようになっていないといけない。ただ自然が豊かだけでは日本全国どこにでもあるので、自慢ができることがたくさんあれば、周りの人も魅力を感じてくれるんじゃないかと思う。
・何か新しいことをやるためにも、地域の人の意識を変えていかなければいけないと思っている。どうしても田舎の家の人とかは、変化することを嫌う傾向があるが、そういった人たちに対して、「そんなこと言わないで。」と言って仲間に入れて、地域の雰囲気を変えて色々なイベントをやっていきたい。
・住んでいて、関川村らしい食文化や食べ物があまりないと感じる。やはり地域の魅力を外にPRするにあたって「食」というものが大事だと思う。
・「ふぁんたすてっく」という地域を紹介する冊子を作った。作るにあたって、地域の高齢者や若い人たちから、地域のことを聞いて回ったが、我々も知らない地域の魅力がこんなにあったんだ、と驚いた。多分地域の人も知らない人が多いので、制作した冊子を活かして、地域のいろいろな引き出しをみんなに知ってもらいたい。
・イベントを開催し、だんだん大きくなっていく中で、どうやったら仲間を増やして、いろいろな人の力を借りてやっていけるのかが課題だと感じている。
・普段食べている料理だったり、わらの編み方だったり、住んでいると気づかない魅力がまだまだあり、よその地域の人にはそれが魅力に映ったりする。体験教室みたいなイベントを計画的にやってみたい。
・あるのに使わず捨ててしまうような資源や食材を使った特産品開発をこれからも続けていきたい。
・関川村には元気な高齢者がたくさんいて、その方達が作ってくれた農産物や山菜、村産の加工品などを仕入れて、直売所にもなるような店舗にしていけたら、と思っている。
・関川村は飲食店がすごく減っている。気軽に飲みに行けるようなスペースを作れば、縦と横のつながりに発展したり、地域の活性化に繋がるんじゃないかと思っている。
・高瀬温泉を復活・再興したい。旅館の数も減っており、廃店舗がそのまま残っていたりして、観光的には厳しい環境になっている。昨年、高瀬温泉の若手と村で今後の高瀬温泉を検討する組織を発足させた。まだ始まったばかりだが、外部の意見を取り入れたり、村、県、国の補助事業なども視野に入れ、みんなで議論していきたいと思っている。
・関川村は清流荒川、国の重要文化財の渡邉邸、18世紀の街並み、大したもん蛇祭りなど歴史と自然が共存し、観光資源も豊富だと思うが、点在しているだけで繋がっていない。いろいろな組織が立ち上がって頑張っているのは分かるが、横のつながりがないと思っている。それらを繋げ、点が線になり、面になれば、いろいろな相乗効果も出てくると思う。情報交換の機会をたくさん作っていきたいと思う。
関川村 加藤村長の発言
・私もどうやったら関川村に人を呼び込めるのか以前から考えている。人を呼び込むためには、自慢できるものや何かキラっと光るもの、誇れるものがないといけない。「あの関川村ね。」と認識してもらえる何かが必要だと思っている。
・村としては、ちょっと支援したらうまく回り始めるようなことに対しては、積極的に支援をしていきたいと思っている。
・今日集まったような元気な人が関川村にたくさん集まるようになればありがたい。
・高瀬温泉の復活は村の大きな課題の一つだと思っている。高瀬温泉といえばこれ、というものがないような気がしているので、観光振興のための国の人材派遣制度を活用し、高瀬温泉を含めた関川村の観光の在り方とそれを動かすための組織をどうするかという部分にてこ入れをしていきたいと思っている。
知事の発言
・情報共有の場をもっと持ちたい、という発言があったが、地域でお互いが何をやっているのか知るということは、自分たちの活動にも必ずプラスになると思う。異なることをやっている人たちが連携していくことが、それぞれが伸びていくきっかけになると思う。
・自分たちでは当たり前になっていて気づかないものを、よその人や若者に来てもらって、掘り起こしてもらうことも大切なんだと感じる。
(参考)展示品紹介
当日、出席者の皆様から、活動内容に関わる展示品を紹介していただきました。